ウマ娘 チーム〈ナルカミ〉とURAファイナルズ!   作:朝界二

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3話「メンバー紹介」

 ――あれから数年が経過した。

 

 高校を卒業した俺は無事大学に行き、彼女も出来て、自堕落で豊かな生活を――送れていなかった。

 

「も〜うっ、トレーナー! 突っ立ってないで早く次のトレーニング出してよ。こんなんじゃいつまで経ってもカイチョーに追いつけないよー!」

 

 あの日、レース場に来ていたウマ娘。

 無敗の三冠を目指し、憧れのシンボリルドルフに追い付こうと日々努力している。

 

 ――トウカイテイオー。

 

「マスターの顔から疲労を感知。バッドステータス『ぼんやり』を確認。早急に休養が必要だと判断します」

 

 ロボットみたいな喋り方をし、よく機械類をぶっ壊すウマ娘。

 こちらも三冠を目指し、足りないスタミナを補うためにハードなトレーニングを不満も言わず淡々とこなしている。

 

 ――ミホノブルボン。

 

「ぼんやりなら大丈夫でしょ。ほら、さっさとトレーニングの指示する! アンタはトレーナーでしょ!」

 

 人の尻を躊躇なく蹴ろうとする、カミソリのような鋭さを持ったウマ娘。

 小柄でテイオーよりも小さい体だが、その凄まじい末脚での追い込みは最速と言ってもいい。

 

 ――ナリタタイシン。

 

 

 以上が今いるメンバーの3人だ。

 他にもスカウトして一旦保留中の子などもいるが……って、待て待て待て。

 何を真面目にやっているんだ?

 

 そうだ。

 俺は、俺は……。

 

「なんで俺はトレーナーなんかやってるんだあああぁぁぁ――っっ!!?」

 

 

「ぴゃ!?」

 

「……?」

 

「っ〜〜、突然でっかい声出すなバカ!」

 

 タイシンの鋭い蹴りが尻に目掛けてクリティカルヒットする。

 常人の3倍はあるウマ娘の脚力に、俺は思わず前のめりで派手に倒れてしまった。

 地面とキス&おでこも強く打ってしまい、血が少し出てしまう。

 

 本人も、まさか自分の蹴りが当たると思わなかったのか、

 

「え、ちょ……! いつも華麗に避けるのに、なんで……!?」

 

 タイシンの若干泣きそうな声に、いらない心配をかけてしまったなと思うと同時に、意識を手放しかける。

 なんで、こんな事になったんだっけ……?

 

 

 ---

 

 

 ある日、親父から電話がきた。

 

 家族を蔑ろにする父親の電話なんて取りたくもなかったが、その日珍しく機嫌が良かった俺はつい電話に出てしまう。

 

 ……それが、俺の未来を決めてしまうとも知らずに。

 

「……もしもし」

 

「おぉ! 一矢(かずや)久しぶりだな! どうだ、元気にやってるか? 飯はちゃんと食ってるか? あ、そうだ。今度秋天でうちのウマ娘出るから見に来いよ! あいつの末脚半端ないんだよな! それとそれと――」

 

 ……ほぼどうでもいい内容ばかりで話が続いていく。

 そろそろ面倒くさくなってきたので電話を切ろうとした時、

 

「――一矢、そういえば大学に進学するんだって? 大学なんて行ってもつまらないぞー。それよりも俺と同じトレーナーやろうぜ! まあ、トレーナーのライセンス試験合格しないといけないがお前なら大丈――」

 

 ブツッ

 

 俺は即電話を切って話を無かった事にした。

 冗談じゃない。

 なんで俺がトレーナーをやらないといけないんだ。

 

 だが、またある日のこと。

 

「昔、お前がトレーナーになりたいと言うから今日この日まで色々手続きしてきたんだぞ? もうあとはライセンス試験を合格すれば立派なトレーナーに――」

 

「あっそ」

 

 ブツッ

 

 性懲りも無く電話を掛け続ける親父。

 その度に俺は電話を取って、耳から耳に話を聞き流して、最終的に電話を切る。

 この流れがしばらく続いていた。

 

 それから1ヶ月が過ぎた頃、親父から電話が一切掛からなくなった。

 

 やっと諦めたのかと思った。

 いつも3日に1回くらい電話掛けてきたから、うるさいのが消えて清々する。

 それと同時に、静か過ぎて少し寂しい気持ちにも……って、なに気持ち悪いことを考えてるんだ俺は!?

 

 そんなもやもやした気持ちを抱えていくつか月日が過ぎていった頃、突如一本の電話が鳴った。

 俺は親父かと思い込み、早速電話を取って文句の1つや2つ言おうとするが……。

 

「――え?」

 

 電話の相手――たづなさんという人は、少し震えた声でこう言った。

 

 親父がウマ娘の指導中に突然倒れ、意識不明の重体、と。




一旦〆
プロットは最後まで書いてるので、あとは書き写し頑張るムンッ
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