ウルトラマンティーズ   作:U.ティーズ

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♯3-1 超古代の光と闇

あらすじ パワータイプへタイプチェンジ出来るようになった。

 

【9月16日 16:15】

ティガダーク「ジャッ!

ゴルザへダークハンドスラッシュを放ち、後ろから飛んできたメルバの体当たりを躱す為、左斜め前へ前転する。立ち上がった所へゴルザの超音波光線を食らい、光線で体を押し上げられ、空中をもがきながら吹っ飛ばされる。

ピコン

そこへメルバがのしかかり、嘴で顔を攻撃してくる。

右、左、右、右、と躱し、何とか横へ投げる。

立ち上がり、

ティガダーク「ン〜〜〜、ハッ!

パワータイプへタイプチェンジする。ゴルザの方へ駆けていき、尻尾を掴む。そのままハンマー投げの要領で投げ飛ばす。

ティガダーク「ハッ!

ダークデラシウム光流を放つ為、両手を広げた時だった。

ティガダーク「デュワッ!?

メルバに背中を蹴られ、失敗した。

そのままメルバは逃走し、ゴルザも地中へと逃げた。

 

アムイ「ツバサ兄ちゃん惜しかったね〜。」

マホロバ「しょうがない、2対1だったんだ。」

ツバサ「でもさ、またあの2体が出てくるんだよ。どっちか一体でも仕留めておければ…。」

下校中に会話する内容では無いが、愚痴らずにはいられなかった。

アムイ「そうだ!ツバサ兄ちゃん、話は変わるんだけとさ、ウチでゲームやろう!」

ツバサ「良いけど…」

マホロバを見やる。

マホロバ「ついでに夕飯も食べていけばいい。お母様も喜ぶし。」

ツバサ「そっか、じゃあお邪魔させてもらおうかな。」

 

【16:32 イルマ邸】

マホロバ、アムイ「ただいまー。」

ツバサ「お邪魔します。」

イルマ「あら、ツバサ君。いらっしゃい。」

マホロバ「ツバサ、夕飯食べていっても良いよね?お母様。」

イルマ「ええ、勿論。そうそうマホロバ。ちょっとリビングにいらっしゃい。この前言ってた奴、完成したみたいよ。」

マホロバ「ホント!これで…」

通販でも届いたのかな?

アムイ「ツバサ兄ちゃん、行こう!」

ツバサ「うん。そういえば何するの?」

アムイ「えっとねー…」

【マホロバ side】

リビングへ入るとそこには、

?「お久しぶりです、マホロバ姉さん。」

マホロバ「ユウト!持ってきてくれたのか。」

ユウト「はい。これです。」

そう言って、『GUTS SECRET』と書かれたジュラルミンケースを机の下から取り出した。鍵を開け、蓋を開けるとそこには、

ユウト「ガッツスパークレンス Tです。」

 

【挿絵表示】

 

白、赤、紫の3色のガッツスパークレンスと、紫、赤、青の3つのガッツハイパーキーが入っていた。

ユウト「光の力をセーブして変身に必要なだけの力を解放するためのハイパーキーです。」

マホロバ「ありがとう。これで、私もツバサと一緒に…」

ユウト「今すぐ戦えますが、1度変身しておいた方が良いと思います。」

イルマ「そうね。ツバサ君とユウト君にはもう少し待って貰うことになるけれど。」

ユウト「そういえばあれから1週間以上経ちましたけど、告白したんですか?」

マホロバ「ふぇっ!?」

イルマ「あら、もしかして?ツバs「わあああああああ!」」

マホロバ「ない!何にもない!」

ユウト「無いんですか!?俺に言ったの4月でしたよね!?もう5ヶ月経ってますよ!?」

マホロバ「なんで今言うのぉー!」

アムイ「姉ちゃんどうしたの…ってユウト!」

ユウト「アムイ!久しぶり!その後ろの方は?」

【ツバサside】

ツバサ「マドカ ツバサです。」

ユウト「ああ!貴方が!初めまして!マナカ ユウトと申します!お義兄さん!」

ツバサ「お、お義兄さん!?」

お兄さんじゃなくて?

イルマ「あらあら、ふふふ。」

マホロバを見ると顔を真っ赤にして全く此方を見てくれない。

ツバサ「マホロバ、何かあった?」

マホロバ「何にもない…何も無いのぉ…

絶対何かあったんだろうけどそんな事よりしおらし過ぎるマホロバ可愛いなぁおい。

ふとマナカ君を見ると、右腰に見た事ある大きな白い銃が。

ツバサ「マナカ君、それは?」

ユウト「ユウトで良いですよ。これはガッツスパークレンスと言いまして、スパークレンスを研究して現代科学で再現したものなんですよ。」

どやぁ という感じで語るユウト君。マホロバ達が僕の事を話したんだろう。それより、

ツバサ「これを?それとほぼ同じ形の石器があった訳じゃなくて?」

ブラックスパークレンスを取り出しながら尋ねる。

ユウト「わ、ホントに真っ黒だ。っていうかなんでその事を?」

ツバサ「あー、えっとね…」

自分が転生者で、ウルトラマン達や怪獣達についてある程度の知識がある事を話した。トリガーについても。

ユウト「成程、そういう事でしたか。はい。火星で発見された訳ではありませんが、お義兄さんの仰る通り地下遺跡にガッツスパークレンス(これ)の元になった石器があったそうです。その近くに、石化したトリガーと、」

そう言って右手を前に出すと、人が扱える大きさに縮小したとある武器が飛んできた。

ユウト「サークルアームズと言います。本来はこんなに小さくないですけど。これが石像の前に刺さっていたそうです。今から25年前の事ですね。」

アムイ「そう言えばさ、なんで名前分かったの?」

ユウト「近くにあった石版と、この家が保管してる太平風土記に載ってたんだ。」

太平風土記。正式名称は日本太平風土記。過去の予知能力者が記した予言書らしいけど、トリガーも視てたのか。ってかこの世界にもあったんだね。ん?待って、今…

ツバサ「この家にあるんですか!?」

イルマ「あれよ。」

そう言って指さした先にあったのは神棚。その隣に壁に立て掛けてあった。見せてもらうと、魔王獣については載っていなかったが、気になるページを見つけた。仰々しく書いてあるので要約すると、『触手を持った土塊(つちくれ)闇魔(あんま)に対抗する為、光が力を合わせる』との事だ。絵は無く、これだけ書かれている。触手を持った土塊って何?そんなウルトラ怪獣居たか?全ての怪獣を知ってる訳じゃないけど…もしかして、この世界の怪獣って事?有り得ない話じゃないけど…。今から来るであろうゴルザとメルバも対策しないといけないのに先の事まで考えらんないよ…。読まなきゃ良かったかも。それにしても光が力を合わせるって普通じゃない?あれか、一匹狼みたいな人が居たりするんだろうか?

アムイ「ツバサ義兄ちゃん?ツバサ義兄ちゃん!」

ツバサ「あ、ああ、ごめん。どうしたの?」

アムイの声にはっとした。考え込み過ぎていたらしい。ってかアムイ、君まで義兄呼びになってるぞ。

アムイ「ユウトが話があるってさ。」

ユウト「はい。ゴルザとメルバの事なんですが。」

ツバサ「ああ、あれね。」

ユウト「次来た時、2人で行きませんか?そうすれば1VS(たい)1に出来ますよ。」

成程、全然思いつかなかった。

ツバサ「分かった。次来た時、宜しくね。」

ユウト「はい!マナカ ユウト、お役にたってみせます!」

【19:37 夕食後】

ユウト「あ、明日から僕も転校生として大湯学園に行くのでよろしくお願いします。」

ツバサ、マホロバ、アムイ「はぁ!?」

なんでも、怪獣がこの1週間ちょっとで今日の2体含め5体出現したこっちに居た方が良いだろうというユウト君のご両親の判断でこっちに引っ越す事になったらしい。ご両親は前の家の方で仕事を片付けて来るそうなので先にユウト君だけがこっちへ来たそうだ。暫くはイルマ邸に泊まるらしい。

そういえば机の上に置いてあったジュラルミンケースに書かれてた『GUTS SECRET』ってなんなんだろうか?今度聞いてみよう。

 

【02:00頃 モンゴル平原 地下】

モンゴル平原の地下で傷を癒していたゴルザ。そこへ1人の男が近づく。その男が呪文の様なものを唱えると、ゴルザは闇に包まれ一瞬にして傷が癒えた。それでは終わらず、その闇はゴルザの中へ入っていく。最初は何とか闇から逃れようとして暴れていたゴルザだったが、次第に大人しくなっていき完全に動きを止めた。その時には、肩や肘 (など)の全身の関節にドス黒い棘が生え、目は血走り、肩の筋肉が異常に発達し、見事な逆三角形になっていた。皮膚は青黒く変色し、至る所に紫のラインがはしる。ダークゴルザ誕生の瞬間だった。

 

【同時刻 イースター島】

イースター島の岩山の中で傷を癒していたメルバ。そこへ先程とは別の男が近づく。その男も呪文の様なものを唱え、メルバを闇に包む。傷は一瞬にして癒え、その闇はメルバの中へ入っていく。完全に動きを止めるたその時には、全身の関節に刃の様なものが生え、目は青紫に光り、両腕の大爪も含め、腕やくちばしが異常に伸び、腕全体が鎌の様になっていた。皮膚は赤黒く変色し、至る所に紫のラインがはしる。ダークメルバ誕生の瞬間だった。

 

ゴルザを変えたのはオロッチという金棒を振り回して戦う怪力の男。

メルバを変えたのはダイダラという火遁の術や念動力を使う男。

2人は闇の超能力者、ドグラマグラに従う部下たちだった。


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