黒バスとスラダンのキャラクター達の魅力を精一杯表現してみせますので、応援よろしくお願いします!
ここは私立誠凛高校。
創立二年目の新設校である。
部活の数は決して少なくはないが、新設校ということで部員は1学年しかいない。
今日は入学式から1日が経った。
どの部活動も部員を確保するために、朝から門の前や玄関までの通路で勧誘をしていた。
そして、彼は堂々と道を歩いていた。
日焼けして黒くなっている肌、180を超える長身としっかりとした体格を持つ男。おまけで顔が少し老け気味。
どの運動部も彼を勧誘しようと、必死になっていた。
「キミ、ラグビー興味ない!?その体格ならすぐにレギュラーになれるよ!」
「いやいや、ここは柔道やろうよ!」
「水泳はどうかな!?」
だが、彼が勧誘に乗ることは絶対にない。
「申し訳ないですが、やるスポーツは決まっているので」
彼が求めているスポーツはただ一つ。
”バスケットボール”。
彼はバスケ部の場所を目指し、歩き続けた。
---
「中々、集まってきたわね」
誠凛高校生徒であり、バスケ部の監督でもある相田リコは集まった入部届けを見てそう呟いた。
だが……。
(もう少し人数が欲しいわね。10年に1人の天才みたいなのがこないかしら……)
「すいません。バスケ部はここであっていますか?」
リコが顔を上げると、そこには褐色肌で少々老け顔の男が立っていた。
身長は185くらいだろうか。
彼女はその体を見て驚いた。
(何なのよこの体……!服の上だから正確な数値はわからないけど、高校1年生の身体能力とはとても思えない……!パワー、スピード、柔軟性、どれを取っても一流アスリートに匹敵──)
「あのー」
「はっ!」
リコは我に返った。
「バスケ部に入部したいのですが」
「わかったわ。じゃあ、ここに名前と学籍番号をお願い。出身中学と動機は任意でいいわよ」
そう言われ、彼はすらすらとペンで名前を書き始めた。
「お願いします」
「ありがとね。えーと……”牧紳一”君ね。一応聞くけどポジションはどこだったの?」
「
「……ふーん、なるほどね」
一応平静を装ってはいるが、本日二度目の驚きだった。
これほどの身体能力の持ち主なら
(身体能力だけじゃなくてボール運びも得意ってことね……これは本当に有望な子が入ってきてくれたわねー!)
「それじゃあ入部届けはこちらで預からせてもらうわ。今日の放課後から練習には来ていいわよ」
「ありがとうございます」
牧はその場から去っていった。
リコは牧の入部届けを見ながら、恍惚とした表情で先程見た牧の肉体を思い浮かべていた。
(凄い肉体の持ち主だったわね。”キセキの世代”にも匹敵しているんじゃないかしら。これで鉄平の奴も復帰したら、間違いなく全国は狙える……!楽しみになってきたー!)
そして、この後にもう1人とんでもない逸材が入ってきて、彼女のテンションは更に上がったような……
---牧視点---
『海南大附属、インターハイ準優勝!キャプテンの牧大活躍!』
インターハイが終わった。
惜しくも俺たちは決勝戦で負け、準優勝になってしまった。
もちろん全国2位になったのは嬉しいが、それ以上に悔しい気持ちのほうが遥かに勝っていた。
チームの皆もそうだっただろう。
試合後のロッカーで俺も、神も、清田も、高砂も、武藤も、宮も、誰もが涙を流していた。
決して勝てない相手ではなかった。
だが、負けた。
悔しくないはずがない。
負けて悔しくないと思う人間などいない。
その後のことはあまり覚えていない。
呆然とした気持ちで新幹線に乗り、試合の疲れもあってすぐに眠りについた……そして、目覚めたら
目の前にはバスケゴールがあり、床は体育館に少し近い。
屋外でこんな風に整っている公園を見るのは、初めてだな。
夢の世界なのだろうか。
バスケがしたくて仕方がないからこんな夢を見ているのだろうか。
俺はいつもの様に、ドリブルしてレイアップをやろうとした。
だが……ゴール下まで来た時、俺は立ち止まった。
いつもよりゴールが30cm程高かったのだ。
リングが高くなったのかと思ったが、それは違った。
俺の背が縮んでいたのだ。
今は155くらいだろうか。
中学1年生の時と同じくらいだな。
まあ、夢だからなんでもありなんだろう。
それにしても昔の俺はこんなに小さかったのか。
「おい」
そんな事を思っていると、後ろから声が聞こえた。
振り向くとそこには俺と同じく、バスケットボールを持った青い髪の男とピンクの髪の女が立っていた。
男の身長は175cm程度、女は150cm程度だろうか。
「バスケやんねーならどけよ。今から練習すんだよ」
「ちょっと大ちゃん!そんな事言っちゃダメでしょ!」
何が揉めている様子だ。
中学の時の記憶を夢で振り返っていると思ったが、俺はこんな奴らに会った記憶はない。
だがそんな事はどうでもいい。
今は折角バスケをできる夢を見れているんだしな。
楽しまなくては損だ。
「俺と1on1やらないか?」
俺のこの一言が、すべての始まりだった。
---青峰視点---
俺が中学生になって半年近く経った日だった。
あの日は珍しく練習が休みだったから、いつもの様に勝手に着いてきているさつきと、屋外のコートに行った。そこに人が立っていた。
(テツと同じくらい身長だな)
あいつはボールを持ってぽけーとした顔をしていたから、俺は邪魔だと言い、バスケをやろうとしたが、なぜかさつきの奴に怒られた。
そして俺たちがいがみ合っている時に、あいつは言ったんだ。
「俺と1on1やらないか?」
テツと同じくらいの身長の奴に、俺は1on1を申し込まれた。
俺はもちろん了承した。
さつきを相手にするより、こっちのほうが練習になりそうだったからな。
結果はもちろん俺の圧勝……じゃなかった。
互角の戦いだった。
交互に点を取り合う展開になり、勝負はずっと続いた。
空が真っ暗になってボールが見えなくなったぐらいで、さつきに止められて1on1は終わった。
結果は同点。
あいつは名前も言わないで、すぐに帰っちまった。
そして俺はさつきと一緒に帰り道を歩いている。
「今の人凄かったね、大ちゃん」
「ああ。あんなに強いやつは全中でもいなかったな。さつき、どこの中学か知ってるか」
「それが大ちゃんと1on1してる時に色々調べてたんだけど、見つからなかったんだよね。そもそも、あんなに強い人だったら、知らないはずがないんだけど……」
さつきの情報網でもわからねぇ奴がいたのか。
ますます、気になるぜ。
「大ちゃん、なんで笑ってるの?」
「はっ、当たり前だろ。今度の全中ではあんなに強い奴と当たるかもしれねぇんだぜ。ワクワクしてしょうがねぇよ」
今度会ったら名前と中学を聞いてみるか。
早く試合やりてー。
そして1日が経った。
「やべぇ、急がねぇと!」
俺は授業中に居眠りをしたせいで先公に怒られ、部活に遅刻する寸前だった。
「うおっ!」
焦って廊下を走っていたせいで、曲がり角から出てきた人にぶつかりかけた。
「わりぃ!今急いでいて……って、お前は!」
「ん?」
そこには、俺みたいな褐色肌の男がいた。
そう、昨日俺と1on1をした奴だ。
「なんでこの学校にいるんだよ!」
「俺も好きでここにいる訳じゃないんだけどな」
「てかバスケ部じゃねぇのか!?」
「いや、今日からバスケ部だ。だがバスケ部の体育館がわからん。案内してくれないか?」
……は?
そして、俺はそいつを体育館に案内する事になった。
「そういえば名前聞いてなかったな。俺は青峰大輝だ。お前は?」
「牧……牧紳一だ」
これが、俺と牧の出会いだった。
途中から過去に戻ったりしていますが基本的には誠凛での話を進めて、時々過去の回想を入れるみたいな感じにする予定です!