再会の日に   作:ぽぽろ

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ヤンデレいつ入れようって言うのに悩んでる。このままだと原作準拠みたいでつまらないから何処かで外れないと……


私には貴方しかいないんです

「普通科の生徒には近づかないよう言ったはずですが?」

 

生徒会室に連れてこられた僕は床に正座をしている。ふと顔をあげれば腕を組んで怒りのマークが見えそうな葉月さんがいた。

 

「なんで、普通科の人はダメなの?」

 

疑問に思ったことを聞いてみた。

 

「ダメなものはダメです、言うことを聞いて下さい」

「僕は今は自分で判断出来るよ、昔と違ってね、だから知りたいんだ」

 

僕はじっと彼女を目を見つめると彼女は頬を少し赤らめながらスっと顔を逸らした。

 

「言えませんが、ダメなんです、あんなモノに触れてしまっては貴方は穢れてしまう。ただの時間の無駄です。そもそもうちの学校は音楽科がありますので。貴方が居ればきっと上位入賞も夢ではありません」

「僕にそんな力はないよ」

 

彼女のファジーな物言いに何となく僕は真意を測りかねていた。

きっと僕は引越しして今ここに戻ってきている間に彼女は何かがあって。

 

「私には貴方しか居ないんです」

 

何処かそれは僕に縋り付くようで、昔の面影は無かった。

徐ろに彼女はティーポットに紅茶の茶葉を入れお湯を注いだ。僕は茶葉がお湯の中で踊っているのを眺めていた。

段々と透明なお湯が綺麗な山吹色に染まった。

棚からティーカップを二つ出してそれを注いだ。

紅茶の香ばしい香りが空間に漂った。

 

「前に入れてもらった紅茶のお返しのようなものです。こんなものしか出来ませんが」

 

ソーサーに乗せたティーカップをカチャンと擦れる音と共にテーブルに置いた。

 

「僕にはあれ、とっても渋かったんだけどね」

「私はとっても美味しかったですよ」

 

僕は一息に出された紅茶を飲み干した。

 

「ごめん、僕もう行くね、用事があるからさ」

「そうですか、残念です。その入校許可証があれば何時でも入れるので、私に事前に伝えてからなら何時でも来て下さい」

 

僕は簡略的に「うん」と答えてから部屋を出た。

 

###

 

気がつくと僕は前の渋谷さんの喫茶店へと足が向かっていた。

カランと入店を告げる鐘の音と共に僕は入った。

 

「いらっしゃいませ……ってああ、さっきの」

「何か気がついたらここに来てたよ。迷惑だったかな」

 

丁度コーヒーカップを磨いていた渋谷さんは僕に気づくと眩しい笑顔だった。

 

「いやいや、うちとしても人に来てもらうのは嬉しい事だよ。お小遣いも上がるかもしれないしね?」

 

渋谷さんは舌を出して冗談めかしながら言った。

僕はコーヒーを注文すると、彼女から「話したい事がある」と言われ部屋に向かった。

 

「生徒会長……葉月さんの幼馴染って本当?」

「幼馴染っていうのは本当だよ」

 

彼女は何回か頷いて咀嚼するように時間を使った。

僕はその間コーヒーを飲みながら待っていた。

コーヒーを一杯分飲み終わるくらいの時間が経った。

 

「なんでスクールアイドルを嫌っているのか、その理由って聞いたことないかな?」

「それは僕も知らないよ、実は小さい時に引っ越してここ最近に戻ってきたばっかなんだ」

 

彼女と話していると僕は間違った所に置かれたジグゾーパズルのピースが正しい所に置かれる。そんな気持ちになった。

コーヒーのお代わりを勧められたので、僕はもう一杯頼んだ。

手持ち無沙汰から部屋を見渡すと、楽譜とキャンパスノートが置かれていることに気がついた。

僕はそれを手に取りじっくりと長い時間を掛けて眺めた。

一つ一つの音符を言葉を見逃さぬように。

 

暫くすると、いい匂いがしてきたので目を向けると丁度お代わりが運ばれてきた。

 

「スクールアイドルの歌って渋谷さんが作ってるの?」

「うん、そう。ほかに出来るような人もいなくて。私の幼馴染にはダンスを担当してもらってるし」

 

もう一度目を下に向けると、それはバッタが春に飛び跳ねているような楽譜だった。

歌詞は、草原に吹く風の様に澄み切っていた。

 

「音楽分かるの?」

「葉月さんに小さい頃に教えて貰っててね、音楽教室に通う事は許されなかったんだけど何故か教えてくれてさ」

「じゃあさ」

 

彼女は一呼吸置いてこう言った。

 

「私達のスクールアイドル部入らない?」

 




前回の感想にてストーリー教えてくださった方ありがとうございます。
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