織斑一夏と愉快な家族達   作:探さないで!

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唐突な三人称視点に草
すいません。正直に言おう、この回は黒歴史だ。お、おう。みたいな感じでよろしくどうぞ。


第11話

 人間は突如として自分の体が、何か得体の知れないモノに変化した場合何を思うのか。例えば驚き、例えば悲しみ、例えば怒り、またあるいは喜び。常識の範囲内で分類するならばそんな所だろう。

 さて、本題に入ろう。鈴は今挙げた中で言う、悲しみを感じる人間だった。しかもそれは、本人すらも気付いていないほど小さな悲しみだった。 何故か。

 考えられるとすれば、それは前もって自分の体に何かが起こると事前に察知していた影響が大きいだろう。覚悟が出来ていたのだ。自分に何かしら異変が発生すると。

 だからこそ鈴は落ち着き払っていた。一夏の『合体』と称する事態に、多少の疑問を残しつつも極めて冷静でいた。

 だが、そんな鈴の努力も一夏の言葉によって、一瞬で悲しみのダムが決壊したのである。

 

『つまり、俺達の愛の結晶がこの黒くてゴツゴツしたガンダムと同じ位どデカいロボットって事だな!』

 

『嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!こんな息子嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 そのトリガーを引いたのは、場を和ませる為に一夏が何気なく吐いた言の葉であった。『愛の結晶』という単語から鈴は即座に思考が『息子』にたどり着いたのである。いくらなんでも飛躍しすぎだろう。が、人間は極限状態に陥れば何を考えるか全く判らない。さらに今まで全く芽生え無かった恐怖の感情も、ここに来て後を押した。

 

『自分の子供がターミネーターなんて......うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』

 

 それによって生まれたのは、人生の不条理さについてただ嘆き叫ぶだけのマシーンだ。ひたすらに現在を認めない一人の悲壮な女だった。

 

『ああ!クッソ!!鈴がぶっ壊れた!!!愛してるぞぉ!!治れぇぇぇ!!』

 

 だが、一夏も一夏で愛する女が崩壊するのを止めれない、やむにやまれぬ事情があった。。

 それはまだ鈴が目覚める前の、合体してほんの数十秒だ。

 

『やぁ、『ワン』。久しぶりだね?時間も無いし、単刀直入に話すね?このマッシィーンは、あまり衝撃を与えると爆発する素敵システム搭載だ。爆発の規模はそうだな....地図から北海道が消える位だろうか?それとソイツはIS操縦者を見つけると動きを止めない。ちなみにAI付きだぞ?ハッハッハ!!』

 

『ふざけんなぁぁぁぁ!!!』

 

 突如として一夏の目の前にいるガンダムから発せられた音声。それは一夏のコードネームを知っている数少ない人間、『篝火ヒカルノ』の声だった。いやそれどころではない。つまり一夏は、反撃を封じられた。下手な事をすれば、ドカンだ。それは避けたい。とにかく回避に専念するしか無かったのだ。しかし、相手は腐っても殺人マシーン。的確な攻撃で一夏は確実に押されつつあった。

 そんな中での先ほどの一幕。もはや彼は精神的にも限界を迎えようとしていた。

 

『積んだ.....シンクロ率もやべえ.....』

 ああ、哀しきかな。もはや絶望的だった。味方は壊れる、攻撃もできない。めんどくさくなってきたから、この北海道?を消滅させるかと考え始めた時だ。

 

「大丈夫!?一夏くん!鈴音さん!」

 

 一夏は我が耳を疑った。まさか援軍?こんなご都合主義があっていいのか!?

 チラリと背後を見れば、青髪のかわい子ちゃん。一瞬、簪かと思ったが人違いだ。雰囲気が違う。

 一夏は入学式をあまりよく覚えてはいない。ただ、唯一覚えている事と言えば、

 

『生徒会長さん!?』

 

 IS学園最強を自称する、更識楯無。その人であった。

 

『あら?覚えててくれたの?お姉さん嬉しいわぁ......それでどっちが一夏君?』

 

 思わず肩を落としそうになる一夏だが、よくよく考えれば素人目には黒か白かの違いしか判別出来ないだろう。大きさもあまり変わらない。

 一夏は援軍が来て、多少元気を取り戻したのかガンダムのパンチを軽やかにいなすと、白い悪魔を黒のゴツイ指でさし

 

『あっちがゴジラで、俺がメカゴジラです!』

 

『よく分かんないけど、分かったわ!それで、鈴音さんは!?』

 

 一夏は返答を窮した。そもそも彼女は現状を半分も理解していない。なぜ白と黒の巨大ロボが戦っているのか。鈴音は何処に消えたのか。そして黒い方はどうして反攻しないのか。楯無の頭の中はハテナマークで満ちていた。

 彼女の疑問にひとつひとつ懇切丁寧に答えてやりたい一夏だが、そうは問屋が卸さない。

 ガンダムの猛攻を防ぎながらでは、まともに会話する事も不可能だ。そしてさらに、一夏は合体についてもどう伝えればいいか困惑していた。つい先ほども鈴に合体、と話した所、半ギレされた。自分の事をかなり理解しているだろう鈴ですらあのザマなのだ。果たして楯無に通じるのだろうか。いや、恐らく無理だ。いや絶対。

 そう考える一夏だが、結局いい説明が思い浮かばなかった。

 

『えーと....今、合体してて、鈴はこの体の中に居ます』

 

『ああ.....一夏とマドカの三人で美しく幸せに暮らす夢がァ.....』

 

 もはや精神崩壊している鈴だが、生憎と二人はそれを気にかけられるほど暇では無かった。

 

「分かったわ!ならひとまずあっちを潰せばいいのね!?」

 

 そんな簡単に通じるモノなのか?この人は神か何かなのか?

 今度は一夏が疑問符を浮かべる番だった。信じられなかった。あのマドカですら、篝火さんと合体システムを考え付いた時は『兄様、少しお休みになっては?』と言わしめた程だ。それをこうもアッサリ呑み込めるとは、この女....

 

『この後ディナーでもどうですか?』

 

 気が付けばそんな事を口走っていた一夏。慌てて自分が何をしたのか気付くが、時すでに遅し。

 楯無は汚物を見るような目で、

 

「お断り☆」

 

 容易く一夏の首をはねた。

 

『一夏ぁ.....一夏ぁぁぁぁ......』

 

 瞬間、本能的に死を感じ取る一夏。それが廃人のそれだと知れば、ホッと息を吐く。

 

『し、死んだかと思った.....』

 

「彼女さんの前でそんな事言うからよ。それで、どうして反撃しないの?」

 

 またも即座に応答出来ない一夏であった。デジャブを覚えるが、今度は何故か伝わる様な気がした。

 

『アイツ、あんまり殴ると爆発するっぽくて.....』

 

「あーはいはい、お約束ね」

 

 うぉぉぉおおおおお!!!この人すげええええええ!!!!と、人知れず興奮する一夏。もはや彼の楯無に対する思いは完全に尊敬の念だった。

その時だ、ガンダムは突として顔を楯無へ向ける。当たり前だ、戦力的に見て潰せる方から先に打ち壊そうとするのは機械として当然の判断だ。

容赦無く飛ばされる鋼鉄の拳。勿論、この程度の事は楯無なら無傷で対応出来る。伊達に学園最強は名乗って無い。悠々と回避のタイミングを計っていた。

 

『何おっぱいにつられてんじゃぁぁあ!!!』

 

 それは一夏だ。今の今まで、彼の感情は早く帰ってマドカと鈴とイチャイチャしたい、と生徒会長さんマジパネェ、の二つだった。だが矛先が楯無に向いた事により、彼の心は怒り一色に染まった。例えて言うなら、好きな子に話しかけられないのでイタズラしちゃう小学生を見るような気分だったのだ。

 ついつい体が勝手に動き、白い悪魔を加減無しで蹴飛ばす。

 

『「あ」』

 

 しかし、安心の連邦クオリティ。キチンとブロッキングするガンダム。吹っ飛んだ拍子にそこらの家を数軒踏みつける。

 

『「あ」』

 

 またもハモる二人。もしや運命の人!?とは口が裂けても言えない一夏。先刻、あそこまでバッサリと拒否されたのだ、脈無しと見るべきだろう。いやいやそもそも家族以外は眼中にねえ!と狼狽しながら心の中で言い訳を重ねる。彼は後一歩まででかかった声を、なんとか押しとどめる事に成功した。

 その間にもガンダムは体制を立て直し、

 

 

 

「ねぇ、あれ土下座してない?」

 

『してますねぇ』

 

 壊れた民家に向かってひたすらに土下座を繰り返すガンダム。シュールな絵面に、今度こそ完璧に戦意を喪失する二人。

 

『言い忘れてたけど、コイツは人の物壊すと罪悪感に苛まれてこうなるよ。もうこうなると何も操作が効かないんだ。放置しといて』

 

 再び白い悪魔から篝火の声。

 しかし、ガンダムからの声よりも彼らが気にしていたのは、メチャメチャになった....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうするの、この街?」

 

『いやぁ、どうしましょうね?』

 

 

 

 

 

 




言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。  

感想をくれた方ありがとうございます!

さて、今回。三人称を使ったのには訳があります。

すいません、作者の力不足です。どうぞ罵ってください。あと、読みにくかったぞ!って方もご一緒にどうぞ。
本当にすいません。この話も本来なら一人称で済ませたい所でしたが、書いてるうちにあまりに稚拙な文になってしまって.....



よく考えると、今回もあんまり戦闘してませんね。

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