織斑一夏と愉快な家族達 作:探さないで!
もう二度とあのような悲劇は繰り返さない。
第12話
「さて、説明して貰おうか?」
生徒会長さんと二人並んで正座。
「姉様、私が追い付いた時には既に....」
マドカ、庇ってくれるのか....
「知っている。それとお前が追い付いた所で、さして変わらなかっただろう」
ですよね。
しかしこの生徒会長の楯無さんは完璧にとばっちりだ、本当に申し訳ない。でも別に俺へとてつもない視線を送って来るどころか、逆に『しょぼーん』て感じ。ちょっとキュンと来たぜ。
「もう一度言おう。説明して貰おうか、札幌が壊滅寸前にまで陥った理由を」
説明、どうしよう。何か言っとかないと不味いよな。
「ええっとですね、そのガンダムがですね」
「そのガンダムとやらは何処にいるんだ?確かにお前と凰が襲われる所を見たが、お前らを見つけた時には既にいなかったじゃないか?え?」
「いや、それがですね。なんか急に海に潜って行ったと言うか何と言うか」
「.....」
いや千冬姉。本当なんだって。ちょっと暴れ過ぎたって反省してたら、勝手に居なくなってたんだよ。そんな目で見ないで。
「まぁ、今回は奇跡的に犠牲者が出なかった為、まだそこまで大きな騒ぎにはなっていない..............騒ぎは起きているがな!余計な仕事を増やしおって!!」
「「すいません.....」」
「兄様.....」
ーーーーーーー
「一夏氏、聞きましたわよ」
「..............北海道で、大怪獣バトル」
もうその噂広まってるのか。こいつらですら知ってるなら、ほぼ学校全部に知れ渡ってますね。いや、テレビでもでっかく撮されてたしな。ボロボロの札幌。
お、今の五十点。
「別に大した事してねぇって。ちょっと鈴と合体したら、色々あって激しくなっただけ」
「合体?」
「......激しく?」
もうやだ。
「あら?もうお世継ぎのご予定が?」
「......まだ高校生だよ?」
「違うって!.....まぁ、鈴とはいずれ....その.....」
「「ニヤニヤ」」
ムカつくなぁ、何その顔。分かってますから、みたいな顔。まだガキなんて作るつもりねぇよ。いや、今すぐにでも欲しいけど、色々面倒くさいからな。
あーでも鈴との子供かぁ.....やべ、よだれ出てきた。
ふと顔が見たくなって俺に抱き着いている鈴の顔を覗く。
「一夏ぁ.....一夏ぁぁぁぁ....」
確か医者には一時的だとか言われてたな。絶対嘘だ。
鈴はあの後、極度に俺へ依存し始めた。それはもうあのキリッとした彼女は綺麗さっぱり、跡形もなく消えた。現在では俺の体にくっついて無いと狂人の様に雄叫びを上げ、辺りの物を手当たり次第に殴り飛ばす人間兵器となっていた。今は俺の体と接しているので、何とか事無きを得ているが。
なんかそんな所も魅力的に見えてきた。かわええ。
「兄様兄様、合体って一時期母様や私と猿の様に」
「マドカ、下ネタはやめとけ」
何を言い出すんだこの子は。
因みに、マドカは鈴と反対方向から俺を抱きしめている。たまに俺のボディに顔をスリスリするのが堪らない。
「.......私、そろそろ行くね?」
「おう」
そういえば簪ちゃんは四組だったな。
彼女の言葉を合図に、皆一斉に自分の席に着く。鈴はこのままだ。学校側からも、これ以上設備は壊さないでくれ!!! とお願いされた。他クラスだからって関係ないらしい。だから、鈴はこのままだ。授業中もな!
「はいはーい!皆さん席に着いて下さい! 」
元気良く教室に入って来たのは、我らが副担任の山田真耶先生だ。名前は昨日初めて知った。そんな面白い名前なら、もう少し早く知りたかったぜ。上から読んでも下から読んでもって奴だな。
俺の腰にへばりついてる鈴を見た途端に山田先生の笑顔が固まった。まぁそうなりますよね。
「ご、ごほん....さて今日はビッグニュースを持って来ましたよ!!」
おお、朝っぱらから妙にテンション高いな。どうしたんだ、結婚報告か?
「先生!もしかして結婚しちゃうんですか!?」
俺とおんなじ事考えてる奴居たな。
もしかして、それで教師辞めますとかそう言う事?
「ち、違いますよ!?わ、私はまだそんな人.....」
前半あたふた、後半顔真っ赤。なんだこの先生、萌えキャラでも目指してんのか。
中々こんな人いないよな。
よ!かわいいよ、山田せんせーい!
「かわいいですよ!山田先生!!」
だからさっきから俺の心読んでるの誰だよ。こええ。
思わず教室の皆の顔を探る。あ、マドカと目が合った。何だ、犯人分かったじゃん。確かにマドカなら楽勝だな、俺の心を読むなんて。
俺もマドカの心読めるけどね!!
「皆さん!マジメに聞いてください!!」
「「「「ごめんなさい」」」」
皆素直だな。主にマドカしか発言して無かったのに。
「もう......ええと、なんの話でしたっけ?」
いや知らねぇよ。
「.....あ!そうそう、ビッグニュースでしたね!!今日はなんと、クラスの仲間が二人も増えます!!!入ってきてくださーい」
男の子かな、女の子かな?出来れば男の子がいいな、とか淡い希望を抱いてみる。無駄だろうけど。
先生の言葉と共に入って来たのは、やはり案の定女子。しかも二人。
なんでズボン履いてんの?スースーするの嫌なの?それともペアルックなの?私達、愛し合ってますってか?
いや何考えてんだ、そんな訳無いだろ。二人共ただスラックス派なだけか。はい把握。でもさ、金髪と銀髪だぜ?奇抜すぎだろ。何か普通じゃないと思うだろ?特に銀髪の方は眼帯なんかつけてるぜ。俺とキャラ被ってんじゃねえか。ふざけんな、俺のアイデンティティを返せ。アイデンティティの意味知らないけど。
と、金髪の方が口を開く。
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国には来たばかりなので、不慣れな事も多いと思いますが、皆さんよろしくおねがいします」
うむ、苦しゅうない。
中々どうして礼儀のいい子じゃないか。どこぞのイギリス人と大違いだ。
そう思って、セシリアちゃんに視線を送ると肩を竦められた。記憶にございませんわ、ってか。こっちは大アリだ。
「お、男.....?」
不意に誰かがそう呟いた。
は?何言ってんの?どう見ても女の子でしょ?あるぇー?俺、間違ってますかねー?
「はい、コチラに僕と同じ境遇の方がいると聞いて」
ん?同じ境遇だと?それどういう意味?もしかして、男って本気で言ってる?
「「「「きゃーーー!!!」」」」
「男の子!今回はマトモそうな男の子!!」
「美形!守ってあげたくなる系の!」
「美脚!あんな人に『君を迎えに来たよ、ジュテーム』とか言われたい!!」
うるさい。何だよ、俺の時は全然だったじゃねぇか!ちくしょう!!何が悪かったんだよ!!.....ハッ!?べ、別にチヤホヤされたいワケじゃないんだからね!勘違いしないでよね!!
いや、だから騙されねえよ。女の子でしょ?
確認の意を込めて、今日は教室で一切声を発していない千冬姉の顔を見る。
ニッコリ..............
ああ、機嫌悪い時の笑顔だ。やっぱ、女の子なの?めんどくさそーなの来たぁ。
てか、女子うるさい。ほんとに。守ってあげたくなる、とか何だよ!俺の事も守ってよ!
やっぱいいや、マドカと鈴がいるし!!
「み、皆さん!まだ自己紹介は終わってませんからぁ!」
あー、もう一人いたね。そっちも男の子とかアホな事仰らないですよね?
「..............」
あれ、緊張してんのか?眼帯着けてきたけど、いざこうなったら恥ずかしすぎてピンチか?
同じ眼帯仲間として、応援するべきだろうか。ムムッ.......
「命令だ、挨拶をしろ」
「イエス、マスター」
おおう。そのキャラで行くの?難しい所選んで来たなー。しかもわざわざ千冬姉に協力してもらってさ。ちょっとお前の行動力に驚愕だよ。
いやー、でも残念。クラスの皆、ぼけーっとしてらっしゃる。え?何この子?みたいな空気だよ。
「ここでは、織斑先生と呼べ」
「......イエス、織斑先生」
一呼吸。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
イケてる名前してんな。眼帯と合わさって最強中二やん。イイね。滑ってるけど。
「キタコレですわ!遂にリアルでわたくしがマスターと呼ばれる日が!!!!」
違った。よかったな、滑ってなかったぞ。一人だけだけど。
言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。
感想をくれた方ありがとうございます!
なんかオチが弱い。
こっからさきどうしよう。ラウラ死ななきゃいいけど。
あと、簪×セシリアが最近俺の中で何か起こりそうです。いや、単に書く時なぜかセットで出てきてしまうだけなんですけど。