織斑一夏と愉快な家族達 作:探さないで!
「貴様が.....」
お?目が合った途端にこっちの方に歩いてくる。何処かで会った事ありました?
そのまま目の前俺の目の前で立ち止まると、スッと手を挙げた。そ、その構えは平手打ち!?やめておけ!!マドカが居るんだぞ!!!
当然、その平手打ちが当たる事はなかった。
「私の愛する兄様に」
「私の愛する男に」
「「触んな銀髪クソ眼帯!」」
俺を守るように、背後から二つの拳が飛んでくる。そのまま、彼女の顔面に突き刺ささり、吹っ飛んだ。いたそー。
さりげない鈴の復活は嬉しいけど、クソ眼帯って.....俺はそのカテゴリ入ってないよね?もしかして、実は似合ってない?マドカも鈴も無理してる?
「兄様、安心してください。カッコイイですよ、愛してます」
「ありがとう。俺も愛してる」
良かった。これでマドカに似合って無いとか言われたら、窓から飛び降りてたぜ。
「アンタにそんな事させないからね」
ナチュラルに俺の心読むのやめてくんね?恥ずかしいわ。浮気とか絶対に出来ないじゃん。するつもりなんて毛頭ないけど。
「「キッ....!」」
うわぁ、怖い。睨むなよ、冗談だぜ。
まぁいいや。俺の事守ってくれたんだし、後でご褒美でもあげようかな。
「ぐ.......」
お、起き上がってきた。なんだっけ名前?ラウヒ?ボーデヴィン?
忘れた。今の茶番で完璧に忘れた。たしかラウはあったな、ラウちゃんでいいか。よし、命名ラウちゃん。
「貴様さえ居なければ.....」
吐き捨てる様にそう言うと、足早に教室を去るラウちゃん。鼻血でてたな、可哀想。あっちから仕掛けて来たし、自業自得かな?
いやー、でも別にビンタされるくらいなら良かったかなぁ。転校生にいきなりビターンって、青春してる気がする。うん。
「「「「「..............」」」」」
...........教室がヤバい。めっちゃ静か。
助けてふゆえもん!
「.....一時限目は二組と合同でグラウンド集合だ、さっさと着替えろ。では解散!」
千冬姉がそう言った瞬間、チャイムが鳴る。予知能力者か、あんたは。そうカミングアウトされても驚かないぞ。
教室の皆も、硬直が解ける。さすがブリュンヒルデ。
「それと一夏、デュノアの面倒を見てやれ」
えぇ........
俺の心底嫌そうな顔を見て、千冬姉は苦笑しながら続けた。
「そんな顔をするな。同じ男だろう?」
分かって言ってるな?そうなんだろ?その意地の悪い笑顔は絶対にそうだ。
「き、君が織斑君だね?初めまして、僕は」
「ウェイトウェイト。さっさとここ出よう、レディ達が着替え始めるからな」
デュノアね。覚えましたよー。ラウちゃんの二の舞はごめんだぜ。
俺は鈴とマドカの手を引いて教室をでる。デュノアは不思議そうな顔をしながら後に続いて来る。
なんで急いでるかって?決まってるだろ、遅刻したら千冬姉に殺されるからな。ハハハ。
さて、問題は何故コイツが男の娘してるのかだ。違う、男の格好してるかだ。やはり何か目的があるんだろうか?男でしか出来ない事ってなんだ?.....覗きか?いや、それだったら女で学校に来るな。あとは......
うーむ。わからん。やっぱ父さんに聞いてみるか。ウチの一家は父さん以外、皆肉体労働担当だしな。脳筋乙。
「者共、出会え出会えー!!」
「狩りの時間だー!」
早速デュノアの噂を聞き付けてきたのか、女子軍団が出動してきたでござる。
皆は俺よりコイツに興味あるんだろうなぁ。
見捨ててもいいけど、千冬姉に頼まれたしな。頑張りますか。
「はーい、どいてどいてー」
俺が何かする前に、鈴が押し退けてた。すげぇパワー。なんもする事無かった。まぁいいか。
女子の群れが割れ、その間を俺達は早足で抜ける。
「サンキュー」
「うん」
おし、ここの角を曲がれば
「はい到着。男子更衣室かっこ仮かっこ閉じ」
着いたのは多目的室。扉を開ければ、中には申し訳程度に壁際にロッカーが二つ。なるほど、無駄に一個多かったのはこの為か。毎回利用する度に気になってたぜ。
その内、もっと増えたら男子更衣室作られたりしないかな?......無理か。
「さっきは悪かったな。俺は織斑一夏だ、好きに呼んでくれ」
特に実害がない限り友好的にしておくか。うむ。
何かあったら、そん時はそん時だろ。
「僕はシャルル・デュノア。よろしくね、一夏」
うわ。いきなり下の名前で呼んでくるタイプだ。まじかー。
好きに呼んでくれ、なんて言ったけど。普通は、『織斑君』とかじゃないの?日本人なら殆どそうでしょ?
あ、でも外国人か。そこら辺の認識のズレはあるか。母さんもそんな事言ってた気がするから、許す。
「おう、よろしく。さて、さっさと着替えちまおう」
既にマドカと鈴は上を脱いでいた。ちょっとお嬢さん方、もう少しお淑やかに....
「ちょ、ちょっとそこの二人!?何してるのさ!!!」
紹介するの忘れてたな。でもいくらなんでも慌てすぎだろ。
あ、そうか。俺の前だけならともかく、他人の前で俺の女神達の裸体を見せる訳にはいけねぇ。例えコイツが男装した女だとしても!
やはりここは兄としても、夫としても、自分の女を守らなけ
「安心して下さい、脱ぐだけですから」
あ、制服の下にISのスーツ着てたのか。ならいいです。
「そ、そういう問題!?もっと色々あると思うんだけど、僕間違ってるかな!!?」
テンション高いなー。
デュノアもなんだかんだでラウちゃんと同じく、転校で盛り上がってたのか。ラウちゃんも勢い余って、俺に百烈張り手かまそうとしたからな。高校デビューに皆必死だぜ。
あれ?さっきのラウちゃん事件にノータッチだけど気にしてないのかな?聞かれても『キャラ被りによる大火傷を防ぐために彼女は最終手段に打って出た』としか言えないけど。
デュノアよ、高校生活には色々あるのだ。
「.....ああ、なるほどね」
鈴が何かに気付いたらしい。何かは知らんが。
「私と一夏は将来を誓い合った仲だし、マドカは一夏の妹なの。これでいいでしょ?」
「ええっ!?そんな堂々と.....もっとロミオとジュリエットみたいな禁断の恋かと......」
随分メルヘンチックな思考回路ですこと。乙女さんですな。
確かにこの学校は男女比半端ないから、そう考えるのも普通かもしれない。
俺は別に隠そうとは思わないけど。これ以上女は増やさないもんねー!
「嘘ですね」
「嘘ね」
「酷い......」
俺ってそんなに信用無いのか。グスン。
「ロミジュリよろしく、牛と羊のラブロマンスってかなり興味がわかない?だって一方は解体されるし、もう一方は毛を刈られた挙句にひき肉。なんて無情な世界。それでも愛し合う二人。そして....」
何言ってんだコイツ。今の数瞬で、何が起こった。
ーーーーーーー
「おろ?千冬姉、カレンダーなんて見てどうした?」
「何でもない」
「しかもそれ、十二月のじゃん。まだ六月だぜ?なんかあんのか?」
「.....クリスマスだ。かなり前にお前に作ってもらったプリンが、どうしても忘れられなくてな」
「かなり前って、プリンは去年の話だろ?それに、初めて作ったし、あんまり上手くいかなかった」
「美味かったぞ。あれは美味かった」
「なら、今日にでも作ってやろうか?」
「いや、クリスマスまで待つさ」
「.......ホントに、なんかあったのか?」
「問題無い」
「そっか」
「それより、マドカはどうだ?」
「どうって?何がぁ?」
「そうだな......例えば、風呂とか?」
「モチ、一緒に入ってまっせ」
「ククク.....そうか、なら良かった」
「.....それどういう意味だ?」
「さぁな」
「そりゃないぜとっつぁん」
「誰がとっつぁんだ、誰が」
「真面目な話、今の質問に何の意図が?」
「忘れた」
「歳だね、千冬姉も」
「うるさい、潰すぞ。ただの暇つぶしだ」
「最初からそーいえば良かったんだよ。暇つぶしとは言え、千冬姉ももっと俺の事頼りなさい」
「生意気な弟に育ったものだ、誰に似たのか.....」
「母さんかな?いや、家族だ。千冬姉も含めてな」
「.......そうか」
「おう」
「そう言えば、今日は大事な話があるって山田先生が言っていたぞ。早く教室に向え」
「大事な話?」
「ああ、どうやら
ビッグニュースらしい」
言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。
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