織斑一夏と愉快な家族達 作:探さないで!
楯無さんと話をして、放課後になった後、俺は簪ちゃんを屋上に呼び出していた。
「........つーわけで、楯無さんブルーだったけど?」
結局、全部話した。悪いようにはならないだろ、この二人なら。
.........多分。
「ありがとう。お姉ちゃんを悲しませる位なら、変なプライドを持つんじゃなかった。更識簪、一生の不覚っ!........それじゃあ行ってきます」
簪ちゃんの走る姿を見送る。はや。ボルト涙目じゃん。もう見えないし。
さーて、これで一件落着かな?我ながらいい事したと思うぜ。へへーん。恋のキューピットだな。あ、恋じゃなくて愛か?姉妹愛だな。ならシスコンのキューピッドか。シスコン番長は、実は夜になるとシスコンキューピッドに変身してしまう、特異体質だったのだ!!
なんか無性にマドカに会いたくなってきた!
マドカレーダー発動!!ピピピピピッッッ!!!
説明しょう!マドカレーダーとは、俺自身の魂と、マドカの魂の波長を同調させることによって居場所を探し出すという、近未来SF小説もビックリなスゴイ技である。ISの製作者でもある束さんすらも「ソイツはすげぇや!」と言わしめたほどである。ちなみにシスコンorブラコン、もしくはそれと同等以上の愛情を持つものなら誰でも可能だ!!さぁ今すぐレッツチャレンジ!!
ピピピピピッッッ!!!見つけた!!!
あん?保健室?どうしてそんな場所に?
まさか怪我を!?そんな馬鹿な!!待ってろマドカ!!!
「トウッ!」
俺は屋上から飛び降りる。この程度の高さなら、ノーダメージだぜ。
着地の勢いを殺さぬまま、保健室にダイナミック入室。
お邪魔しますっ!
「マドカッ!大丈夫か!?」
まさか、顔に布かぶったりしてないよな!?「キレイな顔してるだろ?こいつ死んでるんだぜ?」とか!!?タッチ始まっちゃうの!!?呼吸を止めて一秒、あなた既にもう手遅れなの♪ってか!!?それはノーセンキュー!!!
ボケてる場合じゃねぇよ!!!!
「あ、一夏.....」
予想に反して俺の視界に入ったのは、体のあちこちに包帯を巻いてベッドに横たわる鈴だった。隣のベッドにはこれまた同じようにセシリアちゃんがミイラ。こっちは寝てるっぽいな。マドカは、ベッドの横に腰掛けてる。無事か。ホッ。
じゃないっっ!!!
「鈴、大丈夫か!?」
まさかの鈴だ。ホッ、じゃねぇよ!!アホか俺!!!!
「あはは....」
いやいやいやいや、笑い事では済まないぞ。
何があったんだ?喧嘩.....でも無さそうだな、そういう雰囲気でもない。
となるとなんだ?上から重たい物でも降ってきたとか?二人して、階段から落ちたとか?可能性としてはそこら辺が妥当だよな。
でも二人共、誰かにボコられた様な怪我なんだよなぁ。気のせい?まぁ、もし誰かがやったならソイツを、殺すけどな。あ、いや殺したらすぐ終わっちゃうな。もっと長く苦しめられる方法を考えないと。一生を懸けて償ってもらうぜ。
おっとっと、思考がジャンプしちまった。落ち着け俺。
「マドカ、何があったんだ?」
もう一人のマイスゥィートエンジェルは特に何もないよな?不安。顔とか怪我してないよな?
あれ?怒ってる?その顔は怒ってるよね?お兄ちゃん何かした?
「兄さ」
「ちょぉっと訓練で熱くなりすぎちゃってね!心配させてごめんね!!」
鈴、落ち着くのだ。エロ本が親に見つかった男子中学生か。慎みなさい。
しかし訓練で怪我なんて、世話ないぜ。頑張りすぎだろ。どんだけトーナメントに気合い入れてんだよ。よほど優勝商品の食堂半年フリーパスが欲しいのか、可愛い奴め。
まぁ、これで怪我の場所とかにも納得がいくぜ。デッドヒートだったんだな、見たかったー。デュノア対山田先生よりよっぽど見たかった。
「......」
さっきからマドカはなんで不服そうなんだ?これは私達も負けてられませんね!兄様は怠けすぎです!!って事?
ごめんねマドカ。俺、試合になったら全力で戦うから。そりゃあもう、対戦相手泣いちゃう!位頑張るから、ね?
いざとなったら、マドカのワンオフ使えば楽勝だろうけどな。それは奥の手って事で。
「ボーデヴィッヒさんにも困りましたね。凰さん、オルコットさん、この損壊レベルだとトーナメントは諦めて下さ......あれ?織斑君、いつの間に?」
山田先生だ。誰か保健室に入って来たと思ったら、山田先生だった。
それと、ビビッと来るワードが聞こえた。ボーデヴィッヒ?ボーデヴィッヒって、聞き覚えがあるぞ......
ラウちゃんか!ラウちゃんの名前だ!!ラウ・ボーデヴ......違和感。違う、後一文字足らない気がする。何だろう、気持ち悪い。
ラウ....り?ラウリ・ボーデヴィッヒ?
後で聞いてみるか、本人に。あっちも俺に引け目感じてんだろ。今朝のビンタ未遂。
そういや謝りに来なかったな。あんまり俺は気にしてないけど。
まさか眼帯が被るなんて思わねえよな。マジ同情するぜ。
「兄様、聞いて下さい」
「な、なんだ?」
「マ、マドカ!?よしなさいよ!!!」
鈴はさっきから動揺しすぎだろ。まるで何か隠し事をしているみたいだ。俺の嫁に限って、そんな事はありえんだろうがな!
マドカが不機嫌な理由も、これで分かるだろうか?
「これは訓練なんかではありません。二人共、あのボーデヴィッヒが原因です」
......あ?
「鈴さん......いえ、鈴は確かにセシリア殿と二人で練習をしていました。ですが突然、彼女が現れて」
「ストップ」
納得いかねぇな。セシリアちゃんならともかく、鈴なら逆に相手を倒せたはずだ。アイツそんなに強かったのか?多少出来る様には見えたが、鈴なら朝飯前だろ。
それとも、理由があって抵抗しなかったとかか?
「私も人伝てに聞いたもので、よく分かりませんが」
マドカもその場にいなかった、と。助けには行けなかったのね。
「マドカ、その先はむ....」
何か言おうとした鈴の口を、手のひらで塞ぐ。ごめんよ、鈴。
「セシリア殿を人質にして、とも聞きました」
ーーーーーーー
「一夏よ、話とはなんだ?」
「箒様。オモチャ、欲しくないか?」
「貴様、何を言っている?」
「まぁ、聞けよ」
「うむ」
「今度のトーナメントで、あの転校生にお仕置きする」
「眼帯の方か?」
「そうだ」
「いいセンスだ!!!私は見ただけで分かった、あれはいい声で泣くぞ!カカカカッ!!」
「.....またキャラ変わった?」
「さっさと続けい」
「そんな訳で、アイツとタッグを組んで貰いたい」
「話が読めんぞ?」
「俺がヤル。だから、邪魔が入って欲しく無いんだ」
「なるほどのう.....じゃが、それではつまらんぞ。私も背後から」
「まぁまぁ、退屈はさせねぇよ。さぞや愉快なショーになるぜ」
「お、おう」
「急に素に戻るなよ」
「おお、すまんのぅ。それで、何かされたのか?」
「俺の女と友達を傷付けた。それだけだ」
「なるほど......それで?」
「その後は箒様にくれてやるぜ。鈴に謝らせた後な」
「謝らなかったら?」
「殺す」
「ちょっとゾクってしたぞ」
「だから、素に戻るなよ!」
「すまん」
「......じゃあ、お願い出来るな?」
「あい、分かった」
ーーーーーーー
自室での箒との話が一段落した所で、マドカと鈴と合流しに行くか。
「失礼します。篠ノ之さん、お引っ越しのお時間です」
と思ったら山田先生だ。本日三度目の山田タイム。隣にはデュノア。お主、何しに来た。
そのまま山田先生がおずおずと切り出す。
「部屋割りの変更を....」
確かに今の部屋割りじゃ、問題あるもんな。全然この部屋使ってないけど。
最近は簪ちゃんの部屋で皆で集まって寝てるし。セシリアちゃんや鈴もな。
箒は雑魚寝が駄目らしくて、簪ちゃんの相部屋の人とこの部屋で寝てる。あれ。今思ったけど、まるっきり部屋割りなんて機能して無いじゃん。駄目じゃん。
「じゃあ、デュノアが俺と同室に?」
結局、女と一緒と言う点は変わってないですよね?それ、意味あるんですか?山田先生、実は見抜いてるんでしょう、デュノアの性別。そうなんですよね?なのにするんですか?え?
いやまて。デュノアと同室になったからって、特に何も起こらないよな?基本俺はこの部屋使わないから、「お、お前女だったのかー」「きゃー」もないな。うむ。
ならいっか。
「よろしくね、一夏」
「お、おう」
馴れ馴れしい。裏があるのはバレバレだぞー。セクハラしまくってやろうか、コイツ。
あー、違う違う。デュノアから何かアクションを起こしてこない限り、ノータッチだ。そう決めたよな。それに、家族会議もしてないから、とにかく今は表面上だけでも仲良くしておこう。
「それでは山田先生、案内を頼みます」
「はい、任せてください」
あら、もう行ってしまわれた。箒様のいけず!!
.....ふぅ、俺も行くかな。
「一夏?どこ行くの?」
「んー?嫁さんの所さ」
言い回し、表現、比喩その他もろもろ、アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。
感想をくれた方ありがとうございます!
展開が急すぎるのはお察し。とりあえず一区切り付けたい。具体的にはVSラウラ終了まで。駆け足で行ってしまうかも。
それと、そろそろハーフタイムが欲しいです。投稿間隔長くなるかも?です。ごめんなさい。
.....イチャイチャ不足(ボソッ