織斑一夏と愉快な家族達 作:探さないで!
「もし、お嬢さん?」
「.....」
「無視すんなよ」
「ふん......目障りだ。失せろ 」
「あっは!取り付く島もありませんね!ってか?」
「ええい、鬱陶しい!!何の用だ、織斑一夏!!!!」
「いやいや、そんな怒るなよ。名前、教えてくれないか?忘れちゃってさ」
「......ふん」
「あー!まってまって!!」
「......潰すぞ」
「君さ、鈴に何したの?ねえ?何したの?ねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえ?何したの?」
「.......あのチャイニーズの事か?あれは傑作だったな!!!クハハハハ!!!」
「頭耕すぞ、クソチビ」
「あの程度の腕前で代表候補生とは!!!
ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!しかもあれに守られてるとは、お前のIS操縦技術も底が知れてるな!!!」
「ここで頭飛ばしてもいいんだぞ?俺の女にあんな事しちゃってさ?しかも鈴は俺がお前に報復しに行かない様に嘘までついたんだぞ?優し過ぎて涙チョチョギレるだろーが、ハゲ」
「平和ボケした日本人に何が出来る?私だって、マスターの命令がなければ今すぐにでも!」
「........」
「ふん.....トーナメントが楽しみだな。お前の無様な敗北が目に浮かぶぞ!」
「野郎、吠え面かかせてやる.....」
「兄様、ちょっと行ってきますね」
「お、落ち着け!!」
ーーーーーーー
「て事がありましたとさ、終わり」
あそこまで言われたら、ISで蹴り付けるしか無いでしょ!
あちらさんもそのつもりだったろうしな。
「あ、アンタ結局行ったのね.....」
俺の横に寝ている鈴が『くっ....私の頑張りは無駄だったのね....』みたいなフェイスで見てくる。めっちゃプリティ。顔に怪我しなくてほんっっっとに良かった。神様グッジョブ。
......出来る事なら、鈴には傷一つ付けて欲しくなかった。
だって、マフィアだぜ?常に危険と隣り合わせみたいな職業じゃん。職業って言っていいのか分からないけど。
俺は図らずもとは言え、鈴に一年間もそんな所に行かせちまった。それでも鈴は俺に愛してると言ってくる。
どれほど怖い思いをしたのか。元々一般人だった鈴が、たった一年で千冬姉と互角みたいになってた。死にかけたりしたのかもしれない。だから今回もそんなに慌ててないのか?結構重症そうだけどな。
それでも今、とても幸せそうだ。俺にそこまでの価値があるとは思えないがな。
だから次からは絶対家族を守る。鈴には悪いが今回はいい教訓になった。
........なーんて、格好つけすぎたな。慣れない事するもんじゃない、俺は家族を守ればいいんだ。今回は失敗しただけ。もしこれからなんかあった時は、俺が身代わりになるなりなんなりすればいいだろう。
なんとなく鈴の頭をなでると、鈴は気持ちよさそうに目を細めた。癒される。
「流石にこんなところですったもんだ起こされても、庇いきれないからね?」
「分かってるよ」
......?
分かってないよ、どういう事だってばよ。
要するにマフィアの力でどうにかなっちゃうの?学校以外なら殺人すらも無かった事に出来ちゃうの?何それ怖い。もうそれ世界掌握してるでしょ。俺の妻がマフィアで世界がやばい件。
.....電撃文庫で佳作ぐらいなら狙えるか?タイトルだけなら負けてないだろう。
「あと横に居たマドカが爆発しそうでヤバかったからな」
同じく反対側の俺の横で寝そべっているマドカに視線を送る。噴火したら、大惨事だったな。
「だって兄様に対して『底が知れたな』ですよ?あの銀髪を全部引きちぎって、首をねじ切ってやろうかと思いましたよ」
えげつない。俺も鈴を馬鹿にされた時は、危うく眼球潰そうかと考えたけど。
でも鈴は俺に何かしらの事件を起こして欲しく無いから、あんな嘘ついたんだよな。そう思うと、何とか我慢出来た。自分に暴力を振るって来た奴にすら気を遣うとか、鈴ちゃんマジガンジー。
あ、今の無し!鈴がガンジーとか無理!!豊穣神とかにしとけば良かったぁ!!!!
「でも笑っちゃうわよね」
「何がだ?」
「だって、セシリアったら『今日は人質と言う、非常に稀有な体験をしましたわ!普通の人でも余程運がない人じゃないと、一生に一度と人質になったりしませんことよ!!かの邪鬼眼持ちヴァンパイアには感謝しますわ!!』って言ってたのよ」
よし、アイツの仇は取るのやめよう。鈴の為だけにしとこう。うん。
てか、邪鬼眼は分かるがヴァンパイアってなんだ?銀髪だから?ロザリオとヴァンパイアってか?ちょっと無理矢理だな。やっぱりセシリアちゃんの思考回路は難しいな。話について行けてる簪ちゃんを尊敬するぜ。
あ、簪ちゃんどうなったかな。無事に仲直り的なハッピーエンド迎えたかな。明日聞きにいってみるか。
「兄様、私は一刻も早くあの子ウサギの首を跳ね飛ばしたいです。明日、会長さんの所に言って来てトーナメント表に細工して貰ってください」
珍しいな。マドカが俺に要求するなんて。いつもは『お願い、おにーちゃん(はぁと)』なのに。
いや、大歓迎だけどな。これからももっと俺に頼って欲しい。ウチの家族は、女性陣が全員強過ぎる。俺では頼りないとかなのか?
父さん、二人で頑張ろうな......
また思考が飛んだ。
「分かっ.....」
ん?待てよ?何故そこで楯無さんの名前が?千冬姉じゃ駄目なのか?
「姉様には既に伝えました。でもそう言うのは生徒会長さんに一任しているらしくて.....」
仕事しろよ千冬姉。
それは置いといて、生徒会って忙しそうだったけど、俺達の私情でこれ以上仕事を増やしていいのだろうか。それに、あんまり楯無さんに関わると、簪ちゃんに何されるかわからない。四肢切断からの島流しとかされそう。
願わくば楯無さんと簪ちゃんの仲直りが成功して、機嫌が良い状態であります様に.......主に簪ちゃんのね。
「一夏?」
「何でもない。さ、寝るか。」
「学校で一夜を過ごすというのは、中々ホラーですね」
仕方が無い。セシリアちゃんは軽傷だったけど、鈴は今日一日はずっと寝とけってレベルだったからな。
「絶対安静って言ったって、保健室に泊まる事になるとは思わなかったわ」
「......そうだな」
それもこれも全部あの銀髪のせいだ。
許 さ ね ぇ ! !
ーーーーーーー
「一夏!?昨日はどこ行ってたの!?ずっと待ってたのに帰ってこないし、心配したんだよ!!」
教室に入ると、デュノアが開口一番に今まで何をしていたのか聞かれた。コイツの事忘れてた。
すっごい眠そうな顔してる。一睡もしてないのだろうか?
だとしたら悪い事をしたな。まぁ、さっさと寝ちゃえば良かったのにとは思うがな。
案外、デュノア自体はイイ人なのかもしれない。だからと言って男装はいただけないけど。
あ、昨日母さん達に話すのを失念していた。やっちまった。うっかりしてた。
まぁいいか。とりあえず今は楯無さんに会いに行かなければ。朝のHRが始まる前に。
「色々あってな」
そう。色々あったんだよ。愛を育んだりな。
だからその『まさかそれだけじゃないよね?本当は何かしてたんでしょ?何処で何してたの?僕怒らないから、正直に言いなさい』っていうメンチを飛ばされても、お答えできません。ごめんね。
さて、母さんの方ならまだしも、楯無さんの方は忘れたら不味い。さっさと行ってこよう。
デュノアを撒いてからな。
「俺、トイレ行きたいんだけど。一緒に来るか?」
ふふん。これなら赤面して、僕はここで待ってるよ!展開になるはず。勝った。俺の勝ちだ。
「いいよ、ついて行こう。だから昨日何があったのか話してくれないかな?」
「なん.....だと......?」
そんな馬鹿な。ついて来る可能性は零に等しかったはずだ。
まさかコイツ......男なのか!?ホントにホントは男なのか!!?
そうすると、今の今までずっと誤解していたのか?そんな馬鹿な。俺も疲れてるのか?
でも一度心に産まれた懸念は、どんどんと思考を埋め尽くしていく。やはり、男なのか?
改めて、デュノアの体を凝視する。隅々までしっかりとな。
「な、何?」
頬を赤らめるな!余計に混乱する!!!
ああ、一体どっちなんだ。男か女か.......あるいは両方か。
ん?両方?
「......そうか、その手があったか」
閃いた。
体は女、中身は男だったのか。それならば今までの行動にも辻褄が合う。.....合うのか?そこまでコイツの事気にしてなかったから、イマイチ思い出せない。
子供の頃は女だったが、何かしらをトリガーにして男の道を目指す様になったのだろう。理解は出来無いが、何となく共感できる。
「よし、行くぞ!」
「え?何で急に元気になったの?」
俺も妹道という業を担う者だからな。
言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。
感想をくれた方ありがとうございます!
駄目ですね、ラノベとか読むとどうしてもその人の書き方に引っ張られちゃうんですねぇ。
書いてる途中、一夏のキャラが迷子になりました。
ざーさんのキャラはどうしよう。ツッコミ役でいいのかなぁ.....