織斑一夏と愉快な家族達   作:探さないで!

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第20話

 チュンチュンと小鳥の鳴き声が聞こえる。鳥じゃないぞ、小鳥だ。ホノカチャーン。

 朝か.......眠い.......

 二度寝するか、おやすみなさーい。

 

「にぃさ...ま...............ん」

 

 と思ったら、マドカのファーストアタック。初めてのキスの相手はジョジョではない!このマドカダァー!!

 ま、嫁さん達と川の字になって寝れば、大体朝におはようのキスをされる。俺の至福の一時である。むふふ。

 

「ん....ふぅ...」

 

 しかし長い。いつもなら5,6792秒程でやめるのに。

 

「...........ぷはっ」

 

 キリのいい所で顔を離し、マドカの目を見る。

 

 

 大丈夫か?

 

 だーですぉ、にぃさあま

 

 

 あ、寝ぼけてる。寝ぼけマドカだ。お久しぶりです、寝ぼけマドカさん。全く可愛いですな、けしからん。

 思わずマドカの頬を人差し指でつつく。ふにふにやぁ......

 

「うぅ.....ん......やめぇ、く......」

 

 滑舌が迷子。あー天使すぎるんじゃー。

 お持ち帰りしたい。あ、してた。

 

「い.......ちかぁ!」

 

 マドカの顔を眺めてたら、イキナリ視界が鈴で埋まった。頭ごとグリンとやられたな、首いてぇ。

 何だ何だ、私にもキスしろぉ!って事か?

 

「んぶっ........!」

 

 またもや先制攻撃を奪われた。これで2連敗.....

 

「ぅ......」

 

 鈴のキスはパワフルだ。肉食獣のような口付である。

 しかも頭をガッシリとロックされているから、逃げ出せない。彼女が満足するまで、一方的に俺の唇は蹂躙されるのだ。やめて!乱暴する気でしょう?エロ同人みたいに!!エロ同人みたいに!!!

 鈴は普段甘えて来ない分、こういう時になるとその分の反動が来るんだよな。可愛い。

 

「むぐ.....んふっ......」

 

 はむはむ、と俺の上唇を啄まれる。ど、どこでこんなテクニックを覚えた。

 .....犯人はマドカだな。昨日も夜な夜な二人で何かやってたし。

 だから二人とも眠そうなのか。把握。

 俺の起きる時間の三十分前には二人とも起きていて、二人で並んで俺の寝顔を見るのが最近の日課だと言っていた。先ほど寝ぼけマドカが久しぶりだと思ったのもその為だ。

 俺がどれだけ早く起きようと、マドカと鈴はそれより早く起きている。呼吸のペースで俺がいつ起きるか判るらしい。最早、愛と言う一言で済ませてはイケない境地にまでたどり着いたな。相思相愛のなせる業だ。そうに違いない。うむ。

 

 

 まさかキスの練習だけで寝不足になったんじゃないだろう。何かあったのか?

 

「ん.....むぅ.....」

 

 二人ともまだ寝かせておきたいな。こんな可愛い寝顔、反則だろ。

 俺は鈴の拘束が緩んだ隙にヘッドロックを抜けて、いそいそとベッドから脱出する。鈴、またスヤスヤし始めたけど、お前本当に寝てたの? 嘘だぁ。絶対に起きてたよ。

 まぁいいや。折角マドカ達より早く起きたんだ、たまには朝飯作ってやろう。最近は食堂の飯ばっかだからな。

 別に食堂が健康に悪いとは言わないけど、俺の愛情も食べて欲しいぜ。

 

「さーて、さっそくブレックファーストを.....」

 

 部屋の中の冷蔵庫を開く。

 あれ?あんまり食材がない。食堂のキッチンからくすねて、ちゃんと入れといたはず。

 あ、ここ簪ちゃんの部屋じゃねぇ。しまった.......

 

「おとなしく食堂行けってか.......」

 

 そういえば、久しぶりに自室で寝たぜ。確か今はデュノアが一緒だったな。アイツ、社長になる決心は出来たろうか?

 隣のベッドを見ると、デュノアは頭から毛布を被っているようだ。こんもりしてる。

 もう六月も中盤に差し掛かって、だいぶ暑くなってきたけど、奴は寒がりなのだろうか。空調効き過ぎかな。

 

「.......それか体調が悪い、とか?」

 

 ちょっと確認してみるか。

 毛布をめくろうとして近づくと、そのベッドのそばの壁に貼ってある紙に気が付く。達筆な字で何か書いてあるな。上手すぎて読みにくい!

 えーと....?

 

 

~~~~~

 

一晩中嬲ってやったが、何ともつまらん奴だった。まったく鳴かん。

だから貴様にやる。代わりにここで寝ていた西洋人は頂いた。さらばだ。

 

by箒

~~~~~

 

 

 さらばだ.....て、おい!ならここで寝てるのは!?デュノアじゃないのか!!?アイツには社長になるために色々と修行させるつもりだったのに!箒様のバカっ!!あとなんでbyだけ英語!!

 俺は慌てて、お山になってる毛布をひっぺがす。

 お願い、中にはイケメン風パツキンが!!!

 

「.......」

 

「ふぅ.........チェンジで」

 

 そこにいたのは、全身を麻縄で縛られて芋虫の様になっているラウちゃんだった。昨日俺の所に来なかったのは、これが原因か。箒様に捕まったか。

 しかし、凄い格好だ。リアルでこんな物がお目にかかれるとは.......

 いやいや待て待て。こんな所を誰かに見られたらマズくないか? マズいな。

 とりあえずこの縄をとってやろうかな。あ、でも服ないか。どーしよ。

 しかしこのままと言うのも忍びないな、ほどいてやろう。後は何とかなるだろ。

 

「うわ.....」

 

 これあれじゃん。縛られた側はどんだけ力入れても抜け出せないのに、ほどく側は驚く程簡単にほどけると言う伝説の結び方!

 名前忘れたなぁ。つーかこれ、はたから見たら犯罪者じゃね?幼女に性的暴力!男性IS操縦者、逮捕!!とか新聞の一面飾るのはゴメンだぜ。

 鈴とマドカにバレる前に、部屋から追い出そう。そうしよう。

 

「......兄様?」

 

「ぃちか.......?」

 

 

 

 

「............」

 

最後の抵抗は、口をパクパクさせるだけでした。

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

「それでですね、私は何とか一度も声を出さずにあの箒様の責苦を完走したのですよ」

 

「アンタ、箒様って言ってるわよ?」

 

「ハッ....!?」

 

「いえ、それだけの被害で抑えたのは賞賛に値します」

 

「有難うございます!マスターシスター!!」

 

「その箒ってやつとあんまり話した事無いんだけど、そんなにヤバイの?」

 

「奥方様、奴にはあまり近づかない方がよろしいかと......」

 

「マ、マスターシスターって、恥ずかしいですね.......」

 

「えへへ......奥方様かぁ......」

 

 何馴染んでるの?やめてよね、さっきまで俺に『何やってるのアンタ!』の流れだったでしょ?

 しかも、ラウちゃんは芋虫のままだし。談笑しとる場合かァー!!

 それの周りを囲んでる嫁さん達がシュール。ホラーを感じる。

 

「おら、縄取ってやるからさっさと出てけ」

 

マドカと鈴とのイチャイチャタイムを潰されて、俺ちゃん激おこ。

 

「マスター!改めて、私をアナタのモノにしてください!!」

 

 ラウちゃんが目を血走らせながらこちらを見てくる。改めないからね?もうウチの家族は定員オーバー。あとは子供枠しかないからね?

 それかペットとか?

 

「いいんじゃないの?遅かれ早かれ一夏なら奥様量産するんだし」

 

「しねぇよ!俺は今以上に増やさねぇって!!」

 

 量産ってなんだよ。まるで俺がどこかのハーレム王みたいな言い草じゃないか。俺はこれ以上増やさん。絶対にな。

 

「兄様、私は兄様の決めた事ならどんな事だって着いていきますよ?」

 

「私もアンタが愛してくれればそれでいいし」

 

 なんでお前ら夫の浮気に肯定的なスタンスなの?浮気、ダメ絶対。とか言ってたよね?

 

「浮気はダメだけど、家族が増える分には構わないわ。一夏を二人占めなんて、どだい無理な話よ」

 

 だから俺何者なんだよ。そんなフラグ体質じゃねぇぞ!

 

「奥方様達、私は別にマスターに従えればそれで......」

 

 ほら、ラウちゃんもこう言ってるし、もういいんじゃない?

 俺に服従しても、いい事ないって。縄ほどいて帰してやろうよ。

 

「うーん......なら、忠犬とか?」

 

「ペットですか、いいですね。ちょうど欲しかったんです」

 

「一夏様の犬!!!なんと甘美な響き!!!!」

 

 勝手に盛り上がるなよ。俺はまだ許可してねぇよ。

 

 

 

 

 

「兄様、犬飼ってもいいですか......?」

 

 

 

「よーし!今日から新しい家族が出来るぞ!!!!!」

 

 お兄ちゃんの弱点を熟知していやがる、この妹。恐ろしい子!!




言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。  

感想をくれた方ありがとうございます!


あれ、話が進んでない....?こんなのに一話使っていいのか?
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