織斑一夏と愉快な家族達   作:探さないで!

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箒様回  後編


第33話

 

 

 

『簪ちゃん、チミ達どこにいるん?』

 

『........今お姉ちゃんと旅館のお風呂に入ってる』

 

『海来いよ。皆でビーチボールしようぜ』

 

『......織斑先生が居るから無理。お姉ちゃんがバレちゃう』

 

『あー.......今は大丈夫だと思うぞ?』

 

『.......ほわぁい?』

 

『だって.......』

 

 

ーーーーーーー

 

「......それどころじゃないだろ、あの人達」

 

 俺の眼前には、それはそれは途轍もなく壮絶でバイオレンスな光景が広がっていた。

 百対一の現役JK大乱闘。

 人外同士の最強決定戦。

 もうISの装備試験もクソも無かった。一方はただただ箒が女子高生をちぎっては投げちぎっては投げ、もう一方の人外達は地球の損傷など一切気にせずに地形が変わるレベルの暴力の限りを尽くしていた。

 

「とりあえず来いよ。千冬姉は俺が何とかする........何とかなってる」

 

『.......分かった。今から行く』

 

「うい」

 

 おし、これで専用機持ちが全員揃ったな。

 簪ちゃんがはまだ完成してないらしいが、簪ちゃんがここに来るならあの人も来るだろ。つーか来てくれ。来てくれないとマズイ。

 

「一夏、簪は?」

 

 今日の鈴はツインテールだ。昨日の下ろしたバージョンも超似合ってたけど、やっぱり鈴と言ったらこれだな。うむ、可愛い。 

 

「来るってよ」

 

「そう、良かったわ」

 

 そう言ってニカッと笑う鈴だが、本心では俺と同じ事を考えてるに違いない。

 少しでも戦力を増強して置かないと、何時あの人外達から被害がおよぶか分からない.........というか今にもこっちに人が飛んできそう。怖い。すごく怖い。

 

 

「束ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええ!!!!!!」

 

「ちーちゃん!?それどうやってるの!!?」

 

「知らん!死ねぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

 

 なんか千冬姉が飛んでる。束さんはISか何か使って浮いてるんだろうけど、千冬姉は恐らく自力で飛んでる。舞空術だ。意味分からん。どういう原理だよ。

 

「.......一夏、考えたら負けよ」

 

 鈴が背伸びして俺の頭を撫でてくれる。ほんわかする。可愛い。

 

「ありがとな、鈴」

 

「うん」

 

 俺は鈴のくびれたウエストに手を置くと、そのまま鈴を持ち上げて両肩の上に置いた。まぁ、そこまで鈴が小さい訳では無いので、殆ど「鈴が自力で俺の肩に乗った」だけど。

 肩車である。

 

「これでいつでもアンタの頭をナデナデ出来るわね!」

 

「......逆に俺は鈴の頭に手がとどかない」

 

 くそ、誤算だった。これじゃあ鈴を愛でられない。ちくしょう。

 

「えへへ、残念でした♪」

 

 嬉しいそうにポンポン俺の頭を叩く鈴。両肩に乗った女の子らしい柔らかなももふとがジワジワと俺の理性を破壊する。撫でられない代わりに頬ずりでもしとくか。太もも最高。

 

「一夏、これ他から見たら結構な図じゃない?」

 

「他って?」

 

「例えば私とか!」

 

 急に隣から第三者の声がした。驚いて振り向くと、そこには楯無さん。

 

「はぁーい♪」

 

「こ、こんにちは。楯無さん」

 

 うぅ、またこの水着だ。ひも水着。こんなの見せられたら、ドキドキするに決まってるじゃないか。けしからん。

 

「..........一夏、あれなに?」

 

 おお、来てたのか。楯無さんの隣で俺の水着を来てくれてる簪ちゃん。やっぱ似合ってるな。良かった。

 

「えっとな、説明するとな」

 

「ぐ、がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ぐふぉぁあああああああ!!!!!」

 

「むにょぉぉぉぉぉんん!!!!」

 

「..........」

 

 一瞬で説明する気が失せる。もうやだこの学校。

 

「い、一夏!頑張って!!」

 

「.........おう」

 

 ..........簪ちゃんが指さす先には、地獄絵図が広がっていた。死屍累々の方が正しいかな。どっちでもいいや。

 最初は百人程度居たあの子達も、今や残すところ三人。死体と死体が折り重なって、まるで戦場の様だった。いや死んではいないと思うけどね。

 生き残った三人も既にISスーツは布切れと化し、ボロボロ。

 対する箒様は、今まで本当に殴りあっていたのかと言うほど傷一つ無かった。無傷。強い。最強。絶望。

 

「「「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」」」

 

 残った三人が同時に仕掛ける。ジェットストリームアタックだ。

 

「ふんっ........!」

 

 起死回生の一撃だったのか、それとも一矢報いるぜ!の攻撃だったのか.......どちらにせよ、その三人の決死のラストアタックは、箒様に一蹴された。

 

「「「.........」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「.........お前らの『不公平』、しかと受け取った」

 

 おお、また語り始めるのか。

 

「しかし、良いのか? このままで........本当に良いのか?」

 

「.....いいわけ、ないでしょ」

 

 何かリーダー格っぽい人が生きてた。話すのもやっと、って感じだけど。

 

「ならば変えてみる気は無いか? この世界を」

 

「何、を......?」

 

 またもやスゥー、と息を吸う箒様。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全員聞けぇぇ!!!!!!!!」

 

 思わず俺の背筋がピンと伸びる。鈴や簪ちゃんも聞き入ってる。

 

「お前達、これで諦めるのか!!!?この程度で諦めるのか!!!?違うだろうっ!!!これで諦める位なら、最初から私に挑まなかった筈だ!!!!!!!」

 

 ピクリと死体の一部が動いた気がした。

 

「お前達には『不公平』と戦う意思が!!!!!力が有るのだ!!!!!!!!」

 

 気のせいではない、箒にぶっ飛ばされた人達が、一人、また一人、ノロノロとした動作で立ち上がっていく。

 

「ならば、その(こぶし)!!!!『不公平(やつら)』の顔にブチかませ!!!」

 

 箒が言葉紡ぐ度に、その数は加速的に増加していく。

 

「ならば、その(つるぎ)!!!!『不公平(やつら)』の胸に突き立てろ!!!」

 

 立ち上がった者は、ふらりふらりと箒の元に集結する。

 

「ならば、その銃口(じゅうこう)!!!!『不公平(やつら)』の頭に炸裂させろ!!!」

 

 遂にはその全てが、箒の周りをぐるりと囲む。

 

「この私、篠ノ之箒がっ!!!!!!国を、いや世界を取って見せる!!!!」

 

「『不公平』だけとは言わん!!!!!私の気に食わぬ全てを断罪し、消しさってくれよう!!!!!!!」

 

 

 

「ついて来い、お前達!!!!!!!!」

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

「お疲れ様、箒」

 

「........何時もなら怖がって逃げて行くだろう? どういう風の吹き回しだ?」

 

「いや、別に........」

 

「裏がありそうだが........くくく、そうか」

 

「な、何だよ?」

 

「いやなに、久しく一夏と話して居なかったからな。少し嬉しい」

 

「.......さいですか」

 

「これでも元は恋する乙女だったんだぞ?」

 

「は?」

 

「だがな、長年想い続けてきた人は知らぬ間に糞ロリコンシスコンに成り下がっていたからな」

 

「.........え?」

 

「吹っ切れてしまったんだよ。色々とな」

 

「.........え?箒様って俺のせいなの?」

 

「..........さてな」

 

「..........凄いセンチな雰囲気なとこ悪いんだけどさ、ちょっとお願いがあるんだ」

 

「.......なんだ?」

 

「『あれ』、止めてきてくれないか?」

 

「束は私が言ったら止めると思うが、あっちはそれでは済まないのでは?」

 

「ぶん殴ってもいいから」

 

「........あい分かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!お前ら聞いたか!!大惨事世界大戦始まんぞ!!!!!ラウちゃん、録画はよ!!!」

 

「イエスマスター!!」

 

 魔神と阿修羅をぶつけるのは俺達の安全を確保する為だ。決して好奇心などではない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それと一夏!!!!!私を様付で呼ばなかった事、後悔するがいい!!!!!」

 

 

 ごめんなさい好奇心です。許してください殺さないで!!

 

 

 

 

 

 




言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。  

感想をくれた方ありがとうございます!

楽しみにしてるゲームの発売日が決まったので連日更新。数右衛門とまた会える!!やった!!!
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