織斑一夏と愉快な家族達   作:探さないで!

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 そう、それは例えるなら赤龍帝と白龍皇のハイブリッド......


第35話

 

 

 

 

 

 

 

「それでは作戦会議を始めます。意見のある方は挙手をお願いします」

 

 こういう時一番に慌てる山ちゃんがこれなので、俺もなるべく落ち着いてる風に見せているが、内心結構ビビってた。これ国際問題なんじゃないの?

 

「........ラウちゃん、これって結構ヤバイよね?」

 

「.......まぁ、一言で言うならヤバイですね。マスター、これは「お、攻めて来たぞ!ぶっ殺せ!!」では済まない問題です。条約など色々ヤヤコシイ物が絡んできますから」

 

「ふーん」

 

 少々複雑らしい。ラウちゃんは軍関係者だし、こういう事詳しいんだろうな。

 と、そんな事をラウちゃんと話していると、

 

「その点はご心配なく。私が独断で『銀の福音』の破壊を許可します。私にこんな嫌がらせをした罰を払わせて下さい」

 

「.......だそうです、マスター」

 

「.......うん、なんかごめんねラウちゃん」

 

「いえいえ........」

 

 しょんぼりラウちゃん可愛いなぁ。うふふ。

 しっかし、山ちゃんも壊れてきたなぁ。独断とかラウちゃんの話を聞く限りアウトだと思うんだが.......

 別にいいか。俺は悪くない。悪いのは山ちゃんだ。うん。

 山ちゃんが「法律とかそんなもん後でどうとでもなる!今は作戦会議じゃあ!」スタンスなので、俺も少しは作戦を考えてみる。作戦立案なんて父さんの仕事なんだけどな。

 

「奴さんは射撃型のISではありますが、射程は糞短小なので狙撃で仕留めたい所です......」

 

 山ちゃんが中途半端な所で言葉を区切る。狙撃、と言うとセシリ......あ

 

「が、オルコットさんは使い物にならないため、皆さんには代案を考えてもらいます。はい」

 

 お前がやったんだろ。使い物にならない、じゃねえよ。セシリアちゃんまじカワイソス。

 .........そうなるともう全員で突撃するしか無いんじゃないか? それしか思いつかん。

 

「また、『銀の福音』は少々おかしな挙動で接近しつつあります。空軍の方達からは、「まるで透明人間と戦いながら飛んでいるようだ」らしいです.......けっ、別にこんな事はどうでもいいですけどね」

 

 吐き出すようにそう言葉を放つ山ちゃん。

 透明人間、と聞いて思い当たる節があるが、断定は出来ない。そのISの誤作動かも知れないし。

 .........けどやっぱ気になるな。違うと思うけど。

 

「鈴、マドカ、これどうすんの?」

 

「こんな時の為に、代表候補生には緊急事態の為のマニュアルが渡されてあるんだけど......てへぺろ♪」

 

「把握」

 

 どこの棒付きキャンディーだ、鈴。テラ萌えるんですけど。

 

「兄様こそ、これ一応作戦会議らしいですし何かしら意見は無いのですか?」

 

「無い......箒は?」

 

「.......一つ」

 

 おお!と皆の視線が箒に集中する。流石箒様、頼りになるぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私が一人で狩ってくる。コイツの試運転もしたいからな」

 

 そう言って箒は、不敵な笑みと共に右腕に装着された『真紅のガントレット』をコツンと叩いた。

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

「一夏、ホントに行くの?」

 

「マスターが行かずとも.......」

 

「確認したい事があってさ.......な、マドカ?」

「はい.......まぁ、箒さんも居ることですし、大丈夫でしょう」

 

「一夏ぁ.....」

 

「マスタぁ.....」

 

「おいおい、泣くなよ。死にに行く訳でもないし.........んじゃ、いってくる」

 

「いってらっしゃいませ、兄様」

 

「おう。じゃあ三人とも、セシリアちゃんとデュノアと千冬姉は任せたぞ? 危ないから黙ってついて来たりすんなよ?」

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

 

「それでは箒様、これより紅椿の説明を始めさせていただきます」

 

「頼む」

 

 俺の目の前では、箒が真紅の甲冑(あかつばき)を身に纏った状態で束さんの説明を聞いていた。海辺だと絵になる。

 しかも凄い男心をくすぐる外観だ。カッコイイ。二刀流とかカッコ良すぎて鼻血でるわ。

 

「時間が無いので、スペック等の説明は省きます。箒様なら武装の説明だけでノープログレムですよね?」

 

「ああ、問題ない」

 

 箒は両手に持った刀を交互に見て、大きく頷いた。

 

「まずは『 空裂(からわれ)』......はい、左手に持たれている方です」

 

「うむ」

 

 

 

 

 

 

 箒が左手の刀を軽く振るうと、目の前の海が割れた(・・・・・・)

 

「ほ、箒様、説明の途中で.....」

 

「ん? ああ、すまん。続けてくれ」

 

「........分かりました。それでは続けさせていただきます」

 

 何事も無かったかの様に話を続ける二人だが、俺はそれどころじゃなかった。だって海だぞ? 水平線までスパっと真っ二つだぞ? おかしいでしょうよ。

 .........中々に俺も毒されてきたな。箒の人外を見せられても「おかしいでしょうよ」で済ましちゃうんだもん。前の俺なら思わず箒に突っ込んでたぜ。成長が見れるな。やったぜ。全然嬉しくねぇや。

 

「『空裂』は対集団仕様の武器となっており、刀の振った範囲全てに帯状の特殊ビームを放ちます。コマンドは逆波動です。弱、中、強、と三連続で入力可能です」

 

「.......ふむ、あい分かった。次、右のは?」

 

「箒様、少しくらいノッてくれても.......」

 

「時間が無いんだろう?後で褒美をくれてやるから早くしろ」

 

「マジすか!?うおっしゃぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁl!!!!」

 

 もうすっかり調教済みだな。ちょっと束さんが可愛く見えるぜ。

 

「行きますよぉ!!!『雨月(あまづき)』はタイマン戦を想定されて作られた武装です!打突に合わせて先端からエネルギー刃を射出、牽制用ですね!!ちなみにコマンドは波動、こちらはEXキャンセル可能です♪」

 

 束さんのハイテンション解説に耳を傾けながら、箒様は右手を空に掲げて刀を突き出した。途端に紅い閃光が周囲に瞬き、宇宙(そら)に向かって真紅がほとばしる。うん、上なら安心だな。

 .......願わくば太陽系に影響が出ないように。神様お願いします。

 

「ふむ、成る程.........して束。これはなんだ?」

 

 箒は両方の刀を腰の左右にに挿し込むと、背中に背負っていた白い剣(・・・・・・・・・)を引き抜いた。どっかで見たことあるなと思ったけど、もしかして―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『雪片弐型(ゆきひらにがた)』。一見ただの近接ブレードですが、自身のシールドエネルギーを消費する事で紅椿の単一仕様能力(ワンオフ・アビリティ)である『零落白夜(れいらくびゃくや)』を発動出来ます」

 

 ああ、あれ千冬姉の現役時代の時の剣か。通りで見たことある訳だ。ご丁寧に単一仕様能力までそのまんま。至れり尽くせりって言うか、箒様にそれは鬼に金棒って言うか、強すぎて笑えねえな。

 

「束、そのれいらくなんたらと言うのは?」

 

「『零落白夜』。エネルギー兵器の無効化、相手のシールドバリアーを切り裂きダイレクトアタック出来るなどなど...........まぁ要するにスーパー痛いクソつえぇソードって事です」

 

「ふむ、分かった」

 

 説明めんどくさくなったな、束さん。

 あれは弱点として近づかないと殴れないクソ武器だって千冬姉が良く愚痴ってた気がする。紅椿だとその弱点も他の武装がある事で解消されてるかな?

 まぁ、何にしても強いな。箒様ISいらないんじゃね?とか思ってたけど、これは使い手(じんがい)に負けず劣らずチート機体。胸熱。さすがシャア専用赤枠改みたいなビジュアルしてるだけはあるな。タクティカルアームズの代わりに雪片だけど。

 

「しかし束よ?これでは実質そのれいらくなんたらは使い放題ではないか?」

 

「『零落白夜』です、箒様。使い放題、と言うのは?」

 

「それは紅椿のシールドエネルギーを使うのだろう?今現在も際限なく増えているこれを」

 

 不思議そうな表情で、箒はそう言った。

 

 

 

 

 

「「.......は?」」

 

 束さんとリアクションが被ってしまった。だってコイツ何て言ったよ? シールドエネルギーが増えてる? んなバカな。

 束さんが慌ててパソコンのモニターを凝視する。

 

「.......本当だ、シールドエネルギーが刻々と増加していってる。『絢爛舞踏(けんらんぶとう)』が発動してる? いやでもそんなの有り得ないし」

 

「何です?そのけんらんぶとうって?」

 

 束さんが物凄く難しそうな顔をしているので、ついつい聞いてしまった。なんぞそれ。

 

「.......単一仕様能力だよ。それもこの私が直々にプログラミングした奴」

 

 束さんが直に作ったとか、超強そうじゃん。やべぇ。

 

「それが発動してるんですか?」

 

 だとしたら紅椿は相当強いな。最強じゃね?

 

「......いや、紅椿自身はそれを認識してない。発動してないはずだよ。それにいっくんも知ってるよね? 単一仕様能力は二つも同時に発現出来ない」

 

 一心不乱にキーボードをカタカタさせる。もう残像が見えるほど早いタイピングに俺は見とれてしまう。

 

「えっと........じゃあ?」

 

 パソコンとにらめっこする事約三分、束さんはボリボリと頭を掻きむしると、盛大にため息を吐いた。

 

「うにゃー.......全然意味わかんない。エネルギーの表示だけ増えてるって訳でもなさそうだし」

 

「......今は動けばそれでいい。それにこれは訓練機でもあった事だ」

 

 箒はそう言うと、再び背中に雪片を背負った。

 

 

 

 

 

「先に行っているぞ、一夏」

 

「あ、おい!待てって!!......束さん、俺も行ってきます!!!」

 

「いってらー..............え?箒様今なんて?」

 

 

 

 




言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。  

感想をくれた方ありがとうございます!

うわぁ、連日投稿できなかったぁ。ごめんなさい!!
それもこれもイベント海域が悪いんや、バケツ返せぇ!磯風よこせぇ!!雲龍よこせぇ!!!長門はなんでいまだに出ないんだよぉぉぉぉ!!!!
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