織斑一夏と愉快な家族達 作:探さないで!
何の描写もなく、学校に戻ってます。サーセン。
第40話
放課後、掃除当番な俺は同じく掃除当番の布仏と教室を掃き出していた。
本来なら教室掃除は5人で行う。しかも出席番号順に毎日当番が変わる.......のだが、俺達は授業中に寝ちまったから罰としてやらされてる。千冬姉が定めた、『寝ちゃったら罰掃除させてやんよ』法だ。ダルい。
布仏なんかほとんど毎日寝ている気がするので、一学期中ずっと掃除しているみたいだ。
帰ってゆっくり寝たほうがいいと思うんだがなぁ........
「どしたの、おりむー?」
「.....いや、なんでもナッシング」
と、まぁそんな訳で、今教室にいるのは俺と布仏だけだったりする。いやぁ、女の子と教室に二人っきりとか、これなんてラノb
「本音、掃除は終わりましたか?」
教室の後ろからガラリと入って来た眼鏡さん。誰だこの人。俺の青春返せ。
「あ、お姉ちゃん?ごめ~ん、もう少しかかるかも......」
.....お姉ちゃん?
.....この三つ編み眼鏡の美人さんは、布仏の姉なのか? mjd?
.......あんまし似てないよね?雰囲気が全然違うよね?
なんて言えば良いのだろう。
......そう、布仏を『ぽやぽや~』と表現するならば、お姉さんは布仏とは対照的に『キリリッ!』って感じだ。まさに委員長タイプ。
こうして二人が並ぶと、本当に姉妹かと首を傾げてしまうような.......あ、でも顔は似てる気がしないでもない、かな?
「そうですか.....なら私も」
「お姉ちゃんはソコカラウゴカナイデ」
「分かりました」
布仏の妙なイントネーションの言葉を聞いたあと、それっきりお姉さん?は直立不動となった。
どうしようこれ挨拶した方が良いのかな。でも完璧にタイミング逃したよな。
とりあえず会釈だけでもした方が.....
「おりむー。早く終わらせよー?」
俺が必死に頭を働かせていると、布仏からいつもの脱力ボイスが耳に届いた。
何か急ぎの用事でもあるのだろうか。だったら、ここは気が利く男アピールしとくべきか.....
「えっと.....なんなら俺が一人でやろうか?」
「おりむー......
ハヤク、オワラセヨウ?」
「ア、ハイ」
ちょっと背筋がゾクッとした。
ーーーーーーー
「一夏、今日は図書室に勉強しに行くわよ」
「......」
「夏休み前のテストも近いからね」
「......おう」
.......ここ最近、何故か俺は嫁さん達に距離を取られている。
いや、正確には嫁さん達、と言うより、主にラウちゃんにだ。
寝る時なんぞは今まで通り一緒に寝てくれるんだが、それ以外の時間は部屋に篭って出てこない。
今だってそうだ。掃除やっと終わって帰ってきたら、部屋に入れさせてもらえず、鈴に連行された。
.......嫌われたのかしら。
俺の手を引いてテクテクと先を歩く鈴の後頭部を眺めながら、俺はその理由を考える。
うむ、相変わらず愛らしいツインテールだ.......って違う違う。今はそれどころじゃない。ちゃんと考えろ、俺。
....................
「.......はぁ」
.....俺は何かラウちゃんを怒らせる様な事をしたのだろうか。全く思い付かないけど。
「......どしたの?」
足を止めてチラリとこちらを覗く鈴に、俺は何でもないと頭を振る。
それを見た鈴は、頭にハテナマークを浮かべたものの、特に気にした様子も無く歩みを再開した。
......さて、状況を整理しよう。推理パートって奴だ。
事の始まりは一週間前。鈴が学校の外へ買い物に行きたいと言い出した時だ。
てっきり他の二人もついて来ると思ったのだが、結局外出したのは俺と鈴の二人っきりだった。マドカ曰くその日はラウちゃんと二人で『やる事』があったらしい。
その時は特に疑問を抱かず、「まぁそんな日もあるよね」ってな感じだった。寧ろ鈴と二人っきりでお出かけとか久しぶりだぁぁぁ!!!わっしょい!!!!って感じだった。
しかし、
二日目
「一夏、今日もつきあってくれる?」
「いってらっしゃいませ、兄様」
「マスター!楽しんできてください!!」
三日目
「さ、一夏。行くわよ!!」
「いってらっしゃいませ、兄様」
「マスター!楽しんできてください!!」
四日目、五日目
「じゃあ、そう言う事で」
「「いってらっしゃいませ」」
.......ここまで来たら流石におかしいと思うよね。つーか三人ともグルだって気付いたよね。三日目に気付いたよね。
鈴が俺担当。そして残った二人、マドカとラウちゃんが.....多分『何か』をしてるんだろう。
少なくとも、俺に愛想をつかしたからって感じではない.......と思いたい。
「......はぁ」
「......だから、どうしたのよ?」
......そっちから言う気は、無いんだろうな。
それとも鈴は俺と遊んで来いってマドカに言われてるだけで、無関係なのかな。
.......なんか疑心暗鬼になってきたかも。
「.....なんでもなーみん」
「........ふーん」
......そう言えば、今日はなんで図書室なんだろう。一週間ずっと買い物はあからさまだから、方向性変えてみたってことなのかな。
いやもう手遅れですけどね。バレバレですけどね。この際買い物でも良かったですけどね。
「.....さ、着いたわね。勉強するわよ!」
あら、知らぬ間に図書室に着いてた。推理に集中しすぎたな。やっぱ俺名探偵の素質あるんだわ(棒)。
.........にしても、相変わらずここ人いねぇな。皆この学校に図書室ある事忘れてるだろ。もう一学期も終わるけど、いまだにセシリアちゃんしかここを利用してる人見た事無い。
「......よし、ここでいっか」
近くのイスに座った鈴は、机に持ってきた教科書を無造作に広げた。
あれ、鈴? まさか真面目に勉強するつもりなのか?
「......スチャッ」
「ッ!?」
しかもメガネ!?自分でSEつけてドヤ顔でメガネ装着だと!!?
くそぉ、今の録画したかった!!!チョー可愛かったァ!!!
と、そんな事考えてるのをおくびにも出さず、俺は極めて冷静な声で質問した。
「......ど、どどどどどどうしたんだ、そそそそそそそそそのメガネ?」
......失礼、ちょっと動揺しちまった。
「アンタと買い物行った時に買ったのよ。どう、似合ってる?」
「めちゃくちゃ可愛い。押し倒したい」
「押し倒すのはダメ.......こ、これで我慢して!!」
真っ赤な顔でほっぺにチューされた。これで我慢しろと言うのか。スーパー逆効果だったんですけど。
「り、鈴。なんならここで....ぐへ、ぐへへ」
「......えーと、ここはこうで、この公式は.........」
「......あるぇー?」
.......切り替え早すぎ。もう勉強モードかよ。一人で悶々としてたのが馬鹿みたいじゃないですかぁ。
「一夏、落ち着かないからアンタも座んなさい」
「.......はーい、おかーさーん」
怒られので、言われたとおり鈴の隣の椅子に座った。
「お母さんって......まぁいいわ。ほら、頑張って勉強したら.........さ、さっきの続きさせてあげるから!」
「やったー!」
ご褒美!!俺、勉強頑張る!!!!
........あれ、俺何で悩んでたんだっけ?
ーーーーーーー
「......と、まぁそんな感じでして。ご助言をいただけないでしょうか、お母様」
「なるほどねぇ.....」
結局、母さんに相談する事にした。
まさかマドカ達の前で堂々と話す訳には行かないので、学校の外のバーで落ち合う事に。
その際父さんもついて来たのだが、母さんを挟んで俺と反対側の席に座っている父さんを見れば、
「.....どうせ私なんて、駄目な女よ.......ふぇぇ....」
.........うん、あんまり期待しない方がいいな。
グラスの中の氷をカランコロンして遊んでる父さんはほっとこう。話し掛けたら面倒くさいに決まってる。酔っ払いの言う事なんて、全然信用出来ん。
......元々、父さんは素面でも当てにならないからな。はっはっは。
俺は大人しく母さんの言葉を待つ事にした。
「あのマドカがお前に隠し事なんて、天地がひっくり返っても無いと思ってたんだがな」
「......そうだね」
俺もそんな事、全く考えなかった。地味にショック....
「....んな顔すんなって。多分お前にとって悪い事じゃねぇと思うぜ?」
俺の表情を見かねた母さんが、優しく語りかけてくる。ついでに頭も撫でられた。
「.....そう思いたいけどなぁ」
「それに、主犯はラウラだろ?」
「.......多分」
母さんは余った手で顎に手を当て、考え込む様な仕草を見せる。
「........まぁそれなら、心当たりが無いこともないんだよなぁ」
「マジで!!!!!!!??」
俺の食いつきに、思わず母さんは仰け反る。
さっすが母さん!!頼りになる!!!隣で鼻ちょうちん膨らませてる親父とは大違いだぜ!!!
「落ち着けって.........一夏、お前ラウラの事抱いたのか?」
「え........いや、まだだけど」
「じゃあ、良くある奴じゃないか?......コホン。『妹様、私って魅力が無いんでしょうか....』『そんな事ないです!兄様はジョンの事を大事に思ってるからこそ!!』」
なんだなんだ、小芝居が始まったぞ。
「『ですが、鈴様は既に....』『......なら、兄様とベッドインするための特訓です!!ついてきなさい!!!』『わかりましたァ!!』.....的な?」
「......本気で言ってる?」
「いや、途中から自分でも『ねーわ』って思った」
「ですよねー.......」
「まぁでも、女ってのは何考えてっか分かんねぇからなぁ..........可能性はあると思うぞ?」
言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。
感想をくれた方ありがとうございます!
こんな感じで、短編?を何話か続けたあと最終章的なのやって終わりかな。最終章は多分シリアスにはならないと思います(笑)
今回の話、一話でまとめるつもりだったんですけど.....なんか長引いちゃった。てへぺろ。
......やっぱ日常編って難しいすなぁ。いつもみたいに書けてるか不安です。