織斑一夏と愉快な家族達   作:探さないで!

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またもやお久しぶりです。


第43話

 

 

 

『.....ッ!!』

 

『オラオラオラァッ!!!!』

 

『クッ.......!!』

 

『そらよッッッッッ!!!!』

 

『......なら、これでどうだ!!?』

 

『何!?』

 

『エェェェェクゥゥゥゥスゥゥゥゥゥゥゥゥ、カリバァァァァァァァァ!!!!!』

 

『うっわ、普通に痛てぇ!!すげぇ、今の!!!!』

 

 

 

「む、無茶苦茶だ.......」

 

 山田真耶は眼前で繰り広げられる死闘を見て、思わず呟いた。

 それもそうだろう。今戦っているのは、あの織斑千冬(ブリュンヒルデ)だ。 全IS操縦者の憧れである彼女が、平凡な試合などする筈が無いのだ。

 しかし、真耶が『無茶苦茶』と言ったのはそこではない。

 

『......やはり駄目か』

 

『.......いやぁ、焦った。今のはイイ線行ってたぜ、千冬』

 

『ふん、抜かせ.....』

 

『よーし、じゃあこっちからもいくぜー.....よいしょっ!!!』

 

『グッ.....!!?』

 

 

 

 

 

 

 

 押されているのだ。

 

 ブリュンヒルデが、素人目にも分かるほどに、圧倒されている。

 

 真耶は身震いした。

 まさかあの人より強い人間が居るとは思わなかったのだ。あのブリュンヒルデにかなう人間など、存在しない、と。

 ..........海に行った時、千冬を倒す様な人間が現れた気がするが、あいにくと真耶はその時の記憶があやふやだ。たぶん気のせいだろう。

 

「織斑先生の言った通りですね」

 

 隣を見れば、いつの間にやら学園長が居た。

 この人いつも和服姿だけど、何かそういう呪いでもかかっているのだろうか。

 真耶は場違いにもそんな事を考えたあと、彼女に聞くべき質問を思い出した。

 

「学園長、あの人は一体誰なんですか?」

 

「私も知りません。ただ、織斑先生が『私よりも強い奴が居ます。そして、私は強さを買われてこの学校に来ました。奴なら私の代わりが出来ます』......と」

 

「織斑先生の代わり?」

 

 真耶は首を傾けた。

 

「ええ、確かにそう聞きました。......私も最初は信じていませんでしたが、これを見せられると......ねぇ?」

 

 代わり。

 そんなものを見つけてくるということは、何らかの理由で教師を続けられなくなったに他ならないのではないか?

 

 

 

 

 

 

「......って、え!? 織斑先生辞めちゃうんですか!?」

 

「.......そうなりますね?」

 

「い、良いんですか!?」

 

 それはこの学校にとって、結構不味いんじゃないだろうか。

 真耶は今から自分のクラス(主に篠ノ之さん)を一人で御しきれるのかと不安になった。

 .......いや、無理である。織斑千冬を除いて、あのクラスを乗りこなせるものか。

 なんとしても、この学園長に頑張って貰わねば!!!!

 

 

 

 

「どちらかと言うと、学園側にとっては悪い寄りの良いですけど.....織斑先生がそう仰るなら、私にそれを止める権利はありません」

 

「あ、そうですか.....」

 

 駄目だこの人。止める気ないよ。

 

 真耶は頭を抱えた。

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

「それじゃー、改めまして......」

 

 

「「「「お誕生日、おめでとー!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「......二回目ってのも、中々照れるな」

 

 急遽弾&蘭がお邪魔してきたので、メンバーは嫁さん達+二人になった。

 ま、いいけどね。つーかコイツらの顔見るの久しぶりだな。懐かしい。

 

「懐かしい、ってお前が帰ってこなかったんだろ!! 寂しかったんだぞ!!!」

 

「悪かったよ。忙しかったんだ」

 

 うん、アレは間違いなく忙しかった。断言できる。

 オタク貴族とのバトルにセカンド幼なじみの襲来。男装少女と軍人少女の転校生。さらには臨海学校的な校外学習での軍用ISと戦闘(俺はなんもしてない)+母さん父さんとの合流。

 この半年はイベント盛りだくさんだった。正直、コイツらの事は忘れてた。

 

「お前の誕生日にも帰ってこねぇし、俺がどんだけ.......うぅ.....」

 

「だから悪かったって......え、マジ泣き?」

 

 どんだけ俺不足だったんだよ。半年会えなかっただけでダメージ受けすぎだろ。

 とりあえず泣いてる弾の背中をさすってやる。

 

「うぅ.....いちかぁ.....」

 

「よしよし」

 

 あれ、俺の誕生日パーティーじゃなかったの?

 そんな言葉が出て来そうになり、慌てて喉に押し留める。そう言えば(ブラコン)も居たんだった。

 

「お兄を悲しみのドン底に陥れた事、斬刑に値します。一夏さん、今すぐ死んで詫びてください」

 

 噂をすれば蘭である。蘭は俺の手をぺチンと叩くと、まるで老人介護でもする様に弾の傍に寄り添った。

 

「一夏が、死ぬ?.......ああああああああああああああ!!!!! 一夏が死んだら俺はどうすればいいんだ、蘭!!?」

 

「大丈夫です、私は一生隣に居ますからね」

 

「うあああああああ、いちかぁぁぁぁぁぁ!!!?」

 

「お、落ち着いてくださいお兄イキナリ抱きつかれると胸がドキドキしてしまうというかいやもっとギュッと抱きしめて欲しいんですけどでもそんな事されたら幸せ過ぎてどうにかなってしまうというかお兄の体温が気持ちよすぎて股間がジンジンしてくるはお兄の匂いがいい匂い過ぎて興奮してくるはでもう色々とエクスタシーでエレクチオンでドッコイショでふはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「な? 面白い奴らだろ?」

 

「ア、アレを面白い奴らと言えるのはマスターくらいかと」

 

 ラウちゃんが珍しくドン引きしてらっしゃる。確かにちょっと怖いけどな。

 

「ま、良い奴らだから仲良くしてやってくれ」

 

「.....わかりました」

 

 神妙な顔付きで頷くラウちゃん。『また変なのが増えた.....』とか思ってるんだろうか。その意見には同意するけどね。

 

「前はもっとマトモだったんだけどねー.....ほら、二人共ケーキ」

 

「ん、ありがと」

 

「ありがとうございます、鈴」

 

 鈴から手渡されたショートケーキ・オン・小皿。一口食べ、即座にどこで買ってきたか分かった。

 

「コージー○ーナー?」

 

「ううん、そこら辺コンビニ」

 

「なん.......だと......?」

 

 コンビニのにしては美味過ぎだろ、って衝撃と、それだったら尚更コソコソ買いに行く必要なかったんじゃね、って衝撃がダブルで襲って来た。

 

「「はふぅ.......」」

 

 ......まぁ、二人のこんな幸せそうな顔みれたし、良しとするか。今度は俺が作ってやろうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「はふぅ......」」」

 

 

 しばらく三人でまったりしていると、

 

「.......それで鈴、『前はマトモだった』、とは?」

 

 やはりと言うか、ラウちゃんはそこが気になるらしい。

 あんな引っかかる言い方されたら、そりゃ気になるわな。

 

「んー........言葉通りよ。前は普通の兄妹だった」

 

「寧ろ仲悪いまでワンチャンあった。いやホントに」

 

「ですが、アレを見せられると.....」

 

 

 

 

「一夏の体はヤワラカイナァ......」

 

「お、お兄今は駄目ンぅ......♪」

 

 

 

 

 ......せやろな。逆の立場だったら、俺も信じられんわ。つーか弾の方やべぇだろ。怖すぎ。

 

「......なんであんなのになっちゃったんだっけ?」

 

 必死に思い出そうとする鈴。マジか、あの『五反田妹洗脳事件』を覚えてないだと。

 

「.......鈴、覚えてないのか? ほら、確かマドカが―――」

 

 

 

「兄様、どうやら母様達は姉様と一緒に帰って来るそうです。夕飯には間に合うそうなので、作っといてくれと言われまし.......どうしました?」

 

 

 

 俺の言葉の途中でタイミングよくリビングに帰って来たマドカを見て、鈴は『あぁ.....』と頷く。どうやら思い出した様だ。

 

 

 

 あの兄妹が『ああ』なった原因は、まず間違いなくマドカが原因だろう。

 あれは何時だったか......そう、マドカと蘭が初めて会った時だ。鈴も居た気がするから、恐らく中学二年。

 今でこそ家庭によって違いがあると理解した我が妹だが、当時のマドカは今以上に『兄』と言う存在に盲目的だった。同時に自分こそが妹の完成形だと思っている節もあった。

 そんな訳で、蘭の弾への言葉使いにマドカは激怒した。(とは言っても、「もー、お兄はホントにバカなんだからぁ」程度である)

 蘭はマドカに別室に連れていかれ、六時間ほど経って出てきたのはブラコン一色に染められた蘭だった。言葉遣いまでソックリのマドカ二号が誕生日した。

 『お兄今日は元気ないですね?大丈夫ですか?結婚しますか?』

 『お兄、今日の夕飯は私が作ってみました。愛情たっぷりです!』

 『お兄、実は私今日は大丈夫な日なんです......一緒に寝ませんか?』

 突然急変した妹。弾は怖くなって、事あるごとに俺に助けを求めた。

 そうなると蘭は俺に弾を取られまいと必死になって.........まぁつまり病んじゃった。

 弾は弾で、妹と居るより俺と居た方が安心だってんで、『俺=安心=男の人』の等式が頭の中で誕生しちまったらしい。

 んで、今に至る。ちなみに蘭を俺に見立てて抱き枕にしてる理由は俺もわかんない。怖い。

 

 

 そんな様な事を、かいつまんでラウちゃんに説明した。

 

「な、なるほど......」

 

「納得?」

 

「い、一応は納得しました」

 

 めっちゃ引き攣った顔で言われた。

 

 

 

<ピンポーン♪

 

 

 

「今日は来客が多いな......」

 

 千冬姉達なら鍵は持ってるはずだ。だからお客さんだろう。

 呟きながら再度玄関に向かい、ドアを開けると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶり、元気してたかい。『ワン』?」

 

 

「........ぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 あまりの驚きに、俺は声も出なかった。

 だってそこに居たのは、『亡国機業の仲間(元同僚)』の

 

「誕生日には少し遅れたが、プレゼントもあるんだ。喜んでくれるといいんだけど......」

 

「な、んで.........?」

 

 『篝火ヒカルノ』。その人だった。

 

 

 

 

 

 




言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。  

感想をくれた方ありがとうございます!

あおかな、アニメ化ですって。まだ発売もしてないのに。すげー。

来週は忠臣蔵FDとあおかな。12月はルナ様2とかなり密集しているため、更新はまた遅れそうです。今回長引いたのは修学旅行のせいでしたけどね。ごめんなさい、言い訳です。

更新の方、やっぱ冬休みまでは安定できなさそうです。すいません。なんとか頑張ってみます。

........篝火さんて、原作だと千冬姉と知り合いでしたっけ? それとも他人?
実は作者この人の事、全然しらないんですよね。
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