織斑一夏と愉快な家族達   作:探さないで!

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書きあがっちゃったんだもの、更新するしかないじゃない!
とりあえずは次から短編をつらつらー、とね。いや分かんないですけどね。
イチャギャグ書きてぇぇなぁぁぁあ....


第45話

 

 

 

 

 

 

「それで、何があったんだ?」

 

「分かんないから困ってる」

 

「何?」

 

「......助けてくれよ千冬姉。結局あの人がラウちゃん連れてどっか行った後、一回もマドカの姿を見てないんだ」

 

 そう、一回もである。

 ヒカ姉がいる時は特に重く考えていなかったが、半日もマドカが俺の視界に入らないなど異常である。地球が急に割れるのといい勝負だ。

 しかも俺が扉越しにマドカに話しかけても、うんともすんとも.....スゲェ心配だ。

 千冬姉はその言葉を聞くと、俺の背中を洗い流しながら気まずそうに声のトーンを落とした。

 

「こ、今回は何も聞いてないからな......?」

 

 こないだのドッキリ紛いの時の事を言ってるんだろう。確かに千冬姉も仕掛け人だったからな。

 でも今回は......

 

「分かってる。多分そういうのじゃない」

 

「そうか......」

 

 あからさまにホッとする千冬姉。変なところで小心者というか...いや、今はなにも言うまい。

 それどころじゃないからな....

 

「...千冬姉、俺はマドカが助けを求めてくるまで待つしかないのかな。俺はアイツが苦しんでるのを知っていて、何も出来ないのかな」

 

「......」

 

「いつもそうなんだ。マドカは俺に自分の悲しみは見せてくれない。言い方は悪いけど、弱みって奴を見せてくれないんだ」

 

「.........それは」

 

「分かってる、分かってるんだ。マドカは俺が嫌いなことは絶対にしない。だから俺が大嫌いな悲しみも見せないんだと思う。そんな事は分かってる」

 

「......」

 

「.........なんでかなぁ。俺はアイツの兄貴なのに、お兄ちゃんなのに、なのにどうして、俺は守られるだけなんだろう。どうして俺にはアイツを安心させるだけの力が無いんだろう」

 

「.........」

 

 こんなこと、千冬姉に言ってもしょうがない。そんな事は分かってる。でも止められないんだ。

 千冬姉もそれを理解した上で、黙って聞いてくれてるんだろう。

 

 

 ......いい姉ちゃんだぜ、全く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......気は済んだか?」

 

「...うん、ありがとう。大分楽になった」

 

「そうか。......一夏、安心しろ。お前に仇なす一切の『全て』を、私が消しさってやる。だからお前は何も心配するな。全て私に任せろ」

 

「......うん」

 

 

 

 

 それっきり無言タイムが続いてしまった。

 ......うぅ、この雰囲気は耐えられんな。

 

「.........そうだ千冬姉、俺も背中やってあげるよ」

 

「ん、そうか?......なら頼む」

 

 よし、さっきまでの湿っぽい感じはやめにしよう。風呂だからどうあがいても湿るけどな(ドヤ顔)。

 ......うん、いつも通り微妙な切れ味だったな。これは通常運行に戻ったな。確信。

 俺が後ろを向くと、同時に千冬姉も俺に背を向ける。

 すると当然、俺の目の前には我が姉の裸体(背)。

 ......うん。素晴らしい。

 

「千冬姉の体はいつ見ても綺麗だよな」

 

「...なんだ、金が欲しいのか?」

 

「そんなんじゃないって!」

 

「くくく、そうか......」

 

「ったく、からかうなよ....」

 

 しかし本当に綺麗である。

 ほっそりとした首に、女性らしく丸みをおびた両肩。視線を下におろしてゆけば、背中越でも分かる柔らかそうなおっぱいや、全世界の女性が羨むくびれたウェスト。

 さらにさらに、と行きたい所だが、俺はどうしても『それ』を見て顔をしかめてしまう。

 

「...千冬姉、いい加減これ消さないの? 束さんとかに言ったら、余裕でやってくれそうじゃない?」

 

 『それ』は、ちょうど腰とお尻の中間辺りにあった。

 先ほどまでの健康的な体つきの印象から一転して、そこには禍々しく赤い文字で『No.666』と書かれている。

 ......あまり言いたくないが、つまり千冬姉の製造番号だ。

 

「...いいんだ。それはそのままで。それが無いと、私は私が『人間』ではない事を忘れてしまうような気がしてならないからな」

 

「いやでも結婚する時とか、どうすんの? 未来のお婿さんに嫌われちゃうかもよ?」

 

 弟として、そろそろ千冬姉には身を固めて欲しい。そんな思いを込めて、多少皮肉っぽく言ってみた。

 俺がそう言うと千冬姉は体を反転させ、俺の目を見て

 

 

 

「私が惚れた男は、こんな事気にしないさ」

 

 

 

 それはまるで、俺が千冬姉が惚れた男の様に聞こえた。

 いや、それは無いだろう。千冬姉には現在進行形で好きな人が居るらしいからな。本人から聞いた。 確かに言ってた。

 どこの誰だか知らんが、うらやましい奴やで。ほんまに。

 ...さらに、なんと、話を聞く限り、両思いだ。相手もさっさと告白しろよ。チキンな野郎だぜ。

 

「...それに一夏、お前はこれが無いと私のソックリさんが出てきた時、私を識別できないだろう?」

 

 背中の数字を指先で撫でながら、千冬姉は意地悪そうな顔でそう言った。千冬姉は冗談を言う時、大体こんな顔をしてる。

 しかし今のは.......ジョークのセンスは下手したら俺より無いのかも知れないな。やっぱ姉弟ってか。ははは....

 

 

 

 

「いや、大丈夫だよ。その数字が無くてもちゃんと分かる......と思う」

 

「期待しているぞ......?」

 

 その後、またもや無言タイムに突入した。

 

 

 ......けどまぁ、今度はそんなに嫌な雰囲気じゃなかった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

「一夏、今ふと思ったんだが、なぜ風呂の中まで腕時計をしているんだ?」

 

「...コレ誕生日プレゼントで貰ったんだけどさ、外れないんだよね」

 

「何?」

 

「外れないんだ。つーかそもそも外す事を考えて作られてない」

 

「どれ、私が...」

 

「さっき鈴に試しに取ってもらおうかと思ったけど、ダメだった」

 

「む......そうか。なら私がやっても無駄だな」

 

「うん」

 

「しかしそれは......流石に四六時中、風呂の中まで着けているのはどうかと思うぞ?」

 

「そうだね、今度会った時に取ってもらうよ」

 

「ああ、そうしておけ」

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

 翌朝。

 歯を磨いている最中、いつの間にやら帰ってきたラウちゃんが『ちょっとだけよ♡』と、昭和臭いボケをかましてきた。

 一体どこでそんなの覚えたんだと軽いチョップ。

 頭を抑えて『失敗した失敗した失敗した失敗した...』と呟くラウちゃんを尻目に、俺は朝ご飯の準備をした。家族六人分、俺を含めると七人前である。朝から結構な大仕事だ。

 

「一夏、手伝うわよ」

 

「サンキュー、鈴」

 

「一夏、魚焼き上がったぞ」

 

「千冬姉もありがとう」

 

 ......とは言っても、鈴も千冬姉も手伝ってくれた。お陰で結構早く済んだ。

 そしていよいよ朝食。その時初めて俺は妹の存在に気が付いた。

 

「おはようございます、兄様」

 

「おう、おはよう......あれ?」

 

 マドカだ。いつもの席にちょこんと座っていた。

 昨日と何も変わっていない。マイシスター。全然変わってない。マイシスター。

 ......何にも変わってないって、逆に怖くね?

「マ、マドカ、もういいのか...?」

 

 俺は恐る恐るといった具合にマドカに尋ねた。

 昨日、具体的にマドカがどうなっていたのか分からないが、とにかく何かで苦しんでいたんだと思う。

 そんなマドカが、何事も無かったかのように食卓の席に鎮座していた。大丈夫なんだろうか...?

 

「ええ、ご心配をお掛けしました。もう大丈夫です、兄様」

 

「......おう、分かった」

 

 その答えは、暗に『これ以上何も聞かないでください』と言っていた。

 頼ってもらえないのは悲しいが、簪ちゃんが前に言っていた通り、マドカの事を信じて待つべきだろう。いずれ話してくれる......はず。多分。きっと。メイビー。

 

「一夏、そろそろ食おうぜ。腹へったわ」

 

「ああ、うん。ごめん母さん、ちょい待ち」

 

 俺は父さんの分の朝食にラップを被せると、急いで自分の席についた。

 当然そんな謎行動をすれば、理由を知らない鈴とラウちゃんと千冬姉は首を傾げる。

 どうせすぐバレるんだし、今の内に話しておくか。

 

「父さん、朝弱いんだよ。しかも無理やり叩き起せば、その日中ずっと起こした人にダル絡みしてくるんだ......」

 

「二日酔いのおっさんが、一日中付き纏ってくるんだ。あれは地獄だぜ...」

 

「激しく同意します、母様......」

 

 俺、マドカ、母さんの辟易した顔を見て察したのか、鈴と千冬姉の二人は「なるほど」と頷いた。

 しかし、ただ一人空気が読めなかった彼女は―――

 

「ならば私が起こしに行って参ります!!!」

 

 勢い良く立ち上がり、階段を駆け上がるラウちゃん。

 

 

 

 

「惜しいやつを無くした...」

 

「全くだな、一夏」

 

「.........さ、兄様。そろそろ」

 

「ん、そうだな......せーのっ」

 

 

 

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

 

 

 

 

 ......頑張れラウちゃん。ご冥福を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

「スコール様、そろそろ......」

 

「ラウラちゃん、何回も言うようだけどね、私は一夏が大好きなの」

 

「ええ、でしょうとも。ですからその大好きな息子さんの作った朝食をですね...」

 

「いいえ、貴方は全然分かってないわ。私が一夏をどれほど好きなのか」

 

「存分にご理解しておりますから、ささ、お早く...」

 

「そりゃあ確かに、我が子ですから、息子だからこその身内贔屓ってのも確かにあると思う」

 

「......ええ」

 

「でもねでもね、それを抜きにしても一夏っていい男だと思うの。料理は上手いし、優しいし、カッコイイし、イケメンだし、優しいし、優しいし優しいし優しいし優しいし優しいし、イケメンなの」

 

「......その点に関しては、同意します」

 

「欠点としては、知らない内に近くの女と寝てたりするんだけど......まぁ、これは寂しがり屋なんだって思えば許せないこともないわ。つまり可愛い」

 

「......はい」

 

「それに、他の女が一夏をほっとく訳ないじゃない? 可愛いし、カッコイイし、優しいし」

 

「.....そうですね。所で朝」

 

「しかぁし!! 流石に私と寝た翌日にヒカルノとしっぽりむふふしてたのはいただけないわ!!」

 

「はい、そうですね。ですから朝.....え、スコール様、マスターと寝たんですか?」

 

「そうよ! 私とオータムで『寝技』を仕込んだんだから!!」

 

「......驚きの新事実です」

 

「つまり、眠いの! おやすみ!!」

 

「...え? 寝ちゃったんですか?」

 

「......」

 

「ちょ、ちょっとお待ちくださいスコール様!? このくだりこれで五回目ですよ!!?」

 

「zzz......」

 

 

 

「くっ、マスターに誓った手前、何としても連れ出せねばっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁなぁ、母さん。俺達なんか忘れてない?」

 

「そうかぁ?.....あー、確かに言われてみれば」

 

「でしょ?......まぁ、何だか思い出せないんだけどね」

 

「うーむ......」

 

「そんな事より母さん、夕飯何がいい?」

 

「一夏が作るなら何でもいい」

 

「それ困るんだよなぁ......冷蔵庫に何か残ってたかなぁ」

 

「美味しい物作ってくれ」

 

「うん、頑張ってみる」

 

 

 

 

 




言い回し、表現、比喩その他もろもろ。アドバイスお待ちしてます。感想も。
誤字は見つけ次第、修正していきます。  

感想をくれた方ありがとうございます!

ふぅ、なんかここ最近妙にシリアスっぽかったな....
かったるくなったので、さっさと終わらせました。以上。

...実際は、バカ書きたくなっただけです。てへぺろ。
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