赤い花なら曼珠沙華
……昭和十四年のヒット曲。歌詞は「阿蘭陀屋敷に雨が降る」と続く。
歌の長崎はいつも雨降ってるな。
当たったら死ぬ
……射命丸文の投げた新聞と、当たったら病気になる(最終的に死ぬという説もある)という「天狗礫」をかけたのだと思われる。
あたらしい憲法のはなし……戦後、新憲法発布にあたり発行された冊子。軍艦や戦車といった兵器を炉で溶かして民間インフラが走っていく挿絵が有名。発行後しばらくは教科書としても用いられた。霖之助から藤花へ幻想郷が異世界であることを示す餞別として手渡される。
ウルトラ・ストロングバキューム・メルテッドニッケル・クロムモリブデン・バナジウム
……長い。けど実在する合金。超合金なんてレベルじゃなく堅そうだが、イギリスの試作超音速爆撃機TSR‐2の脚支柱に使う為に開発された。
グーテンベルグ
……活版印刷を発明した人。「グーテンベルグか!」というツッコミは、活版印刷の聖書が同じ重量の銀と価値がイコールであったことに由来するのかもしれない。カッパん印刷。
軍粮精
……戦地での栄養補給に供された補助食品。支那事変期に熱糧食というカロリーメイト状のバーがあったが、第二次世界大戦時にはキャラメルに置き換えられていた。幻想郷で飢えに堪えかねた藤花が頬張った。
軍票
……正しくは軍用手票。戦時下、軍隊が占領地において物資の購入等を行う際に使用する疑似通貨。大体は発行国が価値を保証し、支払いを受けた現地人が追って発行国に請求する形を取る。博麗神社で藤花が賽銭箱に大量に投入した。
警防団
……昭和十四年に従来の消防組と防護団を合せて、消防のほか戦時に予想される空襲被害を食い止めるべく編成された民間消防組織。軍事色は薄かったがイキりちらした制服を仕立てて軍人さんに苦言を呈される人がいたりした。戦後アメリカから「こんなん戦争協力組織やろ」とツッコまれて解体。現在の消防団に変わった。
ジメルカプロール
……魔法の森で藤花が服用した解毒剤。糜爛性ガス(ルイサイト)に対する解毒剤で、そもそも瘴気に抗する事は出来なかった。他にも解毒剤を所持していたようだが、最初に出てきたのがこれのようだ。
人外魔境
……前人未踏の秘境のこと。藤花が幻想郷を見て口にしたのは、一九四〇年ごろ連載されていた冒険小説のタイトル。各学問に精通した軍偵主人公が世界各地の秘境を冒険する様子を、友人が手記で紹介するという形式のストーリー。新青年は掲載されていた雑誌の名前。
その種のカフェー
……咲夜のメイド服に藤花が抱いた感想。戦前のカフェーは今よりもキッズお断りな空間というイメージが強く、また女給がそういうサービスを行うお店も実際多く存在した為。
煙草の自動販売機
……戦前にも煙草の自販機は一応存在していた。といっても当然電動のものなど無く、硬貨を投入してレバーをガチャンと引くと一個出てくるという代物。また台数も少なく、どちらかというと物珍しさからの広告効果を期待して設置されたものがほとんどであった。
二笑亭
……門前仲町に実在した個人邸宅。どこにも通じていない階段や節穴を利用した覗き穴、木造建築の中で一部間取りだけ鉄筋を利用するなど他には見られない特異な構造が話題となったが、着工から十年経っても完成する気配が無く、おまけに家主の入院をきっかけに無人となり最終的に取り壊された。本作では幻想郷の人里に突如現れ、奇怪な外観から誰も近寄らず、藤花が住み着く事となった。
日産F31レパード……トヨタの後塵を拝していた日産自動車が高級パーソナルクーペの決定版として世に送り出した同社ブルーバードの上級車種。初代は2ドア・4ドアを用意し、ソアラに先駆けて発売されたが諸条件が重なり売上では敗北。打倒ソアラを目指し2ドアのみで投入された二代目も新型ソアラを追い越すまでには至らず、バブル崩壊後の三~四代目は同社セドリック・グロリアの兄弟車同然のモデルとなりその幕を閉じた。本編ではダークブルーツートンカラー仕様が警備車両として紅魔分団に配備され、藤花、美鈴コンビが乗り込んだ。あぶない。
バイオリニストの美少女
……紅魔館のお嬢様と聞いて藤花が想像した人物像。の事。現代でも通用しそうな美貌と卓越した腕前で海外演奏も行った事のある国民的アイドルとして一世を風靡した諏訪根自子の事と思われる。
ほまれ
……日本軍の軍用煙草。藤花が屋号の候補として挙げていたほど日本軍人には馴染み深い銘柄。「突撃前に吸って敵陣に斬り込み、多くの戦友が死んだがあの時の煙草の味は旨かった」と回想する人がある一方、戦後吸ってみて「これこんなにまずかったのか」と感じた人がいる等、評価は人によってまちまち。もちろん同店の品書きにもある。
ゆびタッチ
……液晶画面と入力装置などを組み合わせた所謂「タッチパネル」。直観的な操作が可能で、ソフトウェア入力よりも指示が早いといった利点がある。紅魔館でレミリアから「知ってる?マイクラ」と未来のデジタル技術を自慢され、藤花が「画面に触れるんやで!」と対抗して出したのが富士通のワープロ、オアシスLX4500だった。