君ハ今モ夢ノ中×Amaro&Dolce   作:瀬模拓也

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晴天の辟易

 「ふふっ」

 

洗濯物を干していたアリーシャから思わず笑みがこぼれる。

今日はシノが遊びに来日だ。彼が遊びに来るのは初めてでは無いがどうにも浮き足立つ気持ちを押さえられない。

風にそよめく真っ白な洗濯物達を眺めて満足気に頷く。まだ時間は十分にあるからレオンが作ってくれたお菓子と新しく買ったお茶をチェックしておこう。

 

「あれ?」

 

にこにこ顔だったアリーシャが眉を潜める。一瞬耳にゴロゴロと雷の音が響いた気がしたからだ。

雨が降るならば洗濯物を取り込まなければだが、上を見ても目に映るのはどこまでも青く伸びる空ばかりだ。

雷鳴の代わりに鳥が楽しそうに囀ずっている。

 

「うーん」

 

気のせいだったのか。白昼夢でも見たのかアリーシャは首を傾げたまま家の中へ入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっじゃましま~す」

 

明るい声がアリーシャの部屋に響く。いつもおもうのだが、シノが居るとその場所がパッと華やかになる気がする。それはアリーシャには無いものだから羨ましいし凄いと素直に思う。

 

シノは勝手知ったると言う風にベッドの縁に座って足をブラブラさせる。

 

「お茶淹れてくるね」

 

招き入れたアリーシャが部屋を後にしようとすると室内をキョロキョロと見ていたシノがくりんとした大きな瞳を向ける。

 

「ねぇ、今日レオンさん達はー?」

 

「え?今日は皆仕事で夜までいないけど」

 

いつもシノが遊びに来ると興味半分心配半分で八雲やレオンが何かと理由を付けて部屋に入って来る。アリーシャにとっては子供扱いされているみたいで余り好ましくないのだがシノはいつもそれを楽しがっている。

 

「何か用があった?」

 

シノは特にレオンと仲が良い。いつも二人でふざけたり悪戯の算段をしたりしている。専ら被害に合う八雲は閉口しているがアリーシャとしてはその仲良しさは少し羨ましく感じてしまう。

本音を言えばもっと仲良くなりたいけれどそれは贅沢な願いだとも思ってしまう。

 

 

「ううん。別に」

 

けれどシノはそれだけ言うとまた足をブラブラさせて鼻歌を歌いだしてしまう。

 

よくは分からないが室内が静かで不思議に思ったのかもしれない。この屋敷は無駄に大きいから。

 

そう解釈して部屋を出るアリーシャの後ろ姿をシノは頬杖を付きながら酷く楽しいことを思い付いた子供の様な顔で見送っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下ろし立ての紅茶が甘く香る。シノはいつも美味しそうに食べてくれるからトレーに溢れそうな位お菓子を乗せたので少しだけ時間がかかってしまった。

 

「お待たせ…………っ!」

 

思わずトレーを落としそうになってしまう。

ついさっきまで楽しそうにしていたシノが眉を下げて泣きそうな顔をしている。

 

「どっ…………どうしたの?」

 

トレーを机に置いて慌てて駆け寄る。困ったような、それでいて不安も入り交じった顔でシノがアリーシャを見つめる。こんな表情みたことない。拗ねたり泣き真似をすることはあってもそれは全てからかっていると分かる顔だった。

 

だからこんな顔をされると、どうして良いのか分からずにアリーシャの胸がぎゅうぎゅう締め付けられた。

 

「からだ………痛い………」

 

絞り出すようにシノが言う。

 

「どこ………?どこかぶつけたの?」

 

応急処置なら研究所にいた頃覚えさせられたから多少はできる。けれどシノは力なく首を降る。

 

アリーシャは息を呑んでしまいそうになる。病気となると多少の知識はあっても治療は出来ない。悪い事に医者であるフィオナも知識の高いレオンも今日はいない。

 

(落ち着け………)

 

なんとか自分に言い聞かせる。パニックになるのは思考を止めてしまう悪手だ。ちゃんと症状を聞いてフィオナ達に連絡して、それでもダメなら病院へ行くしかない。

 

「ここ…………凄く痛い………」

 

泣きそうな声でシノが指し示す。

 

「えぅ!?」

 

思わず変な声が漏れてしまう。シノの指す先、開かれた足の間にはズボンの上からでも分かる位にパンパンに張りつめたテントが立っていた。

 

一瞬気が遠くなる。

まじまじと凝視してしまった後改めてシノの顔を見る。

シノは時々いや、よくアリーシャをからかう。それもちょっとエッチな方向にだ。

だから今回もからかっているのかと思ったのだ。

 

けれどシノの表情は悲しげなままで深い色の瞳からは透明な涙が浮かんで来ている。

 

「凄く腫れてて痛いよ……………ボク、変な病気に掛かっちゃったのかな?」

 

その声は不安と怯えを混ぜた様に頼りない。からかっている訳では無いのだろうか。

 

「あ、でもそうならアリーシャ君に移っちゃうね………ゴメン」

 

そう言うとシノが腰を浮かせてアリーシャから離れようとする。

 

「まっ…………待って!」

 

慌てて引き留める。先程とは違う意味で頭が混乱しっぱなしだ。

落ち着ける為に深呼吸を何度もする。

 

どうして良いのか分からずにシノ方を見るとシノもどうして良いのか分からない顔でアリーシャを見つめる。お互い同じ表情で同じように首を傾げてしまう。

 

(でも………)

 

シノだって幼い子供だ。いくら八雲がませていると言ってもアリーシャにエッチな悪戯をしてきても所詮は拙い事だ。

自分に何が起きているのか分からなくても決しておかしくは無い。

 

(僕が耳年増なだけだよね)

 

 

教え込まされた知識を嘆きたい所だが今はシノを助けられるのだ、複雑ではあるが勇気を出して記憶を紐解いて行く。

 

確か副交感神経が働き過ぎると勃ってしまうと聞いた事がある。それと眠くなっても同じ事が起こる、この部屋は南向きで日差しが入ってきてポカポカと暖かいからシノもウトウトしてしまったのかもしれない。

 

それでなくてもシノやアリーシャ位の年頃は特に神経が発達して物事に対して過敏になってしまう部分がある。突然勃起しても全くおかしくは無い。

 

簡単な言葉を選びつつ怖がらせないように成るべく優しい口調で説明する。

 

「すごいねぇ!アリーシャ君。色々知ってるんだ」

 

話を聞いていたシノの顔がパアッと明るくなる。不安が拭えたことによる安堵と素直に褒められたことからアリーシャの頬が少し赤くなる。

 

(良かった……)

 

「じゃあ治し方も分かるよね!」

 

「うぇい」

 

安堵のため息を洩らすよりも速くまたも変な声が出てしまった。

シノが明るい笑顔のままズボンと一緒に下着を下ろしたからだ。まさかそんな展開になるとは思わなくて白黒させた目でシノの股間をまじまじと見詰めてしまう。

 

アリーシャとそんなに違わないサイズのモノが元気よく勃ち上がっている。

 

「治る、よね?」

 

治ると言う期待感と本当に大丈夫なのかと言う不安感が混ざった顔でシノがアリーシャの腕にすがりつく。

時間が経てば収まるだろうが矢張り早く良くなるに越したことはない。アリーシャだって早くシノに良くなって貰いたい。

 

「う……ん」

 

羞恥心で真っ赤になって目を一度ぎゅっと瞑る。ここは覚悟を決めるしかない。

 

恐る恐るシノのモノに手を伸ばすとゆっくりと扱く。恥ずかしさで口が開かなくてどうとも言えず恐々シノの方を見る。

 

「ちょっと………痛いかも」

 

そう言われて慌てて手を引っ込めると自分の掌をじっくり観察する。目だったささくれは無いが日々の水仕事で荒れてしまったのかも知れない。

 

(やっぱり………アレだよね……)

 

頭では分かっていたがどうしても躊躇ってしまう。

恥ずかしいのもあるがそんな事をして浅ましいと思われたらどうしようかと考えてしまう。汚い、気持ち悪いって嫌われてしまったらと思うと怖くてどうしても体が動かない。

 

「やっぱり、ムリ?」

 

シノの悲しげな声がする。中途半端に煽ったせいで余計に苦しい筈だ。

責任を取らないと、それにやっぱり苦しんでる友達をそのままにしておけない。

 

嫌われても助けたい。泣き出しそうな気持ちを押さえてシノの足元に跪く。

 

「ごめんね」

 

そう言って舌を伸ばす。

 

裏の筋に舌を這わせるとゆっくりと嘗め上げる。先端まで来ると今度は付け根の方へ舌を動かす。

体は震えていたがアリーシャの舌は確かにシノの肉に当たっている。

 

「どう……?」

 

何度か舌先の動きを繰り返して消え入りそうな声でアリーシャが尋ねる。

 

「不思議な感じ………でもちょっと物足りないカナ?」

 

(やっぱり……)

 

この行為が下手くそなことは重々承知していた。だからこれだけで終わらせられるなんて思ってはいなかったけどここから先は更に覚悟がいる。

 

先端まで舌を動かすとシノのモノを咥える。口内で包み込むようにして歯を立てずに、けれど唇で強く食んで。いつもしているように、いつもされているように思いだしながらゆっくりと飲み込んで行く。

根元まで来ると少年サイズとは言え喉奥に当たってしまうそれでも舌を絡ませながら唾液を飲み込む。

 

「気持ちいい」

 

夢見るような声でシノが囁く。その言葉に勇気付けられて少しだけ早く口を動かす。

静かな屋敷に響くのは淫靡な水の音とシノの吐息だ。

何度も繰り返していると汗がじんわりと溢れて前髪が額に張り付いてしまう。その髪をシノが指先で払ってくれる。露になったのは眉を下げたアリーシャの顔だ。今度はこちらが泣きそうな顔をしている。

 

「苦しい?」

 

熱い吐息と共にシノが聞く。アリーシャは悲しい顔をしながら首を降る。一度口を離すと透明な液体がアリーシャの口から膝に垂れた。

 

「シノに嫌われたくない」

 

ずっと思っていた事を口にする。こんな事をしていやらしいヤツだと嫌われたらと思うと泣き出しそうになってしまう。

 

「どうして?」

 

疑問を口にしたのはシノの方だ。見上げると白い頬が赤くなっていて熱っぽい目がこちらに向けられている。

 

「アリーシャ君………ボクのこと治そうと頑張ってくれてるんでしょ………そんな大切な友達………嫌いになる訳ないじゃん………」

 

熱のこもった吐息の間から優しい言葉が降ってくる。少しだけ無理して優しく笑う顔は慈愛にも満ちているように見えた。

 

「ありがと……」

 

今度はアリーシャの目から透明な液体がこぼれる。シノが優しく頭を撫でて促すように性器に顔を近付けさせるとアリーシャが躊躇いなく口に含む。

 

緩急を付けて口を動かすアリーシャも羞恥とは違う赤らみを頬に差していた。

 

何度目か分からない嚥下の後にシノの先端がビクビクと震える。ああ終わりが近いのだなとアリーシャは蕩けてしまいそうな頭で思っていた。

 

「あーもう。アリーシャ君のフェラ顔カワイイ!我慢出来ないよ」

 

悪戯っぽい声の後にカシャリとシャッターを切る音が鳴る。

 

「え?」

 

訳が分からずに思わず口を離すと白濁とした液体が勢い良くアリーシャの顔や髪を汚す。

 

思考が追い付かなくて見上げたシノはスマホを片手に情欲的な笑みを浮かべている。その顔は先程の微笑みと余りにも欠け離れていて益々混乱する。

 

「ぶっかけで終わっちゃうとは思わなかったけどイラマチオまでしてくれちゃって嬉しい」

 

矢継ぎ早に話すシノはアリーシャの知らない言葉を幾つも並べてくる。突然知らない海外の人に話しかけられたように固まってしまう。

 

「やっぱこのサイズにしといて良かった。ホントは大きいのにして驚かせようと思ったけどこっちの方がやっぱアリーシャ君を怖がらせなかったね。大正解!」

 

何故か自慢げに腰に手を当てて居るがもう思考がぶつりと切れてしまったように何も考えられない。

 

「シノ?元気?」

 

思わず口から出たのは自分でも馬鹿っぽいと思う問いかけだ。

 

「ボクもボクの息子も元気です!」

 

言葉に偽り無しと言わんばかりにシノがベットの上に立ち上がる。何故かシノの性器まで元気に勃ち上がっているが混乱の極みにいるアリーシャはそこまで目がいかない。

 

「さてと……」

 

身軽な動きでベットからシノが飛び降りるとアリーシャを抱き抱える。

 

「気持ち良くしてくれたお礼にボクがいーっぱいイカせてあげるね!」

 

ベットに押し倒され髪に着いた精液を嘗められても思考の追い付かないアリーシャはそうか、元気になってなによりだな、と思うのが精一杯だ。

 

ようやく頭の痺れが解けた時には上半身を裸にされていた。

 

「わぁ~!!待って待って!!」

 

慌ててベットから逃げ出そうとする、いやそれよりも恥ずかしい写真を撮られた気がする。それを取り返すのが先かそもそも何で襲われているのかまた頭が混乱してくる。

 

「ふふっ。叫んでも誰もいないよ」

 

まるで物語りの悪者の様な台詞を楽しそうにシノが言う。

シノの下でジタバタと暴れるアリーシャはその底知れなさに目を回していた。

 

この後直ぐにセイが飛び込んで来てそれ以上の事は無かったがアリーシャは2週間程友達との距離感と言う物に悩まされ続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     ~12/1 HappyBirthDay セイ シノ~

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