君ハ今モ夢ノ中×Amaro&Dolce   作:瀬模拓也

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白昼悪夢

地面に霜が降りて木枯らしが吹きすさぶ冬でも暖房の効いた室内、それも昼間南向きの部屋ともなれば寒さなんてどこへやら。

寒い時はコタツで丸くなるのも良いけれどこう暖かいと体がむずむずと動いてしまう。

 

「飽きた!」

 

本から勢いよく顔を上げボク、ことシノは叫んだ。

 

その声につられてアリーシャ君も本から顔を上げる。

 

「お前、お邪魔させて貰ってるのに図々しいぞ」

 

横から声ボクに声をかけたのは片割れのセイだ。こっちはうっかり存在を忘れる所だった。

 

今日はアリーシャ君と不本意ながらセイも一緒に面白かった本を交換する読書会をアリーシャ君の部屋でしていたのだ。

とは言えやっぱり無言で長時間本を読むなんて僕には合わない。さっきも言った通り、あっという間に飽きてしまった。

 

「でも、本に夢中になり過ぎてた僕らも悪いし」

 

アリーシャ君がちょっと困りながらも笑って返してくれる。何となく年下扱いされているようで癪だが、それなら今日はそう利用させて貰おう。

 

「もっと面白い本があれば良いのにぃ」

 

アリーシャ君の方に近づいてゴロゴロと猫みたいに鼻先を刷り寄せる。

 

「面白い本て?」

 

「シノの面白いはロクなのじゃないよ」

 

夢中になって本を読んでいたのに邪魔されてセイの方は立腹なようだ。けれども構わずに僕は口角を上げてアリーシャ君を見つめる。

 

「例えば~」

 

そこでくるんとベッドの下に潜り込むと素早く辺りを見回す。すると奥の方に忘れ去られたような2冊の本を見つけた。ビンゴだ。

 

僕はサッと掴むとアリーシャ君の前にヒラヒラと本をはためかせる。

 

「こーいう本とか!」

 

「それは…………っ」

 

途端にアリーシャ君が真っ赤になって慌て出す。エッチな本をああいう場所に隠すのは古今東西、誰でも同じようだ。

 

「八雲とレオンが勝手に置いてったので僕が買ったのじゃ……!」

 

あわあわとアリーシャ君が手をバタバタさせて否定にかかる。多分そんな事だろうとは思っていたけどボクは知らないフリをする。

 

「でも捨ててないって事は気に入ってるんだ」

 

本の形状から言って読まれた形跡は殆どない、でも反応の良いアリーシャ君をからかわずにはいられない。

 

「だって一応貰った物だし、それに捨てたら誰に見られるか……」

 

「ねぇねぇ、オススメページは~?」

 

「いい加減にしろ!」

 

ずいずいと詰め寄っているとセイの拳骨が降ってきた。

 

「痛って!ムッツリスケベは引っ込んでてくれる?」

 

「誰がだ!」

 

顔を合わせてバチバチと火花を散らすボクらをアリーシャ君がオロオロと見ている。

 

「2人とも喧嘩は………」

 

能力はボクより弱い癖に命さんやアリーシャ君の事となると食って掛かってくる。セイは本当にお邪魔虫だ。

イライラが頂点に達しようとした瞬間、ボクにちょっとしたアイディアが閃いた。これならセイを文字通り遠くにやれるぞ。

 

ボクは踵を返すとアリーシャ君に抱き付いた。

 

「でもアリーシャ君がボクと同じ嗜好を持っててくれて嬉しいよ」

 

「だからそれは………」

 

否定しようとするアリーシャ君を制してボクは特上の笑みを浮かべる。

 

「だからボクのオススメも教えてあげるね」

 

そこで止めに入ろうとするセイに向き直る。

 

「て、事でセイ取って来て」

 

「はぁ?なんで僕が!?」

 

すっとんきょうな声を出してセイが驚く。

 

「だってあそこセイの方が詳しいじゃん。何処に置いたか忘れたし」

 

つーんとボクはそっぽを向く。

 

「アリーシャ君も読みたいもんね」

 

無言で首を何度も降るアリーシャ君を無視してボクは妖しい笑みをセイに向ける。

 

「セイだってちょっと気になるでしょ?ボクの秘蔵の本」

 

真っ赤になるけど否定は返って来ない、腹立たしいけどお互いの思うことは手に取るように分かるのだ。

 

「タイトルは………」

 

追い討ちをかけるようにそこでセイに耳打ちして本の名前を告げるとこれ以上ない位セイが真っ赤になった。

 

「ね、3人で読もーよ」

 

尚もアリーシャ君が首を降っていたので無理やり手で頷かせた。

 

セイは壊れた操り人形みたいにカクカクとした動きでボクらに背を向けると咳払いを一つした。

 

「しょーがない、直ぐ戻るからヘンな事するなよ?」

 

そう言ってドアの方にぎこちない動きで歩いて行くと出ていってしまった。

 

「んふふー」

 

作戦通り、やっぱりセイはムッツリスケベだ。

 

(さて、もう一人のムッツリさんは………)

 

 

アリーシャ君の方を見ると困った顔をしてドアの方を見ていたけどやがでティーポットを軽く降って首を傾げる。

 

「お茶淹れ直してこようかな」

 

「お茶なんかいいからー」

 

さりげなく、本当に気にならない仕草でボクはアリーシャ君をベッドに引き寄せる。

 

「そう?レオンがドライフルーツとチョコのおやつ用意したけど?」

 

「本当!?……ってそれもいいから!」

 

危うく甘味の誘惑に絆される所だった。流石はボクと思考が似てるレオンさん、こうなることも予想してたのかもしれない。

 

とは言え呑気におやつなんかして居られない、時間は有限なのだ。

 

(さて、どうしようかなー?)

 

このまま押し倒して無理やり色々するのも良いけれど、それは後々のお楽しみにもしたい。

先ほど見つけたエッチな本をパラパラと捲る。

 

「んー、こっちが八雲さんでこっちがレオンさんから?」

 

「なんで分かるの!?」

 

アリーシャ君は驚いたけどこんなの一目瞭然だ。

 

片方はエッチな写真がいっぱいだけど割と構図もボクからしたら普通で健全な男の子が持っていてもおかしく無い本だ。方や『初級編』なんて書いてあって文字も多いけどよくよく読めばかなりマニアックで濃厚な官能小説、どっちがどっちなんて簡単過ぎる問題だ。

 

「ねぇ、どっちが面白かった」

 

「だからどっちも読んでないって」

 

困るアリーシャ君にボクは口を尖らせる。これじゃあムッツリを通り越して岩だ。

 

「アリーシャ君ってホント淡白だよね、ちょっと男の子として変わってるよ?」

 

 

イライラまかせに当たるとアリーシャ君はしょんぼりとしてしまう。

 

「うう、同じこと他の人にも言われた」

 

他の人とは八雲さんやレオンさんなんだろう。彼らも心配に成る程アリーシャ君はエッチに興味がないのだ。

こうなると、エッチに目覚めさせたくなるのが性分だ。

 

「もう!アリーシャ君のお年頃なら週3はオナッて然るべきなんだよ?」

 

「おなっ………?」

 

まくし立てたボクにアリーシャ君は首を傾げて小さく「多くない?」と呟いた。

 

一応知識はあるんだ。ボクはアリーシャ君の手を取って逃げられないようにする。

 

「じゃあ、いつも週何回位してるの?」

 

ニヤニヤ笑いが止まらない、さてどんな答えが返ってくるのか期待したけどアリーシャ君はまたもや首を傾げてしまう。

 

「……しないよ?」

 

まさかの答えにボクは上げていた口角を下げた。

 

「えー、じゃあマンスリーでは?」

 

虚を突かれて思わず英語になってしまう。でもこの質問にもアリーシャ君はゆっくり首を降る。

 

「ウソウソ………嘘だ………」

 

今度はボクが首を降る。アリーシャ君の年齢なら寝ても覚めてもエッチな事で頭がいっぱいで身体が火照って仕方ないはずなのに。

 

驚きと不服が入り交じった表情をボクが浮かべるとアリーシャ君は口を尖らせた。

 

「そう言うタイプのヒトだっているよ?」

 

そう言って落ち着かせるためにボクの頭を小さく撫でた。

 

(それに、自分でしなくても目一杯されてるし)

 

あ、これは能力を使わなくても心の声が聞こえた。

 

とは言え、さすがに毎日はできないし四六時中エッチな事を考える年頃ならつい手が出てしまわないのだろうか。

 

「ホントにしないの~?」

 

詰め寄ってみてもアリーシャ君は不思議そうに頷くだけだ。

 

(まてよ………)

 

年下扱いされてることも中々エッチな雰囲気に持ち込めないことにイライラしてきたボクだったけどちょっとした考えが浮かんだ。

 

アリーシャ君のオナニー姿ってかなりレアなんじゃないだろうか。もし見れたらセイは勿論、八雲さんやレオンさんにも自慢出来てしまうんじゃないだろうか。

どんな反応をするんだろう。隠すことなく怒りを露にする八雲さんと笑いながらも背中に阿修羅を背負うレオンさん、これはちょっと楽しいことになりそうだ。

 

ボクは再び満面の笑顔を浮かべる。

 

「ふーん。だからアリーシャ君て女の子っぽいんだ」

 

「おんなっ………」

 

びっくりしてアリーシャ君が目を丸くする。華奢で目も大きくて凄く可愛いのにアリーシャ君は女の子扱いすると凄くショックを受ける。相手が八雲さんやレオンさんなら怒って殴りかかりに行く程だ。

 

ボクは下から見上げて笑う。

 

「ほら、オナニーすると男性ホルモンが出るって言うじゃん。全然しないアリーシャ君が女の子っぽいのも当然だよね」

 

まるで悪気がない風にボクが言うとアリーシャ君は困って口を閉じたり開いたりしている。

 

「ねえ、アリーシャ君はどんな風になりたいの?」

 

無邪気を装ってボクが首を傾げるとアリーシャ君も首を傾げた。

 

「うーん、やっぱりフィオナっぽくなりたいな」

 

ちょっと照れてアリーシャ君が返す。

 

フィオナさんはアリーシャの育ての親だ。前に何回か見たことがある。確かに切れ長の一重で大人の雰囲気をだす格好いい人だけど背はめちゃめちゃ高いしマッチョとは言わないけれどかなり筋肉もあるように見える。

 

(うえぇ………)

 

丸い輪郭のアリーシャ君がそんなボディを着けた所を想像して寒気がした。

 

とは言えこれは好機だ。

 

「じゃあ尚更頑張ってオナニーしなきゃ♪男性ホルモンて背が伸びたり筋肉が着いたりするんでしょ?」

 

持つべきものはエロ知識だ。確か髪の毛も薄くなる気もしたけどそれはちょっと置いておこう。

 

「確かにそうだけど………」

 

こちらは医学的知識から考えているみたいだ。

 

「カッコよくなったアリーシャ君、絶対に頼りがいがあるなぁ……」

 

甘えん坊の弟みたいにアリーシャ君の手にまとわり付く。年下扱いするならそれを利用させて貰うまでだ。

 

「そう………………?」

 

少し頬を赤くしてアリーシャ君が照れる。

 

釣れた。射精を我慢させられてる命さんみたいに釣竿がビクビクと震えているのが分かる。

やっぱり女の子っぽいんのと真逆の事を言えばアリーシャ君は乗ってくる。ここは畳み掛けるが吉だ。

 

「善は急げ!早速しよう?」

 

「え?今?」

 

若干冷静さを取り戻しつつあったけどボクは引かない。

 

「だって八雲さんやレオンさんが返ってきたらバレちゃうかもよ?」

 

「確かに………」

 

アリーシャ君がオナニーしてるなんてバレたら夕飯に赤飯がでてきそうだけど恥ずかしがり屋のこの子はそんなこと絶対に嫌だろう。

 

「………………………分かった」

 

長い沈黙の後アリーシャ君が立ち上がろうとする。でもボクは握った手を離さなかった。

 

「………………………まさかここで!?」

 

更に長い沈黙のあとボクの考えがアリーシャ君に伝わる。トイレでなんてされたら見れなくなってしまうじゃないか。

 

「だって、見てないとシたって嘘つかれるじゃん」

 

頭の考えとは違うことを嘯く。

勿論、アリーシャ君がそんな嘘を吐く子じゃないのは知っているけど何としてもここでさせなければ。半ばボクもちょっと躍起だ。

 

「でも…………………見られるの………………」

 

まるで熱病にかかったみたいに顔を真っ赤にしてもにょもにょとアリーシャ君が呟く。

 

「平気へーき。オナニー見せ合うなんて連れションするみたいなものだよ!」

 

なるべくあっけらかんとボクは笑う。セイがいたら「そんな訳ないだろ!!」とつっこんだ所だ。

 

「そうなの?」

 

でもアリーシャ君はその辺の知識が酷く片寄ってるみたいで助けを求めるみたいにボクを見つめる。

 

「そうだよ!だから、さ………………」

 

ボクはアリーシャ君を後ろから抱き抱えて膝に乗せる。かぶり付き席ゲットだ。

 

「ここでシよ?」

 

とびきりの笑顔を浮かべる。しばらくアリーシャ君は動かなかったけど、ようやく細い息を吐き出した。どうやら覚悟を決めたらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーシャ君が細い指でズボンのジッパーに手をかける。恥ずかしさで小刻みに震えているから上手く下ろせないでモタモタしている。

 

「金具に引っ掛かって痛くなっちゃうから全部脱いだ方がいいよ」

 

そう言ってボクはズボンのベルトに手を伸ばした。アリーシャ君が脱ぐのを手伝っているとまるで赤ちゃんの世話をしているみたいだ。

 

(そうだ、あとで命さんとばぶばぶプレイしよ)

 

いつもと立場が逆転してボクは上機嫌だ。

 

下着ごとズボンを膝の辺りまで下ろすとアリーシャ君のちんちんが露になる。

 

(かーわいー)

 

サイズと産毛も生えていないモノに思わず出かかった言葉を飲み込む。アリーシャ君の方は恥ずかしさで今にも気絶しそうな顔をしている。

 

「じゃあ、してみよっか?」

 

風前の灯みたいな意識に余計なことはしないようにする。気絶なんか絶対にさせない。

 

ボクの言葉にアリーシャ君はカクカクとした動きでちんちんを手で包むと乱暴に扱きだした。

 

「それ………痛くないの?」

 

「ちょっと………………」

 

痛いのが好きな人もいるけどアリーシャ君は気持ちよくなっている様には見えない。本当にオナニーしないんだと感心してしまう。

 

「ダメだよ?ソコは優しくして上げないと」

 

妖艶な笑みを浮かべてボクは掌を嘗め上げる。アリーシャ君が見惚れている間に手をちんちんに添える。

 

「優しーく揉んであげてー。たまたまもーこうやってもみもみしてー」

 

突然の愛撫にアリーシャ君が腰を捩って逃げようとするけどもう片方の手でそれを阻止する。

 

「じっ……………自分でできるから」

 

ボクの手を避けてオナニーを再開する。さっきよりは動きは滑らかだけどボクから見ればまだもどかしい。

 

「まだ固いなー。リラックスー」

 

励ますように言ってパーカーのチャックを下ろすと小さな胸をまさぐる。

乳首を爪で弾くとアリーシャ君の身体がビクって揺れる。その隙にアリーシャ君の手に自分の手を重ねて上下にゆっくり動かし始める。

 

「ひっ……………1人でやるから」

 

「大丈夫、ボクに任せて!」

 

イヤイヤをするアリーシャ君を無視してボクは熱い吐息を首筋に吹き掛ける。乳首が弱いことはレオンさんが前に自慢してたからいっぱ苛めてあげる。

 

「はぁ…………あ…………んんっ」

 

甘い声が漏れてくると手の動きを少しだけ速くする。後ろから腕で押さえた腰が耐えきれずに震えるとおあずけするみたいに今度はゆっくりと手を動かす。

 

「どう?こうすると気持ちイイでしょ?」

 

アリーシャ君は答えずに目を閉じて快感に耐えている。

 

「そうだね、目を閉じて我慢した方がもっと気持ち良くなるもんね」

 

緩急を付けた動きを繰り返しているとアリーシャ君の目尻に涙がたまってくる。

 

「どう?気持ちイイ?」

 

もう一度問いかけて首の付け根を嘗める。ここも弱いことはとっくに知っている。

アリーシャ君が答えようと口を開いたその時。

 

「ほら、あったぞ。ったく。何て所に何て本隠してるんだよ」

 

ドアを開けてセイが入ってくる。すっかりその存在を忘れていたけれど随分と良いタイミングで入ってきたものだ。

 

「………っな!」

 

セイなら逆立ちしたって想像も出来ない場面に顔を真っ赤にして固まる。

その姿にこの状況が如何に恥ずかしいものかアリーシャ君も分かったようだ。

 

「だ………ダメぇ…………も………やっ」

 

首を降ったせいで目から涙が落ちてしまう。そんな姿もエッチでかわいらしいけどボクはアリーシャ君の耳に唇を近づけた。

 

「いいの?気持ちイイのやめちゃうよ?」

 

囁きながら手の動きをわざとゆっくりにする。するとアリーシャ君は泣きながらイヤイヤをしてすがり付く。

 

「あっれー?セイ。ズボンパンパンにしちゃってどうしたのー?」

 

ボクはわざと楽しそうに声をかける。感覚が共有してるから聞かなくったって股間が大暴れしてるのは分かるけどアリーシャ君にも分からせてあげないとね。

 

「ほらほらアリーシャ君、セイが興奮して見てるよー」

 

ねっとりと耳を嘗め上げるとアリーシャ君の身体が跳ねる。涙を湛えた目は大きく開いているのに指先はだらんと力を失ってボクの思うがまま動かされてる。

 

「やあっ…………………ダメぇ…………………見ないで……………」

 

最高にいやらしい台詞でアリーシャ君がボクを煽る。欲を言えば犯してる時に聞きたかったけどここまで言えたなら上出来だ。

 

ご褒美に勢いよくアリーシャ君のちんちんを擦る。既に溢れていた密でぐちゃぐちゃといやらしい音が室内に響いた。

 

「セ…………………イ…………………」

 

もう目を開けることも出来ないアリーシャ君が手だけセイの方に伸ばす。微かに求めた助けにセイの身体が反応する。

 

「アリーシャ君!!」

 

我に返ったセイがアリーシャ君の方に駆け寄ろうとする。

 

でもそれはボクがアリーシャ君の鈴口を爪で引っ掻くのと同時だった。

 

「んあっ…………ああぁ…………」

 

一際高い声でアリーシャ君が果てる。勢いよく放たれた精液はボクの手から飛び出してセイの顔を汚した。

 

「……………………」

 

長い沈黙、誰も動く気配は無い。

 

「はー、楽しかった」

 

耐えきれなくてボクが口火を切る。取りあえずは満足した。

 

とは言えそろそろ走る準備をしないと。

 

 

「お前……………」

 

セイが怒りに肩を震わせる。

さあ、追いかけっ子の始まりだ。

 

「えへへ、じゃーねー」

 

「待てっ!!」

 

「わぁぁっ!!ごめんねごめんね!!て、そのままの姿で追いかけないでーー」

 

部屋の角に逃げるボクと追いかけるセイ、そのセイの顔をシーツで拭こうとしてそのままベッドから転げ落ちるアリーシャ君。

 

三者三様バラバラでまるでトラジコメディみたいだ。

 

「じゃあ次は3Pしようね!」

 

「誰がするか!」

 

セイには悪のりに聞こえたのだろうけど冗談を言った積もりはない。ほら、ボクって正直だから有言実行しないと。

でも流石に今日は分が悪いかも。

 

仕方がない、限りあるアリーシャ君の命でもまだもう少しだけ時間はあるだろう。

 

(ボクとしてはアリーシャ君がお爺ちゃんになっても全然ヤルけどね!)

 

次の楽しみを思い浮かべながらボクは一陣の風のように部屋を後にする。さあ、次は誰と何をしよう。

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