バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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今回も小ネタ投稿です。

今回のお品書きは
・蘭、宇宙鍋との出会い
・アナザーエンディング:Circle版
・デート回?

の3本です。

※注意
今回の小ネタにはバイオレンスな描写や危険描写が含まれております。
モデルガンはちゃんとした防具を着ていない人には絶対に向けないでください。



日・常・風・景7 家出黙示録ミタケ

~~~小ネタ19:蘭とお鍋とライダー部

 

「どうしよう・・・」

 

如月家での生活に慣れ始めた蘭だったが、そんな彼女は如月家の生活で最大の危機を迎えていた。

 

「部屋に着替え忘れた・・・」

 

風呂から上がろうとした蘭だったが、着替えを部屋に忘れる大失態を犯してしまっていた。

流石に1回洗濯機に放り込んだ服をもう1度着る気にはなれなかった蘭は湯舟に浸かりながら考えを巡らせるが、すぐに解決した。

 

「そういえば、今は家に誰もいないから普通に取りに行けばいいじゃん・・・」

 

蘭は浴室の扉を開けるが、飛び込んできた光景に理解が追い付かなかった彼女は近くに置いてあったバスタオルだけを掴んで咄嗟に扉を閉めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脱衣所に人がいた―――それも彼女の今までの知り合いとは方向性が全く異なる飛び切りの変人が・・・。

 

「気のせいだよね・・・。うん。絶対に気のせい・・・」

 

そう蘭は自身に言い聞かせて、タオルを身体に巻いて再び浴室の扉を開けて脱衣所を覗き込む。

しかし、目の前の光景は変わることはなく、むしろ悪化していた。

 

 

 

 

 

「ぼくの名前ははやぶさくぅーん!早いけどブサくはないぜー!!」

 

「えっ・・・?」

 

蘭が脱衣所で目撃したのはスペースシャトルの被り物をした変人。

しかもの先ほどと違う点はその変人は蘭には理解できない謎の歌を熱唱していた。

 

あまりの光景に今度は浴室の閉めることも無くその姿を見て呆然としてしまった。

そして歌い終わった彼女は満足そうな表情を浮かると蘭の存在に気が付いて視線を送るが、その表情は驚きに包まれていた。

 

「うわぁああああああああ!!」

 

「うぁあああああああああ!!」

 

変人は蘭を指差して声を挙げ、蘭もその声に驚いて声を挙げる。

そして変人は蘭を指差して叫ぶ。

 

「ゲンちゃんが女の子を家に連れ込んでるぅぅうううう!!」

 

その声に釣られてどたばたと人が集まってくる。

 

 

 

 

 

最初に来たのは雰囲気が違う2人の女性。

育ちのいいお嬢様みたいな女性と、ゴシック系の少女。

 

彼女達に遅れてお坊ちゃんとチャラ男と真面目そうな男が後からやってくる。

しかし、目の前の光景を見た全員が固まって後からやってきた全員が同じタイミングで声を挙げる。

 

 

 

 

「「「「「Oops!」」」」」

 

「は?」

 

言葉の意味が分からない蘭は戸惑うがその声を挙げた直後、その場にいた女性陣によって男性陣の目が潰されそのまま脱衣所の外へと連行される。

 

「・・・仕方ない」

 

彼女は仕方なく洗濯機に放り込んでいた服を取り出して、替えの服を取りに一度部屋に戻ってから再度着替え直す。

そして、居間に着くと弦太朗と先ほどの男性陣が正座でお嬢様とゴシック少女から説教を受けていた。

 

 

 

 

「あんた達!!女の子の風呂を見るなんて何考えてるのよ!!」

 

「・・・さいてー」

 

「美羽先輩も友子ちゃんも!!ちょっと待ってくださいよ~!!そもそもなんで弦太朗さんの家に女の子がいるんすか!?」

 

「美羽!!あの子にはちゃんと謝るが・・・。ジェイクの言う通り、弦太朗はお爺さんと2人暮らしのはずだろ!?」

 

「そのはずだ・・・。この前、弦太朗とバイクの様子を見に来た時には居なかったぞ・・・」

 

「賢吾が来た後から来たんだ!!」

 

「なら、それをちゃんと言っておけ!!君はいつも・・!!」

 

「何これ・・・」

 

 

 

 

目の前で繰り広げられている光景に戸惑っていた蘭。

そんな彼女の後ろから被り物の人が声を掛けてくる。

 

「あっ!!さっきはごめんね~」

 

「うわぁ!?びっくりした・・・。それにその頭は・・・?」

 

「とりあえずそれは後にして・・・。皆!!謝ったら宇宙鍋食べよ!!」

 

その言葉を聞いた男性陣は蘭へ身体を向きなおして綺麗に床に頭をつけて謝罪した後に、男性陣が机を用意すると、そのまま宇宙鍋食事会が開始され、それと同時に弦太朗が話を切り出していく。

 

 

「とりあえず、紹介しねぇとな・・・。こいつは蘭!!最近ダチになったんだ!!」

 

「どうも美竹蘭です・・・。弦太朗とは学校違うけど・・・まぁ、最近知り合いました・・・。今はここでお世話になってます」

 

 

 

 

 

 

「美竹蘭・・・?どっかで聞いたことがあるような・・・どこだっけかな~」

 

「ジェイク?知ってるのか?」

 

「ちょっと隼もジェイクも先に自己紹介しなさい?私は風城 美羽よ。よろしくね」

 

「俺は大文字隼。よろしく」

 

最初に話を切り出したのは天校のOBOG。

蘭は隼のポーズに光るSEのような物を感じたが、周りが気にしていないので気にしないことにした。

 

「オレはジェイク!!天校2年!!ヨロシク~!!」

 

「野座間・・・友子・・・です・・・。ジェイクと同じ学年・・・」

 

「俺は歌星賢吾だ」

 

「あたし!!城島ユウキ!!ゲンちゃんの幼馴染なんだ!!」

 

「よろしくお願いします・・・」

 

自己紹介が終わったが、蘭は目の前の彼らは個性が強すぎる。

強いて言えば賢吾だけはパッと見ではキャラが薄い印象を受けたが、それ以上に服装の傾向も性格もバラバラな彼らが仲よさそうにしている光景が驚きだった。

 

「それにしても流石、天校の元キングとクイーンすねぇ~。貫禄ありますねぇ~」

 

「ねぇ、そのキングとかクイーンってのは何?」

 

「学校のヒエラルキー・・・。2人とも元トップ・・・」

 

「へぇ・・・他の人は?」

 

友子からの答えに興味が出てきた蘭はその話に食い付いた。

それを聞いたジェイクはチャカすように話し始める。

 

「オレがスラッガーって言うチャラ男とかギャルのグループで、友子ちゃんがオカルト系のゴス。んで、宇宙オタクのユウキ先輩がギーグ。そんで賢吾さんは頭のいいグループのブレインでまたの名を保健室の主!!」

 

「それでバッドボーイのゲンちゃん!!」

 

「ジェイク!!俺の最後は関係ないだろ!!それに最近は保健室には行ってない!!」

 

 

 

楽しそうに話す彼らを見た蘭はある疑問が思い浮かんだ。

 

「それにしても、皆ヒエラルキ―?がバラバラなのに仲いいよね?」

 

「俺たちは宇宙仮面ライダー部だからな!!」

 

「それ前に話してたやつだよね・・・?ちゃんと部活なんだ・・・」

 

「あら?美竹さんは何か部活とかやってないの?」

 

「あたしは部活は入ってないですけど、華道と後はバンドを・・・」

 

蘭の言葉を聞いた2年生組は何かを思い出そうと唸り始めるが、蘭のバンドに食いついたのは弦太朗の同級生達。

 

「バンドか・・・俺もドラムの心得ならある」

 

「あたしはベース!!蘭ちゃんは?」

 

「あたしはバンドではギターとボーカルを・・・」

 

「美竹蘭・・・華道とバンドって・・・あぁ~!!」

 

「ちょっとジェイク煩いわよ!!」

 

「思い出した!!美竹蘭って言えば!!今巷で人気のガールズバンドのボーカルっすよ!!王道ロックがウリでうちの学校の中でも人気急上昇中っすよ!!そう言えば、今バンド内で喧嘩中で家出したって聞いてたけど弦太朗さんの家に泊まり込むなんてやるねぇ~」

 

「そういえば・・・弦太朗さんが別の学校行くって言って調べてた時に出てきた・・・。すっごい有名な華道の家元の一人娘で、二つ名は反骨の赤メッシュ・・・」

 

そこから2年生組から出てくるのは蘭の学校での成績から華道やバンドの活動、更にはニッチな情報まで様々な情報が2人の口から出てくるのを驚きを隠せず恐怖を感じた。

 

「・・・ってこんな感じっすかね~」

 

「全くどこから調べてきたんだ・・・」

 

「ネットから・・・」

 

「知り合いからちょちょっと~」

 

「とりあえず、そろそろ鍋食べよ!!」

 

何とも言えない空気の中でユウキは鍋のふたを外したが、その中身を見た蘭は戸惑いを隠せなかった。

 

 

 

「これ本当に食べれるの・・・?」

 

「やっぱ最初はそうなっちゃうよねぇ~」

 

「・・・やっぱり粘りが足りない・・・」

 

「えっ!?ちょっと!?」

 

中身に驚いているのも束の間、友子はどこからか持ち出した納豆を鍋に投下してかき混ぜる。

 

「やはりこの鍋の納豆は超ひも理論を現す重要な要素なんだな・・・」

 

「あの~とりあえず。そのなんとか理論はいいっすから・・・」

 

「蘭ちゃん食べましょう・・・?」

 

笑みを浮かべた美羽に怖気づいた蘭は恐る恐るそれを受け取って口へと運ぶ。

 

 

 

「ちゃんと食べられる・・・。でも、納豆は無い方が好きかな・・・」

 

「マジか~。蘭ちゃんってそっち系か~」

 

蘭の反応に何かジェイクが驚いた表情を浮かべるが蘭は気にせず器の中の赤い球を箸で持ち上げる。

 

 

「・・・何これ?」

 

「それ火星」

 

「ふーん。頂きます」

 

「ちょっと待て!!それは!!」

 

宇宙鍋の火星を見た隼は蘭が食べるのを止めようとするが間にあわずに蘭が火星を口にした。

 

 

 

 

「!?!!!!!?!?!」

 

 

 

 

蘭は火星を齧るとその辛さのあまりに目を白黒させてから気を失ってしまう。

一同はその姿を見てユウキへ視線を向ける。

 

「今回の火星は何が入ってたんだ・・・?」

 

「えぇっと、いつも通りトウガラシのはずだけど?」

 

「ユウキさん・・・それ・・・私が持ってきたブートジョロキア・・・」

 

「「「えっ・・・」」」

 

宇宙鍋の火星がまさかのパンドラボックスになっていたことに驚愕する一同だったが、それ以外の星はしっかりとおいしくいただけるものになっていたことに安堵し、心の中で蘭に手を合わせていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、学校に着いた蘭は神妙な顔をして机に座りどこか遠くを眺めていた。

その光景を不安に思った幼馴染達を代表してモカが蘭へと声を掛けに行く。

 

「蘭~ど~したの~?」

 

「ねぇ、モカ。聞きたいんだけどさ・・・」

 

「あたしってキャラ弱いのかな・・・」

 

「「「「!?」」」」

 

「蘭ちゃんがそれなら私は・・・」

 

「つぐ!?しっかりして!!」

 

蘭の一言はクラス中の全員を驚かせるには十分な破壊力を秘めていた。

その破壊力が直撃したつぐみは自身の机に力なく突っ伏す。

 

まさか過ぎる蘭の言葉によって今日1日、クラスは混沌に包まれるが、蘭はそんなことを気にすることも無く今日1日悩み続けるのだった。

 

 

 

~~~小ネタ20:Afterglow篇2章 アナザーエンディング:CiRCLE版

 

ペガサス事件が解決した翌日、モカと巴は練習のためにCiRCLEの受付で他のバンドメンバーを待っていた。

 

 

「蘭の奴、まさかギターも如月の家に持って行ったのか・・・」

 

「学校から距離があるらしいからちょ~っと時間がかかるって言ってたよ~。ひーちゃん達は知らないけど~」

 

「ひまりはともかく、つぐが遅れるなんて珍しいよなー」

 

「まぁ、モカちゃんはパンでも食べて待ってるとしますか~」

 

そう言ってモカはパンを口に運ぶと同時にCircleへと1台の装甲車が扉をぶち破って中へと入ってくる。

 

あまりの出来事にモカと巴は驚きのあまりその場から動けず、音を聞きつけてスタッフルームからまりなもスタッフルームから飛び出してくる。

 

「何事!?ってえぇええええ!?」

 

「おい!!誰か降りてくるぞ!!・・・って!?」

 

「さーや・・・?」

 

「それにひまりちゃんとつぐみちゃん!?・・・誰!?」

 

巴の言葉とまりなの叫びが響く中、装甲車のドアが開いて中から世紀末の荒くれ者の様な恰好をした4人の集団降りてくる。

 

沙綾、ひまり、つぐみ―――

 

3人はモカとまりなの共通の知り合い、その後に遅れて運転席から出てきた顔を見てモカと巴は驚きを隠せずにいた。

 

 

 

 

 

 

「なぁ・・・あれって・・・!?」

 

「うん・・・蘭のおとーさんだね・・・」

 

「えぇ!?あれが!?」

 

 

蘭の父と沙綾達の姿に驚きを隠せない一同を他所に、蘭の父は手に持ってライフルを天井に向けて乱射しながら叫び出す。

 

 

 

 

 

 

「如月はどこだ!!うちの娘を誑かした大馬鹿もんはどこにいる!!」

 

「ヒャッハーー--!!」

 

 

「ちょっと沙綾ちゃん!?止めてよ~!!」

 

蘭の父に合わせる様にひまりとつぐみも手に持っていた銃を乱射する。

まりなはそんな中で何もしていない沙綾へと叫びを挙げるが、沙綾は無言でまりなへと歩み寄る。

 

 

 

 

「へっ・・・?沙綾ちゃん・・・?へぶっ!!」

 

無言で手に持っていたハンドガンをまりなの眉間へと向ける。

その光景に唖然とするまりなへと至近距離で発砲し、直撃したまりなはその場で気を失ってしまう。

 

この時にモカ達はまりなの頭から鮮血が飛び散るイメージが見えたが、勿論モデルガンの為そんなことは無い。

 

「まりなさん!?」

 

「さーや・・・外道すぎるよ・・・」

 

「WRYYYYY!!」

 

そして、沙綾もその場で銃を乱射し始める。

手の付けられなくなった4人。

 

そんな彼女達を完全に無視して、モカ達は受付のカウンター裏までまりなを引き摺りながら退避する。

 

 

「これ、如月来たらヤバいよな・・・」

 

「蘭に練習中止って連絡しておくね~」

 

「任せた・・・」

 

モカはすぐに蘭への連絡を終えるとカウンターから4人の姿を確認する。

 

「「「「WRYYYYYYYYYYYYYY!!」」」」

 

依然として暴走を続ける4人を見たモカはそのまま蘭へと連絡を入れる。

 

 

 

 

 

『蘭~。しばらくげんたろーさんの家に泊ってて~。現在Circleは世紀末だから~』

 

『どういうこと?』

 

チャットで蘭からの返事が来るが、暴走した4人の流れ弾がモカへと直撃したため、そこから蘭への返信は無かった。

 

 

 

~~~小ネタ21:悲劇の抽選会・不吉の13(サーティーン)

 

商店街での買物を済ませた弦太朗と蘭。

そのまま帰ろうとするが、蘭は弦太朗に呼び止められる。

 

「ねぇ、ちょっと待って」

 

「どうしたんだ?」

 

「さっき買物した時に福引券?を2枚貰ったんだけどやってかない?」

 

「面白そうだな!!行こうぜ!!」

 

蘭の何気ない一言で福引をすることになった弦太朗達。

しかし、ここでの出来事が今回の事件の引き金になることを彼らはまだ知らない。

 

 

 

「とりあえず2回引けるから1回ずつってことで、俺から行くぜ!!うおぉおおおおお!!・・・白!!って外れか~!!」

 

「ふっ・・・」

 

「なんだよ。次は蘭の番だぞ!!」

 

「まぁ、どうせ当たんないけどやってみるよ・・・」

 

気合十分で回した弦太朗だったが結果は外れの参加賞。

その浮かれた様子に蘭は鼻で笑う。

ちょっとだけ悔しそうな弦太朗は蘭と入れ替わるように位置を変える。

 

蘭の結果は白・・・ではなく金色に輝いていた。

 

「特賞!!大当たり~~!!」

 

「うぉおおおお!!すげーな蘭!!」

 

「ふふっ・・・」

 

係の人がベルの盛大に鳴らしながら声を挙げる。

その光景に弦太朗のテンションも上がり、蘭は勝ち誇った笑みを浮かべていた。

 

「こちら特賞!!遊園地のペアチケットです!!」

 

「えっ・・・。どうも・・・」

 

 

特賞は遊園地のペアチケット。

蘭は戸惑いながらも受け取るとすぐにその場から離れる。

そして、何を思ったのかそれを弦太朗へと押し付ける。

 

「なんだ?」

 

「ペアチケット・・・あげる」

 

「でも当てたのは蘭だから貰っとけよ。今度の土日にひまりとか誘えばいいだろ?」

 

「ひまりも巴もバイトだから・・・。それに行くならみんなで行きたいし・・・。これ元はと言えば弦太朗の金なんだから・・・」

 

「それなら2人で行こうぜ!!」

 

そう言って弦太朗はペアチケットの1枚だけを受け取る。

蘭は少しだけ考えを巡らせる。

 

「・・・まぁ、お互い引かなそうだしそれでいっか・・・」

 

「じゃあ今度の休みでいいか」

 

「うん。でも、今はお爺さんのご飯用意しないと・・・」

 

「だな!!」

 

往来の中で行われていたこのやり取りを見て、微笑ましい笑みを浮かべて見守っていた商店街の人々。

しかし、その中に"2つ”の黒い視線が含まれていた。

 

 

 

 

そして、休日の土曜日。

蘭と弦太朗はチケットを持って目的の遊園地へとやってきていた。

 

「久々だな!!」

 

「そうなんだ。あんた友達多いから結構行ってると思ってた・・・」

 

「遊園地じゃねぇけど、月には行ったけどな」

 

「はぁ?・・・」

 

早く入って遊びたいのか妙にそわそわしている蘭と弦太朗。

その姿を複数の嫉妬が混ざった視線が捉えていた。

 

 

 

「娘とデートなんてゆ”る”さ”ん”!!」

 

「ぐぬぬ・・・!!蘭ちゃんずるい・・・!!」

 

「美咲ちゃん?なんでこんなことになってるのかしら・・・?」

 

「白鷺先輩・・・あたしに聞かないでくださいよ・・・。あたしもバイト中に無理やり連れてこられたんですから・・・」

 

2人に嫉妬の視線を送っていたのは蘭の父とつぐみ、その後ろではたまたま羽沢珈琲店にいた千聖と商店街でミッシェルのバイト中の美咲が近くの茂みに隠れて様子を伺っていたのだ。

 

呆れた千聖は蘭の父へと声を掛ける。

 

「あの・・・お父さん?娘が大事なのはわかりますけどこんなことは・・・」

 

「私はお父さんではない!!殺し屋”ミタケ13(サーティーン)”だ!!」

 

「はい?」

 

呆気に取られている美咲を他所にどこからかライフルを取り出す蘭の父―――改めてミタケ13。

美咲はもうとりあえず彼の事は諦めて、つぐみへと声を掛ける。

 

「ちょっと羽沢さん?親友のデートを盗み見るなんて悪いんじゃ・・・?」

 

「これはデートじゃないよ!!それに今の私は殺し屋”ツグミ13(サーティーン)”だよ!!」

 

「何言ってんの?それに13って何?」

 

「13は不吉の数字って言われてるんだよ?」

 

「「・・・」」

 

千聖と美咲はつぐみ―――改めてツグミ13はミタケ13から別のライフルとグラサンを受け取る。

 

「あっ・・・2人とも中に入っていった・・・」

 

「追いかけるぞ!!」

 

「はい!!」

 

「・・・白鷺先輩。2人はもう無視して・・・って何やってるんですか?」

 

こうして2人の殺し屋()は遊園地へと突撃する様子に呆気に取られていた美咲は千聖と共に帰ろうとするが、千聖は蹲って肩をプルプルと振るわせてどこからか木目の目立つ狙撃銃を取り出した。

 

 

 

「私は白鷺千聖ではないわ・・・。今の私はスナイパー!!チサト13よ!!面白そうだから行ってくるわ!!」

 

「ちょっと!?あぁ~!!もう!!」

 

まさかの千聖の暴走に美咲は3人を止めるべく、ミッシェルのまま遊園地内へと入っていった。

そこからは美咲の気苦労が絶えなかった。

 

 

「まさか、この年になってメリーゴーランドに乗るなんて・・・」

 

「わりぃ!!並ぶ列間違えちまって・・・」

 

「別にいいよ・・・。小っちゃい頃に戻ったみたいで楽しいし・・・」

 

 

 

「これを選ぶとはやるわね・・・おかげで狙いが定まらないわ・・・」

 

「うぅ・・・しかも縦に揺れるから気持ち悪くなってきた・・・」

 

「それにしても、この馬全然あいつらに追いつかないぞ・・・。いつになったらあいつらに追いつくんだ・・・?」

 

「真面目な顔して何言ってるんですか?これメリーゴーランドですよ・・・。永遠に同じ距離をグルグル回るんですよ・・・」

 

「なんであいつらの距離は縮まってるのにこちらとの距離は近づかないんだ!!」

 

「バレたらむしろ距離とられますからね?」

 

メリーゴーランドに乗り込んではその馬で2人を追いかけようとしたり―――

 

 

 

 

 

 

 

「ジェットコースターなんて楽しいの?弦太朗はロケットで飛ぶから楽しくないでしょ?」

 

「それは別腹だろ?行こうぜ!!」

 

「「うわあああああああああああああああああ!!」」

 

 

「きゃああああああああ!!」

 

「あぁあああああ!!ベルトロックし忘れた!!落ちるぅううううう!!」

 

「白鷺先輩!!頭掴まないで!!顔はずれるぅううう!!」

 

「これが若さか・・・」

 

ジェットコースターに乗り込めば、振り落とされないようにミッシェルの頭にしがみつく千聖に、あまりの衝撃に意識が遠のきそうになっている蘭の父。

 

 

 

 

 

「地球も回る!!太陽系も回る!!銀河も回る!!これが宇宙の回転パワーだ!!」

 

「ちょっとやりすぎぃいいいいいいい!!」

 

 

 

「楽しそうに・・・羨ましい・・・!!」

 

「ぐぬぬ・・・どうなっているんだ・・・!!」

 

「ああいう年頃の娘は、ちょっと悪そうな男にコロっといってしまうのよ。そうやって色んな経験をして女の子は大人になるって行くのよ・・・」

 

「白鷺先輩。18歳が何言ってるんですか・・・」

 

仲の良さに嫉妬する2人と珈琲カップに乗って謎の悟りを開き始める千聖。

そして、体力の限界が近づいてきた一行はそこからアトラクションに乗るのを諦めて遠巻きに2人を尾行していた。

 

 

「あの・・・もうそろそろ諦めて帰りません?流石にこれ以上は2人に申し訳ないですよ・・・。それに2人はデートって感覚がないんじゃないですか?」

 

「だとしても!!お父さんは認めんぞ!!」

 

「そうだよ!!2人でデートなんてずるい!!」

 

「羽沢さん。それなら今度誘えばいいじゃん・・・」

 

美咲の言葉につぐみは少しだけ冷静になってその提案を受け入れようとした。

しかし、そんな状況で千聖が声を挙げる。

 

「みんな!!あれを見て!!」

 

「なっ!?」

 

「2人きりで観覧車・・・だとぉ!!」

 

「それがどうしたんですか・・・?」

 

 

 

そこにあったのは2人で観覧車へと歩いていく姿。

弦太朗達を見て慌てる3人の意味が分からない美咲だったが、それを説明するかのように千聖は語る。

 

「男女2人きりで観覧車・・・。2人は観覧車のゴンドラでちゅーするつもりよ!!」

 

「「なっなんだってー!!」」

 

「あの・・・なんでそうなるんですか・・・?」

 

「ドラマではそうなるのが相場なのよ!!」

 

「・・・」

 

「こうしちゃいられないわ!!」

 

「あいつらを阻止せねば!!」

 

「並んでるから狙える位置までいきましょう!!」

 

千聖に意味わからない説明に頭を抱える美咲を置いて、3人はゴンドラを狙える建物の中へと駆け込んでその屋上を目指す。

 

その光景を見た美咲は吹っ切れた。

 

「もうやだ・・・。とりあえず3人をなんとかすれば・・・」

 

こうして美咲もその場を離れて行く。

 

 

そんなことがあったことなど知らない蘭達は並んでいた観覧車の順番が回ってきたのでゴンドラへと乗り込んでいく。

 

「それにしても観覧車なんてどうしたんだ?」

 

「ここの事調べてた時にたまたま見つけたんだけど。ここから近くの庭園に咲いてる花が一望できるって書いてあったから気になってて・・・」

 

「折角なら写真でも撮ろうぜ!!それってどっちなんだ?」

 

「あっち・・・頂上近くになったら見えるらしいから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「タイミングはゴンドラが同じ高さになってからだ・・・」

 

「了解っ!!」

 

「да!!」

 

ゴンドラ内では盛り上がっている2人を他所にその背中を3人のスナイパーが狙っていた。

そしてそのゴンドラが徐々に登ってきていたが突如として3人に強い風が受け動揺する。

 

「なんだ!?」

 

「あれっ!!」

 

突如として3人に襲ってきた風。

その発生源は近くを飛んできたヘリコプター。

 

そして突如としてヘリの扉が開くと中から見覚えのある姿が武器を持って3人を捉えていた。

 

「ミッシェル!?」

 

「ミッシェル・・・?誰ですかそれ~?私は愛の戦士。”クマノ13”・・・」

 

「何を言ってるの!?」

 

千聖はその答えに戸惑うが、ミッシェルことクマノ13は3人から狙いを外さない。

 

「人の笑顔を邪魔するやつはふっとべ~!!」

 

 

 

そうしてクマは手に持っていた大砲を3人へ向けて放つと、3人はその爆発に巻き込まれて施設内の湖へと真っ逆さまに落ちていく。

 

しかし、あまりの光景にクマは驚きを隠せないが黒服がクマへと声を掛ける。

 

「奥沢様、お見事です」

 

「あの・・・これ本当に大丈夫なんですか・・・?」

 

「吹っ飛ぶだけで死にはしないので大丈夫です。後はお任せを」

 

そうしてクマを乗せたヘリはそのまま遊園地を離れて行く。

その裏では別の黒服が湖に浮かんで意識を失っている3人をそのまま回収していた。

 

 

 

 

その一方で狙われていた2人は―――

 

「すげーな!!」

 

「うん。これ見れただけでも十分良かったよ・・・」

 

「じゃあ降りたら飯でも食べるか!!」

 

「そうだね・・・」

 

裏で起こっていた騒動など全く把握しておらず、その後も1日中遊園地を満喫していた。

 

 




誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。

誤字報告は非常にありがたいです!!

以下ネタ説明
小ネタ19
エンディングであった蘭と宇宙鍋との出会い。
ライダー部の蘭とハルは不参加です(設定的には2人はデート中。メタ的な理由は名前被り)

小ネタ20
別エンド、元ネタは某武装お仕置き(喫茶店はほとんど本編エンドと変わりません。ただ、つぐみ両親は認めるだけ・・・)
外道の沙綾は声優ネタ・・・サバゲ―って面白いよね!!
みんなは絶対にサバゲ―用のフィールド以外では人に向けて撃ってはいけません。

小ネタ21
某ジャンプマンガのお話から・・・

小ネタの小ネタ
ここで出てきた銃のイメージと理由は下記
・沙綾:ベレッタM92F(中の人の出演作品ネタ)
・つぐみ&蘭パパ:M4(13って言ったらね・・・?)
・ひまり:XM556(そりゃデカいからね・・・)
・千聖:SVD(そりゃ中の人よ?)
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