今回の小ネタ時空篇はここまでになります。
次回の投稿は特別編ってことでモニカ篇()をお送りします。
特別編だから多分短い予定
花咲川学園の生徒会。
生徒会長の燐子を筆頭に紗夜と有咲がその後に続いて目的地まで歩く。
そこから少し離れた場所を大量の荷物を持った弦太朗がその後を追っていた。
「如月~。とっとと運べ~」
「有咲!!これ意外と重いんだぞ!!」
「市ヶ谷さん?・・・それはちょっとひどいんじゃ・・・?」
「白金さん。本人がやるって言ってたのでいいんですよ・・・」
「そうかもしれませんが・・・それと氷川さん。せめて私か如月さんに視線を向けてください・・・」
「紗夜先輩の視線がつらい・・・」
生徒会の3人は話しながら弦太朗を待つが、その会話の最中紗夜の視線は有咲の腕の中にいるポテチョッキンを凝視していた。
そんなやり取りをしつつ、彼女達と弦太朗は目的にである羽丘女子学園の生徒会室までやってきて、代表として燐子が部屋をノックするが中から返事はない。
それに不審に思ったが燐子がそのドアを開ける。
その室内には仁王立ちしている日菜と、その横で表情筋が死んでいるつぐみが笛と太鼓で337拍子のリズムを刻んでいた。
「羽丘女子学園!!生徒会会則!!ひと~つ!!学校は全部あたしのもの!!」
「どんな暴君ですか・・・」
「ちょっと!!つぐちゃん!!もうちょっとやる気出して!!」
「ははは・・・」
日菜の言葉を受けたつぐみは苦笑いを浮かべた。
そんな日菜を止めるべく、紗夜がそのまま中へと入っていく。
「日菜・・・?あなたは何をやってるの?」
「おねーちゃん!!ゲンちゃんみたいなカッコいい決め台詞を考えてたの!!」
「決め台詞・・・?うぅ、何故か頭が痛くなってきました・・・」
「紗夜先輩!?大丈夫ですか!?」
「羽沢さん。大丈夫ですから、早く要件を済ませてしまいましょう・・・」
「如月、荷物をこっち持ってきてくれ~」
「おう!!」
「そしたら如月くんは待ってて!!流石に男子が1人で歩いてると騒ぎになっちゃうから・・・」
つぐみの言葉を受けて弦太朗は近くにあった椅子に座って5人を眺める。
視線の先には弦太朗が持っていた荷物を広げて何かの作業を行っている彼女達。
弦太朗には全く理解出来ぬまま作業は終わっていた。
「これで・・・終わりですね・・・」
「それならお茶入れてきますね!!」
「ありがとうございます。まさか、文化祭の時に羽丘の備品の一部が混ざってしまってたなんて・・・」
「こっちも気が付かなかったしね~。そっちの学校は大丈夫だったの?」
「えぇ。私と紗夜先輩で確認して、花咲川の物は揃ってたから大丈夫です」
「珈琲入れてきました。如月くんの分も」
「わりぃな」
生徒会の仕事が終わった彼女達は弦太朗を含めて一息ついていた。
そんな中で日菜は思い出したかの様に声を挙げる。
「そうだゲンちゃん!!あれやってよ!!」
「あれってなんだ?」
「ほら!!ポピパとかおねーちゃん達に対してやってたスイッチの説明!!なんか面白そうだし!!それにつぐちゃんも気になるでしょ?」
「えっ!?・・・まぁ気になりますけど・・・」
「でしょ!!だからお願い!!」
「でも・・・場所はどうするんですか・・・?」
「それならここでいいよ!!誰も来ないし!!」
「おう!!いいぞ!!」
「「「・・・」」」
「如月くんそんなあっさりOK出すんだ・・・」
日菜の頼みを了承した弦太朗はその場で変身する。
それを見たつぐみのツッコミを他所に花咲川の生徒会たちは唖然としていた。
「宇宙・・・」
「「きたー-------!!」」
「うるせー----!!」
いつものフォーゼのセリフを日菜と一緒に叫ぶが、有咲がここで思わずツッコミを入れる。
そんな中、フォーゼは机に向かって歩き出す。
「ちょっと机動かすから、お茶持っててくれ」
「軽々持ち上げてますね・・・」
「すっごーい!!」
「とりあえず私達も端っこに移動しましょ!!」
フォーゼは机をそのまま軽々と持ち上げて部屋の端まで移動させる。
その光景にそれぞれが感嘆の声を挙げる中、つぐみの言葉に従って全員が壁際へと移動すると同時に近くにいたポテチョッキンがフォーゼの手元へと移動する。
「それなら最初はこいつだ!!」
――――――――シザースON――
「No.11のシザーススイッチだ!!」
「名前通りの見た目ですね・・・」
「ハサミみたいに切ったり、これで敵をぶん殴ったりするな」
「でもゲンちゃん!!斬るだけならチェンソーでいいんじゃないの?」
「まぁ左腕用の武器って少ないから。意外と使えるんだぞ?」
「へぇ~」
「それで次は・・・こいつだ!!」
「ひぃ!?」
「っ!?」
フォーゼはシザースのスイッチを切ると次の説明をするために右足用のスイッチを交換するために取り出す。
それを見た有咲は情けない声を挙げ、燐子は身体を強張らせる。
「有咲ちゃんどうしたの?それに燐子先輩も?」
「羽沢さん。ちょっと前の事を思い出して・・・」
「私もです・・・。前に練習で使ったんですけど・・・」
「練習・・・?おねーちゃん何してるの・・・?」
「わかりません・・・私がいないときに何があったんですか・・・?」
「なんかよく分かんねぇけどいくぜ!!」
有咲の身構えてる理由と燐子の言葉の意味が分からない一同を他所にフォーゼは次のスイッチを起動する。
――――ビートON――――――
フォーゼの右足に精製されたスピーカー。
羽丘の生徒会は目を輝かせている一方で、花咲川の面々は苦い顔を浮かべている。
「すっごーい!!スピーカーだ!!」
「えっ・・・まさか紗夜さん達ってこれ使って練習してるの・・・?」
「この前は私と今井さんで・・・」
「「・・・」」
「何をやってるんですか・・・」
「おもしろそー!!ゲンちゃん今度使わせてよ!!」
「まぁ、時間があったらな・・・」
「やったー!!」
「それで如月くん。それは見たまんまスピーカーなの・・・?」
「おう!!すっげーデカい音が出せるぞ!!」
「あれはデカい音ってレベルじゃねーから!!」
「確かに・・・レイヤさんもあれ聞いて、立ったまま気を失ってたからね・・・」
「「「「えっ?」」」」
フォーゼの言葉に有咲がツッコみに苦笑いを浮かべていた一同だったが、つぐみから出た衝撃的な発言に全員が驚きを隠せなかった。
「まぁ、とりあえず次行くぜ!!今度はNo.13!!」
――チェーンアレイON――――――――
「チェーンアレイだ!!」
「おもそーだねー」
「持ってみるか?」
「じゃあつぐちゃん!!」
「えぇ!?」
こうしてフォーゼはチェーンアレイの鉄球をゆっくりと床に降ろす。
そして降ろされた鉄球をつぐみが持ち上げようとするが全く動かない。
「全く動かない・・・」
「じゃああたしも!!・・・なにこれ・・・びくともしない・・・。こうなったらみんなで持ち上げるよ!!」
日菜の号令に全員が鉄球の周りに集まって持ち上げようとするが全く動く気配がなく、降参した日菜達を見てフォーゼはそれを軽々と持ち上げる。
「確か100キロ超えてるからなぁ・・・」
「「はぁ!?」」
「うっそー!!全然そんな風に見えないよ~!!」
「それで敵を殴りつけてましたよね・・・」
「えぇ・・・」
フォーゼの話を聞いた紗夜はあんな物で頭に叩きつけられていた事を思い出して顔を青くさせる。
一同はその光景を見て何も口にすることが出来なかった。
「よし!!次行くぞ!!次!!」
「如月くん!!次のは何!?」
「有咲もつぐもどうしたんだ・・・?まぁ、次はっと・・・」
紗夜の姿を見た2年生が空気を読んで次のスイッチの説明を急かす。
フォーゼはその姿を疑問に思うが、深く追求せずに次の説明へと移るためにスイッチを交換する。
――――スモークON――――――
「No.14スモークスイッチだ!!ってこいつでスモークを出せるんだ!!」
「如月!!ぜってぇここで出すなよ!!」
「えぇ~!!有咲ちゃん!!なんで~!!」
「もしかして・・・火災報知器・・・ですか・・・?」
「それに、煙を見て火事と思われたら大変だから仕方ないわね・・・」
「ちぇ~。じゃあそれはまた今度で~」
日菜はつまらなそうな表情を浮かべるが、一同はそれを宥めながらもフォーゼは次の説明へと移る。
「じゃあ、今日はこいつで最後だな!!No.15のスパイクだ!!」
――――――スパイクON――――
フォーゼの左足に刺が生える。
先ほどまでと比べると幾分か地味に見えるそれにつぐみと日菜は警戒心ゼロでそれに近づいていくが、有咲によって静止される。
「ちょっと!!ダメだって!!」
「えぇ~なんで~?何もないよ?」
「そんな危ないの?」
「日菜さんは・・・そうでしたね・・・」
スパイクは日菜の目の前で使ったことがあったが、あの時はそれどころではなかったため日菜の中では印象に残ってなかったのだ。
「それは・・・危ないんですよ・・・」
「燐子ちゃん?そんなに・・・?」
「刺ですからね・・・」
「つぐ!!なんかいらないものってあるか?」
「ちょっと待ってね!!確か誰かが忘れて行った週刊誌があったはず・・・。確か保管期限が切れてるから・・・」
「よし。それこっちに投げてくれ!!」
そう言ってつぐみは忘れ物の中にあった週刊誌を持ってくると言われるがままその週刊誌をフォーゼへ向けてふわりと放物線を描いて飛んでいく。
それに向かってフォーゼの足が振るわれると、週刊誌は足のスパイクによって無残な姿になっていた。
「うわぁ・・・穴だらけだよ・・・」
「近づかなくて良かった・・・」
その無残な姿につぐみ達が唖然とする。
もしかしたら自分があのように穴だらけになってたと思うと冷や汗が流れる。
「流石にミスって人に刺したりはしないから心配すんな!!」
「だよね!!」
「とりあえずこれで終わりですか・・・」
「まぁ、今回はスイッチはここまででいいだろ?後は・・・」
「こいつだろ?」
燐子の言葉に答えてつつ、自身で動かした机を元に戻すと同時に変身を解除する。
そして、有咲がそのまま弦太朗へと近寄ってポテトを渡す。
その瞬間紗夜の眼の色が変わった。
「そうです!!この子の紹介がまだですよ!!」
「うぉ!?なんだ紗夜、そんな急にテンション上がって・・・」
「続けてください・・・」
テンションが上がる紗夜を他所に燐子は紗夜に哀れみの視線を送りながら、弦太朗へと進行を促していく。
「じゃあ、そのまま続けていくけど・・・。こいつはポテチョッキン!!シザースのスイッチで動くんだ!!」
弦太朗はポテトにシザーススイッチを挿入してスイッチを入れると、ポテトが変形してポテチョッキンへと変形する。
「可愛いなぁ・・・」
「るん♪ってきたー!!」
「はぁ・・・」
「紗夜先輩が人に見せられない顔になってる・・・」
「市ヶ谷さん。こういう時は見て見ぬふりですよ・・・」
ポテチョッキンに反応を示す日菜とつぐみといけない表情をする紗夜。
「こいつはハサミで鉄とか切ったりスイッチ運んだりできるんだ!!」
弦太朗の説明と共にポテチョッキンはその手から飛び出して、日菜の手元へと飛ぶと紗夜へ向けて威嚇するように手のハサミを鳴らす。
「この子可愛い!!ゲンちゃん!!ちょうだい!!」
「ダメ!!大事なダチなんだから」
「そっか~。なら今度この子と遊ばせて!!」
「そんくらいなら・・・」
ポテチョッキンと日菜が一緒にいる姿を見た紗夜は不満を露にする。
「なんで市ヶ谷さんや白金さんには寄り付くのに・・・。それに日菜にも・・・」
「氷川さん?」
「こうなったら・・・」
紗夜は呟きながら準備運動を始める。
その意味が分からない一同は頭に疑問符が浮かび上がる中、紗夜が叫ぶ。
「こっちに来ないなら!!捕まえるまで!!」
その言葉と共に紗夜は日菜の手元のポテチョッキンへと飛び掛かる。
しかし、いともたやすく避けられると紗夜は日菜を巻き込んで床に倒れる。
「おねーちゃん!!痛いよ!!」
「すいません・・・って逃がしません!!」
「ちょっと紗夜先輩!!他所の学校で暴れないでください!!」
こうして羽丘の生徒会室でポテチョッキンと紗夜の盛大な追いかけっこが始まり、それは他のメンバーで紗夜を取り押さえるまで続くのだった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
次回の小ネタは修行篇をお送りいたします。
巻き添え食らうのは誰でしょうねぇ・・・