これにてモニカ篇閉廷!!
もう君たち纏まっての出番は・・・
その点、別のところでも出てきそうなベースとドラム・可哀そうな弟子は出番あるかもね・・・
フォーゼ達は外に飛び出したメテオ達を追って外へと飛び出して、メテオ達が闘っている場所へと向かう。
そこで彼らが見たのは―――
「流星!!」
「嘘・・・」
「マジか・・・」
「ぐっ・・・!!」
「無駄だったわね・・・」
スコーピオンから少し離れたに地面に膝を突いているメテオの姿だった。
スイッチャーである瑠唯自身の身体能力とスコーピオン・ゾディアーツの身体スペックが合わさり、負傷しているメテオを少しずつだが確実に追い詰めていた。
その姿を見てフォーゼがその戦いに割って入ろうと駆け出そうとするが、それを察してメテオが叫ぶ。
「弦太朗!!」
「流星!!」
「俺に任せてくれ・・・!!」
その言葉と共にメテオは立ち上がって再びスコーピオンと対峙する。
メテオの強い言葉から彼の想いを感じ取ったフォーゼがその場で足を止めた。
「・・・分かった」
「えっ!?如月さん!?どうして!?朔田さんが・・・!!」
「ふーすけの言う通り!!なんで行かないの!?」
フォーゼの足が止まった光景につくし達から驚きの声が挙がるが、フォーゼはそれに答えた。
「流星の奴が任せてくれって言ったんだ。なら俺はそれを信じるぜ!!」
「でも、何か作戦とかあるんですか~?」
「広町さんの言う通りよ。そんな状態で勝つための策も無く挑むなんて無意味よ・・・」
「勝つための策・・・?そんなものはない・・・」
外に飛び出した後に彼女達の目に最初に飛び込んできたのは片膝を突いていたメテオの姿。
彼がスコーピオンの言葉に対して返した答えを聞いた一同は目を丸くする。
「でも・・・まだ打つ手はある・・・!!」
「無駄よ・・・」
「ここからは第2ラウンドだ・・・!!」
「流星さん・・・」
「フォオオオオオ!!」
ましろの呟きをかき消すようにメテオは再び構えると声を挙げながらスコーピオンへ目掛けて走り出す。
それに合わせてスコーピオンが腕をメテオ目掛けて振るう。
「・・・っ!!」
「アタァ!!」
しかし、その腕はメテオに当たることは無く空を切る。
その代わりにメテオの拳がスコーピオンの腹部へと突き刺さり、そこからメテオの拳が連続でスコーピオンへと突き刺さる。
「フォォォオオオ・・・・・・アタァ!!」
「さっきよりも・・・鋭い・・・」
「まだまだ行くぞ!!」
メテオの拳にスコーピオンは驚愕の表情を浮かべて、一旦メテオから離れるがメテオは右腕の武器――メテオギャラクシーへと手を伸ばす。
―――ジュピター、レディ?―――
ギャラクシーのレバーを操作すると声が響くと左指でギャラクシーの指紋認証パネルをタップする。
―――OK!!ジュピター!!―――
その言葉と共に右手に木星を模ったエネルギーを纏うのと同時にメテオはスコーピオンへと駆け出す。
「何あれ・・・?木星・・・?」
「おおきいね~・・・」
「でも、朔田さんはあれでどうするの・・・?」
「アタァ!!」
「・・・っ!!」
メテオは右腕を振り、スコーピオンの頭部を的確に抉り、スコーピオンの身体は宙を舞う。
あまりの衝撃に驚きを隠せないがすぐに冷静さを取り戻してスコーピオンはサソリの尻尾の毒針をましろ達へ目掛けて飛ばすが、その間にフォーゼがすぐさま割り込んで尻尾を弾く。
「やらせねぇよ!!」
「弦太朗!!すまない!!」
その光景を前にメテオは再びギャラクシーのレバーを操作して認証パネルをタップする。
―――サターン、レディ? OK!!サターン!!―――
右腕から木星が消えるとすぐに土星が現れるとそれを振り上げると回転した無数のリングが放たれて、スコーピオンの尻尾を細切れにしていく。
「これで自慢の尻尾は無くなったな・・・」
「でも、それがあなたが言ってた”打つ手”ってそれだけかしら?・・・だったら無駄な足掻きね・・・」
「なに・・・?」
メテオの攻撃を受けていたスコーピオンは間違いなくダメージを受けているが、メテオの攻撃について理解した彼女は淡々と話し始める。
「それ、右腕にしか出せないのでしょ?それなら右腕にさえ注意を払えばいいだけよ」
「それなら試してみればいい・・・!!」
そう言うとメテオはサターンのリングをスコーピオン本体へ向けて飛ばすが、彼女はそのリングに意識を集中するとそれを避けてからメテオ目掛けて駆け出す。
リングを放った後、メテオはベルトに添えていた手を冷静にギャラクシーへと手を伸ばしてレバーを手早く操作する。
―――マーズ、レディ? OK!!マーズ!!―――
操作に合わせてメテオの右手には離れているましろ達にも感じられるほどの熱を放って燃え上る火星が現われる。
しかし、その熱も右腕の火星に触れていなければスコーピオンには大した問題ではなかった。
「流星さん・・・!!」
「アタァ!!」
「・・・そう来ると思ってたわ・・・」
メテオは突っ込んでくるスコーピオンにタイミングを合わせて右腕を突き出すが、彼女は身体を捻ってそれを回避すると火星を避けてメテオの右腕を掴み上げる。
「右腕は抑えたわ。これで・・・」
「ホアチャー!!」
メテオは捕まれた右腕を軸に自身の身体を持ち上げてスコーピオンの顔目掛けて蹴りを放つ。
こんな体勢の蹴り・・・力もろくに入ってないから避ける必要もない・・・。
スコーピオンは今までのメテオの攻撃から、右腕の攻撃以外はダメージが通らないとたかを括っていた。
しかし、その甘い考えが彼女の大きな間違えだった。
力の入っていない蹴りがスコーピオンの顔を捉えた。
しかし、スコーピオンは想定外の感覚に戸惑いを隠せなかった。
「・・・熱い!!」
メテオの放った蹴りからは本来感じるはずのない猛烈な炎の熱を感じて思わずメテオの右腕を離してしまった。
「フォォォオオオ!!」
そして、メテオはすぐさま体制を立て直してからスコーピオン目掛けて連続で蹴りかかる。
1発、2発と炎を帯びたメテオの蹴りがスコーピオンの横っ腹に連続で突き刺さる。
「ぐっ・・・!!」
「アタァ!!」
「あぁああああ!!」
そして完全に体勢を崩したタイミングで、メテオは右腕を再びスコーピオンの身体へと突き立てると、今度は完全にクリーンヒットして、スコーピオンに大きなダメージを食らいながら吹き飛ぶ。
その光景に、離れてみていた透子達も驚いていた。
「朔田さんがるいさんを!!」
「さっきまでやられてたのに!!どうなってんの!?」
「ベルトの形が違う・・・?」
「あれって・・・さっきの如月さんが落としてた・・・」
七深はメテオを見て違和感を感じていたが、ましろはその理由まで理解していた。
それは2人が変身してすぐにスコーピオンへと接近してから場所を入れ替わった際にフォーゼからスイッチを受け取っており、それをスコーピオンの意識がサターンのリングに集中していた時に起動を完了していたのだ。
しかし、そんなことをスコーピオンが理解しているわけも無く、戸惑いを隠せなかった。
「何が・・・!?」
「これが君が否定していた友情の力だ・・・!!」
そう言いながらメテオはスイッチを切りながらドライバーに装填されている”ファイヤースイッチ”を外して、別のスイッチを装填する。
―――エレキON!!レディ?―――
スイッチを交換したメテオの四肢からは電気が迸り、今度はメテオからスコーピオンへと駆け出す。
「避けても・・・電気が・・・!!」
「ホァァアア!!アタァー!!」
「ぁあああああぁあ!!」
メテオの拳と蹴りを放つ。
しかし、回避しててもそこから電気が流れ出してスコーピオンを襲い、そのダメージによってスコーピオンの動きが鈍りだしてふらついた。
これが勝機と感じたメテオは自らを奮い立たせ負傷している身体から残された力を絞り出す。
「八潮さん・・・これで決める・・・!!」
その言葉の後にメテオは自身のメテオスイッチを取り出してギャラクシーにセットする。
―――リミットブレイク!!―――
ギャラクシーから声と軽快な待機音が響く中で、スコーピオンが体勢と立て直そうとするが、それを見たメテオはパネルをタップする。
―――OK!!―――
ギャラクシーからの音声が響くとそのまま駆け出して自身の必殺技である連続パンチ―――スターライトシャワーをスコーピオンの身体へと叩きこむ。
「フォ!!フォ!!フォ!!フォォォォオオオオオ・・・・・・!!」
「ぐっ・・・!!あぁぁあああ!!」
それをまともに食らったスコーピオンの身体は宙へと浮かび上がるが、それに構わず拳を叩きこみ続ける。
「フォォォォオオオオオ・・・・・・!!ホアチャー!!」
そして最後の声と共に全力の拳を叩きこまれたスコーピオンは成す術なく宙高く舞い上がり、メテオはギャラクシーからスイッチを抜いてドライバーへと戻すと、スイッチを入れる。
―――メテオON!!レディ?―――
メテオドライバーから光が漏れて、日が落ちかけている周囲を照らす。
その光の中心でメテオがドライバーの中心の球体ユニットに自らの手で勢いよく回転させた。
―――メテオ!!リミットブレイク!!―――
ドライバーからの言葉と共に光は一層強くなり、その中心でメテオは構えると未だに宙を舞っているスコーピオン目掛けて飛び上がる。
そして光はメテオの足へと集まて飛び上がった勢いを乗せた必殺技――メテオストライクをスコーピオンへと放つ。
「フォォオオオ・・・・・・・!!アタァ!!」
掛け声を共にメテオの必殺キックがスコーピオンへと突き刺さり――――
「・・・・・・」
スコーピオンは叫びもあげずにメテオを巻き込んで空中で爆散する。
その爆炎の中から生身の流星が瑠唯を抱えながら飛び出して地面へと着地すると瑠唯の手からスイッチが零れ落ち―――
「・・・流星さん!!るいさん!!」
「ルイ!!」
「っ!?ましろちゃん!!透子ちゃん!!」
「ほら、つーちゃんも行くよ~」
2人の姿を見たましろと透子が走り出し、その後につくし達とフォーゼもその後を追う。
流星は腕の中に意識を失っている瑠唯を抱えてましろ達の元へと歩み寄る。
「悪いけど、八潮さんの事を頼む」
「わかりました~。つーちゃん手伝って~」
「うんっ!!」
「ルイ!!お前・・・っ!!」
「ちょっと透子ちゃん!?」
「おいっ!!」
「弦太朗さん!!離してくださいよ!!」
流星は抱えていた瑠唯を七深とつくしへと渡す。
しかし、自分たちを襲った上に流星を消そうとした瑠唯に対して怒りが込み上げてきてしまった透子は瑠唯へと手を伸ばす。
しかし、その腕は瑠唯に触れることも無くフォーゼに抑えられるがそれでも透子は自身の想いを爆発させた。
「ななみとか紗夜先輩とかからは話は聞いてます!!・・・でも!!ルイがやったことは許せないです!!」
「とーこちゃん・・・」
「それにルイが流星さんにやった事は許していいの!?」
「透子ちゃん・・・それは・・・!!」
「「・・・」」
透子の言葉にモニカの全員が言葉を詰まらせる。
正気ではなかったとは言え、瑠唯は変身して流星の腹を抉った上にそこから毒を流し込んだのだ。
今回は運良く助かったが、普通に考えたら確実に命が奪われる行動を瑠唯はしたのだ。
「桐ヶ谷さん。いいんだよ。俺は八潮さんを許してるから」
「・・・流星さん!?」
「ちょっと!!流星さん!?殺されかけたんですよ!!」
「殺されかけたのに許すのは・・・」
「流石に普通じゃないかな~・・・」
透子の怒りが収まらない中、流星が透子へと向けた言葉に一同は驚きを隠せなかった。
普通なら透子のように怒り狂ってもおかしくないのに、殺されかけた本人が殺そうとした相手を許すと言ったのだ。
それに対して流星は言葉を続けた。
「彼女は俺とは違って人に手をかけてないし、俺以外の誰も傷けてない・・・」
「そうかもしれないですけど・・・」
「それに、手を掛けた本人から許してもらった俺が許さないなんて虫がよすぎるからな・・・」
「はぁ!?」
「えっ・・・?」
「手を掛けたって・・・!?」
「嘘でしょ・・・!!」
彼は「友人を手にかけた」と言った言葉にましろ達が驚愕する。
想像もしていなかった言葉に彼女達は言葉を失うが、その言葉に疑問を持ったものが1人―――
「あれ?」
「七深ちゃん・・・?どうしたの・・・?」
「つーちゃん。だっておかしくない?手にかけた本人に許してもらうって~・・・。もしかしてそれって・・・」
「俺の事だな」
「なるほど~」
「そんなこと言われたら、私が許さない訳には行かないじゃん・・・」
2人の言葉を聞いた透子の腕から力が抜けるのを感じたフォーゼは透子の腕を離して変身を解除する。
そのまま彼女達は意識がない瑠唯を連れて学校から離れると「今後の事を考える」と言い残して仮面ライダー達と別れ、彼らはその小さくなる背中を見送っていた。
スコーピオンを倒してから数日後、交換編入の期限を終えた流星は弦太朗と共に月ノ森の校門前に立っていた。
「そう言えば流星。なんであの時スコーピオンスイッチは消えちまったんだ?」
「コピー品で本来のホロスコープススイッチよりも強度もスペックも低い。だからメテオのリミットブレイクでも破壊できた。―――と言うのが話を聞いた歌星の推測だが・・・」
「賢吾が言うなら間違いねぇだろ」
「それに今は無い物について考えても本当の事が分かることもないからな」
「・・・そうだな」
2人の会話はそこで止まり、月ノ森の敷地内へと目を向けると
「流星さん・・・」
「みんな。それに八潮さんも久しぶり・・・?でいいのかな」
「えぇ・・・。その節ではお世話になりました・・・」
「気にしないで。でも、5人で一緒にいるってことは・・・」
「はい!!朔田さんの考え通りで、また5人でやっていくことになりました!!」
「そっか・・・」
5人が一緒になって現われたことから流星は5人の関係が修復できたことを察したが、改めてつくしの口からはっきりと伝えられた。
その事に少しだけ流星の表情が緩む。
「それで近いうちにライブやる予定なんですけど!!その時は流星さんの分のチケット抑えとくんで!!」
「弦太朗さんの分も用意しますからね~」
「さんきゅー!!」
「その時は必ず見に行かせてもらうよ。もし良かったら今度はこっちにも遊びにおいで?」
「まぁ、機会があったらってことで~」
「・・・」
その言葉を聞いて瑠唯は彼女の中に残っている罪悪感によって少しだけ視線を落としたのを流星は見逃さなかった。
「勿論。八潮さんも一緒にね?」
「・・・」
「それじゃ、俺もう行くから。弦太朗も今日は天校まで行くんだろ?」
「そうだった!!それじゃまたな!!」
「またね」
そう言うと2人は月ノ森から歩き出す背中を見送るが、1人の少女が少しだけ2人との距離を詰めて、離れて行く背中に声を掛けた。
「朔田さん・・・」
「八潮さん?どうかしたの?」
「いえ・・・。今度そちらに伺いますね。それと・・・私の事は『瑠唯』でいいですよ」
その言葉を聞いた流星は少しだけ驚いたような表情を浮かべた後に笑みを浮かべながら彼女に言葉を掛ける。
「そっか・・・またね。瑠唯ちゃん」
「えぇ・・・さようなら・・・流星さん」
そう言うと流星は再び弦太朗と共に歩き出すその背中を瑠唯は見ていたが、思わぬ瑠唯の行動に他のメンバーは驚きを隠せずにいた。
「ルイの奴・・・マジか・・・!?」
「これは・・・シロちゃん!!ピンチだよ!!」
「えっ・・・?どういうこと・・・?」
「だってましろちゃん。流星さんの事好きでしょ?」
つくしからの言葉を聞いてましろは頭に疑問符を浮かべながらも答える。
「そんなんじゃないよ・・・?ただ、あんな風に自分に自信が持てたらなぁ・・・って思ってはいるけど・・・」
「そうなの?」
「そうだよ」
「「・・・」」
そんな光景を見ていた七深と透子はニヤニヤとした笑みを浮かべながらこの光景を楽しんでいた。
「流星、なんか携帯なってんぞ?」
「すまない・・・。っ!!」
「流星・・・?」
「これ見てくれ・・・」
「友子から?『次はない・・・』ってあいつどこで見てんだよ・・・」
モニカから見えない位置まで歩いていた2人は突然来た友子からのメッセージに震え上がっている情けない姿を見られることはなかった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
次章はアイドル篇~Busido-~をお送りいたします