オリゾディアーツは採用していくことにします!!
送られた設定は少し変えるかもしれませんが送ってくれたら出すことを前向きに考えさせていただきます。
なお、本章では本編に出てきたものを使う予定になっておりますので、次章から登場させます。
Afterglow のライブ翌日――
"羽沢珈琲店 "で働く羽沢つぐみは悩んでいた。
理由は先日のライブの感想が原因だ。
彼女の演奏自体にはミスがなく、バンドメンバーからもそのことに対する評価もよかった。
しかし、SNSに書き込まれたライブの感想は――
――ギターソロがカッコ良かった。
――ドラムの迫力感が凄い。
――ベースの子が可愛い。
――熱い歌声に痺れた。
――MCも盛り上がってよかった。
様々な感想が書き込まれる中にはキーボードに対する感想がない。
そのことに対して悩む彼女の仕事はミスの連発であった。
掃除中にバケツをひっくり返す――
注文を間違える――
会計金額を間違える――
普段からの仕事では想像できないミスの連発をする彼女を見た両親や常連客が心配する中、事件は起こった。
「アイスコーヒーお待たせし・・・キャ!!」
コーヒーを持った彼女が何もないところで躓き、持っていたコーヒーが宙を舞い客の頭へ落下する。
セットされていたであろう客の髪はかかったコーヒーによって無残にも崩れている。
「あぁ!!お客さん!!申し訳ありません、すぐに拭くものを!!キャ!!」
「うおっ!!」
慌てたつぐみは零したコーヒーに足を取られ、その場で転倒する。
その音を聞きつけた店の奥からつぐみ両親が顔を出す。
「つぐみ!!お客様申し訳ありません。今回のお題は結構ですので!!」
「それに服のクリーニング代を・・・」
娘の失態に慌てる夫婦をよそに、客からの声が上がる。
「俺は大丈夫なんで・・・。つぐみ大丈夫か?」
コーヒーをかけた客から突然名前を呼ばれて驚くつぐみ。
常連客なら名前を知っていてもおかしくはないが、この客を店内ではおろか商店街ですら見た覚えがないつぐみ。
しかし、どことなく覚えがあったその顔を見たつぐみは先日初めて会った男の名前を出す。
「もしかして、・・・如月くん?」
「おぅ」
「つぐみの知り合いでしたか。申し訳ありません」
「如月さんとりあえず、着替えを用意しますので、こちらに」
父に連れられ店の奥へと入る弦太朗を見送るつぐみ。
「つぐみ。今日はもう休みなさい。後はお父さんと二人でやるから」
「うん・・・」
母に休みを告げられたつぐみは店の座席へと座り込んだ。
――――――――――――――――
「はぁ・・・」
お客さんにコーヒーをかけてしまうなんてとんでもないミスをしてしまった――
仕事中は考えないようにしていたけど、ライブの感想の事がどうしても頭から離れなかった。
ライブをしても普段から私についての感想は少ない。
ギターも歌う姿もカッコいい蘭ちゃん。
ギターもコーラスも凄く上手なモカちゃん。
かわいらしい見た目とは裏腹にベースをカッコよく決めるひまりちゃん。
見た目もドラムを叩く姿もカッコいい巴ちゃん。
いつも感想で出てくるのは他のみんなばっかり――
ポピパやRoseliaのライブの感想を見てもちゃんとキーボードについても感想が上がってるのに私だけ感想がない。
それを見るたびに自分の演奏に自信が無くなってくる。
「おい、つぐみ。どうしたんだ?」
悩んでいる私に声をかけたのは先ほどコーヒーをかけてしまった如月くんだった。
でも、リーゼントをしてないから最初のイメージからだいぶ違って爽やかな感じになっている。
「如月くんって髪型変わると印象が違うね」
「ん?そうか」
「そっちの方がいいと思うよ」
「そうか?でも、リーゼントは男の勲章だからな」
「ふふっ、何それ」
「でも意外だったな。演奏でミスはしないつぐみでも仕事ではミスするんだな」
「っ!!何でそう思ったの?」
如月くんの予想外の発言に私は驚いてしまった。
正直、この人がそこまで気が付くとは思ってはいなかった。
そのせいで思わず質問してしまった。
「なんつーかさ、演奏してるときになんか違和感を覚えたって思ってな」
「違和感?どういうことですか?」
「全体的にみんなスゲェうまかったけど、リズムが少し早くなったり、歌の入りが遅れたように感じるとこがあった。だけど、つぐみにはそれがないと思ってな」
「!!」
凄い・・・
確かに昨日は巴ちゃんのドラムが走ってたところも、蘭ちゃんの歌いだしが遅れる箇所があった。
演奏してた私たちもそう思うところはあったけども、この人は最初の1回だけで、何となくだけどそれに気付いたんだ・・・。
「そうだったんだ。でもねライブの感想を見たら私に対する感想がないんだよ?」
「それは分かんねぇ・・・。でも、感想ってそんなに大事か?」
「えっ?」
「俺は天校の部活に入って色々やってるけど、そこは表ヅラの名誉がねぇから誰も褒めてくれねぇんだ」
「えっ?じゃあなんでそれを続けたの?」
「俺たちだけの勲章があったからな」
「俺たちだけの勲章・・・」
「モカから聞いたけど、つぐみたちも周りから褒められるためにバンドを始めたんじゃねぇんだろ?」
「・・・うん!!」
そうだ。幼馴染5人で一緒にいるために始めたバンドで最初は周りからの評価を気にしたりすることは無かった。
みんなと一緒に入れて楽しい――
みんなといい演奏が出来れば嬉しい――
最初はそれだけだった。
ライブをある程度やったらみんなお客さんの反応や評価を気にするようになった。
最近では感想でみんなの事が書かれることを気にして、自分が楽しむことよりもお客さんの評価の事を考えるようになっていたのを気づかされた。
確かに評価されることは大切だけど、自分のやりたいことをやることの方が大事だよね・・・
でも、感想がないのも悔しい。
「でも、感想でみんなの事ばっかり書かれてるとちょっと悔しいかな?」
「う~ん。そうだな」
そうして考え込む如月くん。
でも、話をしただけで何でこの人は真剣に考えてくれるんだろう。
そのことが少し嬉しくもある。
そして、何かを閃いたかのか如月君は声を上げる。
「そうだ!!イメチェンだ!!」
「イメチェン?」
「演奏は悪くないなら服装を変えて目立つようにすればいい!!イメチェンは青春の模様替えだ!!」
「そっか!!衣装を変えれば見え方も変わるよね!!明日の放課後にもライブがあるから、そこで着る服を捜さなきゃ!!」
「勝手に決めていいのか?」
「今回の服は各自で用意するって事になってるからOKだよ!!」
「それなら、今から一緒に買いに行くか?つぐみの親父さんに服返さねぇといけねぇしな」
「うん!!」
こうして私たちは服を買うためにお店から外へ出た。
でもお店を出る時にお父さんから「お店の中では静かに」って怒られちゃったのは仕方がないかな?
――――――――――――
今日は予定もなかったので羽沢珈琲店に行こうと思って商店街を歩いていたら、予想外の光景をみてしまった。
幼馴染の彼女が見知らぬ男と店から出てきたのだ。
「どこまで買いに行く?」
「そうだね。まずはショッピングモールに行こっか。そこなら大体の物は揃うし!!」
「じゃあ、バイクで行くか。つぐみ。後ろに乗れ」
「うん!!」
そうしてつぐみは男のバイクの後ろに乗って2人は目の前から消えていった。
「・・・"いつも通り”にあんな男はいらない・・・。
・・・私がみんなの”いつも通り”を守らないと・・・」
拾ったスイッチを握りしめ、私もショッピングモールへ向けて歩き出す――――
つぐ・・・待っててね・・・?
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誤字報告は非常にありがたいです!!