とりあえずパレオちゃんにはこの章で仮面ライダーの事を知ってもらいましょう・・・
そうなるとフォーゼのことを知らないバンドメンバーは3人・・・かな(当社調べ)
羽沢珈琲店でイヴの異変について話し合った翌日。
弦太朗と千聖は変わってしまったイヴの事を調べるために、2人は学校前にも関わらずとある場所で落ち合っていた。
「なぁ、千聖・・・」
「・・・なにかしら?」
「なんで俺たちはこんな朝早くからこんなことをしてるんだ・・・ふぁ~・・・」
「ちょっと、欠伸されるとこっちも眠くなるからやめてくれるかしら?」
「仕方ねぇだろ?まだ日も出てねぇんだから・・・」
「もうすぐ出るわよ・・・」
「ここはどこなんだ?千聖に言われてきたけど全く分かんねぇんだけど・・・」
「はぁ・・・」
弦太朗が言うように彼らが落ち合っている時間は日が昇り始める前、それに弦太朗は千聖に呼び出された場所についてよく分かっていなかった。
そんな彼に千聖は呆れてため息を零す。
「あなた、なにも知らないでここに来たの・・・?」
「呼んだのは千聖だろ!!」
「ちょっと。まだ日が出てないのに大きな声出さないで」
「・・・わりぃ、でもここがどこか全く分かんねぇんだけど?」
「ここはイヴちゃんの家の前よ」
「お前、昨日は散々言ってたのに家の前に張り込むのかよ・・・」
「そうなのだけれど、やっぱりイヴちゃんが心配なのよ・・・。バガちゃんだけに任せるのも可哀そうだし・・・」
そう言って2人とバガミールはイヴの家の入口を見つめるが、日が出てくる前という時間もあって誰も出てくるような気配はない。
そして少しずつ日が昇ってくるのに合わせて、空腹感が彼らを襲うが千聖はカバンからあるものを取り出す。
「朝ごはんでも食べましょうか・・・。弦太朗、これ朝食のあんパンと牛乳よ」
「さんきゅー。でも、なんでこれなんだ?」
「弦太朗、張り込みと言ったらこれが定番よ?」
「・・・マジかよ」
弦太朗は千聖からそれらを受け取るとそのまま口に含んでイヴの家の入口を見る。
しかし誰も出てくることもなく時間が過ぎていく。
「今んとこ何もわかんねぇな・・・」
「・・・!!ちょっと弦太朗隠れるわよ!!」
「おい千聖!?どうしたんだ!?」
「静かに!!あれよ!!」
何かに気が付いた千聖は弦太朗の腕を引いて咄嗟に建物の影に隠れ、状況が分かってない弦太朗だったが千聖の視線の先にいた人物に驚きを隠せなかった。
「イヴ!?」
「えぇ・・・。まさか外から来るとは思わなかったけど・・・」
彼らの視線の先にいたのは目的の人物であるイヴ。
彼女はジャージ姿でランニングをしていたようで隠れている弦太朗達に気が付かないまま家へと入っていく。
「・・・でもなんでこんな時間から外にいるんだよ?てか、イヴはいつ家を出たんだ?」
「そんなこと分からないわよ・・・。それにバガちゃんもずっと見てたけどイヴちゃんが出たのを見てないわよね?」
千聖の言葉にバガミールは頭部のカメラを左右に向けて横に首を振るような動作で反応する。
この事から彼女が外に出たのは彼女達がここに来る前―――
日が全く上っていないような時間に彼女は外に出ていることに千聖が不安感を募らせる。
「イヴちゃん・・・」
「千聖、気になるのも分かるけど・・」
「そうね。そろそろ学校に行かないと不味いわね・・・」
「学校はおたえとはぐみに頼むしかねぇよ・・・」
「そうね・・・。バガちゃんもお願いね?」
イヴが家に入るのを見送った弦太朗達は足早にイヴの家から学校へと向かう。
その際に彼らの後ろからイヴが走って追い越された際に千聖はイヴの背中へと不安そうな視線を向けていた。
そして朝早い時間から起きていた2人は授業中に揃って夢の世界に旅立ってしまった。
事情の知らない生徒達はそれを見てあらぬ誤解をする一方で、事情を知っている紗夜は半ば呆れていたがあまりにも気持ちよさそうに寝ているのにイライラを覚えてしまい、花音を引き連れた紗夜は昼休みの時間に2人に対して説教を行っていた。
「全く、白鷺さんも如月さんも若宮さんが気になるのは分かりますが、揃いも揃って授業中に寝るなんて何を考えてるんですか!!」
「ふぁ~・・・。すまねぇ・・・でも、あんまり寝れてなくて眠いんだよ・・・」
「ごめんなさいね。私もあまり寝れてなくて・・・。それに朝から2人で一緒にいたから」
「ふえぇ・・・朝から・・・?いったい何を・・・」
「デートよ」
「ふぇ!?」
千聖の発言に驚きを声を挙げる花音の横では事情を察している紗夜が2人を見る。
紗夜自身は口に出していなかったが、その目は「早く説明しろ」と2人に訴えかけていた。
「ふふっ、冗談よ。2人でイヴちゃんの家に張り込んでいたのよ・・・」
「zzz・・・」
「・・・そうだったんですね。でも、授業中に寝ていい理由にはなりません!!って如月さんも説教中に寝るなんて何を考えてるんですか!!」
千聖の軽口に紗夜はお説教を始めようとするが、そんな説教を受けている2人の元にある生徒が姿を見せる。
「せんぱーい、いる~?」
「花園さん?」
「あっ!!かのちゃん先輩も一緒だ~!!」
「はぐみちゃんも・・・?」
「氷川先輩、花音先輩。こんにちは。先輩いますか?」
「如月くんならここで寝てるよ・・・?」
花音の言葉を聞いたたえは何事もなく教室へと入っていくと寝ている弦太朗の鼻を突如としてつまみ出す。
「zzz・・・。んぁ・・・おたえか・・・それにはぐみも・・・」
「先輩、おはよう。もうお昼だよ?」
「それで・・・イヴちゃんはどうだった?」
「授業中とか見てみましたけど、よく分かりませんでした!!」
「「「「・・・」」」」
たえはイヴの事を合間で見ていたが、彼女にはイヴの変化が分からなかったことを胸を張って報告するが、その光景に呆気にとられる3人。
「先輩たちの気のせいじゃないの・・・?」
「はぐみもイヴちんにコロッケあげた時はいつも通りだったよ?」
「でも、つぐみもおかしいって言ってたからなぁ・・・」
「そっか」
「そうだ!!かのちゃん先輩!!一緒にご飯食べよ!!」
「ふえぇ~!!」
「私も香澄達とお昼食べるから」
「サンキューおたえ。はぐみもな」
「ごめんなさいね」
「先輩。昨日言ったアレ、よろしくね」
「おう」
はぐみに捕まった花音はそのまま教室から引き摺りだされ、たえは何食わぬ顔で教室を後にする2人は何事もなかったかのように話し始める。
「それにしても、分からない事ばっかりね。ああなった理由もだけど、なんであんな早くから外にいたのかしら?」
「でも、そうなると誰か頼れる奴はいるか・・・?
「そうね・・・。日菜ちゃんはお気楽に考えてそうだし、麻弥ちゃんも仕事中しか一緒じゃないでしょうし・・・」
「って!!2人とも!!私を無視しないでください!!それと白鷺さん。丸山さんはどうしたんですか?」
「紗夜ちゃん。今は授業よりもイヴちゃんよ。それと彩ちゃんだけど・・・こういう時に頼りになると思う?」
笑みを浮かべた千聖の言葉に紗夜と弦太朗は彩に頼った時の事を思い浮かべる。
『イヴちゃん追いかけないと・・・うわぁ!!』
イヴを追いかけようとして何もないところで転ぶ――
『イヴちゃんから隠れないと・・・!!』
『アヤさん・・・?なんで頭だけ隠してるんですか・・・?』
隠れようとするが頭だけを隠して身体が全く隠れていない彩の姿――
紗夜の脳裏にはそんなイメージしか浮かばなかったが、千聖の言葉を聞いた弦太朗も同じようなイメージが思い浮かんだようで何とも言えない微妙な顔をする。
「確かに丸山さんでは役不足ですね・・・」
「紗夜ちゃん?私の事呼んだ?それに如月くんもなんか変な顔してるし・・・」
「丸山さん・・・!?」
「彩・・・」
紗夜の呟きと共に3人の前にひょっこりと顔を出した彩だったが、彼女の言葉と共に3人は彩に向かって可哀そうなものを見るような視線を向ける。
状況が分かってない彩に千聖はなんでもないと告げようとしたが口を滑らせた。
「なんでもないわよ?ただ彩ちゃんはトチりそう。って話をしてただけよ?」
「なんでそんなことになってるの~!?」
彩は千聖の言葉を子供のように騒ぎ立てる彩を放置して話を続ける。
「手詰まりね・・・」
「誰かいい人はいないでしょうか・・・。イヴちゃん・・・いえ、パスパレに詳しい人は・・・」
「う~ん。分かんねぇ・・・」
彩を放置して弦太朗達は唸るが、ここで騒いでいた彩がぴたりと止まる。
「それなら!!ピッタリの人がいるよ!!私達の知ってる人で!!」
「丸山さん・・・?」
「彩ちゃん・・・?恥の上塗りはしなくていいのよ?」
「ちょっと!!私まだなにもしてないよ!?・・・これでも毎日エゴサーチはしてるんだから!!」
「それ自慢にならねぇだろ・・・」
「と~に~か~く~!!私に任せて!!」
そう言って彩は紗夜たちの前から勢いよく去っていったが、3人は不安そうな表情を浮かべていた。
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