今回はがっつりイヴさん視点です・・・
この精神状態ヤバくね・・・?
でも、これでスイッチもってないんやで?
「ここは・・・ヒナさんの・・・?」
ここは以前にお邪魔したことのあるヒナさんの部屋。
私は暗くなったヒナさんのベッドの上で目を覚ましました。
そして同じ部屋には部屋の主であるヒナさんと麻弥さんが床に布団を敷いて寝ている理由が分かりません。
ところで、どうして私はこんなところで・・・。
そこで私は記憶が途切れる前までの事を思い出し始めました。
「取材のお仕事が終わってみんなで駅まで戻ってきて、それから・・・っ!!」
全部思い出しました。
仕事を終えて皆で駅まで戻ってきた時にキサラギさんとパレオさんとあった後にまた怪物が出てきました。
私は立ち向かいましたが、その後は成すすべなくやられてしまって・・・
そこからはボンヤリとしか覚えてませんが、私の代わりにキサラギさんが闘い初めて、私は皆さんに止められてました。
「どうして・・・」
最初のチサトさんの事件の後から部活やアイドルの練習以外にもトレーニングの時間を増やして、その後にツグミさんのお店で出た時もヒマリさんを攫われてしまいました。
怪物相手に勝てないのは仕方ない―――
そう思っていた時にツグミさんから信じられない話を聞いてしまいました。
お店で私が闘った怪物をトモエさんが闘って追い払った。
それをツグミさんは少しだけ恥ずかしそうに話していたのを聞いて、それからは今までよりもっと強くなるためにそれまで以上に厳しいトレーニングをひたすら続けてきました。
頑張っていたはずなのに、なんで―――
「なんで私はゲンタローさんやトモエさんみたいに出来ないんですか・・・!!」
その言葉と共に私は悔しさで胸がいっぱいになってしまい、声を必死に抑えながら泣き出してしまいました。
悔しい―――
もっと強くならないと―――
その思いがより一層強くなるのに合わせて涙もそれと共に溢れてくる。
どのくらい泣いたかは分かりませんが、気が付くと窓から日が昇っているのが見えました。
こうやって部屋から太陽を見るのも久しぶりな気がしますが、今の弱い私にそんなことを言ってる時間はありません。
「もっと、強くならないと・・・」
私はその言葉と共に部屋を出る。
しかし、その部屋の前には―――
「待ちなさいイヴちゃん・・・」
「チサトさん・・・」
そこには普段の優しい笑顔ではなく、冷たい表情を浮かべたチサトさんが待ち構えていました。
「あなた、何をしようとしてるの・・・?」
「それは・・・」
そこにいるのチサトさんからの冷たく突き放すような言葉が私に突き刺さり言葉に詰まってしまう。
言い返せない私にチサトさんはまた言葉をぶつけてくる。
「それとあなた。さっき部屋で「強くなる。」とか言って泣いてたわよね?」
「えぇ・・・負けてしまったから・・・強くならないと・・・」
チサトさんから出る威圧感に耐えながら私はなんとか声を絞り出すが、そんな私にチサトさんは想像もしていなかった言葉を言い放った。
「はっきり言うけど、イヴちゃん。今のあなたは怪物・・・いえ、前の私と全く同じよ」
「何を・・・!!」
私が怪物・・・?
その言葉に怒りを覚えましたが、なんとかそれを抑え込もうとしているのにチサトさんの心無い言葉が私の神経を的確に逆なでしてくる。
「あなた、意識を失う前の事覚えてる?」
「えぇ。覚えてます。それがなんですか?負けた私に対してバカにしてるんですか!!」
私はチサトさんの言葉を聞いて、怒りが抑えられずつい声を荒げてしまった。
そんな私を見るチサトさんはつまらないものを見るようにどんどん感情が冷めきっていく。
「そう・・・ならあなたの姿を見たパレオちゃんの表情は覚えてる?」
「いえ、覚えてないですが、それがなんなんですか?」
「あの子。あなたを見た時に怖がってたわよ。怪物よりもあなたを見て・・・ね」
「それがどうしたんですか!!こっちだって必死だったんですよ!!」
私はそんなチサトさんを睨みつけた。
でもそれは全く通用せずに冷たい視線だけを向けてくる。
「イヴちゃん。あなた何がしたいの・・・」
「もっと強くなって私が怪物と戦わないと・・・!!」
「ねぇ・・・
誰が「闘ってくれ」なんて頼んだかしら?」
えっ・・・?
何を言ってるんですか・・・?
「善意のつもりかもしれないけど、この際だからはっきり言うわね」
ここでチサトさんが1番冷たい表情を向けるが
「今のあなたにそんなことされても―――
はっきり言ってただの迷惑よ」
チサトさんから返ってきた言葉を聞いた私の身体から力が抜けてその場で膝から崩れ落ちる。
それを見たチサトさんはそのまま私を見るとそのまま家から出て行ってしまう。
今までの頑張りは全て無駄だった・・・?
私はチサトさんの言葉に呆然となっているとそんな私の後ろから声が聞こえる。
「イヴさん・・・?」
「マヤさん・・・」
「千聖さんとの話は部屋から聞いてましたよ・・・」
「私の努力は・・・無駄だったんでしょうか・・・?」
私の言葉を聞いたマヤさんは少し考えこんでいた。
でも、マヤさんならきっと分かってくれるはずそう思っていましたが・・・
「わかりません」
「えっ・・・?」
私の求めていた答えは返ってきませんでした。
「なら私はどうしたら良かったんですか・・・!!チサトさんの言ってた言葉も分かりません・・・!!」
「そうですね・・・。いえ、これは私の口からは言うべきことではありませんね」
「知ってるなら教えてください!!なんで教えてくれないんですか!!」
何かを知っているマヤさん。
でもそれを教えてはくれなかったことに私はまた言葉を荒げてしまう。
そんな私に対してもマヤさんは少し困ったような表情を浮かべましたが、すぐに表情を真剣なものに変えました。
「これからのイヴさんがどうしたらいいかジブンには分かりません。
でも、千聖さんが考えていたことはわかります。申し訳ないですけど、自分もイヴさんに戦ってほしい何て思ったことはありません」
「なんで・・・、どういうことですか・・・?」
「理由はいくつかあります」
「理由ってなんですか!!」
「それは言えません」
「どうしてですか!!」
声を荒げている私を見てもマヤさんは真剣な表情をしたまま、いつもの様な優しい口調で答えてくれました。
「それは・・・イヴさんが自分で気がつかないといけない物だと思いますから」
「・・・」
マヤさんの言葉の意味が分からない。
頑張ってるのになんでこんなことを言われないといけないんですか・・・?
トモエさんと私の間で何が違うんですか・・・?
私の中で疑問が浮かぶが、その様子を見たマヤさんは私へ話しかける。
「ですから、ジブンはイヴさんが求めている答えを教えることはできません」
「・・・」
「イヴさん。でも、千聖さんはしっかりとヒントを出してましたよ?」
「えっ・・・?」
「それとこれはイヴさんよりもほんのちょっとだけ長く生きてる先輩からのアドバイスです。
「今までを振り返れば何か分かるかも知れませんよ?」・・・フヘヘ、薫さんの劇であったこのセリフ。ちょっと言ってみたかったんですよね・・・」
「マヤさん、それはどういう・・・?」
「それじゃあ、ジブンは彩さん達を起してきますので。後は自分で考えてみてください」
そういうとマヤさんは私に背中を向けて扉のない部屋へと入って行く。
色々教えてくれたマヤさんの背中はいつも以上に大きくて、頼もしく見えました。
「すぐに答えを見つけられそうにありません・・・」
私の口からは弱音が零れてしまいましたが、部屋の中から聞こえてくる寝ぼけたアヤさんの声がそれをかき消してしまいました。
そして、私達は束の間の学校生活へと戻っていきました。
ですがその間マヤさんが言っていたことをずっと考えていましたが、答えはいまだに分かりませんでした―――
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