なんだこれ・・・
なんだこれ・・・
なんだこれ・・・!?
ギャグ回かな?
先日起こったキグナスとの戦闘があった翌日。
弦太朗はいつも通り学校へ向かっている最中に彩と紗夜と出くわした。
「あっ!!如月くん!!おはよー!!」
「如月さん。おはようございます」
「おっ!!彩に紗夜!!おはよう!!・・・って千聖達はどうしたんだ?」
氷川家に泊まっていて花咲川に通っているイヴと千聖の姿がないことに気がついた弦太朗は挨拶を返すもその事を疑問に感じていたが、その疑問を口にすると紗夜からすぐに答えが返ってくる。
「白鷺さんと若宮さんは先に学校に向かってるはずですよ?」
「はず・・・?どういうことだ。泊まってたんじゃないのか?」
「若宮さんは1度家に戻ると言ってました。ですが白鷺さんは私達が起きた時にはもういなくなってましたから」
「それなんだけど・・・千聖ちゃんとイヴちゃんで喧嘩しちゃったみたいなんだよね・・・」
ここで彩が紗夜と弦太朗の会話に割り込むが、その話を聞いた2人は首を傾げた。
「喧嘩?そんなんですか・・・?」
「うん。麻弥ちゃんは違うって言ってたけど。間違いないよ!!」
「よくわかんねぇけど、なんでそんなこと分かるんだ?」
「これでも私はパスパレのリーダーだからね!!」
「「・・・」」
「ちょっと2人とも~!!」
彩の言葉を疑っているわけではないが、彼女は全く根拠のない理由を胸を張って堂々と言っていた。
その姿に可哀そうなものを見るような視線を送る2人に声を挙げ続けるが、彼らはそれを気にすることなく学校へと向かっていく。
学校へと着いた彼らが教室へと向かっていくが彩がビクつくと小走りで千聖がいると思われるA組の教室を覗き込む。
「千聖ちゃん・・・。あれはすっごい不機嫌だよ~」
「すっげーな。俺にはわかんねぇ・・・」
「私もです。それと丸山さんは廊下を走らないでください。」
千聖が自身の席に着席している。
その姿を見た彩が言うには彼女は不機嫌らしいが、弦太朗達にはそれが分からなかった。
「あれは日菜ちゃんが練習サボった時とか、私が生放送で噛んじゃった時とか感じだよ~」
「日菜・・・。あの子は・・・」
「いや、今はそうじゃねぇだろ?」
日菜の話に反応を示す紗夜に弦太朗のツッコミが刺さるが、彼女自身はそれを気にする様子すらない。
「んじゃ、そろそろ教室へ行くか・・・」
「それじゃ行こ!!」
「うぉい!!彩!?」
「そうですね・・・。って丸山さん。如月さんは置いてって下さい」
彩は弦太朗の言葉を聞くと弦太朗の腕を引いて自身のクラスへと行こうとするが、それを見た紗夜がそれを静止させる。
しかし、彩から返ってきたのは抗議の声だった。
「えぇー。たまにはB組に貸してよ~!!」
「ダメです!!丸山さんは腕を離しなさい!!」
紗夜はそう言いながら彩が掴んでる反対側の腕を掴むと弦太朗を中心に引っ張り合いが開始された。
「おい!!2人とも腕引っ張んなよ!!」
「さぁ如月さん。教室に行きますよ!!」
「如月くん!!たまにはこっちにも来てよ~!!」
「とりあえず離せ~!!」
教室前の廊下でアイドルと風紀委員が不良男子を取り合うという信じられない光景が繰り広げられていた。
しかし、他の3年生達は弦太朗が中心で起こる騒動に慣れてしまっていたためにそれに驚きを示したのは半数にも満たず、一部の生徒は風紀委員に怒られてると勘違いしていた。
「紗夜ちゃ~ん!!」
「なんでもいいからやめてくれ!!お前、日菜の変装だな!!」
「そんな訳ありません!!何バカなことを言ってるんですか!!丸山さん!!もうHRが始まりますよ!!」
「紗夜ちゃん達ばっかり!!ず~る~い~!!」
「そんなわがまま言わないでください!!あなたは子供ですか!!」
「17歳は子供だよ~!!」
「おい!!腕もげる!!痛てぇからもう腕離せって!!」
弦太朗の必死の叫びも2人には届かない。
2人の腕を引く力がますます強くなっていきその熱はギャラリーへと伝播していく。
「丸山さん!!頑張って!!」
「氷川さん!!盗られたらダメよ!!」
「ふえぇ~!!如月く~ん!!」
「いいから誰か止めてくれ~!!」
ギャラリーと化した周囲の生徒達の声援を受けて紗夜と彩による弦太朗の取り合いと弦太朗の悲鳴は激しさが増していくと共に、ギャラリーも盛り上がっていくが最終的にB組の教師(独身)が紗夜ごと弦太朗をB組へと連行して終結した。
そんな騒ぎがあったにもかかわらず―――
「はぁ・・・」
千聖はそれを気にすることもなく教室で物思いにふけっているのだった。
弦太朗の取り合いが行われた後、弦太朗はB組の授業に参加していたが昼休みになって紗夜たちのいるA組へと戻ってきた。
「くっそ・・・なんでみんなに怒られちまったんだよ・・・」
「それは如月さんが勝手に他のクラスに行ったからでしょ?」
「彩たちに連れてかれたからなんだよなぁ・・・」
「ふえぇ・・・。でも、なんで如月くんはこっちに戻ってきたの・・・?」
「なんでも授業にならないからって言ってたけどな・・・」
「あはは・・・」
彼はB組で授業を受けていたが他の生徒達は弦太朗の存在に気を取られて全く授業に集中できない問題が発生してしまったため彼は以前までいたA組へと強制送還されたのだ。
それを聞いた紗夜は頭を抑え、花音は苦笑いを浮かべるが彼の話は千聖の事へと変わっていく。
「千聖はどうなんだ?」
「えっとね・・・。今日はずっとあんな感じなの・・・」
「・・・あれは相当参ってますね」
集まっていた3人は千聖の方へと視線を向ける。
千聖は未だに物思いにふけっている。
「それでね。さっきはぐみちゃんがこっちに来て教えてくれたんだけど、イヴちゃんが何かを考えてるみたいだったって言ってたよ?」
「イヴが?何考えてんだ?」
「それが分かったら苦労はないでしょ・・・」
「それにしても、紗夜ちゃんがここまで千聖ちゃん達のために頑張ってくれるなんて」
「日菜がお世話になってますからね。でも、こちらからはもう何もすることはないでしょうから後はパスパレの皆さん次第でしょうね・・・」
弦太朗達はパスパレについての結論が出ることもなく、見たままを日菜と麻弥へと連絡をとる。
それとほぼ同じタイミングで千聖は自身の荷物を持ってそのまま席を離れる。
「千聖ちゃん!!」
「花音?それに弦太朗達もどうかしたの?」
「早退ですか・・・?」
「えぇ、急に仕事が入ってしまって・・・」
「そうだったんだ。頑張ってね!!」
「えぇ・・・それじゃ・・・」
千聖は教室から去ると重かった教室の空気が少しだけ軽くなる。
それを感じた弦太朗は何を思ったのかおもむろに携帯を取り出すと誰かへと連絡を取り始める。
「如月さん?どうしたんですか?」
「こういう時はダチに頼るんだよ」
「友達・・・?」
「あぁ!!任せとけって!!」
弦太朗はそのまま携帯で誰かと連絡を取り始めるが、紗夜たちはそれが誰かも分からないが彼の自信満々の顔に少しだけ不安を覚えるのだった。
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