バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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投稿です。

頭ドンブラしてきました。



淡・色・逡・巡-10 TARGET IDOL

キグナスから逃げることに成功した千聖と薫だったが、彼女達は未だに川の中で流されていた。

 

「ちょっと薫!!しっかりしなさい!!」

 

「ふっ・・・ふふっ・・・千聖・・・?」

 

「もう・・・高いとこ苦手なのに飛び降りたりするから・・・!!」

 

カッコつけてキグナスから逃げるために川へと飛び込んだ2人。

 

しかし、高いところが苦手な薫は川へ落ちるほんの少しの間で意識を飛ばしてしまい、千聖はなんとか薫と共に水面に浮きあがるも今の彼女には薫と抱えて岸まで泳ぐ体力はなかった。

千聖は薫へと声を掛けて続けて彼女は今、意識をとりもどしたのだ。

 

「大丈夫?」

 

「あぁ・・・天国が見えたよ・・・」

 

「ダメそうね・・・。薫、私もう浮かんでるだけで精一杯なのだけど・・・」

 

「私も流石に走るのに体力を使いすぎて、浮かんでるだけで精いっぱいだよ・・・」

 

「どうするのよ・・・」

 

「ふふっ、仕方ないね。このまま流れに身を任せようじゃないか・・・」

 

「~~~!!少しは後先考えなさいよ~!!」

 

千聖の叫びが虚しく響くも彼女達はそのまま流れに身を任せて川を下っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな千聖達の現状を知らない弦太朗は麻弥と2人で河川敷を歩いており、弦太朗は麻弥が購入した男物の服が入った袋を抱えていた。

 

「如月さん。今日は買物に付き合ってもらってありがとうございました」

 

「気にすんなって!!それと聞いてなかったけど、なんで男物の服なんだ?」

 

「今度演劇部で使うんですよ。それに男役の衣装なので、それだったら実際に男子の意見を聞いた方がいいと思いまして・・・。それにこの辺は学校から離れてますから買い出しを見られて劇の内容がバレることもないですし・・・」

 

「なるほどな・・・。でも、演劇って何をするんだ?」

 

「薫さんが主役で桃太郎を現代風にアレンジしたものを・・・」

 

「なんかよく分かんねぇけど・・・。川から薫が流れてくんのか?」

 

「あはは・・・それは面白いですね。あんな感じですかね?」

 

「そうそうあんな感じ・・・」

 

 

 

 

弦太朗の言葉に麻弥は川に流れている千聖を指差すとそこには薫が千聖と共に川上から川下へと流れてくる光景が写る。

 

2人は信じられない光景に自身の目を擦って再び川へと視線を向けるも、目を擦る前と光景が変わることはなく薫と千聖が川に流されていた。

 

 

「「薫(さん)!?」」

 

「弦太朗!!麻弥ちゃん!!」

 

「麻弥これ頼んだ!!」

 

「!?はい!!」

 

「―――変身!!」

 

千聖の叫びに答える様に弦太朗は持っていた荷物を麻弥へと押し付ける。

荷物を受け取った麻弥が弦太朗を見るとその腰には既にドライバーが装着し、変身の掛け声とともに川へと飛び込んでいく。

 

 

――――――スクリューON――――

 

 

フォーゼは左足に装着されたスクリューで薫たちへと近づくと2人を抱えると、すぐに麻弥の元へと引き返していく。

 

「如月さん!!千聖さん達は大丈夫ですか!?」

 

「麻弥ちゃん。大丈夫よ」

 

「ずぶ濡れだけれどね」

 

「でもよ。なんであんなとこにいたんだ・・・?」

 

そう言って2人を地面に降ろしたフォーゼはその横で変身を解除すると、全く濡れていない弦太朗が2人へと問いかける。

 

「えぇ・・・。薫と2人で事務所を出たんだけど、その出てすぐにこの前のが出たのよ・・・」

 

「千聖さん本当ですか!?」

「えぇ・・・。まるで待ってましたって言わんばかりの感じで、屋上から私達を見下ろしてたわね・・・」

 

「それで千聖の腕を引いて走って逃げてたんだけど、追いつかれてね・・・つまり、そういうことさ・・・」

 

「どういうことだ?」

 

「えぇっと、如月さんの思っている通りで川に飛び込んだって言ってますよ?」

 

「いや、分かんねぇよ・・・」

 

薫の言葉を聞くも弦太朗が首を傾げていると麻弥がそれを翻訳する。

しかし、それを聞いて言ってることは分かったが納得のいかない表情を浮かべていた。

 

「弦太朗。今回の奴の目的はアイドル・・・いいえ、パスパレの皆よ」

 

「なっ!?どういうことだ?」

 

「追いつかれた時に言ってたのよ。「パスパレは潰す」って・・・。それに逃げてた時に羽根を飛ばしてきたのだけれど、殆ど薫を狙ってなかったのよ」

 

「でも、どうしてジブン達が?」

 

千聖の自分たちが狙われているという言葉を聞いた麻弥は驚きはするがなんとか冷静さを保っていた。

でも、狙われるようなことをした自覚は麻弥自身にはなくその理由を狙われた直後の千聖へ聞いてしまった。

 

「それは・・・」

 

「千聖さん・・・何か思い当たることがあるんですか?襲われた理由と・・・それに、あの怪物の正体とか・・・」

 

「本当か!?」

 

「・・・今は他の皆に狙われてることを伝えないと・・・!!それに流石にここままでは風邪を引いてしまうわ」

 

「・・・それもそうだね。麻弥、連絡はお願いできるかな?」

 

言葉を詰まらせていた千聖に麻弥と弦太朗は話を聞こうとするも、千聖は話を変えるとそれに薫も同意して話を無理やり終わらせた。

 

 

 

「・・・連絡は任せてください!!千聖さん達はとりあえずどこかで着替えたほうがいいですね!!これ使ってください!!」

 

「ありがとう。・・・弦太朗、覗かないでね?」

 

「そんなことするか!!」

 

「今のは千聖なりの冗談だよ。それじゃあ待っててくれ・・・」

 

千聖と薫は麻弥が今日買ったばかりの服を受け取ってからこの場を離れる。

その最中に麻弥が彩たちへと連絡をしようと自身のスマホを取り出すと弦太朗から麻弥へ質問が飛ぶ。

 

 

 

 

 

 

「そういえば千聖は事務所の近くで出たって言ってたけど。どの辺なんだ?」

 

「えぇっと・・・ここからだとちょっと距離がありますし、それに事務所からこの間の駅はそれなりに離れてますけど・・・あれ・・・?」

 

ここで麻弥は千聖の事を他のメンバーにも伝えようとスマホを操作していた手を止めると、先ほどの千聖の言葉と弦太朗の言葉を聞いて考え込んでいた。

 

 

 

「前回も今回も千聖さんは仕事終わりでしたね。」

 

「たしかそんなこと言ってたな。でもそれがどうかしたのか?」

 

「千聖さん・・・いえ、芸能人が今日どこで仕事をするかなんて限られた人しか分からないはずなんですよ。それなのに千聖さんが待ってたようだったって言ったのが気になってしまって・・・」

 

「良く分かんねぇけどよ。仕事終わりを待ってるなら事務所で待ってりゃそのうち出てくるだろ?」

 

「いえ、事務所に寄らないでそのまま現場から家に帰ることも結構あるんですよ。それなのに2回とも仕事終わりで遭遇しますか?ジブンはそれが偶然だとは思えないですけど・・・」

 

「・・・つまり、どういうことだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっきり言ってしまうと今回の犯人は『私達の事務所の誰か』と千聖さんは考えているのではないかと・・・」

 

「なっ!?同じ事務所って仲間じゃねぇのか!?」

 

考えるがさっぱり見当がつかない弦太朗へ麻弥は自身の推測を述べるが、それは弦太朗を驚かせるには充分なものだった。

 

「ジブン達がいなくなればそこの仕事の枠が空きますから、そこでパスパレに変わって自分が入ろうとしているんだと・・・」

 

「確かに最初の時も麻弥たちを狙ってたけど・・・それなら事務所が違う奴かもしんねぇだろ?」

 

「1回目だけだったらそうかもしれません。でも、2回目は千聖さんを待ち構えてたとなると千聖さんのスケジュールをある程度は知れる人じゃないと難しいかと・・・」

 

麻弥は自分の言葉に自身が無くなって来たのか段々と声が小さくなっていくが、ここであることを思いついた。

 

「如月さん。申し訳ないんですけど明日の放課後は空いてますか?」

 

「ん?空いてるけど・・・」

 

「なら・・・!!」

 

麻弥は弦太朗ととある約束を交わすと千聖達が弦太朗達の元へと戻ってくる。

そして4人でそのまま帰路につくが、麻弥の連絡に対してイヴから返事が返ってくることはなかった。

 

 

 

 

 

 

――――――

 

『今までを振り返れば何か分かるかも知れませんよ?』

 

マヤさんの言っていた言葉の意味を朝からずっと考えていた私は今、学校の道場で竹刀で素振りをしていましたが、マヤさんが言っていた言葉の意味が分かりませんでした。

 

『誰が「闘ってくれ」なんて頼んだかしら?』

 

「・・・っ!!」

 

それに気持ちが落ち込むとチサトさんの言葉が頭の中に思い浮かぶと、その後はどうしても素振りをする気分にならず学校を出て真っすぐに家に帰るとそのまま着替えることもせずにベッドの上に倒れこんだ。

 

「はぁ・・・」

 

ため息が零れてそのままどのくらいの時間が経ったかわかりませんでしたが、私のスマホが震えるとそれを拾い上げて画面を覗くとマヤさんからの連絡に驚きを隠せなかった。

 

「そんな・・・チサトさんが・・・っ!!」

 

そこに書かれていたのはチサトさんが先日の怪物に襲われたという内容よりもその後の言葉に私の目に留まった。

 

カオルさんがチサトさんを守った―――

 

私に出来なかったことをしたカオルさんがやったと思うと私は無力さと悔しさを感じて唇を噛むが、状況は何も変わらないどころか疑問が増えてしまった。

 

 

チサトさんとマヤさんが言った言葉の意味はなんなのか―――

トモエさんやカオルさんと私の差はなんなのか―――

 

 

 

 

2つの疑問について考えるがいくら考えても答えは出ることはない。

そんな彼女はいつの間にか寝てしまい、起きた時には窓から朝日が差し込んでいた。

 

「学校へ行かないと・・・それに今日は皆さんと・・・」

 

そう呟くとイヴは身支度を整えて、モヤモヤした気持ちのまま再び学校へと歩き出していた。

 

 




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