バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

139 / 353
細かいところ修正して再投稿。
恥ずかしい・・・
穴があったら失踪したい・・・


歪・曲・笑・顔-5 固まるM/動乱商店街

 

ペルセウスのと戦闘があった翌日の放課後、弦太朗の姿ははぐみと共に商店街の一角にあった。

 

「ゲンちゃん先輩。急に頼んでごめんね・・・」

 

「仕方ねぇよ。店番なんだろ?」

 

「でも、昨日の事もあるし・・・」

 

「大丈夫だって!!任せとけ!!」

 

弦太朗と向き合い、神妙な面持ちをしたはぐみは少しだけ考えてすぐに結論を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はゲンちゃん先輩がマリーだよ!!」

 

「おう!!」

 

「それじゃあはぐみはお店に戻って店番するね!!後でうちのコロッケ持ってくるから~!!」

 

そう言い残すとはぐみは弦太朗の前から姿を消すと入れ替わるように美咲―――ミッシェルが弦太朗の前に姿を現した。

 

「よぉ!!美咲!!」

 

「今はミッシェルです。とりあえず如月さんははぐみの代わりにマリーに入って一緒にチラシ配りですよ。後、マリーの中にいる間は如月さんは話さないでくださいね」

 

「それはいいんだけどよ・・・。普段はこれにはぐみが入ってるんだよな・・・」

 

「・・・?そうですけど?」

 

言葉の意味が分からないミッシェルは首を傾げるが、そんな彼女へと弦太朗は当然の疑問を口にした。

 

 

 

 

 

 

「それなのになんでミッシェルの事は気が付かねぇんだ?」

 

「・・・それは気にしたらダメです。とりあえず仕事しますよ~」

 

美咲の変わり身の早さに驚きながらもマリーに変身した弦太朗はミッシェルの後に続いて商店街へと姿を現すと早々に目の前のミッシェルに人が集まって来る、その中には弦太朗の見知った顔も混ざっていた。

 

「ミッシェルだぁ・・・」

 

「倉田さん?あなたはなんで着ぐるみに抱き着いているのかしら・・・?」

 

「??モフモフなんだよ?るいさんも・・・」

 

「興味ないわ」

 

「最近の男の人はギャップに弱いってこの前透子ちゃんが言ってたよ?」

 

「・・・そうなの?それなら・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あいつらなにやってんだ?」

 

マリーとしてチラシを配っている弦太朗の近くではミッシェルがましろと瑠唯に抱き着かれている異常な光景が広がっていた。

それをとりあえず仕事をこなしていた彼の元へと見知った少女達が寄ってきた。

 

「ミッシェルと・・・ましろちゃんは兎も角、瑠唯ちゃんがミッシェルに抱き着いてるって凄い絵面だな・・・」

 

「あれ?はぐが店番してるのにマリーがいる!?」

 

「一体・・・誰が入ってるんだろう・・・?」

 

そこに現れたのはポピパ。

しかし、普段マリーの中に入るはぐみが店番をしているにも関わらずマリーがいることに疑問が覚えていたが、有咲のカバンからポテチョッキンが飛び出すとマリーの足元へと向かう。

 

その光景に疑問を覚えていた有咲だったが、たえからの一言には驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

 

「なんで先輩がマリーに入ってるの・・・?」

 

「はぁ・・・?おたえ何言ってんだよ。如月が入ってるわけ・・・」

 

「ねぇ!!今、はぐから聞いたけどゲンちゃん先輩が入ってるんだって!!」

 

「・・・っ!!」

 

「おい沙綾!?」

 

 

 

 

 

「のわぁ!?沙綾!?何してんだ!?」

 

たえと香澄の言葉を聞いた沙綾は弾丸の様な加速でマリーへと飛びつくとマリーを地面に押し倒してその胸に自身の顔を埋めていた。

 

 

着ぐるみ越しとは言え、女子に抱き着かれて押し倒されるという事態に驚きを隠せなかった弦太朗は美咲の注意を無視して驚きの声を挙げてしまった。

 

「えへへへへへへ・・・」

 

「おい。沙綾の奴、やべぇ事になってるけどどうすんだよ・・・」

 

「山吹さーん。高校生のおねーちゃんがうさぎを押し倒さないの~」

 

「あぁぁぁああああ・・・」

 

そんな状況を見かねたミッシェルは、瑠唯達から離れると沙綾の首を掴み挙げてマリーとなっている弦太朗から引き剥がすと、彼女からは情けない声が挙がる。

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

駄々を捏ねる子供が連れていかれるような光景にその場にいた彼女達全員が言葉を失う。

そんな中で思わぬ乱入者が現われる。

 

「よぉ。お前達何やってんだ?」

 

「マッスー!!でもどうしてここに?」

 

「家から面白れぇ光景見えたから・・・冷やかしに来た。よぉ、瑠唯」

 

ますきはそう言ってからニヤニヤとした笑みを浮かべながら瑠唯へと声を掛けるとそれに瑠唯は何事もなかったかのように応えた。

 

「佐藤さん。ごきげんよう」

 

「おまえも案外可愛いとこもあるんだな」

 

「何のことでしょうか?」

 

「上から見てたけどミッシェルに抱きついてたろ?写真もあるぞ」

 

「人違いです」

 

「はぁ?」

 

「人違いです」

 

 

 

 

 

 

「るいさん。何事もなかったことにするつもりなんだ・・・」

 

「いや、あれは無理だろ・・・」

 

ますきに先ほどの行動を見られた瑠唯は人違いと言うことで押し切ろうとする滑稽な光景にましろは苦笑いをしながら呟くと有咲がそれに応えていた。

 

多かれ少なかれ笑みが溢れる商店街。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、そんな空気を裂くように空からペルセウスが瑠唯の目の前に落ちてくると周囲は悲鳴が響く。

 

「なっ!?なんで!?」

 

「ゲンちゃん!!」

 

「くそっ!!手元にドライバーがねぇ!!」

 

「あたしとってくる!!」

 

ペルセウスと戦おうにもマリーの着ぐるみを着るためにドライバーを置いてきてしまっていたことを聞いた沙綾はマリーの着ぐるみが置いてある倉庫へと駆け出す。

 

弦太朗もマリーのままペルセウスへと駆け出すが、その左腕は瑠唯の顔面へと迫っていた。

 

「っ!!」

 

「瑠唯っ!!」

 

しかし、瑠唯は顔を守ろうと反射的に自身の腕を顔の前に出すが、ペルセウスはそのまま瑠唯の左腕を掴む

 

そして、捕まれた左腕から瑠唯の身体が灰色へと変わっていく。

 

「るいさんっ!!腕が!!」

 

「倉田さん!!早く逃げなさい!!」

 

ペルセウスに捕まれている瑠唯の左腕から灰色が広がっていく。

瑠唯は普段では出さないような叫びをあげるも、ましろはその光景に恐怖を感じて動けずにいた。

 

 

 

「おらぁ!!」

 

「キャ!!」

 

「瑠唯!!大丈夫か?」

 

「佐藤さん・・・。大丈夫とは言えそうにはないですが・・・」

 

そんな中でマリーが飛び蹴りを放つと、直撃したペルセウスは瑠唯の腕を離すと可愛らしい悲鳴を挙げて倒れこむ瑠唯をますきが駆け出して彼女を支えると同時に瑠唯に広がっていた灰色が止まる。

 

「如月!!お前!!少しは考えて動けよ!!」

 

「有咲!!でもよ・・・!!」

 

「お前がやられちまったら誰があれを止めるんだよ!!沙綾が来るまで待ってろ!!」

 

「でもよ・・・あいつはもう俺を逃がす気はなさそうだぜ・・・」

 

ペルセウスは弦太朗―――マリーへと視線を向ける。

流石に生身では分が悪いが瑠唯を放っておくことが出来なかった弦太朗は行動を起こしていたが、今まさに危機を迎えていた。

 

とりあえず左腕だけは避けようと考えていた彼だったが、彼の視線の先―――

正確にはペルセウスの背後ではとんでもない光景に驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

 

「ぁあああ!!」

 

「奥沢さん!?」

 

「それさーやの店の看板!?」

 

いつの間にかペルセウスの背後に回り込んでいたミッシェルがやまぶきベーカリーの立て看板を両手に構えてペルセウスの頭へと振り下ろす。

振り下ろされた看板は1撃で粉々に砕け散るがペルセウスには肉体的なダメージはなく、そんなペルセウスが後ろを見ることも無く左腕でミッシェルの腕を掴むと途端にミッシェルが石化する。

 

「やばっ!!」

 

「ミッシェル!?」

 

「っ!?」

 

ミッシェルが石になっていく光景にりみが叫び声をあげるとペルセウスは驚いた素振りを見せてゆっくりと後ろ振り返るとミッシェルがどんどん石になっていく光景が広がっていた。

 

その事実にペルセウスは左腕を離して慄いているが、ミッシェルの石化が止まらない。

 

「如月さん!!後は任せましたよ!!」

 

「弦太朗!!」

 

「ゲンちゃん先輩!!」

 

そう言い残してミッシェルは完全に動かなくなるのと同時に沙綾がはぐみと共にドライバーを持ってくるとマリーを着たままの弦太朗の腰に当てるとそこからベルトが伸びる。

そのまま見様見真似でドライバーのスイッチを入れようとするが、ペルセウスは完全に石になったミッシェルを見て逃げ出してしまう。

 

その姿を弦太朗は口惜しそうな表情で浮かべてペルセウスを追うことを諦めていた。

 

 

 

「ミッシェル!!返事してよ~!!」

 

「るいさんっ!!しっかりして!!」

 

はぐみとましろが石化した2人に声を掛けているのを聞いて弦太朗はそのまま2人へと駆け寄る。

 

「瑠唯!!大丈夫か!?」

 

「私は腕だけだけど・・・」

 

「そんな、ミッシェル~!?」

 

「はぐみ、ちょっとこっち・・・」

 

「さーや!?離してよ~!!」

 

瑠唯はなんとか声を出して応えるも精神的なダメージが大きい。

その一方で無言のミッシェルを見て完全に取り乱したはぐみは沙綾に腕を引かれてそのままはぐみの家の中に消えていく。

 

「嘘だろ・・・美咲!!」

 

「美咲ちゃん~」

 

「おい!!なんとかなんねぇのかよ!!」

 

「とりあえずは頭のいいダチに聞いてみるけど、どうすればいいか分かんねぇな・・・」

 

「そんな・・・」

 

「美咲ちゃん~!!死んじゃやだよ~!!」

 

「お~い」

 

彼の言葉に絶望感が周囲と包むと誰からか分からないが泣き声がどんどんと大きくなる。

そんな声を聞いて悔しさと後悔の気持ちが襲ってきたがどこからか美咲の声が聞こえてくる。

しかし、ミッシェルが石になっているのに彼女の声が聞こえてきたことに驚きを隠せなかった。

 

 

 

「この声!!美咲ちゃん!?」

 

「でも香澄ちゃん、ミッシェルは石になってるよ!?幻聴!?」

 

「あたしにも聞こえんぞ?」

 

「おい!!それって死んじまった奥沢さんの幽霊が!?」

 

「だったら静かにしよ!!美咲ちゃんが遺言を残そうとしてるのかも・・・!!」

 

そう言って一同は静かになり、美咲の声が聞こえてきた場所を捉えようとする。

 

 

「お~い。勝手に殺すな~」

 

「まさか・・・聞き取りにくいけどこの声の元って・・・」

 

「「「ミッシェル!?」」」

 

 

 

 

 

「あ~・・・。うん。なんかごめん」

 

声の発信元は石になってしまったミッシェルだった。

それに気が付いた全員がその発信元へと急いで駆け寄ると声を掛ける。

 

「美咲!!大丈夫なのか!?」

 

「如月さん。なんかわかんないですけど、着ぐるみだけ(・・)が石になってて・・・それに外の声も良く聞こえてないんですよね・・・。とりあえずはぐみがいないのはわかりましたけど・・・」

 

「だけって事は奥沢さん自身は無事なんだな」

 

「そうだね・・・とりあえず如月さん。なんとかなりません?流石に動けないのはしんどいんで出たいんですけど・・・」

 

美咲がぼやくと途端に彼女達の周りを弦巻の家の黒服が囲む。

皆それを見て構えてしまったが、そんな中で1人の黒服が石化したミッシェルへと近寄って会話をすると弦太朗達へと向き直る。

 

「皆さま。とりあえずこちらに・・・」

 

その言葉と共に黒塗りの車が現れるとミッシェルがその中へと運び込まれていく。

マリーのままの弦太朗と彼女達もその言葉に従ってそれへと乗り込んでいくとその中には既に沙綾とその横で泣きつかれて寝てしまったはぐみの姿もあった。

 

 





誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。



  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。