さーて、大惨事だぞぉ~(どうしてこうなった・・・
流石、構想段階でBadENDが出来てしまったバンドやでぇ・・・
「このお魚さんから貰ったのよ!!」
「・・・」
「・・・」
こころの言葉を受けてもピスケスはフォーゼから視線を向けて空気が凍る。
フォーゼの近くにいた薫たちのその威圧感に言葉も出せずに動けずにいた。
ただ1人を除いて―――
「なんで・・・」
「美咲?なにか言ったかしら?」
「なんで!?世界を笑顔にするんじゃなかったの!?」
「そうよ?」
「「「・・・っ!!」」」
「ならなんで!!グラウンドにいた人たちを襲ったりなんてしたの!!」
美咲の絶叫にこころはあっけからんとした様子で答える姿を普段のこころを良く知る彼女達は絶句してしまう。
それでも美咲はこころへと叫ぶように訴えかけていた。
「襲う?何を言ってるのかしら?今は私が笑顔になるために遊んでただけよ?」
「は・・・?遊び・・・?」
「こころん・・・?どういうこと?」
遊び―――
こころが良い放ったその言葉に美咲たちの理解が追い付かなかった。
確かに今は明確に誰かを襲うつもりはなかったのかもしれないが、それでも不可解に感じた事を今度は薫が問いかけていた。
「だが、モールや商店街で人を襲っていたのは何故だい?あれも遊びかい?」
「・・・」
薫の言葉に2つの現場に居合わせていた美咲。
モールでは何もなかったが商店街では目の前で顔見知りの後輩の腕は石にされ、自身もミッシェルを失ったことを思い出して言葉が出なかった。
「だって!!笑顔になってないんだもの!!」
「どういう事だい??」
「私!!世界中の皆を笑顔にする方法が分かったのよ!!」
薫の問にこころは笑みを浮かべながら答える。
それは普段の楽しさが溢れるものではなく狂気に塗れた笑みを顔に張り付けていた。
全員がその後のこころの言葉を待っていた。
「簡単なことだったのよ!!笑顔じゃない人がいなくなれば世界中の皆が笑顔になるわ!!」
「ふえぇ~!?」
「こころん!?無茶苦茶だよ!!」
こころの言葉に戸惑う花音達だったが今の彼女に花音たちの姿は写っていなかった。
「私が世界の中心なのよ!!だから、私の周りで笑顔じゃない人がいなくなれば世界中が笑顔になるわ!!」
「そんな自分勝手!!」
「さっきから美咲はどうしてそんなことばっかり言うのかしら?その白い人のせいかしら?」
「こうなったら石にされる前にこころを止めるしかねぇ・・・!!」
美咲の言葉を聞いたこころはフォーゼへと視線を送るとフォーゼがマグフォンを手に構えようとしていたが、突如としてフォーゼの手からマグフォンが離れて地面へと転がる。
「・・・」
「この野郎!!さっきから黙ってると思ったら急に攻撃しやがって!!」
「お魚さん!!一緒にあの人をやっつけましょう!!」
その言葉と共にこころは再びペルセウスへと変身すると横にいたピスケスと共にフォーゼへと駆け出して2対1の戦いが始まってしまった。
「ふえぇ~どうしよう~!!」
「あれは・・・!!」
「薫くん!?」
「美咲!!受け取りたまえ!!」
「・・・っ!!でも、どう弄れば・・・とにかくやってみるしか・・・!!」
花音が慌てふためく横で薫は地面に転がっていたマグフォンを拾い上げるとそれを美咲へと投げつけると、受け取った美咲は目的の物を呼び出すために当てずっぽうでマグフォンを操作するとパワーダイザーが美咲の横へ止まると人型へと変形する。
「花音!!はぐみ!!離れるよ!!」
「うんっ・・・!!」
「薫くん!!何あれ!?それにみーくんは!?」
驚くはぐみを他所に美咲はその操縦席へと滑り込み―――
「・・・うわぁああああああああああ!!」
「・・・!?」
「美咲があれに乗ってるのね!!」
「美咲!?行かせねぇぞ!!」
「邪魔しないで!!美咲で遊べないじゃない!!」
絶叫と共にダイザーでピクシスを殴り飛ばす。
ペルセウスはダイザーから聞こえた美咲の声を聞いて近づこうとするが、フォーゼが間に割り込んで妨害されたことに憤慨してそのままフォーゼへと向かい、ダイザーに乗り込んだ美咲はそのままピクシスを拳で殴打しながら叫びをあげる。
「許さない・・・!!」
「・・・」
「こころをあんな風にした・・・あんただけは絶対に許さない・・・!!」
美咲が叫びと共にピスケスを殴打すると面白いようにピスケスはその体を吹き飛ばされるが何事もなかったかのように立ち上がるその光景をみて怒りのままに美咲はダイザーの拳を振るう。
幾度となくピスケスを殴り飛ばしたが、ピスケスに大きなダメージはなく、美咲の体力だけがじわじわと削られていく。
そして時間が経つにつれて先ほどの光景とは対照的にピクシスの攻撃によってダイザーの巨体が宙を舞い、その衝撃をもろに受けている美咲の悲鳴が響く。
「ぁあああ!!」
「・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・絶対に・・・許さ・・・ない・・・!!」
「・・・」
「美咲ちゃん・・・」
「みーくん・・・怖い・・・」
「美咲・・・。それでは今のこころと同じだよ・・・」
何度も地面に叩きつけられている美咲が息も絶え絶えになりながらも怒りだけで向かっていく光景に彼女の仲間たちは恐怖を覚える中でダイザーの巨体が大きく吹き飛ばされる。
「がぁ!!」
「美咲ちゃん!!」
吹き飛ばされたダイザーの操縦席から投げ出された美咲は泥まみれになりながら地面を転がっていく。
しかし、不幸にも美咲が転がっていった先がフォーゼとペルセウスの戦闘を繰り広げている場所だった。
「美咲!!」
「あら!!もう遊び終わったのね!!なら、今度は私が美咲で遊んであげるわ!!」
ペルセウスはフォーゼから視線を転がってきた美咲へと変える。
美咲は既に満身創痍で身体を満足に動かすことが出来ないところへと彼女を石化させようと左腕を振り上げたペルセウスが迫る。
「やめろ!!」
フォーゼがそれを辞めさせようと動き出そうとするが、ピスケスから放たれた水流によって足止めをされて彼女達へと近づくことが出来ずにいた。
「この野郎!!邪魔すんな!!」
「・・・」
フォーゼの言葉にピスケスは無言を貫く。
そして、ペルセウスは美咲の目の前へと辿り着くと右手の剣を捨てると美咲の首を掴み上げる。
「ぐぁぁ・・・ここ・・・ろ・・・」
「美咲!!私の笑顔の邪魔をしたからこれから美咲で遊んであげるわね!!」
ペルセウスは右腕でそのまま美咲を地面へと投げつけると彼女はぬかるんだ地面にそのまま沈み込む。
「反応がなくてつまらないわ!!もっと私を笑顔にして頂戴!!」
その言葉と共にペルセウスは何度も美咲を掴んでは投げてを繰り返す。
最初は苦痛の声を挙げていた彼女も遂に言葉を発する体力すら無く地面に倒れて動かなくなっていた。
「あら?何も話さなくなってしまったわ?もうおしまいね!!」
そう言ってペルセウスは地面に転がっている美咲へと左腕を振り下ろす。
しかし、予想外の出来事を前にしたペルセウスの腕が美咲に触れる前に止まってしまう。
「こころ・・・」
「薫くん!?」
「いつの間に・・・!?」
「薫?何をしているのかしら?」
「かおる・・・さん・・・」
薫が美咲とペルセウスの間に割って入る。
ペルセウスの左腕はそんな彼女の目の前で止まっていた。
「こころ・・・」
「薫・・・?」
「・・・」
薫の言葉の意味が分からないペルセウスは首を傾げていた。
そんなペルセウスを前にして薫は―――
「薫くん・・・笑ってる・・・?」
「なんで・・・?」
薫はペルセウスを前にして笑みを浮かべていた。
ペルセウスはその意味が分からなかった。
今まで自分の前に立った人は総じて覚えたような表情を浮かべていたにもかかわらず薫はいつものように笑っていた。
「美咲。すまないが、後は任せたよ・・・」
「なに・・・を・・・」
「こうする・・・のさ・・・!!」
「「!!」」
「なっ・・・?」
その言葉を共に薫は笑いながらペルセウスの左腕を掴むと自身の腹部へと押し当てる。
ペルセウスの左腕に触れた薫はゆっくりと石化していくが、その間も笑いを浮かべていた。
笑いながら石化していく光景を始めて見たペルセウスは状況が理解できず薫から離れるとそのままこの場から去るとその後を追うようにピスケスもその場から離れて行く。
「薫さん!!」
「薫くん!!」
花音と花音はそのまま美咲と薫の元へと駆け寄り、フォーゼもこの場から離れて行ったゾディアーツ達を追いかけることもせずに変身を解除して薫へと駆け寄る。
「薫!!何やってんだよ!!」
「弦太朗・・・すまない。実はあいつの正体がこころだってことは薄々気が付いていたんだよ」
「なんで早くそれを言わねぇんだよ!!」
「こころであってほしくないと思った気持ちがあったから言えなかったのさ・・・」
「「「・・・・・・」」」
「だから弦太朗。後は任せたよ」
「任せろ・・・!!」
薫が話をするも石化がどんどんと広がっていく。
そんな光景に言葉を失っているハロハピの仲間たちへと視線を向けて薫が笑みを浮かべる。
それを見た花音と美咲は泣いていた。
「薫さん・・・!!」
「薫く~ん!!」
「大丈夫。きっとすぐに元に戻るさ・・・。世界中を笑顔にするのに泣いてたらダメじゃないか・・・」
薫の言葉を受けて花音とはぐみは泣きながら答えるも、それを見ても薫が笑顔を崩さず美咲へと視線を向ける。
「美咲。こころを助けてあげて欲しい」
「かおる・・・さん・・・」
「きっと美咲ならできるさ・・・」
「・・・」
こうしている間にも薫の石化は広がっていき、その体の殆どが石に変わっていた。
「美咲。君がこころを救う最後の・・・」
そして最後の言葉を言い切ることなく完全に石化してしまった。
「薫くん!!」」
「薫さん!!しっかりして~!!」
「かおるさん・・・うわぁああああ・・・!!」
「・・・薫!!」
薫の姿を見て彼女達は泣き、彼女達を見て弦太朗は拳から血が滲むほど拳を握りしめた。
世界も彼女達と共に泣いているように空から大粒の雨が彼女達に降り注いでいた。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。