あばばばば・・・
正体バラスのは次回・・・次回!!(なお、勘のいい読者ニキにはバレてる模様
あこ達から信じられない言葉を聞いてしまった面々の思考回路はショート寸前になってしまい、翌日集まることにして解散した。
その中で弦太朗に送られて帰路に着いている有咲とりみの2人にはピスケスの正体よりも気になっていることがあった。
「そういえば・・・有咲ちゃん。香澄ちゃんから連絡あった・・・?」
「いや・・・連絡がねぇんだよ・・・」
「寝てんじゃねぇのか?」
「香澄がそんな早い時間に寝るなんて考えらんねぇけどな・・・。仕方ないから明日香ちゃんに聞いてみるか・・・」
そう言って有咲はスマホを取り出して電話を掛け始めるが、弦太朗はそれが誰の事か分からずにりみへと質問する。
「明日香って・・・誰だ?」
「香澄ちゃんの妹だよ?弦太朗くん知らないの?」
「・・・そういえば、あことロックとかから名前だけは聞いたことあるような・・・」
そう言いながら弦太朗は会ったことのない香澄の妹について想像を広げ始める。
『ゲンちゃん先輩!!この子が妹のあっちゃんだよ!!』
『戸山明日香です!!』
『あっちゃん!!キラキラドキドキしよ!!』
『うん!!』
「すげー元気がある奴なんだろうな・・・!!」
「多分、想像してるのが全然違うよ・・・?」
本来の明日香とは全く違う想像を繰り広げた弦太朗が放った一言をりみは即座に否定する。
その会話を呆れながら聞いてた有咲がスマホをカバンの中へとしまい込んでしまう。
「有咲、その明日香には電話出来たのか?」
「それが繋がんねぇんだよ・・・。流石に家の電話までは聞いてねぇしな・・・」
「だったら家まで行ってみるか?」
「・・・流石にこの時間に家まで行くのは迷惑だろ。距離もあるしな・・・」
戸山姉妹に連絡がつかずに落ち着かない様子を見せ始める有咲。
それを見た弦太朗が香澄の家に行くことを提案するも常識的に家に行くのは迷惑な時間であることを考えて彼女は自分の気持ちを誤魔化してそれを却下する。
そんなモヤモヤした気持ちを持ったまま有咲の家まで到着してしまった。
「とりあえず、明日学校来た時に聞けばいいだろ・・・」
「香澄ちゃん・・・無事だったらいいけど・・・」
「香澄なら大丈夫だろ・・・。じゃあまた明日な・・・」
「またな!!」
そして有咲を送った2人はそのままりみの家に向かう。
そんな2人の話題は先ほどの出た明日香についてだった。
「でも、香澄に妹がいるなんて知らなかったな・・・」
「うん。明日香ちゃんって今は羽丘に通ってるんだけど、中学までは花咲川にいたんだよ」
「なんで、転校したんだ?」
「進学の事を考えて羽丘に行ったらしいよ?それに花咲川いた頃はお姉ちゃんと一緒に水泳部だったんだよ」
「ゆりのやつ、水泳部だったのか・・・」
「弦太朗くん。お姉ちゃんの事を考えてるでしょ・・・?」
「考えてたって言うか・・・、香澄の妹とゆりが同じ部活なんて思わなくてな・・・」
「お姉ちゃんが戻って来た時に会えればいいね」
「一緒に武道館見に行くって言ってたからな・・・。なら、そのためにも早くこんなの終わらせぇねとな!!」
「・・・うん!!そうだね・・・!!」
何気ない会話をしながら2人はそのまま夜の街を歩いて帰路に着く。
「・・・っ!!」
帰路に着く彼らを物陰に隠れていた1人の少女がその背中を敵意剥き出しの視線を送っていた。
彼らが離れると手に握っていたスイッチを押してその場から離れて行ったことを彼らは全く気が付いていなかった。
そんな騒動があった翌日。
弦太朗はいつもよりも早く目が覚めてしまい、そのまま学校へと向かっていた。
その道中で見覚えのあるツインテールがフラフラとした足取りで歩く少女が現われた。
「おう!!有咲!!おはよ・・・のわぁ!?」
「おう・・・。朝っぱらから大きい声出すな・・・」
フラフラとした足取りで歩いていたのは有咲。
弦太朗はその顔に浮かんでいた真っ黒なクマに驚いたが、いつもの覇気はなかった。
「そのクマ、どうしたんだよ?寝不足か?」
「ちげーし・・・。香澄の事考えてたら一睡も出来なかった訳じゃねぇから・・・」
「全部言ってんじゃねぇか!!」
「だから大声出すなって・・・。頭に響くだろ・・・」
「わりぃ・・・、でも大丈夫か?」
「眠い・・・」
完全に自爆した有咲だったが、今の彼女はその程度の事にも気が付いておらず弦太朗の大声の文句しか言わない。
そんな彼女を見て弦太朗は眠気が限界に近い有咲の横をゆっくりと歩き始め、彼女が寝てしまわないように内容のない話を話し始める。
そんなことをしている間に花咲川や羽丘の制服を着た生徒達が彼らの視界に入ってきた頃に彼らの後ろから聞き覚えのある声が響いてきた。
「ゲンちゃん先輩~!!有咲~!!」
「「香澄!?」」
「2人ともおっはよ~!!って有咲!?凄いクマ!?」
2人の後ろに現れたのはギターを背負った香澄。
驚いている2人に駆け寄ってきた香澄も有咲の目の下に出来たクマを見て驚いてしまう。
そんな香澄を見た有咲は先ほどのフラフラした様子など感じさせることなく彼女の肩を掴んで身体を揺さぶりながら叫び始める。
「香澄~!!お前な~!!」
「有咲!?どうしたの!?」
「無事だったなら連絡しろよー!!」
「ちょっと有咲!?何のこと!?」
「それにお前!!なんでスマホに連絡したのに返事しねぇんだよぉ~!!」
有咲の叫びは周囲の視線を集めていたが、今の彼女はそんなことを気にする様子は全くなく目の前の香澄に以外へ意識が全く向いていなかった。
そんな有咲の言葉の意味を分かってなかった香澄だったが、有咲が放ったある単語を聞くと泣きだしてしまい彼女に抱き着いていた。
「うぁああああん!!有咲~!!」
「ぬわぁ!?香澄!?どうしたんだよ!?」
「スマホ~!!」
「香澄!?」
「スマホ!!昨日、家に帰る途中に失くしちゃったんだよ~!!」
「はぁ!?お前なぁ!?連絡が取れないせいでこっちがどんだけ心配したとおもってんだよぉ~!!明日香ちゃんにも連絡したのに何でそっちで連絡しないんだよ!?」
「あっちゃん?ゲンちゃん先輩知ってる?」
「昨日香澄に連絡が来ねぇからって妹に連絡したらしいけど、返事なかったみてぇでな・・・」
「そうだったんだ・・・。昨日あっちゃんが帰ってくる前に寝ちゃって・・・。それに朝も私が起きる前にあっちゃんが学校行っちゃったから知らなかった!!」
「やばっ・・・。なんか急に・・・ねむ・・・く・・・」
「有咲!?」
「おい!!起きろって!!」
香澄に連絡がつかなかった訳―――
それは彼女がスマホを失くしたというなんとも呆気ない理由に有咲は絶叫すると寝不足と緊張からの解放感に襲われてしまい香澄に寄り掛かるように倒れてそのまま意識を手放して寝てしまった。
「ゲンちゃん先輩~!?どういうこと!?それに有咲はどうしよ~!?」
「何があったかは後で話してやるから、とりあえず学校に運んでやれよ」
「重いよ~!!」
「大丈夫だ!!手は貸してやるし、遅刻しそうになったら有咲を抱えてやるからな!!」
「えぇぇええええ~!?」
有咲に変わって今度は香澄が叫ぶと弦太朗と共に有咲を支えると、寝てしまった有咲を支えながら弦太朗は香澄へと話しかけていく。
「そういえば、香澄って妹がいるって聞いたぜ?どんな奴なんだ?」
「あれ?・・・あっ!!そう言えば話してなかったかも!?えっとね!!あっちゃんはね・・・!!」
「香澄・・・」
「あっ・・・。有咲寝てるんだった・・・。えっとね・・・あっちゃんはね・・・」
妹の事を詳しく話していなかったことを思い出すと勢いよく話始めようとするも有咲の存在に気が付くと声量を抑えながら可愛がっている妹について熱く語り始める。
そんな話をしながらも2人は周囲の注目を集めながら学校へと歩き出していったのだった。
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