投稿
本章はさらさらした流れで進行してます。
なお、その流れに反して約1名の心がボロボロにされる模様
「えぇぇぇぇぇえぇえええ!!」
眠っていた有咲を保健室に運び込んだ弦太朗達が午前中の授業を終えた。
昼休みに弦太朗を含めた”5人”は中庭に集まり昼食をとりながら、昨日起こった出来事を香澄に伝え、一通り話を聞いた香澄からは驚きの声を挙げていた。
「香澄、うるさいよ?」
「おたえ~!!それにみんなもなんで教えてくれなかったの!?」
「香澄、朝にお前スマホ落としたって言ってたじゃねぇか・・・」
「あはは・・・」
「でも、香澄?ちゃんと後で有咲に謝っときなよ?香澄の事を心配してて昨日の夜に心配になって私にずっと連絡してきてたんだよ?」
「それに今も保健室で寝てるんでしょ?放課後の蔵練は中止にする?」
「蔵錬はやるぞ~・・・」
「「「「有咲(ちゃん)!?」」」」
「よぉ!!いつ起きたんだ?」
「ついさっき・・・。でも香澄と2人で学校まで運んでもらって悪かったな」
保健室にいるはずの有咲の登場に一同は驚きながらも彼女の顔を見る。
朝に比べると格段に顔のクマは薄くなっており、そんな彼女を見た香澄が駆け寄って抱き着いてきた。
「有咲~!!」
「寝起きの相手に向かって叫ぶな!!それに抱き着くな~!!」
「有咲も叫んでる・・・」
「さーやから聞いたよ~!!も~照れ屋なんだから~」
「うるせー!!」
先日の出来事がなかったかのように香澄と有咲が騒ぎ出す。
それを見ながら彼らは昼食を再開し、食事を終えて少し経った頃に昼休みの終了のチャイムが鳴ると彼女達は教室へと戻ると午後の授業へと戻り、そして放課後に弦太朗は香澄達のいる教室へと足を運んでいた。
「香澄達いるか~ってどうなってんだこれ?」
「おなかすいたー」
「仕方ねぇ・・・遅いけど今からばあちゃんの弁当食うか・・・」
「あっ!!有咲ずるい!!」
「こっちはお前のせいで昼飯抜きだったんだらな!!ぜってー渡さねぇかんな!!」
「有咲の意地悪~!!」
弦太朗が入った教室では有咲が香澄から弁当を守りながら食べるという珍妙な光景に首を傾げていた。
全く昼食がとれなかった有咲と途中までしか食べなかった香澄は空腹に耐えながら残りの授業を乗り越えていたが、2人は空腹の限界を迎えてしまった。
そこで有咲はお昼に食べれなかった自分の弁当を食べ始めるとそれを見た香澄がそれを強請ってきて今の状態になっているらしい。
「なら、飯食ってから練習行けばいいんじゃねぇのか・・・?」
「だよね?」
「ほら、2人とも?練習だよ~?」
「片づけるからちょっと待ってくれ・・・」
「あ~!!」
目の前の2人を見かねた沙綾が声をかけると、有咲はスグに弁当をカバンにしまって帰る準備を終える。
それを見た香澄はしぶしぶ帰り支度を整えると6人は揃って学校を後にして歩き出して有咲の家の蔵を目指していた。
「お腹空いた~!!」
「練習前にお菓子でも食べよっか?」
「さーや!!」
「香澄ちゃん、さっきと違って元気だね・・・」
「なんか俺も腹減って来たな・・・」
「有咲、さっきのお弁当のハンバーグ・・・頂戴?」
「やらねーよ!!」
何気ない会話をしていた彼女達。
そんな彼女達の反対側から1人の少女が歩み寄ってくる。
弦太朗はその少女を見たことがないが、香澄はその姿を見てその少女目掛けて駆け出して抱きついた。
「あっちゃー---ん!!」
「おねーちゃん・・・」
「なぁ、あれが・・・」
「香澄の妹の明日香ちゃんだよ」
「でも、なんか変じゃない・・・?」
「変・・・?どこが・・・?」
「確かに・・・。香澄に抱きつかれても恥ずかしがってないし・・・」
「おたえ分かるか?」
「分かんなかった」
彼女達に歩み寄っていた少女の正体は香澄の妹である明日香だった。
明日香に気が付いた香澄は彼女に飛びついて抱き着き、抱き着かれた明日香もどこか嬉しそうな表情を浮かべる姿に見た弦太朗達だったが、その事が姉妹がいるりみと沙綾にとっては何か違和感を感じていた。
そんな中で有咲は明日香に抱きついている香澄へと声をかける。
「香澄。そろそろ練習行くぞ~!!」
「邪魔しないで・・・」
有咲の言葉に明日香が彼女らしくない言葉を呟くと、それと同時に戸山姉妹と有咲達の間で突如として爆発が起こる。
「明日香ちゃ・・・?うわぁ!?」
「きゃあぁあ!!」
「何!?」
「先輩!!あれ・・・!!」
「なっ!?なんで!?」
爆発の原因はどこからともなく現れたダスタードが放った爆弾。
ダスタードの出現に驚いていた彼女達だったがダスタードの次の行動を見て彼女達は凍り付いた。
「えっ!?」
「どうして・・・?」
「なんで香澄達を守るみたいに並んでるの・・・?」
ダスタード達は戸山姉妹を背にして立っているという信じられない光景を前にして困惑する彼女達だったが、少しだけ冷静になった有咲の頭には最悪の考えが思い浮かんだ。
「まさか・・・今回の犯人って・・・明日香ちゃんか!?」
「「「えぇ!?」」」
「あっちゃん・・・。嘘・・・だよね・・・・・・?」
驚きの声の中で、香澄がその言葉を信じられず明日香へと問いかけるが彼女からの答えは―――
「・・・」
「下がってろ!!」
明日香は言葉ではなくダスタードを差し向けることでそれに答えると、弦太朗はドライバーのスイッチを入れながらと有咲達の前に出てダスタード達に立ち塞がるとドライバーからカウントが響く。
3―――――――
2―――――――
1―――――――
「変身!!」
「・・・」
「宇宙・・・きたぁああああああああ!!」
「明日香ちゃん!!どうしてこんなことしてんだよ!!」
「話しかけないでよ・・・」
その言葉と共に弦太朗はフォーゼへと変身すると、そのままダスタードへと殴り掛かり、目の前の光景から自身の考えが間違っていなかったことを察した有咲は明日香へ向かって叫ぶが、彼女から返ってきたのは拒絶の言葉だった。
「なんで学校で有咲達襲ったり!!商店街で私を襲ったり!!こんなことするの!!」
「折角お姉ちゃんと話してるんだから黙っててよ・・・!!」
沙綾によって香澄との会話を遮られたことに不満を隠そうともしない明日香。
彼女はポケットからスイッチを取り出すと不敵な笑みを浮かべ、有咲は明日香が持っているスイッチを見て叫ぶ。
「あれって・・・!!瑠唯ちゃんの時のと一緒だ・・・!!」
歪んだ笑みを浮かべて彼女は自分のスイッチを押すと、その体は有咲とりみが昨日見たピスケス・ゾディアーツへと変わっていく。
「嘘だろ・・・!!」
「みんなが言ってたけど・・・本当に魚だ・・・」
「あっちゃん・・・。本当にあっちゃんがみんなを襲ったの・・・?」
「うん!!そうだよ!!だって私からお姉ちゃんを奪ったんだから痛い目に会ったほうがいいよね?」
信じられないといった様子で香澄が明日香に問いかけると180度態度を変えて嬉しそうな表情で答えると、その言葉を聞いて明日香とは対照的に香澄の表情が曇る。
「瑠唯ちゃんやこころちゃんにスイッチ渡したのは明日香ちゃんなのか!?」
「なんでなの!!」
「さっきから会話の邪魔するなって言ってるでしょ!!」
苛立ちを隠さずにピスケスはそのまま水流を思わず叫んでしまった有咲と沙綾へ放つとそれに呑まれて2人はそのまま地面へと倒れる。
「うわぁ!?」
「きゃあ!!」
「有咲ちゃん!!沙綾ちゃん!!」
「2人とも大丈夫?」
「冷たっ!!全然大丈夫じゃねぇ!!」
「怪我はないけど・・・」
「次、邪魔したら許さないから・・・」
「あっちゃんがこころちゃん達に・・・?」
「うん!!だってそうしたら私からお姉ちゃんを奪ったあの人たちを消してくれるかな?って思って!!それに、私がいるんだからこれもいらないよね?」
「私のスマホ・・・!!」
「大丈夫!!これが壊れても私がずっと一緒にいるからね・・・?」
「あぁ・・・」
嬉しそうな声で話すピスケスが香澄が失くしたはずのスマホを取り出すとそれを嬉々として香澄の目の前で粉砕する。
その光景にに香澄の心が削られて言葉を失ってしまい、そんな中でたえが思ったことをつぶやいてしまった。
「でも、なんで紗夜先輩とかあこ達が来たら帰っていったのかな・・・?」
「だって、あこと六花は友達だから。そのバンドの人は傷つけたら可哀そうでしょ?」
たえの呟きにピスケスはそのまま答えるとその間にフォーゼが割り込んでくる。
「香澄の妹でも関係ねぇ!!こっからはタイマンはらせてもらうぜ!!みんなは下がってろ!!」
「弦太朗・・・うん!!」
「行こ!!」
フォーゼの言葉を聞いて4人はその場を離れて行くが、ピスケスはそれを追うことはなくフォーゼを見ていた。
「まぁ・・・あの人たちはいつでも消せるからいいか」
そう呟くと同時にフォーゼへと水流を放つが、フォーゼはそれを完全に見切っていた。
「遅ぇ!!」
――ロケットON――――――――
水流が直撃する前にロケットを使って空へと逃げるが、ピクシスはそのままフォーゼを狙い続ける。
「だったらこうだ!!」
何を思ったのかフォーゼはロケットを切るとピスケス目掛けて落下していく。
それを見てピスケスはそのまま落下してくるフォーゼを水流で狙い打つが、フォーゼは水が当たる直前にスイッチを起動する。
――――――ボードON――――
「いっやっほおおおおおおおおおおおお!!」
「っ!?」
スイッチの起動と共に左足に現れたボードでピスケスが放った水流の上を滑りながらピスケスへと迫る。
「おらぁ!!」
「うあぁ!!」
「香澄!!」
「ゲンちゃん先ぱ・・・!!」
「お姉ちゃん・・・!!」
フォーゼはそのままピスケスの顔面にボードで着地して近くにいた香澄の腕を掴もうと手を伸ばして香澄の腕をとるが、ピスケスも香澄へ向けて腕を伸ばしておりその腕は彼女が背中に背負っていたギターケースを掴んでいた。
そして香澄はフォーゼの腕の中に納まり、ピスケスの手には香澄が背負っていたギターケースが残された。
「ギターが!!」
「そっか・・・そうすればよかったんだ・・・!!」
香澄がギターへ向けて手を伸ばすがその手は届くことはなく、それを見たピスケスは何かを思いついてギターケースから
「ギターを始めてからこうなったんだから・・・、ギターが無くなればいいんだ・・・!!」
「あっちゃん!!やめて!!」
「あはははは!!」
そして香澄は彼女が何をするかを察して声を挙げる。
しかし、その声も虚しく
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
カウント・the・スイッチ
39/40 (コズミック君!!スタンバイお願いしまーす!!