バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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投稿です。

章全体の構成は出来てて現在曇らせまくってますが、
最終的には戻るはず・・・はず!!



鼓・動・再・輝-9 傷心

 

香澄が声を出せなくなった――――

 

その連絡を受けた弦太朗はギターを抱えているたえを乗せてチュチュのマンションから弦巻邸へとバイクを走らせてる中でたえはボソッと呟いていた。

 

「香澄・・・また・・・」

 

「またってどういう事だ?」

 

「実は前にも香澄に同じことがあったから心配・・・」

 

「そうだったのか・・・」

 

「うん・・・。ギターが直るまでに治るといいけど・・・」

 

「そんな心配だったら早く戻んねぇとな・・・」

 

「うん・・・。だから先輩は香澄のところまでお願い・・・」

 

その言葉を受けた弦太朗は出来るだけ急いで弦巻邸へと向かい、バイクが弦巻邸へと着いた途端にたえはバイクを降りて香澄の元へと走り出してしまう。

たえの背中を見た弦太朗はバイクを止めると彼のマグフォンから着信音が響いていることに気がついて手に取った。

 

 

 

 

「ったく、今日は大活躍じゃねぇか・・・。もしもし?」

 

『あなた、あこに何を言ったの?』

 

「誰だ・・・?」

 

『私よ・・・』

 

「・・・友希那か?」

 

『えぇ・・・。全くどうしてわからないのよ・・・。それであこに何を言ったの・・・ちょっとリサ何を・・・やめ・・・』

 

「何だったんだ・・・?」

 

電話の相手は友希那だったが、電話の向こうでリサが何かをしたのだろう。

友希那の声と共に電話が切れた事に首を捻るが、すぐにマグフォンから着信音が鳴るとすぐに電話を取った。

 

「もしもし?友希那か?」

 

『もしもし?残念でした~。友希那じゃなくてアタシでーす☆』

 

「リサか・・・」

 

『当たり~。それで?さっき電話であこに何言ったの?』

 

「さっき・・・?今日はあこに電話なんてしてねぇぞ?」

 

『へ・・・?』

 

「ん・・・?」

 

『もしかして・・・こっちの勘違い・・・?』

 

「よく分かんねぇけど・・・。少なくとも俺は今日は電話してねぇぞ?」

 

『・・・』

 

「・・・」

 

2人の話が噛み合わず、電話中にも関わらず互いに無言になると気まずい空気が流れ出すが、電話先のリサがなんとか言葉を絞り出す。

 

『えぇ~っと。その・・・ごめんね・・・?』

 

「気にすんなって、それであこがどうしたんだ?」

 

『練習の休憩中にあこが電話かけてたのだけれど、電話終わった途端にあこが落ち込んだと思ったら如月の名前を呟いたのよ』

 

『大体は友希那の言った通りだよ。今は燐子が一緒にいるけどすっごい落ち込んでたから・・・』

 

『でも、あなたじゃないなら誰と電話してたの?』

 

「もしかしてロックが電話したのか?」

 

『ロック?ん~ちょっと待ってね?友希那、ちょっと持っててあこに聞いてくるから』

 

『えぇ・・・』

 

そう言い残してリサは友希那に自身のスマホを受け取るとあこの元へと向かう。

スマホを持った友希那は弦太朗へと話しかけていた。

 

『もしかして、またなの・・・?』

 

「あぁ、昨日学校とあこのところに出たんだけど聞いてねぇのか?」

 

『あこは言ってたような気がするけど、紗夜からは何も聞いてないわ・・・」

 

「・・・そう言えば、紗夜は今何してんだ?」

 

『今はスタジオの隅っこでリサが焼いたクッキーを食べてるわ・・・』

 

「・・・マジか」

 

『えぇ・・・』

 

『ちょっと紗夜!!なんでそんな大事なことを伝えないで呑気にクッキー食べてるの!!』

 

『今井さん。クッキー食べてる最中ですよ?静かにしてください・・・』

 

『いいから紗夜!!こっち来なさい!!』

 

紗夜が昨日の事を使えていなかったことと慌てている彼女達を前にして呑気にお菓子を食べているという友希那の言葉に弦太朗は困惑してると電話先が慌しくなり、その音は次第に大きくなっていく。

 

 

 

『ごっめ~ん。ちょっと紗夜連れて来たんだけど・・・。それに!!紗夜!!そんなことあったのに伝えなかったの!!』

 

『すいません。すっかり白金さんが伝えてると思ってまして・・・』

 

『ボロボロの布の匂いを嗅いで、人様に見せられないような顔してた燐子が伝えてるわけないでしょ・・・」

 

『今井さん?何か言いましたか?』

 

『紗夜は気にしなくていいよ・・・』

 

『でも、どうしてその事があこがああなった事と関係してくるのかしら・・・?』

 

「あぁ、実は昨日・・・」

 

そこで今日までの出来事を電話で伝え、一通り伝えると友希那以外の2人から電話越しにも関わらず神妙な雰囲気を感じ取った。

 

 

 

 

 

 

『学校で出た後に、商店街と宇田川さんのところにも出たのは聞いてましたが・・・。その正体が戸山さんの妹さんだったんですね・・・』

 

『クラスでもあこ達と仲良かったらしいからああなるのも仕方ないか~それに香澄も・・・』

 

「それで・・・すまねぇけど・・・」

 

『あこはこっちに任せなさい。あなたは戸山さんの妹さんを・・・』

 

「それは任せとけって!!」

 

『えぇ・・・それじゃあ・・・』

 

「またな」

 

友希那のその言葉と共に通話が切れると彼は屋敷の中に入っていくと黒服の案内で香澄がいる部屋へと入っていくと、ギターを抱えている香澄の周りにポピパの4人とハロハピの2年生達が集まっていた。

 

 

 

「弦太朗!!遅かったじゃない!!」

 

「先輩、何やってたの・・・?」

 

「おたえが行った少し後に友希那達から電話がかかってきてな・・・。あれ?花音たちはどこ行ったんだ?」

 

「かのちゃん先輩達は帰ったよ?それではぐみ達は同じ学年だから一緒にいてあげてって言われたから今日はここにお泊りだよ!!かーくん達も一緒だよ!!」

 

「でも、友希那先輩って・・・。弦太朗くん、あこちゃんに今回の事話したの?」

 

「俺は直接は話してねぇけど・・・。多分、ロックに話したんだけどそこから聞いたんだろうな・・・」

 

こころとはぐみは普段通りの表情で弦太朗の話を聞いていた。

しかし、有咲や美咲達はそんな弦太朗に対して困ったような視線を送ると美咲が話を切り出していく。

 

 

 

「いや、如月先輩。なんで話しちゃったんですか・・・」

 

「その・・・なんだ・・・。その場の流れって言うか・・・」

 

「あこちゃんは兎も角、ロックは香澄の事好きだからなぁ・・・。なんかの間違いで襲われた時に全く知らないのも不味いだろ?・・・まぁ、奥沢さんのいう事も分かるけど・・・」

 

美咲と有咲の言葉に気まずそうにし始める弦太朗を見て、流石に気の毒に思ったのかりみと沙綾が咄嗟に弦太朗の事から話題を逸らしていく。

 

 

「それにしても、おたえちゃんが最初に戻ってきてギター持ってきたときには驚いちゃったよ・・・」

 

「うん。それにチュチュ、良くあれ持ってたね・・・」

 

「あのギター持ってきたのと直してもらえるって話を聞いたお陰で香澄も少しだけ持ち直したから助かったけどな・・・」

 

「花園さんがギターを持ってくる前まで本当に死んだみたいな目をしてたからね・・・」

 

弦太朗達は視線を香澄の方へと向けると、ギターを抱えたままの香澄の横でたえとはぐみがどこからか自分の楽器を出して演奏してこころが歌いだしていた。

 

そんな彼女達を見て半ば呆れる様に笑うが、その中心にいる香澄はその間一切笑みを浮かべることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その一方で電話を切ってその場に友希那達だったが、その中で友希那が最初に我に返ると持っていたスマホをリサに返す。

それを受け取ったタイミングでリサと紗夜も友希那に遅れて我に返ると、リサが先程の通話の中で思ったことを口にした。

 

「そういえば友希那?どうして香澄の事は言わなかったの~?」

 

「そうですね。戸山さんも大変なのにそう言えば妹さんの事しか言ってませんでしたね」

 

リサのふとした疑問に紗夜が同意して友希那に視線を向けると、向けられた視線の意味が分からず友希那は首を傾げながら答えた。

 

 

「だって、如月が何かしなくても戸山さんにはバンドの仲間たちがいるじゃない・・・?私達もあこのところに行きましょう・・・」

 

「・・・紗夜。私達もあこのところに行こっか!!」

 

「・・・そうですね」

 

友希那がリサの疑問に答えるとすぐにあこ達の元へと歩き出すとその背中を見た2人は笑みを浮かべながらその後を追い、彼女達の向かった先には落ち込むあことなんとか励まそうとあたふたしている燐子の姿があった。

 

「あこちゃん・・・。その・・・。えっと・・・」

 

「りんりん・・・」

 

 

 

 

 

 

「2人とも?そろそろ練習再開するわよ・・・」

 

「ちょっと友希那!?」

 

「友希那さん・・・?流石にそれは・・・」

 

「そうですね・・・。そろそろ練習に戻ったほうがいいですね・・・」

 

「紗夜まで!?」

 

「リサ?何を驚いているの?」

 

 

「いや、こんな落ち込んでるあこに練習させるの!?もう少し休ませた方がいいんじゃ!?」

 

「・・・?先に戻ってるわ。早めに戻ってきなさい」

 

友希那は落ち込むあこに対して練習の再開を告げ、その友希那の言葉に同意した紗夜。

そんな2人にリサは驚きの声を挙げていたがその意味が分からず友希那は首を傾げると彼女はスタジオ内へと戻ってしまった。

 

「それでは皆さんも行きましょうか」

 

「紗夜までどうしたの!?頭の中にポテトでも詰めてるの!?」

 

「今井さん?何を言ってるの?」

 

「あこちゃんがこんな状態で・・・練習しても・・・意味があるんでしょうか・・・?」

 

「友希那さん・・・」

 

 

 

 

 

「だからこそですよ?」

 

「紗夜?」

 

「紗夜さん・・・」

 

落ち込み続けているあこのを見て、友希那の行動に若干の怒りを述べたリサと練習の意味が見いだせない燐子。

練習に否定的な彼女達に紗夜が声を挙げた。

 

「宇田川さんは友達の事で落ち込んでるのは分かります。ですがお友達の事は如月さんが助けてくれるはずです。だからこそ少しでもその事から目を逸らさせる為にも練習はするべきです」

 

「紗夜!!だけど・・・!!」

 

「氷川さん・・・そうかもしれませんが・・・」

 

 

 

「それに・・・あんなことをした私を受け入れてくれたんですよ?真っ先に受け入れてくれたんですから・・・。きっと今回も大丈夫ですよ・・・」

 

「紗夜さん・・・」

 

「湊さんを待たせるわけにもいきませんから私も先に戻ってますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あこも・・・。あこも練習する!!」

 

あこに微笑みを向けた紗夜は友希那が待つスタジオへと帰っていくと紗夜の言葉を受けたあこが小走りでその背中を追った。

 

そんな彼女達を見たリサと燐子も2人の後に続いてスタジオへと戻っていった。

 





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