バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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小ネタ篇開始じゃ・・・

リアルで納期ドーパントに襲われてました。
今回はデート()回




オマケ時空篇8 発進!!恋愛暴走特急
日・常・風・景9 山吹沙綾の災難


 

~~~小ネタ27:山吹沙綾はデートが出来ない?

 

休日前の金曜日、いや既に時計の針が天辺を回ってるから土曜日の真夜中―――

山吹沙綾は家にある自分の服を片っ端から取り出して部屋中に並べて唸っていた。

 

「明日・・・どれ着て行こう・・・」

 

明日はりみが取り付けてくれた弦太朗とのショッピングモールでデートの予定だが、そこに着ていく勝負服が決まらずに焦っていた。

 

 

バイク乗るかもしれないからズボンがいいか?

女の子らしい可愛いらしいスカートがいいのか?

自分の好きなお気に入りを見てもらうのがいいのか?

 

 

考えれば考える程にどうすればいいか分からなくなってくる彼女だったが、悩んだ末に彼女は1着の服を手に取った。

 

「よしっ!!やっぱ、私の好きな服にしよ!!」

 

そして彼女は明日の服以外を片付け終えたその時、遠くからバイクのエンジン音が聞こえてくる。

弦太朗やますきのとは違う音だが沙綾はその音で弦太朗とあったあることを思い出していた。

 

「そういえば弦太朗のバイクの後ろに乗ったのも結構前だなぁ・・・。つぐみ達のライブ見に行った時・・・っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

沙綾が出会ってすぐの頃の事を思い出していたが、その時彼女に電流が走る。

 

「つぐみとひまり、彩先輩に紗夜先輩、それにますきとか色んな人達が弦太朗を狙ってる・・・!!」

 

一部勘違いはあれど彼女の考えは間違っていないが、そこから更に彼女は思ったことを口に出してしまった。

 

「ハロハピとモニカは・・・友達・先輩って感じでそんなんじゃないけど、他のバンドにライバルが多すぎる・・・!!

パスパレは・・・アイドルだし・・・。Roseliaも学校では紗夜先輩達といるし・・・それにリサさんのあの圧倒的母性には勝てない・・・!!」

 

 

先輩達に遅れを取っている―――

そう感じてしまった彼女は次へと考えを変えていく。

 

「RASはチュチュは違うけど、レイヤと昔からの知り合いらしいし、ますきとはバイクで意気投合してるし、ロックとパレオは一緒にお風呂入ってるし・・・!!」

 

盛大な勘違いがあるが暴走している彼女を止めるものは誰もおらず、その暴走は加速していく。

 

 

「Afterglowだとつぐの所の喫茶店に良く行ってるし、巴とモカとラーメン行ったりしてるらしいし、ひまりのあの暴力的な胸には勝てないし・・・。蘭は一時期弦太朗の家に住んでたし・・・!!」

 

蘭の事を口に出した途端、彼女は悔しそうに唇を噛み締めると最後にポピパのメンバー達とのことを考える。

 

「りみもレイヤと一緒で昔からの知り合いでなんか良い感じだし・・・。有咲もなんやかんや言って弦太朗に頼ったり頼られたりしてるし・・・香澄はこの前一緒に寝てた上に呼び方もあだ名呼びに変わってたし・・・。おたえはおたえだし・・・・・・あれ?」

 

色々と暴走をしていた彼女だがここでふと考えたくもない現実が頭の中を過った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしかして・・・・・・、私が一番出遅れてる?不味い!!」

 

彼女の中でそんな結論が出た途端彼女は先ほど片づけたはずの服を再び手に取った。

 

「このままじゃ不味い・・・ここから一気に勝つためには・・・ジャイアントステップを決めるしかない・・・!!」

 

訳の分からないことを口に出すと部屋中に衣類をぶちまけ始める。

その中には先ほどまでの私服以外にも夏用の制服やライブで使った衣装、挙句の果てには今までのライブ衣装や下着までもが部屋中に広がっていた。

 

 

「まずはどこから・・・?そういえば前に夏希達と一緒に買ったすっごいやつが・・・」

 

何を思ったのか沙綾は衣装棚の奥の奥まで手を伸ばしたその時、突如として自分の部屋のドアが開かれるとそこには―――

 

 

 

 

 

「おねーちゃん・・・?」

 

「紗南・・・!?どうしたの?」

 

そこには沙綾の妹・紗南が眠そうに目を擦っていた。

おそらくはトイレにでも行ってその帰りに電気がついてた部屋に入ってきたと思われるが、寝ぼけているのか部屋の惨状を気にする様子はない。

 

「ほら?もう部屋行って寝なさい」

 

「うん・・・。おねーちゃんなにしてるの・・・?」

 

「お部屋の掃除だよ~?姉ちゃんももう寝るからね?」

 

「うん・・・おやすみ・・・」

 

そう言って紗南を部屋から出させると沙綾は再び自身の服に視線を向けて真剣に服を選びに戻り夜が更けていく、そしていつの間にか寝落ちしてしまい―――

 

 

 

 

「ふぁ~・・・朝・・・!?やばっ!!時間!!弦太朗が来ちゃう!!」

 

沙綾は目を覚ますと時計が示した時間は待ち合わせの時間の数分前。

弦太朗が家まで迎えに来ることになっているものの、部屋には下着含めた衣類が散乱して彼が来る前にこれを片付けるには圧倒的に時間が足りないことを理解して慌て始めてしまう。

しかし、彼女の悲劇はこれだけでは終わらない。

 

 

 

 

 

 

「沙綾?如月くんが迎えに来たわ・・・って・・・」

 

「沙綾~迎えに来た・・・ぞ?」

 

「へっ・・・?お母さん・・・?弦太朗・・・?」

 

寝起きの沙綾が慌てているところに沙綾の母・千紘が弦太朗を連れて部屋のドアを開けてしまい、部屋の惨状を見て驚きの表情を浮かべるがすぐに弦太朗は恥ずかしがる様子を見せながら部屋から視線を逸らす。

 

その姿が理解できなかった沙綾だったが、そんな彼女へと母からの温かい視線が向けられていた。

 

「あら?沙綾。あなたそんな派手な下着なんて持ってたのね・・・?」

 

「派手・・・?何言って・・・・・・!?!?」

 

沙綾は言葉の意味が理解できなかったが、千紘が沙綾の手を指しと彼女の視線はその指の先へと吸い寄せられる。

 

沙綾が握りしめていたのは彼女が言う”すっごいやつ”がその手に握りしめられていた。

 

それを見て弦太朗が目を逸らしたのはこれを見たからという事を沙綾は理解してしまい、みるみる顔が赤くなっていき―――

 

 

「いやぁああああああああああああああああああ!!」

 

「あらあら・・・」

 

恥ずかしさの沙綾が叫び声を挙げ、そんな沙綾を見て千紘は娘の成長にニヤニヤしながら2人を見送っていた。

 

 

 

 

 

 

「「・・・・・・」」

 

一方で見送られていた2人はショッピングモールの近くまで歩いてきたが、部屋での出来事を思い出して互いに言葉が出ずに気まずい雰囲気に包まれていたが―――

 

 

 

 

そんな2人の後ろから何かが転んだような音が聞こえ、互いに無言でその方向を見るとそこには子供が転んでいた。

弦太朗がその子供に近寄ろうとすると、横にいた沙綾が慌てた様子でその子供へと駆け寄ると声をかける。

 

「ちょっとこんな所で何やってるの紗南!?」

 

「沙綾、知り合いか?」

 

「妹だよ」

 

転んだのは沙綾の妹である紗南だった。

思わぬ人物の登場に沙綾が慌てだし、そんな姉と見た目は怖い弦太朗を見た紗南は今にも泣きそうな表情を浮かべていた。

それを見た弦太朗は屈みこんで紗南と同じくらいに目線を合わせると泣きそうになりながらも紗南が理由を話しだした。

 

 

「だって。お姉ちゃんが知らない人と歩いてたから・・・」

 

「それで着いてきちゃったってことか?」

 

「・・・うん」

 

「なら一緒に来るか?」

 

「いいの・・・?」

 

「ちょっと弦太朗!?」

 

弦太朗の思わぬ提案に驚きの声を挙げてしまう沙綾だったが、紗南に目線の高さに合わせたまま沙綾へと話しかける。

 

 

 

「さすがに置いていく訳にもいかねぇだろ?」

 

「それは・・・そうだけど・・・」

 

弦太朗の言葉は至極当然のことを言っていたが、2人っきりのデートにとんだ乱入者が現われたことに沙綾の内心は穏やかではなかった。

 

これがひまりや彩たちだったら嬉々として追い払ったが、相手は幼い妹であり流石に1人で家に帰すのもどうかと考えてしまい―――

 

「まぁ・・・仕方ないか・・・」

 

「やったー!!」

 

 

沙綾が折れて同行を許可すると嬉しそうな表情を浮かべる紗南と反比例するように沙綾は落ち込んでいく。

 

「んじゃあ行くか!!」

 

「うん!!」

 

弦太朗はそう言って立ち上がると紗南が何気なくその手を握ると沙綾の目が見開かれ、妹に嫉妬しだしてしまう。

 

 

「(紗南・・・弦太朗と手を繫いで・・・!!)」

 

「おねえちゃん?げんたろうと手をつながないの?」

 

「「へっ?」」

 

紗南の突拍子のない言葉に驚くと弦太朗。

そんな中で紗南の期待に溢れたような目を向けれた2人だったが、沙綾が紗南と反対の手を取る。

 

「ほら、行くよ(紗南、後で欲しい物なんでも買ってあげる!!)」

 

そこには先ほどの嫉妬が嘘のような表情を浮かべた沙綾が手を引いてモールまで歩き出していく。

 

 

 

 

 

 

「おもしろかったねー!!」

 

「そうだね。でも、今度からは勝手についてきちゃダメだからね?」

 

「うん!!」

モールでのお出かけが終わり、沙綾達を家に送るために3人で仲良く商店街へ向けて歩いていく。

3人で紗南が喜びそうなところを中心に回ることになったが結果的には楽しめたので、良かったと思っていた沙綾だった。

 

そんなことを考えて他愛ない会話をしているとやまぶきベーカリーまで辿り着くと、千紘が店の前で3人を出迎えていた。

 

「おかえりなさい」

 

「ただいまー!!」

 

「うん。ただいま」

 

「どうもっす」

 

3人で並んでいた様子に楽しそうに笑みを浮かべる千紘は揶揄うように弦太朗に声をかける。

 

 

「如月くんもごめんなさい。恋人とのデート中に・・・」

 

「はぁ!?お母さん何言って!?」

 

「彼女じゃないっすよ?」

 

「分かってるけど、つい沙綾を揶揄いたくなってね?」

 

「ちょっとお母さん!?」

 

恥ずかしがりながら声を挙げる沙綾を笑いながら受け流す千紘。

それを見て何を思ったか紗南が声をあげた。

 

「げんたろうってお姉ちゃんのこいびとじゃないの・・・?」

 

「そうだぞ?」

 

 

「なら、おっきくなったらさーながこいびとになってあげるね?」

 

子供の他愛ない言葉に弦太朗と千紘は微笑ましいものを見るような笑みを浮かべたが―――

 

 

「ダメ・・・紗南にはまだ早い!!」

 

咄嗟に沙綾が声をあげてしまった。

口元だけは笑っているも目は全く笑っておらず紗南を見ていたが、そんな姉に恐怖を覚えてしまった。

 

「うわぁぁぁぁあぁあああああ!!」

 

沙綾を見て隠れる様に弦太朗の足にしがみつくと泣き出してしまった。

 

 

 

 

「おいどうしたんだ!?」

 

「沙綾・・・」

 

「お母さん・・・っ!!」

 

「部屋にいってなさい」

 

慌てる弦太朗を他所に千紘が沙綾に声をかけると、小さく身体を震わせると言われるがままに部屋に戻る。

沙綾がいなくなると千紘は紗南を連れて店の中に入ろうとすると振り返って弦太朗へと視線を送る。

 

「今日は紗南のことありがとうね。また、遊んであげてね?」

 

「うっす」

 

「それじゃ・・・」

 

そう言って弦太朗を残して店の中へと消えていくと、何とも言えない気持ちになった弦太朗もそのまま帰路に着くのだった。

 




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小ネタ解説
小ネタ27
ポピパ篇2章冒頭にあったあれ。
アンケによってお外デート(紗南同行)
おうちデートだと店番で近所にカップルアピールして商店街の客を勘違いさせた後に沙綾がつぐ達に粛清される予定でした。


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