Roselia篇_3章開幕
これがRoseliaメイン最後だぁああああ!!
期待値高すぎて逃げてぇ・・・
歌・姫・独・唱-1 ノーブルローズ・インシデント
ピスケスの事件が解決した翌日―――
「ゲンちゃーん!!おっはよー!!」
「ん?」
平和な日常を感じながら弦太朗が1人で学校まで歩いていた。
そんな朝の通学路に弦太朗の呼ぶ声が響き、その声に彼は反応して声が聞こえた方向へと顔を向ける。
そこには香澄が自分のギターを弾きながら弦太朗へと走り出す姿が写っていた。
「香澄!!ギター戻ってきたんだな!!」
「うんっ!!これであっちゃんの時のことは全部解決だね!!」
「後は犯人見つけるだけだな!!・・・でも、香澄はいつギターなんて取りに行ったんだ?」
「昨日の夜に直ったって聞いたから!!さっきチュチュちゃんのところに取りに行ったの!!」
「さっきってこんな朝からか?」
「・・・?そうだよ?」
「そうか・・・」
弦太朗の問いに香澄はギターをかき鳴らしながら答えるが、流石の弦太朗もこの行動力と目の前の光景を前にして上手く言葉を出せずにいた。
そんな状況を遠目で見ていたある少女がそんな2人の間を割り込むように現われた。
「弦太朗、香澄おはよー」
「さーや!!おっはよー!!」
「よっ」
「香澄、ギター直ったんだ」
彼の前には沙綾が何食わぬ表情で現われると香澄が抱えていたギターを見て、嬉しそうな表情を浮かべ自分の事のように喜んでいた。
「うん!!それでさっき取りに行ってきたの!!」
「さっき・・・?」
「受け取りに行ってそのままここまま来たみたいだぜ?」
「うん・・・それはいいけど・・・香澄?」
香澄の行動力に半ば呆れつつも沙綾は彼女を見てふとした疑問が思い浮かび、思わず香澄に質問してしまった。
「ギターはいいんだけど・・・ギターケースはどうしたの?」
「・・・あっ!!チュチュちゃんの所に忘れちゃった!!」
沙綾の言葉に理解が追い付かず首を傾げた香澄だったが、冷静に言葉の意味を理解するとすぐに困惑した表情へと変わっていく。
今の香澄はギターを持っているがそれを収めるケースがないこと。
その事に気が付いて沙綾が聞くと、返ってきた答えに沙綾だけではなく弦太朗も困惑した表情を浮かべていた。
「香澄、そのままだと前みたいに没収されるよ・・・」
「前・・・?」
「うん。去年の事なんだけど、香澄がギター弾きながら学校に来たことがあってその時に校門で没収されたんだよ」
「流石に俺もそんな奴は見たことねぇぞ・・・」
「弦太朗でも香澄みたいなのは初めてなんだ・・・」
そんな2人の言葉を聞いて香澄は以前にあった出来事を思い出して顔がどんどん暗くなったと思った途端弦太朗へと泣きついた。
「あ~!!ゲンちゃん!!変身してギターケース出して~!!」
「そんなこと出来ねぇぞ?」
「えっ~!!じゃあギター没収されちゃうよ~!!」
「今回は香澄が悪いからなぁ・・・」
「さーやまで~!!どうしよ~!!没収されちゃうよ~!!」
「もう学校前だぞ・・・」
「もう諦めるしかないね・・・。今から家に帰ったり私の家に置きに行ったりしてたら遅刻しちゃうし・・・」
「それにあそこに紗夜がいるしな・・・」
しかし、香澄が泣きついた場所は校門のすぐ近くで今から自宅や沙綾の家に置きに行く時間もない。
そのうえ校門の前には数名の風紀委員とその中に紗夜がいることを弦太朗が見つけた。
香澄は肩を落として落ち込んで諦めの表情を浮かべて学校へと向かっていくが、紗夜の様子がおかしいことに誰もがすぐに気が付いた。
「紗夜!!おはよう!!」
「・・・」
弦太朗が最初に挨拶をするも、心ここにあらずといった様子で彼女からの返事がない。
それを不審に感じた沙綾達も思わず声をかけてしまう。
「・・・紗夜先輩?」
「あの・・・」
「・・・如月さんに山吹さん、それに戸山さん。おはようございます」
「紗夜?朝からどうしたんだ?」
「なんでもありません・・・。皆さんもすぐに授業が始まります。私はもう行きますので・・・」
「嘘・・・。ギター没収されなかった!!」
「何で・・・?」
「紗夜どうしたんだ?」
紗夜は弦太朗の問いに答えると香澄のギターを没収することも無く先に教室へと向かってしまった。
その光景にギターを没収されることを覚悟していた香澄達には驚愕と困惑に包まれる。
その光景を見ていた周囲の生徒達も紗夜の行動に驚きの声が挙がり、学校内では”番犬”とまで言われる紗夜が香澄のギターを没収しなかったことに一緒にいた風紀委員もどうすればいいか対応に困り困惑してしまう。
不思議に多いながらも彼らはそれぞれの教室へと向かっていき、弦太朗が教室に入ると信じられないような光景が広がっていたが、そんな彼の元へと教室にいた2人の生徒が歩み寄ってくる。
「あっ・・・如月くん・・・おはよう・・・」
「あら、弦太朗。おはよう」
「花音に千聖、おはよう・・・なぁ、あれはなんなんだ?寝てるみてぇだけど・・・」
弦太朗が教室にいるある人物を指差す。その指差す先には紗夜が机に突っ伏して完全に動かなくなっている光景が広がっていた。
「知らないわよ・・・」
「それに紗夜ちゃん・・・さっき来たと思ったらああなっちゃって・・・」
「紗夜はさっきまで校門にいた時からおかしかったぞ?香澄がギターを弾きながら来てても注意すらしなかったからな・・・」
「なんですって・・・」
「それは・・・重症・・・だね・・・」
「弦太朗におかしいなんて言われるなんて重症ってレベルを超えてるわね・・・」
弦太朗から校門での出来事を聞いた2人は困惑の表情を浮かべる。
あの紗夜が目の前で校則違反を堂々と見逃したという事実もそうだが、千聖は弦太朗に「おかしい」とまで言わせたと言う事実に驚いていた。
「もしかしてバンドで何かあったのかな・・・?」
「それ以外ないと思うわ。でも、何でああなってしまったのかしら・・・?」
「時間がねぇけど・・・あこにでも聞くか?」
「バンドの事だったら本人じゃ誤魔化しそうね・・・」
「だったら巴ちゃんかな?あこちゃんのお姉ちゃんだし・・・」
「分かった!!」
バンドで何かあったのかをあこに電話で聞こうとマグフォンを取り出した弦太朗だったが、千聖達の言葉を受けてあこでは無く巴に電話を掛けるとすぐに巴が電話に出た。
『おう。如月か?』
「巴、ちょっと聞きてぇことがあるんだけどよ。朝のあこってどんな感じだった?」
『あこ?あぁ、起きてきた時からすっげー疲れてた感じだったな・・・。とりあえず学校は休ませたけど・・・』
「あこもか・・・」
「間違いないわね・・・」
どうやら、あこも紗夜同様に朝から疲れている様子だったことを聞いて弦太朗達はバンドで何かあったことを確信したが、その言葉を巴が聞き逃さなかった。
『おい。あこ”も”ってどういうことだ?』
「あぁ、実は紗夜もなんだよ」
『そうだったのか。あこの奴、最近バンドの練習を遅くまでやってるみたいだしな・・・』
「とりあえず、なんかあったら教えてくれ」
『おう!!』
『巴ちゃん、誰と話してるの?』
『如月たちだけど?』
巴の電話からつぐみの声が聞こえたと思った途端、電話の向こうが突如として騒がしくなる。
その理由が分からない弦太朗は首を傾げると同時に巴との通話が切れる。
「・・・こっちも今、薫さんにリサちゃん達の様子を聞いてみたから、分かったら教えるね・・・」
「花音もサンキューな」
「うん。流石にあの調子だとこっちも調子が狂っちゃうよ・・・」
「それに燐子ちゃんが学校に来てないのも気になるわね・・・」
そんな会話をした少し後に授業開始のチャイムが鳴るが燐子が教室に現われることはなく、その後に現われた教師も紗夜の姿に困惑しながらも授業は進んでいった。
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あーこりゃ2章よりも短くなりそうだなぁ・・・(遠い目