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さぁてと・・・
これはどうなるんでしょうね?
「うぉおおおお!!」
「弦太朗!?何やってるの!!」
ドライバーを手に持ったままカプリコーンへと駆け出していった弦太朗はその勢いのまま蹴り飛ばす。
そのことにリサが驚きの声をあげてしまうが、驚いたのはリサだけではなかった。
「・・・!?」
「ねぇ!!あのヤギもなんか驚いてない?」
「日菜?何を言ってるの?そんな訳が・・・」
「げんたろー!!」
「あこたちは下がってろ!!」
「うん!!」
日菜の言葉を否定しようと紗夜がカプリコーンを見ると、彼女の言った通りカプリコーンは焦ったような様子で弦太朗を見ていた。
明らかに人間ではない自身に向かって、何かを手に持っただけの男子高校生がそんな自身に怯えるどころから立ち向かってきたと言う事実に驚きを隠せなかった。
そんなカプリコーンを他所に弦太朗は手に持っていたドライバーを腰に巻いて構えると同時にカウントダウンが響いてくる。
3―――――――
2―――――――
1―――――――
「変身!!」
その言葉と共に弦太朗はフォーゼへと変身すると先ほど以上にカプリコーンは驚いた様子を浮かべていた。
「!?!?!?」
「宇宙・・・来たぁーーーーーーーーーーーーーー!!」
「「きたーーーーーーーーーー!!」」
「あこ!!」
「日菜もふざけないの!!」
「何で驚いてるか分かんねぇけど・・・”仮面ライダーフォーゼ”!!タイマンはらせてもらうぜ!!」
――ロケットON――――――――
その言葉と共にフォーゼはロケットを起動するとカプリコーンを巻き込んで店の壁を突き破り1階のフロアへと堕ちていく。
そしてその2人を見た周囲の人間は突然現れた異形の姿を目にして恐怖の叫びをあげながら逃げ惑う。
「いってー!!でも、演奏される前にやるしかねぇ!!」
「げんた・・・!!」
「ちょっとあこ!!人がいるからダメ!!」
「むっ~!!」
「今井さん!?宇田川さんに何を・・・?」
「わかんない~」
「名前を呼ばない様にしてるのでは・・・?一応、正体隠してるつもり・・・ですから・・・」
「あ~、そう言えばそうだったね~。すっかり忘れてたけど!!」
「でも、どうしてあそこまで焦っているんでしょう?」
落下したフォーゼ達を上の階から見下ろしてあこが声を出そうとした瞬間にリサがその口を抑え込む。
そんな彼女達の視線の先では焦る様な様子でフォーゼがカプリコーンに拳を振っていた。
「なんとかして、ギターを離させねぇと・・・!!でも、スイッチを入れ替える隙がねぇ・・・!!」
「・・・!!」
天校のカプリコーンが持っていた”人を興奮状態に陥らせる”能力。
それをここで使われることを恐れていたフォーゼは拳をカプリコーンに振り続けて演奏させる隙を与えていなかったが、流石に通常のベースステイツの拳では決定打はおろか大きなダメージすら入らない。
しかし、カプリコーンも戦闘に慣れ始めたのか、フォーゼの攻撃を少しづつだが捌き始めていた。
そんな中で天校でカプリコーンと戦った時の事を不意に思い出すとここである違和感に気が付いた。
「こいつ、ギターを守ってるのか・・・?紗夜達の前でギターは狙いにくいけど・・・」
フォーゼの言うように今のカプリコーンは攻撃を受ける際も、ストラップで自身の前に掛けているギターを守る様に身体で攻撃を受けていた。
それに気が付くと先ほど先ほどまで一緒にいた紗夜と日菜の顔が思い浮かび罪悪感を感じたが、すぐにそれを振り払ってギターに攻撃を集中させるとカプリコーンは余裕が無くなり攻撃を身体で受け止める回数が増えていく。
それに伴ってカプリコーンは少しだけダメージを追ったような様子を見せていく。
「これなら・・・いける・・・!!」
「ゲンちゃん!!」
「日菜!?何で!?」
カプリコーンを攻撃していたフォーゼだったが、その最中で同じ日菜の声が聞こえてきてしまいフォーゼの意識は少しだけカプリコーンから逸れてしまった。
その僅かの隙にカプリコーンはギターの弦の1つを指で弾く。
それと同時にギターからは音符が現われるとフォーゼを巻き込んで爆発する。
「のわぁ!?」
「げんたろう!?」
「今、ギターから音が出たら爆発しました・・・」
「えぇ・・・どうなってるのか気になりますね?」
「ちょっと!!みんな!!」
「って・・・皆来たのかよ!!アブねぇ!!・・・のわぁ!?」
フォーゼが飛ばされるのと同時にRoseliaのメンバーも近くに来てしまい、そんなわずかな時間でカプリコーンはギターを構えて演奏を始めてしまった。
その演奏と同時にRoseliaへむけて五線譜と音符が飛んでいった。
そう思っていたら突如として彼女達から突如として逸れていき、その一部がフォーゼに直撃した。
「なんで急にげんたろうのほうに行ったの!?」
「これって、賢吾が言ってたチューニングが合ってないって奴か・・・!!」
「それって狙いが付けられないこと!?」
「みんな!!なるべくこいつの音を聞かないようにして逃げろ!!」
――――ビートON――――――
「うんっ!!げんたろう!!頑張って!!」
フォーゼがビートを起動しながら叫ぶとあこが燐子を引いて駆け出し、その後ろをリサと日菜が走り出すが―――
「おねーちゃん!!」
「紗夜!?何やってるの!!」
「凄い・・・」
紗夜はカプリコーンの技術に心を奪われてその場から動けずにいた。
そんな紗夜に気がついてリサたちが叫ぶが彼女は全く動くことが無く、それを見て日菜が再び戻ってきた。
フォーゼもカプリコーンの演奏に対抗してビートを音をぶつけるが、チューニングが合っていない演奏にも関わらずビートの音が少しずつ飲まれていくことに焦りが浮かんでいた。
「日菜!!早く行け!!」
「おねーちゃん!!行くよ!!」
「日菜!!離して・・・!!」
しかし、紗夜はカプリコーンの演奏に完全に心を奪われてその場を動こうとしない。
「おねーちゃん!!」
「日菜!!」
「ゲンちゃんの邪魔しちゃダメだよ!!」
「・・・・・・」
日菜の怒気を含んだ声に流石の紗夜もしぶしぶといった様子で離れて行く。
それを見たカプリコーンはフォーゼの足元に向けて音符と五線譜を飛ばすと周囲は土煙があがる。
そして土煙が少しずつ晴れていくが―――
「逃げられたか・・・」
煙が晴れたそこにはカプリコーンの姿が見当たらないことを確認したフォーゼは変身を解除してモールの外に出るとその姿を見たあこが彼目掛けて駆けだしてくる。
「げんたろう!!大丈夫!?」
「あこか、わりぃな・・・逃げられちまった」
「そっか・・・でも、無事でよかった~!!」
「それはいいんだけど・・・あれは何やってんだ・・・?」
弦太朗は不思議そうに指を指すその先には不思議な光景が広がっていた。
「おねーちゃん!!」
「紗夜!!何で危ないのに残ったの!!」
「すいません・・・」
「謝ってるだけじゃ分かんないよ~!!」
「それに謝るのは私達じゃなくて弦太朗でしょ!!」
「あの・・・氷川さんも反省してる見たいですし・・・。それに無事だったんですから・・・」
「燐子ちゃん!!ダメだよ!!」
「そーだよ!!無事だったけど!!それはそれ!!」
「ですが、地面に正座させる必要はないんじゃ・・・」
「謝罪は形から入るって前に千聖ちゃんが言ってたよ!!」
「ちゃんとしておかないと教育上ダメだからね!!」
「なにって・・・紗夜さんのお説教だよ?」
「・・・ちょっと止めてくる」
彼らの視線の先では先ほどの紗夜の行動に対して妹と母がお説教を行っており、そんな間でオロオロし始めた燐子を見かねて弦太朗がその説教を止めに入った。
そして弦太朗の言葉を聞いてお説教が終了したが、ふと日菜が気になったことを口にした。
「そう言えばゲンちゃん。なんであの時「音聞いちゃダメ」なんて言ってたの?」
「あー弦太朗がそう言えばそんなこと言ってたっけ?逃げろってことしか頭に入ってこなかった・・・」
「私はあこちゃんに引っ張られて、音なんて聞いてる余裕なかったです・・・」
「げんたろう教えて?」
そう言って視線が弦太朗に集まると、何て説明しようか考えてからなるべく分かりやすい様に理由を語った。
「あいつ、音楽で人を暴れされることが出来るんだ」
「だから、そう言ったんだ~」
「でも、アタシ達暴れたりしてないよ?」
「まぁ、天校の奴だけかも知んねぇけど・・・」
「ですが、姿が一緒だったら同じことが出来ると思います・・・」
「あ~。ゲームの敵も見た目一緒だと同じことしてくるもんね!!」
「すいませんでした・・・」
弦太朗の説明にそれぞれ反応を示し、彼女達は弦太朗に送られながら家へと帰っていった。
そして、その日の夜―――
「あの演奏・・・私と比較しても比べ物にならないくらい上だったわね・・・」
紗夜はベットに寝転がりながらカプリコーンの短い演奏を思い出して感じていた。
あの演奏の技術はただモノではないと―――
「こうは言いたくないけど、いい刺激にはなったわね・・・。明日も練習だからそろそろ寝ないと・・・」
「おねーちゃん!!」
そう言って紗夜がスマホから目を離すと同時にようやく直った彼女の部屋の扉が勢いよく開けられる。
「日菜。ノックしてから入りなさい・・・。それでどうかしたの?」
「えっとね!!さっき彩ちゃんが動画送られたんだけどね!!この動画のギターすっごくるんっ♪ってするの!!一緒に見よ!!」
「・・・もう、ちょっとだけよ?」
「わ~い!!」
そうして紗夜は日菜と身体を寄せ合ってスマホの画面を覗き込むが、画面が変わることはなかったが代わりにギターの演奏が聞こえ始めると紗夜の表情が変わる。
「これって・・・!!」
「おねーちゃん達の曲だよね!!」
「・・・えぇ、聞いてコピーしたにしては再現度も高いし、とてつもない技術ね・・・」
「でしょ~!!」
「もうちょっと聞きましょうか?」
「うんっ!!」
こうして姉妹は仲良くスマホから流れてくるギターの演奏を聞き入った。
しかし、これが悪魔の音楽であることをこの時の彼女達は知る由もなかった。
―――――――
楽器屋での彼から逃げて、誰もいない場所でスイッチを切る。
そしてスマホを取り出して自身の姿を確認するとちゃんと人間の姿に戻っていた。
「・・・」
そして自分の身体を確認するが、彼に攻撃された箇所が多少痛む程度でそれ以外は全く問題がないことを確認した。
だけど彼のお陰でこれの使い方が分かった。
後は―――
「そろそろ・・・か・・・」
とてつもない罪悪感を感じるが、これも大切な彼女のため―――
そう自分に言い聞かせて、そのままの足で家に帰っていった。
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