さあてと、そろそろRoselia篇も畳みに・・・イクゾ! デッデッデデデデ!(カーン)デデデデ
目覚まし代わりのスマホのアラームの音が鳴り響くと私はベットの上で目を覚ましてその体を起こしてアラームを止める。
しかし、ここで私はふと違和感を感じた。
「・・・月曜日?」
スマホの表示がおかしい。
昨日の土曜日は急にCiRCLEが借りれなかったから自主練習をしてそれから寝て日曜日のはずなのに、どうして平日のアラームの時間になっているのかしら?
「・・・それにしてもリアルな夢だったわね」
私は不意に寝ているときに見ていた夢を思い出す。
寝坊してCiRCLEに向かってる時に弦太朗のバイクに乗せられて、それから・・・
「・・・っ!!頭が・・・!!」
しかし、ここから先の夢が思い出すことが出来ず、思い出そうとしてもそれを拒否するかのように頭に痛みが走り私はここで思い出すのを諦めた。
「とりあえず学校行かないと・・・」
モヤモヤした気持ちのまま学校へ行く準備を整えて私は家を出ると1人で歩き出すが、おかしいわね・・・
学校に近づいているはずなのに生徒の人数が少ない・・・?
それにみんな疲れたような顔をしているわね?
そんな違和感を感じながら私は教室の席に着いたが、やっぱり人の数が少ない上に多くの生徒達が疲れたような表情を浮かべていた。
「どういうこと・・・?そうだわ・・・」
そういえば昨日の事だったらスマホを見れば何か分かるんじゃないかしら?
その考えが浮かんでスマホを見ようとすると急に体の力が抜けていき、スマホを教室の床に落として私はそのまま席に座り込んだ。
「友希那!!先に行ってたんだ!!・・・って大丈夫!?これ友希那のスマホだよ?」
「リサ・・・」
リサが遅れて教室に入ってくると、私が落としたスマホを拾い上げる。
彼女は他の生徒達とは違って疲れている様子も無く私の様子を気にかけていた。
それを見た私はリサに問いかけた。
「リサ、ちょっといいかしら?」
「ん?どうしたの?」
「昨日の私って何をしていたのかしら?」
「・・・はい?」
「実は・・・昨日の事、何も覚えてないのよ・・・。思い出そうとしたりしても頭が痛くなるし、スマホを見ようとしたら気分が悪くなってしまって・・・」
私のその言葉を聞いてリサは何かを考えてから私の質問に答えた。
「・・・私、昨日はバイトが急に伸びちゃって練習に出れなかったから分かんないな~」
「・・・リサ?」
「友希那!!そろそろ授業始まるからアタシも席に行くね~」
「えぇ・・・」
自分の席に座るとすぐにスマホを弄りだしたリサの姿を見て、パズルのピースが嵌まらなかった時のようなモヤモヤした気分になっていた。
そんな中で先生がやってきて今日の授業が始まるが私は授業に意識を集中させることがそのままズルズルと時間が過ぎて昼休みになり、リサが私の元までやってきた。
「友希那~!!お昼食べよ~!!」
「ごめんなさい。行くところがあるの・・・」
「ちょっと友希那~!?」
私はリサを置いて教室を出て目的地へと向かうが、そこに近づいていくにつれて周囲が騒がしくなるが、その事を気にすることも無く目的地の教室へと入るとみんな疲れたような表情を浮かべている。
その中で私は目的の人が友人たちと昼食を取っているのを見つけると彼女に向かって歩き出す。
「あれ・・・?友希那先輩?どうしたんだろ・・・?」
「ここ1年の教室だよ・・・?」
「あこ、ちょっといいかしら?」
「・・・?どうしたんですか?」
私はあこへと声をかける。
あこも朝日さんも戸山さんの妹さんも私がここに来たことに首を傾げていた。
それに朝日さんが凄く疲れた表情をしていたのが気になったが私は早速本題を切り出した。
「昨日の練習についてなのだけれど、どうだったかしら・・・?」
「・・・」
何か変なこと言ったかしら・・・?
私の言葉を聞いてあこが言葉を詰まらせていたがここで戸山さんの妹さんから声が挙がった。
「そう言えば!!昨日はCiRCLEでトラブルがあったから練習中止にしたって聞きましたよ?」
「そう・・・」
妹さんがそう言っているが私には全くその時の記憶はない。
でも、なんで・・・
「・・・でも、なんであこじゃなくてあなたが答えてるのかしら?」
「お姉ちゃんから聞いたんですよ。お姉ちゃんたちもCiRCLE行くって言ってたんですけど・・・」
「そうだったの・・・。それじゃあこ。放課後の練習で・・・」
「はい・・・」
そう言って私はあこ達の教室を出て自分たちの教室へと戻っていく。
しかし、あこから昨日の事を聞いても朝からのこのモヤモヤが晴れることもなかった。
―――――――――
友希那が動いていた一方、花咲川でも大勢の生徒達が疲れ切った表情を浮かべていた。
その中には先日暴走していた紗夜も含まれていた。
「紗夜?大丈夫か・・・」
「大丈夫・・・です・・・」
「机に伏せてそんなことを言われてもな・・・」
「本当にみんな音楽聞いただけでああなっちゃったの・・・?」
そう言って弦太朗と話していた花音は顔を挙げると紗夜だけではなく、多くの生徒達が彼女同様に疲れて机に伏せていた。
「そういや、紗夜は昨日の事とかハッキリ覚えてるか?」
「日菜と音楽を聴いて寝たところまでは覚えてますが、そこから先はハッキリとは覚えてませんが・・・」
「リサ達から聞いたぞ、ポテト食いながらギター弾いてたって・・・」
「うぅ・・・言わないでください・・・」
「もうみんな知ってるぞ?」
「恥ずかしいですから・・・見ないでください・・・」
「ふふっ・・・」
紗夜は弦太朗の言葉を聞いて顔を真っ赤にするが、疲れからか腕をあげることが出来ずにその顔を弦太朗達に晒していた。
そんな空気の中で彼らの話を聞いていた彼女は1人で俯いて震えていた。
「燐子ちゃん・・・?どうしたの・・・?」
「自分もああなってしまうと思うと・・・怖くて・・・」
「きっとそれよりも先に如月くんがなんとかしてくれるよ!!それに香澄ちゃんだって聞いても大丈夫だったんだから・・・!!」
「・・・」
「・・・ふえぇ~!!」
そんな彼女に花音が疑問に思って声をかけると、燐子を励まそうとするが、花音の言葉ではどうともならず逆に花音が慌てだして弦太朗がふと考えだす。
「でも、沙綾と一緒に聞いてたって言ってた香澄は大丈夫だったんだ・・・?」
「聞いてた時間が短いから・・・じゃないよね?沙綾ちゃんと一緒だったんだし・・・」
「「う~ん・・・」」
「花音~!!」
「あっ・・・こころちゃん・・・」
弦太朗と花音は2人でその事を考え出すも全く案が出てこない所へと教室の扉を勢いよく開け放ってこころが颯爽と3年生の教室へと現れる。
「さぁ!!花音!!これからライブをするわよ!!」
「えぇ!?でも、この後も授業があるよ・・・?」
「みんなが笑顔の方が大切よ!!すぐに準備をしましょ!!」
「ふえぇ~!?」
こころは笑いながら花音の腕を引いて教室から飛び出していくと、教室はいつも以上に静まり返る。
その空気の中で燐子は思い詰めたような表情を浮かべていた。
「私も何か出来ることは・・・」
「燐子?どうしたんだ・・・?」
「いえ、如月さんや弦巻さんみたいなことは出来ないですけど私にも何か出来ないかなって・・・。それに、私達の音楽があんなことに使われるのは嫌ですから・・・」
「燐子・・・」
「如月さん・・・何かありませんか?」
普段の燐子から想像もつかないようなハッキリとした言葉と上目遣いに弦太朗は驚きと焦りの表情を浮かべるが、そこから必死になって何かを考えている弦太朗の姿を燐子はどこか緊張した面持ちで見守っていた。
「だったら・・・」
「はい・・・」
「紗夜のこと頼むわ。・・・流石に俺じゃどうしようも無いことも多いかんな・・・」
「あっ・・・はい・・・」
しかし、弦太朗から返ってきた言葉に意気込んでいた燐子はやる気がから回ったかのような気分を味わって肩を落としてそれに答えることしかできなかった。