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~~~小ネタ34:氷川紗夜の日常-4
事件が終わった後日、紗夜はリサの事を呼び出し、ドリンクバーで確保した飲み物を片手にファミレスで向かい合っていた。
「それで紗夜~。なんでアタシだけ呼び出したの?」
「今井さんにご相談したいことがありまして・・・」
「うんうん・・・。それはいいんだけど何でアタシだけなの?」
「・・・・・・あまり皆さんに話すことではありませんし、それに今井さん以外は疎いと思いまして・・・」
「ゴメン。それだけじゃわっかんないかな~・・・」
「お待たせしました~。こちらご注文のポテトになりま~す」
「ありがとうございます」
「では、ごゆっくりどうぞ~」
話の最中に紗夜の前に山盛りのポテトが現われたが、紗夜は何故かそれに手を付けようとしない。
普段の紗夜からはあり得ないそれを見たリサの背筋に冷たい何かが走る。
とてつもなく嫌な予感を感じ取ったリサは身構えると紗夜からの言葉を待つ。
「とりあえず話してみなよ?」
「えぇ・・・実は・・・・・その・・・あの・・・」
「ん・・・?」
身構えたリサだったが紗夜の様子がおかしい。
もしかして事件の後遺症では?とリサは感じたがそれは誤りだとすぐに理解した。
モジモジし始めたと思えば顔が赤くなり始める。
熱でもあるのか?
それともお手洗いを我慢してるのか?
そんなことを考えてたリサだったが、決して口に出さずに紗夜の言葉を待っていると絞り出すような声で彼女は話し始める。
「その・・・えっと・・・如月さんについて・・・」
「ん?弦太朗・・・?もしかして勉強について・・・?」
「いえ・・・勉強ではなくて・・・」
「だよね~。それだったら燐子だし・・・」
どうやらリサの考えが違ってたようだ。
でもそうなると運動の何かと考えたが、それだったらあこでも妹の日菜でも問題はない筈―――
他にはRoseliaでは間違いなく料理は1番出来るけど、紗夜が弦太朗に料理なんて想像できないし、あの紗夜が恋愛なんて考えられない―――
考えるほどに意味が分からなくなってきたリサだったが、とりあえず考えるのはやめて紗夜の言葉を気長に待つ。
そしてリサは落ち着くために手に持っていた飲み物を口に含むと同時に紗夜は話の続きを始めた。
「私は・・・その・・・・・・如月さんを愛しているようです・・・」
「ブッー---!!ゴホッ!!」
「今井さん?どうしたんですか?」
「いや~・・・ごめん。ちょっと変な聞き間違いしちゃって・・・。悪いんだけど・・・もう1回言ってくれる?」
紗夜の突然の告白にリサは口に含んでいた飲み物を噴き出して綺麗な虹を作る。
流石に聞き間違いだと思った彼女はもう1度紗夜に聞くとまた飲み物を口に入れてしまった。
「恥ずかしいですが・・・私は如月さんを愛しているようです・・・」
「ブッー---!!」
聞き間違いではなかった。
リサは再び口から飲み物を噴き出してしまい汚い
その様子に怪訝そうにリサを見詰める紗夜だったがリサは震える手で飲み物を口に運ぶとそれを勢い任せに飲み干してなんとか落ち着きを取り戻すとリサは彼女に問いかける。
「うん・・・。それで紗夜はどうしてそう思い始めたの・・・?」
「この間起こった湊さんのお父様の事件の時なんですが・・・その時に如月さんに色々してもらって・・・」
「アタシは紗夜がお米様抱っこされてるの見たくらいだけど・・・」
「お米様抱っこ・・・?何のことですか?」
「紗夜が練習の時に弦太朗の肩に担がれてたでしょ?あれのことだよ」
「そうだったんですか・・・ふぅ・・・」
リサの説明に納得した紗夜は飲み物と飲むが、全くポテトに手を付ける様子もなく話を続けていく。
「実はあの後から変なんです・・・」
「変・・・?どういうこと?」
「その・・・最初はあの・・・お米様だっこですか?あれ、最初は苦しかったんですが・・・。段々とあの苦しいのが気持ちよくなって・・・その・・・」
「・・・」
「今井さん・・・?コップ落としましたよ・・・?それに頭を抱えてどうしたんですか?・・・まさかまだ後遺症が!?」
「いや・・・違うから・・・。絶対に違うからね・・・」
「それで・・・これが恋というものなんでしょうか・・・?」
「あーうんうん。そうそう・・・」
「やっぱりそうだったんですね!!ポテト冷めてしまうので頂きますね」
突然の告白にリサは手に持っていたコップを落としてそのまま頭を抱えてしまった。
その様子に紗夜は驚いた表情を浮かべるがなんとかリサはそんな彼女に答えるが、紗夜は首を傾げるがすぐにポテトを貪り始める。
そんな彼女を無視してリサは必死に頭を働かせる。
―――音楽と猫にしか興味のない友希那
―――匂いフェチと言う扉を開けた燐子
そして今、自身に
Roseliaメンバーの信じがたい現実に頭を抱えてしまったリサだったが、そんな彼女は1人だけ希望を見つけた。
「あこ・・・」
リサはここで弦太朗と関わってからあこだけは中二病が改善されてきていることを思い出す。
彼が来る前はよく「闇の力が~」と言っていたが、本当に闇の力を目の前にしてからはそのような発言が格段に減っていた。
彼女はこの希望に縋るしかなかった。
「あこだけはちゃんと育てないと・・・唯一まともな思考のアタシが―――!!」
「今井さん、何か言いましたか?すいません。ポテトおかわりお願いします」
あこに希望を見出していたリサだったが、彼女は自身もまた母性愛が暴走していることに全く気が付いていない。
現状としてきわめてノーマルな状態で成長中のあこ。
彼女の未来の結末は―――まだ誰も知らない。
~~~小ネタ35:弦太朗のギター特訓・花咲川篇
花咲川の生徒会室。
そこでは燐子と紗夜が生徒会の仕事をこなしている横で弦太朗がポピパと共に昼食を取っている中で、ふと紗夜の言葉が響く。
「そういえば如月さん。聞きたいことがあるのですが・・・」
「ん?なんだ?」
「先日、湊さん達と話していた時に「元プロに教わった」と言っていましたが・・・」
「っても、本当に少しだけだけどな」
「・・・先輩の知り合いにプロの人がいたの?」
「そうなの!?」
「へぇ~」
「お前の人脈どうなってんだよ・・・」
「グヌヌヌヌ・・・!!」
香澄達が驚きの声を挙げる横で沙綾は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべてたが、そこでおたえがあることを思い出す。
「そういえば、前に先輩のギター弾くのを聴くって言ったけど聴いてない・・・」
「あの時は日菜さんをバイクで送りにいっちまったからな・・・。その後は色々あったしな・・・」
「そうだね」
「でも、おたえ達に比べたら大したもんじゃねぇぞ?」
「だったら私が教えてあげる!!」
「なら私も・・・」
「香澄!?」
「おたえもそれでいいのか?」
「グヌヌヌ・・・・!!カスミィ・・・オタエェ・・・!!」
盛り上がるポピパ達だったが、ここで彼女達にとって予期しない人物の言葉が耳に入ってくる。
「面白そうですね。私と白金さんも参加してもいいでしょうか?」
「紗夜・・・?お前、練習はいいのか?」」
「えぇ、ちょうど今日はRoseliaの練習も休みですからね」
「あの・・・私、家でゲームを・・・」
「白金さん?」
「いえ・・・行きます・・・」
紗夜の必死な顔を見て、燐子はそんな紗夜が可哀そうになってしまい彼女に着いて行くことに決めた。
そして放課後に、彼女達は有咲の蔵へは昼に集まっていた8人が集結して、ギター組による弦太朗の指導が始まった。
―――香澄の場合
「やっぱり、香澄達みてぇには出来ねぇな・・・それでここからはどうやってやるんだ?」
弦太朗は昔JKの父親に教わった内容を思い出しながらギターの弦を弾く。
そして、この後はどうするのか香澄へと聞くが―――
「ここからはね!!じゃーんってやってバーンってやるとね!!キラキラドキドキするの!!それで」
「全く分かんねぇ・・・」
「如月、香澄が言ってんのはな・・・」
「いや、何で有咲は分かるんだよ・・・」
「もう慣れた・・・」
結果:香澄語が理解できない弦太朗、有咲の翻訳サポートがあっても理解できなかった。
―――紗夜の場合
「このお菓子堅くて袋が切れないです・・・」
「燐子先輩、こいつに頼みましょう。ポテト・・・袋切ってくれ」
「あっ・・・ありがとうございます・・・」
紗夜達の目の前で燐子と有咲達はお菓子を摘まみながら談笑している所でポテチョッキンが跳ね回る。
「ここどうすんだ・・・?って紗夜?」
「・・・」
「お~い。こっち見ろ~!!」
「ポテェ・・・」
結果:目の前で動くポテチョッキンに目が眩んでそれどころではない
―――たえの場合
「おたえ・・・ここなんだけどよ」
「そこはね・・・こうやって・・・そうそう、さっきよりいい感じ」
「すげーな。おたえ」
「ちっちゃい時からやってるし、たまにさーなん達に教えてるからね」
「へぇ・・・」
「一番問題だと思ってたおたえのやつが一番教えるのうめぇじゃねぇか・・・」
「ああすればよかったのね・・・」
「氷川さんはそれ以前の問題かと・・・」
結果:一番の問題(と思われていた)人物が一番教えるのが上手いことに外野が驚愕した。
そして一通り彼女達からギターを教わった弦太朗は一旦休憩に入ることにした。
「弦太朗!!今度私がドラム教えてあげるね!!」
「沙綾はバンドに店の手伝いで大変だろ?そんな沙綾に無理させるわけにはいかねぇよ。それにドラムなら賢吾―――天校のダチが出来るからやるならそいつに教えてもらうわ」
「キィーーーー!!」
「沙綾・・・ドンマイ・・・」
沙綾がドラムの練習を提案するが「賢吾がいるから」「沙綾も忙しそうだから」という理由で断るが、それを聞いて沙綾はおかしな声を挙げる。
そんな中で申し訳なさそうな表情を浮かべた人物たちがいた。
「りみに燐子?どうしたんだ?」
「えっとね。さっきの光景をお姉ちゃんに送ったんだけど・・・そしたら・・・」
りみが話している最中にも拘らず弦太朗のマグフォンが鳴ると弦太朗はその相手を確認することなく電話に出てしまった。
「もしもし・・・?」
『ちょっと弦太朗!!どういうこと!?』
「うぉ!?ゆり?いきなりどうしたんだ?」
電話の相手はりみの姉であるゆり。
連絡してから行動に起こすその電光石火の様な速さにりみを含めた全員が驚愕していた。
『「いきなりどうしたんだ?」じゃないよ!!なんで弦太朗がギターやってるの!?』
「前にダチの親父に教えてもらってな・・・」
『そんなこと!!私!!聞いてない!!』
「言ってなかったしな・・・」
『今度帰ってきたら私とりみの3人で一緒にやるからね!!ギターちゃんと練習しておいてね!!』
「おい!!・・・ってもう切れちまった・・・」
「りみ・・・?どういうことか説明してくれるよね・・・?」
「牛込さん・・・?」
「お姉ちゃん~!!なんでそんなこと言ったの~!!」
「りみは行っちまったな・・・そんで燐子はどうしたんだ?」
海外のゆりからの怒涛の電話が切れると沙綾と紗夜の理不尽な怒りがりみを襲い2人によって外へと連れ出されてしまった。
ポピパにとっては沙綾の行動に慣れてしまった為あまり気にしている様子がないことに燐子は驚かずにはいられなかったが弦太朗の言葉ですぐに再起動した。
「えっと。先ほどの出来事をあこちゃんに話してたんですけど・・・そしたらそれが何故か日菜さん達にも伝わってしまったみたいで・・・」
「燐子ってメールとかだと顔文字使うんだな・・・」
そう言って燐子は自身のスマホの画面を見せるとそこにはあことの履歴が表示されていた。
表示されていたのだが、その内容に弦太朗は思ったことをそのまま口に出してしまう。
「いえ・・・そこは重要じゃなくて・・・」
燐子が話している最中にも拘らず再び弦太朗のマグフォンが鳴ると弦太朗は懲りずに相手を確認することなく電話に出てしまった。
『もしもし!!ゲンちゃん!!今度は羽丘のみんなとやろーね!!』
「日菜か?・・・まぁそれはいいけどよ・・・」
『後ね、これ話知った時に蘭ちゃんが怒ってたよ?そんじゃー私これからアイドルの仕事にいくから!!バイバーイ!!』
彼女もまた台風の如く用件だけ伝えて電話を切ってしまい静まり返る蔵内。
「とりあえず、先輩」
「ん?」
「続きしよっか?」
「おう!!」
「おたえ!!私も一緒にやるー!!」
「それなら有咲達も一緒にみんなでやろ?」
「燐子先輩どうぞ?私は見てますんで」
「分かりました・・・」
彼らは静まり返った蔵内で、弦太朗は羽丘組とのギター練習から目を背けるためにおたえ達と共に再びギターを弾き始めるのだった。
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小ネタ解説
小ネタ34
3438315です。
小ネタ35
ゲンちゃん本編でギター弾いてたし、そこに楽器してる子達がいたらそうなるよ・・・
いつかは羽丘篇を・・・
今回の小ネタは次回で終わりです!!