次の話以降は基本的には3人称視点をメインにしていこうと思います。
(見た目最悪じゃねぇか。何を考えて相手の高校は不良を送ってきたんだよ・・・)
私と同じ壇上に立つ男子。
それが噂の転校生だ。
生徒会の会議で以前から話だけは聞いていた。
”共学化に向けた男子生徒の試験編入”という題目で、数か月間だけうちの学校に通うことになった男子。
初めて見た第一印象は最悪だ。正直、この人選は明らかに失敗だろう。こいつを送り出した相手の学校側に文句を言ってから、送り返してやりたい。
リーゼントに短ランという姿で”数世代前の不良”を忠実に再現したような服装で、
さながら不良漫画からそのまんま飛び出してきたようなスタイルだ。
この姿だけでも男子になれていない女子高生にとってはあんなのが前にいたら普通はビビる。
それを証明するかのように、集会に参加している多くの生徒の顔が固まってるのが壇上からもはっきり見える。
不良って言葉に過敏に反応しそうな紗夜先輩は表情こそ見えないが、
あれは怒りで肩が震えているということは、壇上からでもはっきりと分かる。
怖がってないとはっきりと分かるのは、沙綾以外のポピパとハロハピの2年生組くらいだ。
ハロハピ組は本当にヤバかったら弦巻さんの黒服さんたちが何とかしてくれるから安心してるのはわかる。
でも、ポピパのメンバーは分からない。
特にあの引っ込み事案なりみが怖がる素振りすら見せていないのが一番の謎だ。
っと、いけない。いけない。空気に呑まれて司会を忘れてしまった。
私は気持ちを切り替えて、会の進行を再開する。
「そっ、それでは転入生に一言挨拶をお願いしたいと思います」
言えた。
少しビビッて最初に言葉に詰まってしまったが問題ない。
後は燐子先輩が、マイクを転校生に渡して自己紹介が終われば教師からの説明等が始まるので司会としての役割を終えることが出来るので、ひとまず安心だ。
しかし、いつまでたっても燐子先輩が動く様子がない。
壇上の舞台袖に待機しているはずの燐子先輩を横目で確認する。
あぁ・・・
あれはダメだ。入学式でのスピーチみたいに目の焦点がまったく合っていない。
それどころか恐怖心で顔が真っ青になって動けそうにない。
他の生徒会メンバーも燐子先輩ほどではないがすぐには動けそうにない。
私は司会用のマイクを転入生の渡すべく、壇上を移動する前に転入生が自己紹介を始めてしまった。
「天校から来た『如月弦太郎』です。俺の夢はこの学校全員と友達になることっす。よろしく!!」
転入生、如月が壇上から降りた後、教師からの説明では、以下の内容が伝えられた。
・学年は3年生。
・男子に慣れてもらうため、たまに他の学年と一緒に授業に出てもらう。
・編入元の学校できていた制服を着用して登校してくること。
・明日から授業に参加する。
あの服装が許される学校って相当ヤベエんじゃねぇか?
しかも、とんでもない爆弾がクラスに来るかもしれないって言うおまけ付きだ。
自己紹介でも感じたが、これはやばい・・・
見た目は不良で、中身は香澄同じようにグイグイ行くタイプだ。
香澄と同じタイプがこれ以上増えたら、過労で倒れる・・・
絶対にこいつとは関わらないようにしよう・・・
そう決めた私は教師の話を聞き流し、集会を終えた。
―――集会終了後
ポピパのメンバーに合流しようとした私を教師が呼び止められ、
教師から出た言葉に私は耳を疑った。
「市ヶ谷さん。すいませんが、本日の昼休みから如月君に校舎の案内をお願いします」
教師からの突然の宣告。
とっさに私は言葉を返した。
「私ですか・・・?同じ学年の先輩方のほうがいいのではないでしょうか・・・?」
「本来なら生徒会長に頼むべきですが、白金さんでは無理みたいですので、
昼休みで終わらなければ午後の授業時間も使ってください。授業は出席扱いにしてもらいますので。それでは市ヶ谷さん、お願い致しますね」
教師は伝えることだけを伝えて、職員室へ向かっていしまった。
こうして私は転入生『如月弦太朗』の学校案内役に強制的に任命されてしまった。
私の覚悟は決めてから10分も持たずに打ち砕かれてしまった・・・
この案内が学校全体を巻き込んだ大事件へ関わってしまう切っ掛けになってしまうことを
この時の私は知らなかったんだ・・・
誤字脱字報告お願いします。
バンドリ時空で学校で男出そうとすると共学化は結構テンプレですね・・・
次回変身させたいですねぇ・・・