うごごごごご・・・
RAS篇の筆が進まない・・・
でもやらねば・・・
「なぁ、ロック・・・」
「・・・」
弦太朗とロックが羽丘から2人で並んで歩いている最中、弦太朗がロックへと話しかけるが彼女は俯いたまま返事がない。
そして商店街にあるますきの実家である八百屋の前でロックは立ち止まる。
明らかに落ち込んでいるのが分かっている弦太朗だったが、流石に気になってしまい彼女と話すべく声をかけながら肩を叩く。
「ロック?」
「わひゃ~!?如月先輩!?」
「うわぁ!?なんつー叫び声挙げてんだよ!?」
「あわわわわ・・・!?」
「落ち着けって!?」
肩を叩いた途端ロックからなんと形容していいか分からないが驚いたような声を挙がると、叩いた側である弦太朗も驚きの声を挙げてしまう。
しかも、商店街で声を挙げてしまったために周囲の視線が刺さっていることにロックが焦り始め、弦太朗が何とか宥めようとするが彼女は一向に落ち着かずにヒートアップしていく。
そんな時に弦太朗の持っていたカバンの中からソフトーニャがロックの前に飛び出して、その顔面に冷風を吹き付ける。
「冷たっ!?ってなんやこれ・・・?」
「前も見ただろ?ほら・・・」
「あの時ってこれだったんですか!?」
ロックは突然の冷気を感じて驚くが、その冷たさもあってかなんとか落ち着くが次はソフトーニャの存在に驚きを隠せずにいた。
しかし、先ほどよりは落ち着いているのが分かった弦太朗はすぐ彼女に話しはじめる。
「ロック、さっきから呼んでたんだけどよ・・・」
「えぇ!?・・・すいません・・・」
「それは気にしてねぇけど・・・。何で急に止まったんだ?」
弦太朗の言葉にロックは申し訳なさそうな表情を浮かべるも、彼は気にするような事も無く疑問を口にしながらロックが視線を向けた方へと視線を向ける。
そこには普段ならますきのバイクが停まっているはずの駐輪場なのだが今はそのバイクが無く、あるのは弦太朗のバイクだけだった。
「そういえば、ますきのバイクがねぇな・・・」
「ますきさん・・・もう会場に行ったのかな・・・?」
「でも、アイツも学校だろ?」
「私、ちょっと聞いてきます」
「俺も行くぜ」
そう言ってロックは八百屋の方に向かって店番をしているますきの父に話を聞くが、まだ帰ってきていないらしい。
ロックと弦太朗はそのまま頭を下げてまた歩き始めると目の前には沙綾の店の袋を抱えている香澄がいた。
「ロック・・・?それにゲンちゃん?」
「よっ」
「香澄先輩・・・」
「・・・」
先日の話を聞いていた香澄は最初に弦太朗へと視線を向ける。
包帯で怪我を隠しているものの以外と元気そうで安心していたが、そんな彼とは対照的にロックの落ち込んでいる様子が気になってしまっていた。
「ゲンちゃん、ロックとお話してきてもいい?」
「おう、それなら俺は沙綾の店で昼飯買ってくるから」
そう言い残して弦太朗がやまぶきベーカリーへと入っていくのを見送った。
香澄はソフトーニャを抱えたロックの腕を引いて近くの公園まで移動すると、ベンチに座ると無言でさっき買ったパンを1つロックへと手渡す。
「・・・いただきます」
「ロック、元気ないね・・・?」
「元気です!!・・・わぁ・・・私、粒あん好きなんです!!」
ロックは不安な気持ちを押し殺して取り繕うも香澄はその嘘を見破っており、香澄はそれを指摘することなくただロックに笑みを浮かべている。
ロックは受け取ったパンを二つに割って中身の話で誤魔化そうとするが、すぐにばれてしまったので隠すのを辞めた。
「すいません・・・背中押してもらってばかりなのに、気まで使わせてしまって・・・」
「そんなことないよ~!!私もポピパもロックには一杯助けてもらって・・・!!」
「いえいえ!!そんなこと!!」
「どうしたの・・・?」
香澄に気を遣おうとしていることが見透かされているロックはどうしようか考え始め無言になってしまうが、その間も香澄はずっと彼女の言葉を待っていると決心した彼女はその重い口を開く。
「わやになってしまって・・・」
「わや・・・?」
「あっ・・・めちゃくちゃって意味で!!」
思わず出てしまった方言、その意味を香澄に説明しながらもロックは話を続けていく。
「RASの方で色々あって・・・私、RASもポピパさんみたいな素敵なバンドになれるって思ってたんです・・・全員仲が良くて楽しそうな・・・」
「わや・・・」
「それにまた私が怪物に狙われてるみたいで・・・そのせいで如月さんも・・・」
先日のチュチュとますきの喧嘩に始まり、その帰り道にはまた襲われてしまったせいで弦太朗が怪我をしてしまったと思い込んで罪悪感を感じたロックの言葉が詰まるのを見て香澄が声をかける。
「諦めない!!」
「へっ・・・?」
「出来ることをやって、みんながどうしたいか聞いて、ゲンちゃんも前に言ってたんだけど自分の気持ちをみんなに話せばいいんだよ!!」
「聞く・・・気持ちを話す・・・」
「うん!!バンドはみんなでバンドだから!!」
「ポピパもね。喧嘩することもあって・・・でも、それはポピパが大事で大好きだから!!どうすれば良いかいつも考えてるからポピパはポピパなんだって思うんだ!!」
「そうなんや・・・でも・・・・私のせいでみんなが危ない目に・・・」
「それも大丈夫!!ゲンちゃんがね前に言ってたの!!ピンチの時に助け合うのが友達だって!!ロックもゲンちゃんと友達でしょ?」
「えっと・・・そうですね・・・」
「だったら今度ゲンちゃんが困ってる時に助けてあげればいいんだよ!!・・・って言っても私もゲンちゃんには助けてもらってばっかりだけどね?」
「如月先輩・・・」
照れながら会話する香澄だったが、ロックはその会話の最中に弦太朗と2人きりで話していたことが頭に浮かび、その時に言われた言葉が声に出してしまう。
「手を伸ばさなかったら死ぬほど後悔する・・・」
「ロック・・・?」
「いえ!!前に如月先輩にそう言われたんです!!」
「そうなんだ!!だったらロックも手を伸ばさないとね?」
ロックの話を聞いた香澄は以前のように彼女の背中を押すために優しく微笑みながら彼女に語りかける。
その言葉にロックはすぐに応える。
「・・・私、行かんと!!」
「ロック?」
「ありがとうございました!!」
例の言葉をいったロックは自身のカバンを手に取る。
しかし、片手が香澄から貰ったパンで埋まっていることを思い出したロックは―――
「ふがっ!!」
「ロック!?」
自身の口の中に強引のパンを押し込んだ。
しかし、無理やり入れたせいか口の周りにはパンの中に詰まっていた粒あんが盛大にくっ付いているが、彼女自身はそれを気にすることなくソフトーニャを手に取り直して弦太朗がいるであろう商店街へと駆け出そうとするが一度立ち止まって香澄の方へと振り返る。
「ふぁん!!ふぉちふぉうふぁまふぇす!!(パン!!ごちそうさまです!!)」
「ふふっ・・・何言ってるか分かんないよ・・・?」
感謝の言葉を伝えると再び駆け出すロックだったが、香澄はそんな彼女を笑みを浮かべながら見送っていく。
そしてロックが商店街へと戻るとちょうど弦太朗がやまぶきベーカリーから出ようとしていた。
「そろそろ行かねぇとな・・・」
「うん・・・。また後でね?それとまた店にも来てね?」
「おう!!それじゃ後でな!!」
「如月先輩!! 」
「ロック。香澄との話は・・・?」
「大丈夫です!!」
「そんじゃ・・・ロックの家に・・・」
「待ってください!!」
先ほどよりも表情が明るくなったロックを見た弦太朗はパンを抱えながら当初の目的地であるロックの家へと向かおうとするが彼女自身がそれを静止させた。
彼はどういうことか分からずに振り返ってロックへ視線を向けると彼女はそのまま話し始めた。
「ん?ギター取りに行かなくていいのか?」
「えっと・・・ギターはチュチュさんの家にも同じのがあるので大丈夫です!!」
「だったらチュチュのとこか・・・」
「それより先に行きたい場所があって・・・」
「どこだ・・・?」
自宅でもチュチュのマンションでもない場所に行きたがっているロック。
そんな彼女を見て弦太朗は彼女の目的地が全く見当がついておらず首を傾げてしまうが、ロックははっきりと目的地を告げた。
「ますきさんの学校です!!迎えに行きましょう!!」
「なるほどな!!なら行くか!!・・・って場所どこだ?」
「一旦、調べます!!」
ロックがますきの学校の場所を調べると弦太朗のバイクの後ろに跨る。
それを確認した弦太朗はロックの指示にしたがってますきの通っている学校までバイクを飛ばしていくのだった。
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