投稿です。
帰ってきました。
比較的平和な裁判?でしたねぇ・・・
~~~小ネタ47:恋愛裁判2 ~蘇る逆転~
「Sorry遅くなったわね・・・って何よこれ・・・?」
「「っ!?」」
CiRCLEに呼び出されたRASの面々は言われるがままにとある1室に入っていく。
そこに広がる光景はまさしく裁判所。
理解できなかったチュチュだったが、その一方で前回植え付けられたトラウマにロックとパレオが身体を振るわせ始める。
「来ましたね・・・。早く準備を・・・」
「しゃあねぇか・・・。前のとこに行くぞ・・・」
「そうだね・・・じゃあ3人ともまた・・・」
「ちょっと待ってください。今回、和奏さんと佐藤さんはあちらですよ」
「「えっ・・・?」」
「パレオさん。今日のパレオさんはこっちっすよ!!」
「麻弥さん!?はいっ!!」
またしても裁判長の席に座る瑠唯に急かされてRASの面々だったが、瑠唯はますきとレイヤの2人を前回の席ではなく被告人席に座るように指示を出す。
今回は弁護する側ではなく裁かれる側だということを察した2人は意気消沈した様子で前回とは違う席に座るが、その一方ではパレオは先にいた麻弥に呼ばれてこの裁判に置けるほぼ絶対的な安全地帯である検察席にルンルン気分で座って相手を見るとその表情は固まってしまう。
「麻弥ちゃんとパレちゃんかぁ~。やろっか七深ちゃん」
「日菜先輩、頑張りましょ~」
弁護側としてパレオと麻弥が座る反対側には日菜と七深という圧倒的に能力値がバグっている2人が弁護側として座っているが、誰ももうそこにツッコミを入れることはなく瑠唯がガベルを振り降ろす。
「裁判を始めます。それでは最初の被告人達は前に・・・」
「・・・・・・」
「「「「ふしゅ~~~!!」」」」
「ひまり達落ち着けって・・・」
「トモちんの言う通りだよ~」
「チュチュ様!?」
「No!!私は何もしてないわよ!!」
最初の被告として呼び出されたのは蘭とチュチュであり、しかも幼馴染の2人を含めた数人が殺気立っている。
そんな状況の中で瑠唯は淡々と進行していく
「検察側は罪状の読み上げを・・・」
「えっと・・・同衾・・・って書いてありますね・・・」
「またこれっすか・・・」
「あーそう言えば蘭ちゃんは前にゲンちゃんの家に住んでたもんね~」
「「殺せ!!殺せ!!殺せ!!」」
「風紀が乱れてます!!」
「さーや!?彩先輩!?落ち着いて~!!」
「紗夜~。ポテトあげるから黙っててね~」
「・・・確かに日菜先輩の言った通り弦太朗の家に一時期泊ってたけど・・・」
「・・・とりあえず、簡単にそうなった経緯を説明してもらえますか・・・?」
傍聴席からは沙綾と彩が暴走し、とんでもない暴言を吐きまくるが裁判長はその光景に呆れながらも改めて事の経緯を聞いていくことにした。
「えっと、巴と喧嘩して・・・その後に親とも喧嘩して家飛び出したんだけど、そこで弦太朗の家でご飯を食べてたら弦太朗のお爺さんに気に入られたから泊り始めて・・・まぁ、喧嘩した後だからモカ達のとこには行きにくかったしそのまま・・・」
「美竹さん。それって相手側の家族から同意があったってことっすか?」
「えっ!?家族公認なんですか!?」
「公認って・・・まぁ、お爺さんから言い出したからそうなのかな・・・?」
「因みにどんな生活を・・・?」
もはや裁判には関係なさそうな内容だが、瑠唯はそこでの生活を聞くことにした。
その質問に何事もなかったかのように蘭は話し始める。
「えっと、普通に向こうで家事をしてたけど・・・?」
「蘭ちゃん~例えば~どんなことを~?」
「えっと・・・ご飯出すの手伝ったり、後は掃除と洗濯を交代で・・・」
「あのっ!!洗濯ってもしかして如月さんと一緒に?」
「?当たり前じゃん。洗濯の回数増えるから手間増えるし・・・」
「「きぃいいいいいいい!!」」
「(後で美竹さんの匂い嗅いでおこう・・・)」
「お~い、燐子~?」
「あの・・・それでらんらん先輩は弦太朗さんと一緒に寝てたんですか~?」
「はぁ?寝る部屋は別々に決まってんじゃん。昼寝とかしても自分用の部屋だったし」
「そうだよね~。昼寝程度で有罪ならおねーちゃん達全員ダメだしね~」
「・・・もういいですか?」
蘭の言葉に瑠唯は考えを纏め始め、結論を出すと次はチュチュへと視線を向け始める。
「分かりました。次はチュチュさんについてですか・・・。聞く話だとつい最近みたいですね」
「最近って・・・あぁ、パレオのところから帰ってきてうちについたら疲れて寝たのよ」
「それで?」
「あの時は戦った直後ってこともあったし、聞けば前の日はパスパレのライブで戦ってたって聞いたわ。流石にそんな状態で寝た人を外に出すわけにもいかないから人道的な対応をしたまでよ」
「・・・そうですね」
瑠唯は少しだけ考えてチュチュの言ってることは間違ってなくここまで体格差があってはどうしようもない、と結論付けてから判決を言い渡した。
「判決を言い渡します。2人とも無罪です」
「ふんっ!!トーゼン!!」
「はぁ・・・」
安堵の様子を浮かべる2人に傍聴席からは何故と言った様子が伝わってきたので瑠唯はその理由を話し始める。
「美竹さんの方は相手の家族も同意している時点で問題ないでしょう。そんなことを言ったらみんなで温泉に行った時なんて大半の人が有罪になってしまうわね。
チュチュさんの方ですが、流石に怪我人を寒空の下に放り出すわけにはいかないでしょう・・・」
瑠唯の言葉に全員が押し黙る。
温泉の時は全員で枕投げをして寝落ちしたのが有罪など溜まったものではない。
それと一緒にされる不満はあれど、流石にこれ以上噛みつくような行動を起こすものはいなかった。
「ではチュチュさんは戻っていただいて結構です。では次の容疑者は前に・・・」
蘭が被告人席に取り残されるとチュチュと入れ替わるようにして大量の人が被告人席になだれ込んでくる。
明らかに人数がおかしなことになっているが、瑠唯はもう気にすることを辞めて淡々と勧めることにした。
「「あっ!!おねーちゃんだ!!」」
「罪状の読み上げを・・・」
「はい!!罪状は・・・覗き・・・・・・」
「またですか・・・。最近は覗きが流行っているんですか?神経を疑いますよ」
「異議あり!!少なくとも私とりみ、それと紗夜先輩と燐子先輩は無罪だ!!」
妹たちが声を挙げるのを無視して罪状を読み上げたパレオ。
しかも、その罪状は自身が裁かれた内容を同じであったことの肩を落とすが瑠唯はまた同じ罪状が来たことに頭を抱えてしまった。
しかも、その中には彼女もそれなりに知っている燐子の姿もあったことが頭を悩ませていたが、そこに被告として呼び出された有咲から出てきた異議の言葉に我に戻ってなんとか進行へと戻っていく。
「全員もう有罪にしたいけれど、状況の確認はしておきましょう・・・」
「あたし達の時は学校で襲われた時に爆弾から出た火が如月の上着に点いたからそれでアイツが脱いだんだよ!!」
「そうや!!そうや!!」
「そっからはそのまま変身して燐子先輩達は変身を解いたときに見たんだ!!むしろこっちが被害者だ!!」
「変身するというのも普通からしたらおかしいですが、そこから上半身裸の男の人が出るなんて想像できるわけないです」
「・・・そうです」
「確かに・・・あれなら火が付く可能性もありますし、その状況だったら被害者と言われても納得出来るわね・・・」
物的証拠などないがダスタードの事は瑠唯も知っているので彼女は有咲達への追及を辞めると、瑠唯はまた蘭達へと視線を向けるとその中の1人を見て彼女から眼の光が消えていた。
「なんで前回と同じ罪状でまた裁かれているんですか?」
「うぅ・・・」
瑠唯が光のない眼で見つめる先にいたのはイヴ。
前回も覗きで裁かれていたのにも関わらずまた同じ罪状で審理にかけられている彼女に、淡々と正論を浴びせ始めた。
「痴女なんですか?それともアイドルにとって覗きなんて・・・」
「るいるい~。流石に言いすぎだよ~。ちゃんと話聞いてからにしなよ~」
「・・・そうね。ありがとう広町さん」
しかし、早々に七深が暴走を止めるとそのまま無言で他のメンバー達に視線を向けると、彼女たちは弁明を開始した。
「私達も有咲達が学校で襲われてた直後だったから弦太朗の状態がああだったなんて知らなかったんだよ!!」
「沙綾の言う通りだよ!!それにまた襲われるか分かんないのに弦太朗くんのそばから離れるほうが危ないよ!!ね?つぐ!!」
「うんっ!!」
「そのと~り~」
「まぁ・・・。私は弦太朗の家に住んでた時に弦太朗が上に何も着ないなんてことはそれなりに見たから慣れて何とも思わないけど・・・」
「「「「は?」」」」
「らんらん先輩~。それはつぐ先輩達に言ったらまずいんじゃないですか~?」
沙綾達が早々に言い訳を始め、それにひまりが乗っかってつぐみがそれに賛同する。
最近は弦太朗絡みで協力することもある彼女たちの流れるような連係プレーが繰り出され、モカがそれに乗っかる。
その中で蘭が思ったことをそのまま口にしてしまい、3人と一部の外野から怒りの乗った感情を向けるといった完璧な連携を見せていた。
しかし、この連携に水を差すような爆弾が寄りにもよって同じ被告人席から飛び出してくる。
「でも、モカちゃんと羽沢さんは如月に服の用意を頼まれてたから大体は察せるよな?それに上原さんと沙綾はあたし達が商店街についたときには鼻血出して欲情してたよな・・・?」
「「「うっ・・・!!」」」
「うっ・・・でも!!それだったら!!弦太朗くんが最初に着てた服はどうなったの!?」
有咲に言葉に全員が痛いところを突かれて言葉に詰まるが、ここでひまりが苦し紛れの反論をすると裁判長が目を光らせた。
「確かに、最初に来てた服はどうなったか聞いてませんでしたね・・・どうなったんですか?全員が黙ってるなら連帯責任として同じバンドの全員を有罪にしますが?」
「・・・」
瑠唯の言葉に燐子が縋るような視線をメンバー達に向けるが、現実は非常であった。
「「「「こいつがやりました」」」」
「みんな・・・酷い・・・」
「燐子ちゃん~さすがにこれは弁護出来ないかな~」
Roseliaのメンバーは前回の裁判の事を思い出して即座に仲間を突き出した。
その光景に瑠唯は頭を抱えだすがもはや審議するのも馬鹿らしくなったのかここで判決を言い渡した。
「判決を言い渡します。花咲川は白金さん、商店街は青葉さん、羽沢さん、若宮さんを有罪。他は無罪とします。」
「「「異議あり!!」」」
「なんでしょうか?有罪の判決が出ましたよ?」
瑠唯の判決に商店街側が異議を唱えると瑠唯はめんどくさそうな表情を浮かべながら彼女達を見るが、有罪判決を受けた面々が騒ぎ始める。
「なんで同じことした美咲ちゃんとか沙綾ちゃん達は無罪なの!?」
「モカちゃんもちゃんと理由が知りたいで~す」
「そうです!!ブシドーに反します!!」
「今、ブシドーは関係ないと思いますが・・・?」
「るいるい、ちゃんと理由は説明しないとダメじゃない?」
「はぁ・・・」
七深の言葉に瑠唯はため息を零すとそのまま理由を話し始めた。
「花咲川は・・・言う必要はないわね。正直全員被害者だけれど、白金さんは着れなくなったとはいえ服を無断で持ち出すのはダメだと思います」
「うぅ・・」
「商店街は先ほど上原さんが言ったように如月さんから離れるのは危険と言うのは分かりますが、着替えを用意しているのを知っていた青葉さんと羽沢さんは状況が分かったはずですし、若宮さんは前科があるので問答無用です」
「でも・・・!!沙綾ちゃんとひまりちゃんは?」
「状況を知らなかったので今回は無罪でいいかと・・・まぁ、裸を見て性的興奮を覚える痴女ではあるというのは疑いようのない事実だとは思いますが・・・」
「「ち・・・痴女・・・」」
「・・・では有罪の人達を連行してください。他の方は傍聴席へ・・・」
瑠唯からの痴女認定にひまりと沙綾は有罪判決を受ける以上のショックを受けていたが誰もそれにツッコミを入れることはなくそのまま席へと戻っていき、有罪判決を受けたメンバーはズルズルと部屋の外へと出されて―――
「「「あぁぁぁぁぁあああああああああああ!!」」」
「「「「・・・・・・」」」」
外に出ると同時に外から悲鳴が挙がる。
しかも、悲鳴が聞こえるだけで何をされているのか分からないと言うのが彼女達の恐怖を煽る。
「では・・・最後の審理です。被告人たちは前に・・・」
「誰だよ?」
「キング、RASの3人です」
「えっ・・・?」
「チュチュ様以外の3人です!!」
「「「えっ・・・?」」」
なんの覚えもない3人は仕方なく被告人席へと向かうと瑠唯からはゴミを見るような視線が向けられ、瑠唯が何かを言うまでもなくパレオが今回の罪状が書かれた紙を見る。
「えっと・・・はっ・・・?えっ!?」
「パレオ?どうしたの?普通じゃなさそうだけど・・・?」
「おいパレオ!!なんて書いてあんだよ!!」
「パレオさん!!」
「被告人は静粛に、大和さん」
「はいっす!!罪状は・・・へぇ?」
「大和さん」
「えっと・・・強姦未遂・・・って書いてあります・・・」
「「「「はっ・・・?」」」」
先ほどまでの物が可愛く見える程の内容にレイヤ達はおろか傍聴席からも声が挙がる。
しかし、レイヤ達には全く思い当たる節がなく困惑する。
「待て待て待て!!何でそうなってんだよ!!」
「ありえへん!!」
「この資料によると・・・ジブン達のライブ会場からそのままキング達のところへ行って戦った後に意識を失ってしまった如月さんをレイヤさんの家に連れ込んだ。と書いてありますが・・・」
「くっそ・・・書き方に悪意があるけど、やっとことは間違いねぇ・・・」
「でも!!あれは如月先輩が怪我してたから手当てのために上着を脱がせただけで・・・!!」
「今回もさっきのチュチュが言ってた人道的な対応って奴だと思うけど・・・?」
「「「「ギルティー・・・!!」」」」
「なんでや!!」
やたら悪意のある書き方だが確かに彼女達は弦太朗を家に連れ込んだが治療をしただけでやましいことなど何もない。
しかしそんなことは関係ないといった様子で弦太朗に好意を抱いている一部のメンバーからは批判が飛ぶと思わずロックがツッコんでしまう。
「ベッドの上で服を脱がせたんですよ!!何も起こらない訳がないじゃないですか!!」
「紗夜さん!?何言っとるんや!?」
「マッスーさん達・・・大人ですね・・・!!」
「あたし達は沙綾達みたいになってねぇ!!100%善意でやったに決まってんだろ!!」
「広町的には怪我してるのを手当てしたなら悪い事じゃないんじゃないですか~?」
「あたしもそう思うよ!!」
「でも、日菜さん?ジブンもこう言いたくはないですが・・・証拠は・・・?」
「う~ん。そう言われると困りますけど、さっきまでも物証無くて話しだけで判決してるのに今回だけ物証用意しろって言うのもおかしくないですか~?」
「それは・・・先ほどまでは目撃者が多かったから・・・」
「パレちゃん。でもチュチュちゃんの時は証人いなかったよ?」
「それはチュチュ様が小さいから・・・」
「怪我してたなら何とでも出来そうだけど・・・でも、今回だけ証拠固めろって言うのも不平等だよね~?」
そう言って天才2人の口角が挙がり、検察側の2人は今までの流れは全て2人の想像通りであったと理解したのだ。
その事を理解すると同時に麻弥とパレオの背筋に冷や汗が垂れ、2人の何も反論できずそのまま肩を落とした。
「・・・判決、無罪」
「よっしゃ!!」
「まぁ・・・当然だよね・・・」
「良かった~!!」
「では、本日はこれにて閉廷します」
瑠唯の言葉に室内は緊張感から解放される。
しかし、彼女達の会話に混ざって外からは先ほどの有罪判決を受けた面々の悲鳴が聞こえ出し、室内にはまた緊張感が走るがその中で麻弥が恐る恐る瑠唯へと話しかけた。
「あの~八潮さん・・・外では何をされてるんですか・・・?」
「確か、前回はCiRCLE掃除が罰でしたけど・・・」
そう言うと瑠唯は部屋の扉を開けて外を見せると絶叫しながら黒服に身体を押さえつけられていた。
「何これ・・・」
「悪いことをするのは身体のどこかが悪いから・・・と湊さんがおっしゃってたのでそれを改善するためにマッサージです。物凄く痛いらしいですが・・・」
「「「・・・・・・」」」
何事もないかのような瑠唯の言葉とその外から響く絶叫と言うミスマッチな状況に一同は言葉を失いながら罪人たちの刑の執行をただただ見守るのだった。
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その後はスイッチ解説で今回の小ネタ終わりです