さて、久々の展開です。
やっぱ日常でもこうでなきゃ・・・
巴に連れ出され、弦太朗は商店街の一角にある建物の中へと連れていかれた。
状況も目的も分からなかった彼だったがそんな彼は今―――
「如月くん!!右手であの上にある荷物降ろして!!」
「ゲンタローさん。足のペンの色変えて~」
「弦太朗、換気したいから風送って」
「弦太朗くん!!これ撮って!!」
「だぁあああああああ!!いっぺんに言うなって頭ん中がこんがらがってくる・・・!!」
彼は今、フォーゼに変身してAfterglowのメンバーと共に祭りの準備を行っていた。
しかし、余りの注文の多さに彼の処理能力は完全に限界を迎えていたが、それを見て巴は苦笑いを浮かべて彼に話しかける。
「いやぁ・・・悪いな。手伝ってもらって・・・」
「ってか巴が連れてきたんだろ・・・」
「後でラーメン奢ってやるから許せって」
「トモちん。ゲンタローさん叩かないでよ~。ペンがズレちゃう~」
「悪いなモカ!!」
「謝るのは弦太朗くんにじゃない・・・?」
荷物を運んでいた巴はフォーゼに近づくとバシバシとその肩を叩くが、ペンがズレるとモカに注意されひまりにまでツッコまれた巴だったが、彼女自身は気にしてない様子で他のみんなに視線を向けていた。
「にしても、だいぶ進んだな!!もう終わるんじゃないか?」
「あたしの方はもう終わるかな~。あっゲンタローさんどーもで~す」
「巴ちゃん!!荷物の確認もも終わったよ!!」
「巴、使うものの整理は終わってるよ」
「じゃあ、後は大丈夫そうだな!!」
作業も一段落といった所で弦太朗は変身を解くとふとした疑問を彼女達に投げかけた。
「でも、何で巴達が祭りの準備なんてしてんだ?」
「なんでってそりゃ商店街の祭りだからな!!」
「私達も出るんだから手伝わないとね!!それに昨日ははぐみちゃんとか沙綾ちゃんもライブとかの合間に手伝ってくれたんだよ!!」
「それに準備の時も大変だけど楽しいし!!」
「そういえば・・・燐子も前に同じこと言ってたな・・・」
楽しそうに話す彼女達を見て弦太朗は以前に燐子も同じことを言っていたことを思い出していたが、そこでつぐみから言葉が漏れる。
「これ以上、準備の邪魔をされなければいいんだけど・・・」
「大丈夫だって!!弦太朗くんだっているんだし!!」
「でも、ここ最近ずっとで大変なんじゃ・・・」
「ダチが困ってんだ。気にすんなって!!」
つぐみも心配そうな様子で弦太朗を見るが、彼からの答えに笑みが零れると皆がそれに釣られて笑みを浮かべていた。
しかし、そんな状況もある人物の登場によってもろくも崩れてしまう。
「大変!!大変!!大変だよ~!!」
「はぐみ!?」
慌てた様子で彼らの前に現われたのははぐみだった。
普段から慌しい彼女だったが、流石に今回はいつもと違う様子に彼女達に緊張感が走るがすぐにはぐみから状況が伝えられた。
「今!!商店街で黒い人が暴れてて!!ミッシェルが~!!」
「「・・・っ!!」」
「ちょっと巴ちゃん!!」
「弦太朗くんも!?」
「・・・みんな、追うよ!!」
「ダ~ッシュ~!!」
はぐみの話を聞いてすぐに弦太朗と巴は建物を飛び出して駆け出していく。
その様子に驚いた表情を浮かべて呆気に取られていた彼女達だったが、すぐに我に返った蘭の言葉に全員が走って巴達の後を追いかけ始めていく。
「もうっ!!何でバイト中に・・・」
「ブシドー!!」
そんな彼女達を置き去りにして弦太朗は巴と商店街へと戻るとミッシェルの中に入った美咲とイヴが商店街の人たちを庇いながらダスタード達を相手取って大乱闘を繰り広げている光景が飛び込んできた。
「イヴ!!美咲!!こうなりゃ一気に・・・!!」
「如月止めろ!!こんな状況で変身すんな!!アイツらと一緒の扱いされんぞ!!」
「じゃあどうすんだよ!!」
ドライバーのスイッチを入れようとした弦太朗だったが巴の言葉を聞いて動きが止まってしまう。
確かに状況を知らない人からしたらダスタードもフォーゼも一緒に見えてしまうかもしれない。
それを危惧して巴は彼を止めるとどうするのかと反論が飛ぶと2体のダスタードが弦太朗達の元へと駆け出してくると、巴からの答えと弦太朗の考えは一致していた。
「「おらぁ!!」」
「トモエさん!!」
「如月さん!!」
2人揃ってダスタード相手に前蹴りを叩きこんで蹴り飛ばす。
その声に気が付いた2人も彼女達の方へと視線を一瞬だけ向けるがすぐにダスタードの相手へと戻ってしまう。
「とりあえず・・・止めるぞ!!」
「巴!!無茶すんなよ!!」
「巴ちゃん!?如月くん!?2人ともちょっと何やって・・・!!」
「つぐ!!みんなを任せた!!」
弦太朗と巴は生身でダスタードへと向かっていき、そのままダスタード達を生身で蹴散らしていく。
その光景に後れてきたつぐみ驚きの声を挙げていたが、巴からの言葉を聞いて商店街にいた人たちを避難させようと動き出し、そんなつぐみ達や商店街の人達へと向かってきたダスタードは美咲とイヴによって次々と行動不能になっていく。
商店街の人達に見られながらも大乱闘を繰り広げていたが、ダスタード達は一方的にやられたからかすぐに彼らの目の前から逃げ出して行ってしまうと、先に暴れていた美咲たちが地面へと座り込んでしまった。
「大勝利です!!」
「終わった~・・・」
「あぁ~・・・2人とも、遅くなって悪いな」
「まぁ、2人が来なかったら時間かかってましたから・・・」
「ですが、どうしてゲンタロウさんは変身をしなかったんですか?」
「巴に止められたんだよ。勘違いされるかもしれねぇって言われてな・・・」
「なるほど・・・」
「巴!!」
「ゲンちゃん先輩~!!ミッシェル~!!」
「おう!!ってあれ?つぐみは?」
「えっと、つぐは商店街の被害があったか確認しに行っちゃったよ!!」
「とりあえず、つぐの店で待ちましょ~」
イヴからの当然の疑問に弦太朗が答えると美咲が納得した様子で頷いていた。
しかし、傍から見たらミッシェルが頷いているのでとてつもなく奇妙な光景なのだが、それを指摘する者は誰もいない。
そんな中で彼らの元へと蘭達が駆け寄ってくるがつぐみの姿が見えないことを弦太朗に指摘されるとすぐにひまりが答えるとモカの提案に従って、一同は羽沢珈琲店の中へと入っていくのだった。
――――――
「とりあえず、怪我とか物が壊れたとかは無いんですね!!」
私は商店街の人たちと一緒に被害の状況を確認していたが、誰も怪我もしていなく、大きく物が壊れているなんて言うことがないということがもの凄く引っかった。
「騒ぐだけ騒いで何も壊したりもしてないなら・・・なんで出てきたんだろ・・・?」
当然の疑問が出てくるが勿論その答えが出るわけもない。
しかし、答えとは別の問題が出てきてた。
「えっ・・・?」
小さな声だったが、私の耳にははっきりと聞こえていた。
しかもそれは私にとって絶対に受け入れることが出来ないものだった。
―――この騒動を呼び寄せているのは如月くんや巴ちゃんなのではないか?
そんなことはないのは私も知っているし、如月くんや巴ちゃんがみんなを守っていたことを見ていた人たちも信じていなかったが、悪い話は止める間もなくすぐに広がってしまう。
一度悪いように思った事を考え直させるのが難しいのは今までの事もあって分かっていた。
でも、何もしない訳にはいかなかった私もすぐにその事は否定すると、さっきまでの巴ちゃん達の事を話すが信じる人とそうでない人達で完全に分かれてしまい、気が付けば商店街は完全に二つに割れてしまっていた。
「どうしよう・・・!!とりあえずみんなに伝えないと・・・!!」
そう考えた私は早々にこの場を立ち去ると実家の喫茶店で待っているだろうみんなの元へと戻っていくのだった。
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