バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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2022年最後(予定)の投稿です。
2022年終わっちゃったよ・・・

バンドリ新章始まる前に終わらせられるかな・・・




祭・狂・騒・曲-9 地獄、それは他人である。

 

弦太朗達が昼休みに話し合いをしていたことなど露知らず、羽丘では午後の授業が始まっていた。

 

しかし、その中で2年A組にいる多くの生徒達は授業へと集中できておらず、チラチラと巴へと視線を送っているがその多くは恐怖心が籠っていた。

 

 

 

「「「「・・・・・」」」」

 

「zzz・・・パン~~~・・・」

 

流石に授業中ということもあって蘭達もクラスメイト達に声を挙げるようなことはしなかったが、そんな中でモカはすっかり居眠りして幸せな夢の世界に旅立ってしまっていた。

 

普段なら注意の1つもしたくなるが、いつも通りの平和な日常を想起させるその姿を巴は何気なく見つめていた。

 

 

 

 

 

「大丈夫だよな・・・?」

 

「う~ん・・・」

 

突然の不安感を感じた巴が授業中にも関わらず小さな声が漏らすとそれに答えるかのようにモカが目を覚まして口元から垂れたよだれを手で拭うその仕草に巴は声に出さないものの苦笑いを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その笑みも長く続くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――バコン!!

 

「キャ!!」

 

 

 

突如として教室の前方にある扉が破壊されると近くに生徒達から悲鳴が挙がり、全員がその音源へと視線を向ける中で、巴も遅れて視線を向けるが―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だろ・・・」

 

 

 

 

その視線の先には扉を突き破って教室に入ってくる1体のダスタード。

突如の出来事に最初は巴達以外は誰も状況を理解できていなかったが、ここで近くにいた数人の生徒と教師がダスタードの手に持っている刀の存在に気が付いてしまった。

 

「「「きゃあああああああああああ!?」」」

 

蘭達はすぐに巴の近くへとよる一方で、彼女達はパニックを起こして叫び声を挙げた途端に教室中はパニックに襲われて一斉に教室の外へと逃げ出そうと後方の扉へと殺到してしまい、出口で詰まり始めるが不幸はこれだけでは終わらない。

 

「・・・何やってんだ!!」

 

「早く逃げて!!」

 

 

 

 

 

「ひぃ・・・!!」

 

「くそっ・・・!!」

 

彼女の視線の先ではダスタードの目の前に現われた近くにいた数名のクラスメイトが尻もちをついたまま完全に恐怖で身体が動かなくなってしまっていた。

巴とつぐみがその生徒に声をかけるがその生徒は言葉が全く耳に入っておらず、目の前ではダスタードがその生徒へ向けて刀を振り降ろそうとした光景に巴は机の上を駆け出してダスタードへと飛び出していた。

 

 

 

「おらぁ!!」

 

机の上を駆け出していた巴は尻もちをついていた生徒達の頭上を飛び越えてそのままダスタードへと体当りを見舞うとその勢いでそのまま廊下まで押し出していく。

 

「おいっ!!早く逃げろ!!・・・っておい!!聞こえてんのか!!」

 

巴は廊下から声を張り上げるがその生徒は固まったまま動く様子はなく、再び声をかけようとするがダスタードは左手で持った刀を巴に振り下ろそうとしていたが、彼女はそれを右手で左腕を掴んで耐えていた。

 

 

 

「みんな!!今のうちに・・・!!」

 

「ほら!!立って!!」

 

 

 

「ぐぉぉおおおお!!きっつい・・・!!」

 

巴が耐えている間にひまりとつぐみが逃げ遅れていた生徒に歩み寄ってそのまま立たせて逃がし始める。

しかし、巴はいつもの力が出ないのかダスタードを押し返すことが出来ない。

 

その騒ぎが聞こえたのか他のクラスから教師や生徒達が顔を出すと目の前の光景に恐怖を覚えて即座に教室に閉じこもってしまう。

 

「このままじゃ・・・!!」

 

巴はクラスメイト達が逃げる時間を稼ごうと必死に耐えるが次第にダスタードに押され始めてしまい、そしてその刃は巴の右肩へと触れようとしていたその時―――

 

彼女が気が付かないうちにダスタードに回り込んでいた彼女達が動いた。

 

「このっ・・・!!」

 

「蘭っ!?モカ!?」

 

「え~い!!」

 

「巴・・・!!」

 

 

「ソイヤっ!!」

 

突如として現れたのは蘭とモカ。

しかし、2人が出てきたことにも驚いたがそれ以上に巴は彼女達の行動に驚かされた。

 

蘭はダスタードの頭にどこからか持ってきたバケツを被せ、モカはその状態になったダスタードの足をモップで引っ掻けてバランスを崩す。

 

流石に出来事に巴も驚いたが、蘭の声に我に返ると彼女はダスタードの左腕を離すと同時に前蹴りでダスタードを蹴る。

 

全開ではない巴の蹴りだったが、それでもダスタードを数m飛ばす。

2人の距離が開いたが巴はダスタードへと詰め寄ろうとするが、それと同時にダスタードは彼女達の足元へと爆弾を投げつける。

 

「うわっ!?」

 

「蘭っ!!」

 

「行って!!」

 

蘭の声に止まりそうになるが、彼女の答えを聞いて巴はダスタードを追いかけるとダスタードはバケツを被ったままの状態でそのまま別の教室の扉を破壊して中に入っていくと巴もそれを追いかける。

 

 

 

 

 

 

 

「待てっ!!・・・逃げられた・・・!!」

 

しかし、巴が見たのは突き飛ばされたで事で倒れたであろう教師と、そのまま窓から逃げ出していくダスタードの姿だった。

 

「あっ!!巴ちゃん!!つぐちゃん達は・・・?」

 

「麻弥先輩に日菜先輩!?えぇ・・・みんな怪我はないです」

 

「宇田川さん!?」

 

「急に教室に入ってきて逃げたから追いかけたんですよ・・・」

 

 

「トモち~ん」

 

「巴!!大丈夫!?」

 

「おう・・・」

 

ダスタードを追いかけるのに必死で気が付かなかったが、巴が突入したのは別の学年である麻弥と日菜がいる教室だった。

 

2人共は逃げるダスタードは見えていたが、いまいち状況が呑み込めない。

しかし、巴もなんで出たかなんでことは分からないのでそのままの事を説明すると巴の後を追って蘭とモカも教室へと駆け込んで来るがそんな彼女達に返事を返すと未だに倒れている教師へと歩み寄っていく。

 

「えっと・・・大丈夫ですか・・・?」

 

彼女はそう言って教師へと手を差し伸べる。

しかし―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひぃ!!」

 

「えっ・・・?」

 

彼女に返ってきたのは小さい悲鳴と差し伸べられた手を払いのけられて響いた渇いた音。

明確な拒絶を示したその答えには流石の巴も戸惑いの表情が浮かぶ。

 

そんなタイミングでに廊下からは別の教師や警備員達が巴達のいる教室へとなだれ込み、状況を見るとすぐに行動を起こした。

 

「ちょっと・・・!!」

 

「待ってください!!宇田川さんは何も・・・!!」

 

 

 

 

「ちょっと待ってよ。それはるんってしないな~」

 

「日菜さん!?」

 

何を思ったのか倒れている教師の前に立っていた巴を取り押さえようと動き出し、その行動を見て麻弥が声を挙げるも誰も彼女の声を聞かずに巴は抵抗する間もなく取り押さえられるとそのまま教室の外へと連れていかれそうになるがここで教師たちの前を日菜が塞いだ。

 

更にこの騒ぎを聞きつけて別の教室からは見知った生徒達が顔を出してきた。

 

「煩いわね・・・」

 

「何があったの!?って巴!?ヒナ!?」

 

「これは・・・どういうことだい・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず巴ちゃんを離して・・・」

 

生徒達が見守る中で日菜は教師たちにいつもの明るい様子とは打って変わって冷たい表情で教師たちに言い放つ。

そんな彼女に驚いたのか教師たちも固まってしまうが、そんな中で日菜はモカに視線を向けるとモカがダスタードの正体をぼかして最初に起きた出来事を伝え始める。

 

「えっと~・・・。昨日、トモちんが追い払った不審者が刃物を持って教室へと入ってきたんですよ~。それに驚いてみんなが逃げ出してる中で逃げ遅れてたのをトモちんが助けて~。それで、トモちんが犯人追いかけてたらこの教室にいたんですよ~」

 

「教室に入ってきてせんせーを倒して逃げたのはこのクラスの人たちも見てるから。それなら巴ちゃんは悪くないよね?むしろ不審者を学校内に入れてしまう方がよっぽど問題だと思うんですけど・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかも、うちのクラスに出て真っ先に教師が逃げ出してたし・・・」

 

「教師が逃げたのね・・・」

 

モカの説明に日菜は笑みを浮かべて大人たちへと視線を向けるとそこに追撃するかのように蘭の言葉が言い放つと、一様に苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。

 

話だけを聞けば、確かに不審者を入れてしまった学校の警備側にも、最初に出た時に教師が真っ先に逃げ出したのも大問題である。

 

その説明を聞いて他の生徒達が教師たちへと不信感を持った視線を向け、圧倒的に状況が最悪の中で説明に疲れて一息ついていたモカがそんな教師達に1つ提案を出す。

 

 

 

 

 

 

 

「けが人も出てないし~、ここは何もなかったことにしちゃうのがいいと思いますよ~?トモちんもそれでいい~?」

 

「アタシはいいけど・・・」

 

「せんせー達はどうですか?」

 

これ以上大事にしたくない教師たちはモカの甘い誘惑には飛びついて、巴は結局軽い注意を受けただけで済まされると2年生3人はそのまま自分たちの教室へと戻っていくがその教室には数人の生徒達を除いて全員が戻ってきていた。

 

しかし―――

 

「巴!!大丈夫!?」

 

「今日の授業は中止だって!!」

 

 

 

 

 

「「「「・・・・・・」」」」

 

そんな巴を待っていたのは何気なく話しかける幼馴染とクラスメイト達の冷え切った視線だった。

 




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