バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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ゆゆうじょうパパワー!!

巴ヴァルゴさんで驚かれてる方もいらっしゃったようですが
これは初期案からそのままなんです・・・(これがやりたかった・・・
ってことで投稿です。


祭・狂・騒・曲-15 逆天

 

「宇田川さん・・・!!やっぱり動けない・・・」

 

「あこ・・・逃げて・・・!!」

 

 

 

「・・・」

 

「ひっ・・・!!」

 

アリエスによって動けなくなった紗夜とリサはあこへと逃げるように声を挙げることしかできなかったが、

その言葉にあこは応えない。

 

ピスケスやカプリコーンの時はロックやRoseliaの皆が横にいて、そしてどちらの時もフォーゼと巴が彼女達の前に立っていてくれた。

 

しかし、今は違う。

 

 

あこから離れたところでフォーゼや戦える美咲達はタウラスとアリエスとの戦闘を行っており、Roseliaの皆もアリエスによって動けず、いつもは自分を助けてくれていた巴が自分へと腕を伸ばしている。

 

 

誰も助けに来ない状況を前に尻もちをついた状態で足が動かなっているあこ。

そんな彼女の首ヴァルゴが掴んだ。

 

「おっ・・・ちゃ・・・」

 

「・・・」

 

 

 

 

 

「巴!!あんた・・・妹のあこになにしてんの・・・!!」

 

「ら・・・ん・・・ちゃ・・・。みん・・・な・・・」

 

ヴァルゴは腕に力をいれてはいないが、恐怖によって次第に息が苦しくなるあこは巴の事を呼ぼうとするが上手く言葉に出せなかった。

そんな状況で蘭がヴァルゴになった巴に向けて叫ぶとあこは目線だけを蘭達の方へと向ける。

 

そこにはアリエスによって動けなくなっていたはず、巴の幼馴染達が互いを支え合うようにして立ち上がっていた。

 

「巴ちゃん・・・!!」

 

「巴!!目を覚まして・・・!!」

 

「トモちんらしくないよ~・・・!!」

 

「しっかりしなよ・・・!!」

 

 

「・・・」

 

幼馴染達の声を聞いてもまだあこの首から腕は離れないがそれでも幼馴染達は声を挙げ続けるとヴァルゴへ向けて歩き出していた。

 

「トモちん・・・今のトモちんはトモちんらしくないよ~・・・!!」

 

「そうだよ!!私が間違えた時は全力で止めてくれた!!それなのに・・・巴がそうなっちゃうなんて・・・私!!やだよ!!」

 

「ひまりちゃんの言う通りだよ!!それに巴ちゃん言ってたよね!!居場所を守るって!!」

 

「それなのに!!それを言ったアンタがそんなんでどうするの!!」

 

 

 

「・・・」

 

幼馴染達の言葉にヴァルゴは完全に動きを止めるが、あこの事は離していない。

それを見たタウラスはフォーゼとの戦闘中にもかかわらずヴァルゴへ向けて声を挙げていた。

 

「なにをしてるの?早く妹を・・・!!」

 

「・・・」

 

「動かない・・・!!なんで・・・?操ってるはずなのに・・・」

 

「どうなっても巴がそんなことする訳ねぇだろ!!」

 

「何をいって・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「巴・・・!!今が踏ん張り時だろ!!」

 

「そうだよトモちん・・・!!マスキンの言う通りだよ!!」

 

「巴!!私の知ってる巴はどうなってもあこに・・・妹にそんなことする人じゃないでしょ・・・!!」

 

「今こそブシドーです!!」

 

「若宮さんの言ってる意味が分からないけど・・・!!今が正念場だよ・・・!!」

 

フォーゼとタウラスの戦いながらのわずかな問答が繰り広げられるが、その意味が分からないタウラス。

そんなタウラスの疑問に答えるかのように商店街の仲間たちがヴァルゴへと声をあげたことにますます

理解が追い付かないがそれだけで終わらない。

 

 

 

「それにあこちゃんがいつも言ってました・・・!!巴先輩はかっこよくて自慢のお姉ちゃんだって・・・!!」

 

「えぇ・・・練習中も「お姉ちゃんはカッコいい」ってよく言ってました」

 

「アタシもあこから「リサ姉」って呼ばれるけど・・・!!あこが1番自慢してる本当のお姉ちゃんがそんなのでカッコが付かないでしょ・・・!!」

 

商店街の仲間たちに続いて、あこの友達であるロックや、あこのバンドのメンバー達が続くと、その言葉にヴァルゴはタウラスの命令に反して込めていた力が若干弱まるが、それでもあこを離さない。

 

 

 

「そうだよ!!私達の知ってる巴ちゃんは・・・!!商店街やみんなのために一生懸命で・・・!!」」

 

「困ってる時にはいつも助けてくれて・・・!!」

 

「でも、おばけとか怖いのが苦手で~」

 

「それで負けず嫌いで熱いのが巴でしょ・・・!!」

 

「・・・」

 

そうしているうちに支え合って歩いていた彼女達はヴァルゴの元へと辿り着くが、未だにヴァルゴは動く様子はない。

そんな様子を前に蘭はヴァルゴを睨みながら言い放つ。

 

 

「あたし達だけじゃなくて、あこや他のみんなに心配してるんだから・・・」

 

蘭が―――いや、蘭だけではなくモカが、ひまりが、つぐみまでもが蘭の言葉を聞いて拳を握っていた。

 

「だから早く戻ってきなよ・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「巴!!(ちゃん!!)(トモちん)・・・!!」」」」

 

彼女達は巴の名前を叫びながらヴァルゴを殴りつける。

いや、殴るというには余りにも弱弱しく、傍から見たらただ拳を当てただけにしか見えない。

でもこの行動によって状況が動き出した。

 

「・・・」

 

「かはっ・・・!!はぁ・・・!!はぁ・・・!!」

 

 

 

「何が・・・!?」

 

「やったな・・・!!」

 

突如としてヴァルゴがあこから手を離す。

解放されたあこは恐怖で未だに足が動かないが、それでも乱れていた息を必死に整えていた。

 

その状況に驚きを隠せなかったタウラスを他所にフォーゼは状況が少しだけ良くなったことに安堵していた。

しかし、その一瞬だけ気が抜けてしまった彼の事をタウラスは見逃さなかった。

 

「なら・・・!!」

 

「なっ!?こいつ・・・!!うわぁぁあ!!」

 

タウラスが杖を振るう。

それと同時に複数の光弾が蘭達目掛けて飛んでいく。

しかし、フォーゼが間に入って身体で受け止めるが大量に直撃したダメージによって変身が解けてしまい、最後の1つは止められず蘭達へと飛んでいき大きな爆発を起こす。

 

 

 

 

「あこ・・・!!みんな・・・!!」

 

「嘘・・・だろ・・・?」

 

「そんな・・・嘘だよね・・・?らんらん達が・・・」

 

「あこちゃん・・・!!そんな・・・!!」

 

ヴァルゴに変身していた巴はともかく生身のあこや蘭達があの爆発で無事なはずがない。

未だに炎が止まらず状況が分からないが最悪の考えだけが少女達の頭を過るが、次第に炎が小さくなっていくのと同時に彼女達の目には不思議な光景が映る。

 

「なんですか・・・あれは・・・白い翼・・・?」

 

紗夜が呟いた通り、炎の中からは白い翼の様なものが現れ、それがヴァルゴの身体を覆っていた。

しかし、パッと見では蘭達の姿が見えない。

 

蘭達は消し飛んでしまったのか?と最悪の考えが浮かんだが、その考えを払う様にヴァルゴはその翼を広げると、翼の内側からは蘭達5人が無傷の姿で現れる。

 

「あっ・・・!!あこ・・・!!それにみんなも・・・!!」

 

「でも、どうなってんだよ・・・!!」

 

「沙綾先輩、ますきさん・・・!!みんな大丈夫そうですよ・・・!!」

 

皆が無事であることを確認したが、何がどうなっているのか分からない。

そんな中であこは不安そうにヴァルゴへと視線を向けると再び彼女へとヴァルゴの腕が伸びる。

 

「・・・っ!!」

 

先ほどの恐怖であこの身体は再び震えるが、今回はヴァルゴの手があこの首―――

 

 

 

 

 

 

 

 

「へっ・・・?」

 

ではなく、あこの頭の上に置かれる。

いまいち状況が分からないあこは思わず声が漏れてしまうがそのまま頭を撫でられた。

その手の感触は以前と違うがこの感覚には覚えがあったあこは再び言葉が漏れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おねーちゃん・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おう!!アタシだ・・・!!」

 

 

 

「おねーーーちゃぁぁぁん!!」

 

「うわっ!?あこ、悪かったな・・・」

 

ヴァルゴは先ほどまでの無機質な対応と違い、完全に普段の巴そのものになっていたことにあこは思わずヴァルゴに飛びついた。

しかし、今のヴァルゴの状態を不安に思ったのは以前にゾディアーツになったひまりだった。

 

「巴・・・?本当に大丈夫なの・・・?なんともないの・・・?」

 

「あぁ、さっきまではなんか自分で身体を動かせなかったけど・・・今はもう大丈夫だ!!」

 

「でも・・・」

 

「蘭も心配すんなって・・・!!それに身体を動かせなかったけど、状況は大体分かってるからな!!」

 

「良かった・・・巴ちゃん・・・!!」

 

「も~・・・」

 

「つぐもモカも悪かったな・・・」

 

完全に解決したような雰囲気を出始めた幼馴染達だったが、そこに余計なおせっかいが入る。

 

「このっ・・・!!」

 

「邪魔すんな・・・!!」

 

「なっ・・・!?」

 

 

 

 

 

「隙アリ・・・!!」

 

「ぐっ・・・!!杖が・・・!!」

 

「それでは・・・三十六計逃げるに如かず・・・!!」

 

 

タウラスが杖を振るって複数の光弾をヴァルゴへ向けて放つが、ヴァルゴも自身へ向けて放たれた光弾へと自身も重力弾を生成して全て撃ち落として見せた。

この光景に思わずタウラスも驚愕してしまったが、その隙を見てアリエスと戦闘をしていたイヴがタウラスの杖を叩き落すと杖を拾い上げて走り出すとタウラスはそんなイヴを追いかけ始めていた。

 

「みんな、もう少しだけ歩け・・・そうにないな・・・。よしっ!!だったら・・・!!」

 

ヴァルゴは限界そうな皆の姿を見るとそのまま杖を持ち上げる。

すると目の前には黒い穴のような何かが浮かび上がるが蘭達には見覚えがない。

しかしあこは色は違えどこの光景に見覚えがあった

 

「これってげんたろーが前に出してたやつだ・・・!!」

 

「よく分かんないけど・・・」

 

ヴァルゴはそのままあこを抱えて穴の中へと入っていき、蘭達もそれに続いて恐る恐る入っていく。

 

「えっ?なんで?」

 

「リサさんやっほー・・・」

 

「モカ!?それにみんなも・・・!?どうなってるの・・・?」

 

 

 

「ワープ・・・?」

 

「つぐ~映画じゃないんだから・・・ってうそぉ・・・」

 

穴を抜けた先は自分たちの後ろにいたはずのリサ達が目の前に現れる。

驚きを隠せない彼女達だったがそんな中でヴァルゴはスイッチを取り出して押すと、ヴァルゴの姿は巴の元へと戻っていく。

 

「リサさん、あこ達の事頼みます・・・」

 

「えっ・・・?うん・・・」

 

巴は抱えたあこをリサへと押し付ける。

押し付けられたリサはあこを押し付けられたことよりもスイッチを使ってもいつも通りの彼女に驚いていたが、そんなことを気にする様子もなく巴は歩き出すとその背中を見て皆が声をかけてくる。

 

 

「巴、ちゃんと戻ってきなよ・・・」

 

「そうだよ~。トモちんの事待ってるからね~!!」

 

「帰ってきたら言いたいこともあるんだから!!」

 

「巴ちゃん・・・ファイトだよ!!」

 

「おねーちゃん頑張ってね!!」

 

 

 

 

「任せろっ!!」

 

巴はそのままタウラス達がいる戦場へと力強く歩き出し、そのまま声を張り上げた。

 

「如月、いつまで寝てんだよ」

 

「ってぇ・・・。って巴。お前・・・大丈夫なのか?」

 

「それ蘭達にも言われたけどアタシはもうなんとも無いからな!!だから・・・いくぞ・・・!!」

 

「・・・しゃあ!!」

 

巴の言葉を聞いて変身が解けたが再び立ち上がった彼の姿を見て、今度は巴が声を挙げた。

 

 

「イヴ!!美咲!!後は任せとけ・・・!!」

 

「宇田川さん・・・!!よろしく・・・!!」

 

「お任せします!!ランさん達はお任せください・・・!!」

 

巴の声を聞いたイヴは抱えていた杖をその場に捨て、美咲もアリエスを突き飛ばすと蘭達の集まっている場所まで駆け出していた。

 

タウラスも自身の杖を拾い直すとアリエスと共に弦太朗達の前に立ち塞がったが、そんなタウラスに巴が吼える。

 

 

 

「この牛・・・!!アタシだけじゃ無くて、蘭や商店街のみんな、それにあこやまりなさんまで・・・お前だけはぜってぇに許さねぇ・・・!!」

 

「牛野郎・・・!!まりなさんは返してもらうぜ・・・!!」

 

「負け戦なのに・・・無駄なことを・・・」

 

弦太朗も変身するためにドライバーのスイッチを入れるが、タウラスが完全に2人を見下したように呟く。

しかし、それに反論するようにカウントが響く中で巴が吼える。

 

 

「お前知らないのか?」

 

3―――――――

 

「勝負事ってのはな・・・!!」

 

巴は呟きながらスイッチを握り直し―――

 

2―――――――

 

「ノリのいい方が勝つんだよ・・・!!」

 

スイッチを構えて吼える。

 

1―――――――

  

 

ドライバーのカウントダウンが終わる。

そして弦太朗がいつもの言葉を言うのを知っている巴はそのノリに乗る様に声を合わせて叫んでいた。

 

「「変身!!」」

 

弦太朗がドライバーのレバーを押し込んで手を宙に伸ばしているその横で巴は相手を見据えながら、今度は自分の意思でスイッチを押し込む。

 

弦太朗の白と巴の黒。

色の違う煙が互いを包むとその中で2人は姿を変えていた。

 

 

 

 

 

 

 

「しゃああ!!」

 

「何ともない・・・いける・・・!!」

 

そして弦太朗が宙に伸ばした腕を振り、自身と巴を包んでいた物を振り払う。

振り払ったその中から本来並び立つはずのないフォーゼとヴァルゴが並び立って現れた。

 

 





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