そして唐突にAfterglow篇最終話です・・・!!
巴が変身するための章・・・
フォーゼとヴァルゴが並び、相手を睨んでいた。
しかし、その中でヴァルゴが相手を睨みながら後ろにいた少女へと声を挙げていた。
「つぐ!!」
「巴ちゃん!?どうしたの?」
「なんかいい作戦ないか?」
「えっ・・・?えっと・・・!!」
いきなり声をかけられたつぐみは最初は戸惑うが、巴の期待に応えるべく頭を必死に回していた。
今回の事件で起こった戦闘を思い出してた彼女にある案が浮かんでいた。
「2人とも!!まりなさんは無視して!!牛の方を狙って!!」
「ちょっとつぐ!?それでいいの~!?」
「ひまりちゃん!!まりなさんは前みたいな攻撃しないから大丈夫!!」
「つぐみ?どういうこと?アタシには分かんないんだけど・・・」
つぐみが出した案―――
アリエスを無視してタウラス1体を集中して攻撃するという案に思わずひまりから声が挙がるがつぐみは自身をもって答えるが、それを聞いていたリサからも思わず疑問が零れると納得させるように説明していた。
「だって、まりなさんが前に沙綾ちゃん達を攻撃した時みたいにすればいいのに、今回は眠らせるか杖で叩いてくるだけで何もしてこないですよね?」
「確かにつぐみの言う通り、お父さんとか街の人を眠らせただけで後は守ってるだけだもんね・・・」
「それにさっき「人をうまく操れない」って言ってたのが本当だとしたら・・・巴ちゃんの事もだけど、まりなさんにも上手くできてないんだと思います!!」
「なるほどな・・・!!」
「分かった!!」
「ふふっ・・・」
つぐみからの作戦をもらったフォーゼ達は気合いを入れるがその光景をタウラスは鼻で笑う。
しかしタウラスのその態度を見てヴァルゴも鼻で笑い返していた。
「はっ・・・!!牛、何がおかしいんだよ」
「あれだけボロボロにされてたのに、よくそんな虚勢を・・・」
「はっ・・・何言ってんだよ・・・」
「虚勢かどうか・・・」
ヴァルゴはその言葉と同時に自身の翼を広げる。
その光景にタウラスは先ほど自身の攻撃を撃ち落とした重力弾による攻撃に備え、フォーゼもその攻撃で出来た隙にタウラス達に詰め寄ろうと身構えていた。
「・・・試してみればいいだろ!!」
「巴!?」
「なっ!?」
しかし、全員の予想に反してヴァルゴは地面を蹴り、地面を滑るように飛びながらタウラスへと肉薄しながら杖を強く握りこんでいた。
「おらぁ!!」
「がぁ!?・・・このっ!!」
ヴァルゴはその勢いのままタウラスの顔面を杖ではなく拳で殴りつけて、タウラスを後ろへと吹き飛ばしていたが、タウラスは吹き飛ばされながらも光弾をヴァルゴに向けて放っていた。
「そんなもんに当たるかよ・・・!!ってやばっ!?」
「宇田川さん!?・・・身体で止めるしかない・・・!!」
――――――――シールドON――
「ぐぅううううう!!」
「如月さん!?」
「だぁああ!!」
ヴァルゴは翼を広げて空へと飛んで光弾を全て回避する。
しかし、その光弾の軌道上にはアリエスによって避けるほどの余裕がない蘭達がいた。
それを見た美咲は自身が身体で攻撃を受け止める覚悟を決めるがフォーゼがその間に割り込むとシールドで光弾を全て受け止めていた。
「おいっ!!巴!?いきなり避けんなよ!!」
「わりぃ!!わりぃ!!」
「なら・・・こっちもいくぜ・・・!!」
平謝りをするヴァルゴを他所にフォーゼはドライバーを叩いていた。
――ロケットON―――――――――
「ライダー・・・!!」
起動と共に右手に現れたロケットを構えて声を挙げるが、タウラスはそんな隙だらけのフォーゼの行動がヴァルゴが攻撃をするために囮だと思い込み上空のヴァルゴへと意識を向けていたが、それは大きな間違いだった。
「ロケットパーンチ!!」
「がっぁああ!!」
その言葉と共にロケットに火が入ると凄まじい速度でタウラスへと突っ込むと、タウラスを押し倒してそのまま地面を抉っていく。
しかし、タウラスも視界が塞がっているがなんとか反撃をしようと自身の杖を強く握りしめていた。
「このっ!!」
「よっと!!」
タウラスはフォーゼへと杖を振るうが、フォーゼはそのままタウラスから離れると杖は虚しく宙を切る。
杖を振ったタウラスはフォーゼが目の前からいなくなった事によって視界が開けたがそこにヴァルゴが大量の弾を展開して待ち構えていた。
「これでも・・・食らえ!!」
その言葉と共にヴァルゴはタウラス目掛けて弾を発射する。
いくつかの弾はタウラスに直撃していたが、殆どはタウラスから外れて周囲の地面を抉って広い範囲に土煙を広げてしまっていた。
「よっと・・・!!」
――――――――カメラON――
土煙を前にしてもフォーゼは冷静にカメラを起動して土煙の中のタウラスを探すが、見つけることが出来ない。
しかし、カメラは不自然な土煙の揺らぎを捉えていた。
「来いっ!!」
――――――ガトリングON――――
フォーゼの勘がその正体がタウラスだと告げ、その間に従ってフォーゼはタウラスを迎え撃つためにガトリングを起動して待っていると、フォーゼの声が聞こえたタウラスが土煙の中から飛び出してくる。
「なっ!?」
「食らえ!!」
土煙から飛び出したはいいが、出た先でガトリングを構えて待ち構えていたフォーゼの姿に思わずタウラスは速度を落としてしまったが、フォーゼはそんなタウラス目掛けてガトリングを発射すると、凄まじい精度でタウラスに全弾命中させていくがガトリングの攻撃もタウラスの速度を落とすだけで足を完全に止めるには至らない。
じりじりと迫るタウラスにフォーゼはガトリングを止める。
ガトリングの攻撃が止んだタウラスは再び地上のフォーゼに迫ろうとしていたが、これはフォーゼが良く言っている
まだ上空に残っていた
「ソイっ!!」
「くっ!!」
タウラス目掛けて自身の杖を投げつけるが、タウラスもヴァルゴの声でその存在に気が付いたのか自身の杖でヴァルゴの杖を弾くが―――
杖を弾いたその直後、タウラスの目の前にはヴァルゴが迫っていた。
「ソイヤっ!!」
そのヴァルゴの言葉と共にタウラスは再び殴られて吹き飛ばされると、たまらずタウラスはアリエスをフォーゼ達へと突撃させるとヴァルゴは一瞬動きを止めてしまった。
「まりなさんっ・・・!!」
「巴!!」
「おらぁ!!」
突如として彼女の動きを鈍らせてしまうが、フォーゼの言葉に応えるようにアリエスに前蹴りを見舞うとタウラスの横まで飛ばされる。
それを見たタウラスが憤慨して声を荒げていた。
「さっきから・・・!!殴ったり蹴ったりばっかりして・・・!!そんな乙女がいるか!?」
「・・・知るかよ!!」
タウラスの言葉にヴァルゴは言葉を返して再びタウラスへと突っ込んでいき、拳を振り上げる。
しかし、それはタウラスがヴァルゴを呼び寄せるために考えてた作戦だった。
「ここだっ!!」
「なっ!?」
突如としてタウラスがヴァルゴの振り上げた腕を押さえつける。
それに驚いたのも束の間、タウラスがアリエスに指示を飛ばしていた。
「アリエス!!眠らせろ!!」
「・・・」
アリエスはタウラスの指示のままにヴァルゴに杖を当てると杖が光り出す。
―――が、ここでタウラスの作戦が根底かひっくり返す出来事が起こる。
「・・・なっ!?杖を!?」
「如月!!」
「牛は任せろ!!」
ヴァルゴはアリエスの杖を握りしめて声を挙げると、それに応えるためにフォーゼはタウラスをヴァルゴから引き剥がしてタウラスへと拳を振るう。
フォーゼの攻撃に少しずつダメージを負っていくタウラスの前では、アリエスがヴァルゴを眠らせようとしているが、一向に眠るような気配はない。
「体力を奪って眠らせるはずなのに・・・なんで眠らない・・・!?」
「・・・平気なんだ?」
むしろ、気合いを入れるかのように声を張り上げながら杖を握る手に力を込めていく。
アリエスの攻撃を受けても何ともなっていないヴァルゴにフォーゼは疑問に思うが、タウラスを攻撃する手を緩めることない。
「今のアタシはな・・・商店街のみんなの気持ちも背負ってんだよ・・・!!」
ヴァルゴはそう言いながら杖に込める力を強めていく。
すると、アリエスの杖から徐々に鈍い音が広がっていき、それは戦いを見ていた少女達の耳にも届いていた。
「ロック・・・この音なんだ・・・?」
「何の音やろ・・・?」
「マスキン!!ろっか・・・!!アレ見て!!杖が・・・」
「杖にヒビが入ってんぞ・・・もしかしてあの音か・・・!?」
「あたしには見えないんだけど・・・」
少女達はヴァルゴが握っていたアリエスの杖に視線を向けると、
「それがてめぇみたいな奴がどうこう出来るもんじゃねぇんだよ!!」
その叫びとヴァルゴは渾身の力で杖を握りしめた結果、”バキッ”という音が響き、アリエスの杖は光を失って2つに折れるとヴァルゴによってタウラスの元まで殴り飛ばされていた。
「化け物が・・・!!」
その光景にタウラスはヴァルゴを見て呟くが、その言葉に真っ先に食って掛かったのはそれを遠くで聞いていた彼女の幼馴染達だった。
「うっさい!!アンタと一緒にすんな!!」
「誰がなんて言っても巴は巴だよ!!」
「これからもずっとそうだよ!!」
「そういうこと~」
「よっしぁ!!如月!!決めるぞ!!」
「おう!!」
――ロケットON――――――――
――――――ドリルON――――
ヴァルゴはその言葉と共に翼で空に飛び上がり、フォーゼもドライバーのスイッチを起動するとその後に続いて空へと上がりヴァルゴの横でドライバ―のレバーを押し込んだ。
―ロケット・ドリル・リミットブレイク―
「ライダー・・・・ロケットドリルキッーーーク!!」
そのフォーゼの言葉と共に2人は足を突き出してタウラスへと急降下していく。
しかし、ここで2人にとっては想定外の出来事が起こった。
「「なっ!?」」
「まりなさんを身代わりにして巴ちゃん達の攻撃を・・・!?」
「なら、最初はまりなさんからだ・・・!!」
「分かった・・・!!」
タウラスはキックが当たる直前でアリエスを自身の前に立たせて身代わりにしていた。
しかし、フォーゼは先にアリエスを倒してまりなを解放することを選ぶとヴァルゴもそれに答えて翼を広げていた。
「ぉおおおおおお・・・・!!」
「ソイヤーーーーーッ!!」
そして2人はその言葉と共にアリエスの身体を貫くとアリエスの身体は爆発した。
その爆発の中で生身のまりなが地面に倒れ、その爆炎の向こうではフォーゼとヴァルゴが並んでいた。
しかし、すぐ2人は周囲を見回してタウラスの姿を探す。
「くそっ!!牛はどこ行った!!」
「あれ?牛もミッシェルもいなくなっちゃった・・・!!」
「もしかしたら身代わりにした時に逃げちゃったのかも・・・」
「なら仕方ねぇか・・・」
タウラスがこの場から逃げたと聞いて2人は変身を解除すると、集まっている蘭達の元へと戻っていく。
「巴・・・おかえり」
「あぁ・・・ただいま・・・」
「いや~トモちん大活躍でしたなぁ~」
「最初はびっくりしちゃったけどね・・・」
「一時はどうなるかと思っちゃったよ~!!」
「アタシも最初は驚いたけどな・・・。まぁ・・・なんとかなったよ」
「おねーちゃん!!凄かったね!!」
「あこ!!怪我はないか?」
「うんっ!!」
巴を最初に出迎えたのは安堵の笑みを浮かべた幼馴染達に彼女も笑みを浮かべて答えると、妹のあこが割って入ってくるとその頭に手をわしゃわしゃと撫でまわしていた。
しかし、そんな巴にとある人物が不安そうに声をかけてきた。
「巴さん。本当に大丈夫ですか・・・?」
「紗夜さん。本当になんともないですよ?」
「そうだよ!!巴!!あれ使って何ともないの!?」
「ひまりも心配性だな~・・・。何ともないって」
スイッチをどうなるか―――
それを身をもって体験している2人から声をかけられるが、巴自身は至っていつも通りだと告げるが疑惑の目が止まらない。
「こうは言いたくないですが・・・信じられませんね・・・調べましょう・・・」
「ちょっと紗夜さん?」
「はぐみもやる~!!」
「ちょっとはぐみも何言ってんだよ!?ってそこはくすぐったいからやめろ!!」
心配性の紗夜は巴の身体を弄り始めると、何故かそれに便乗してはぐみも巴を触り始めてしまう。
そんな光景を前にミッシェルを脱いできた美咲が合流してくる。
「お疲れ様です・・・ってどうなってるんですか・・・?」
「えっと、トモエさんを調べてます・・・!!」
「・・・大体分かった。私も若宮さんもあれを止めるような体力残ってないですからね・・・?」
「そうなったらますきとかリサが止めんだろ・・・?」
「ん~アタシは面白そうだから止める気ないしー・・・。それにますきは・・・」
リサは紗夜達を止めるつもりはないと言い切ってからますきの方を指差す。
そこには―――
「ロック~お前も大丈夫か~?」
「ひゃあああ!!ますきさんやめてくださ~い!!」
「ダメだありゃ・・・」
「因みに弦太朗は・・・」
「山吹さん。面倒ごと増やさないで・・・」
「うぅ・・・」
視線の先ではますきがロックを撫でまわしていた。
その光景に呆れる美咲だったが、それに便乗しようと弦太朗に手を出そうとしていた沙綾を牽制し、流石の沙綾も諦めたのか肩を落としていた。
戦闘の緊張から解放されたのか彼女達は先ほどアリエスに眠らされそうになっていたのを忘れているかのような様子を見せていた。
しかし、それも段々と怪しくなってくる。
「ちょ・・・!!2人とも・・・!!やめ・・・!!」
「ちょっと紗夜さん。そろそろ巴ちゃんを・・・」
「いいえ。もしかするかもしれません!!徹底的に調べないと・・・!!」
「おもしろーい!!」
「はぐ~そろそろ巴が怒るから止めなよ~!!」
「ん~。流石にこれは止めないとダメそうかな~・・・」
つぐみとひまりが2人に止めるように言うが、紗夜達は止まる気配が見えない。
流石に雲行きが怪しいと感じたリサはようやく重い腰を挙げようとしたが―――
「2人とも・・・いい加減に・・・」
「これは・・・」
「ダメそうだね~・・・」
「蘭?モカ?えっ・・・?」
どうやら動くのが遅過ぎたらしい。
巴の声が聞こえた蘭達の反応に首を傾げたリサだったが、それと同時に巴が動いていた。
「しろっ!!」
「うわっ!?」
巴は2人を振りほどこうを腕を振るが、はぐみ
「ぐぇっ!?」
「紗夜!?」
しかし、紗夜は巴が腕を振った際に肘が腹に刺さりうめき声をあげていた。
その声に皆が動きを止めると今までのおふざけが無かったかのように空気が締まる。
「ありゃ綺麗に入ったな・・・」
「ちょっと如月先輩。感心してる場合じゃないでしょ・・・」
「でも・・・街の皆さんはどうしましょうか・・・?ゲンタロウさんとトモエさんだけではこの人数は・・・」
「はぁ・・・とりあえず黒服さん達にお願いして商店街の人と・・・湊さん達はみんな病院に運んでもらうんで・・・」
それから少し経ってから黒服が商店街で寝ていた人物たちを病院へと運んでいくのを見送ると、商店街での戦いは一旦の終わりだと感じた彼女達はそのまま家に帰っていく。
「はぁ・・・はぁ・・・」
そんなことが起こっていた一方で、フォーゼ達から逃げたタウラスは先ほどの場所まで引き返してきていた。
「タウラス。とりあえず、アンタが言ってた実験は終わりってとこかね?」
「申し訳ありません・・・」
「あんな予想外は仕方ないね。それじゃ戻ろうかね・・・」
「ちょっと待ってください」
「・・・なんだい?」
そう言って2つの異形は人間へと戻っていき、その場を去ろうと歩き出すが、、それをタウラスだった人間が声をかけて止めさせるともう1方の人間にあるものを渡していた。
「これ。忘れてますよ?」
「・・・すまないね」
そう言ってその人物は受け取った杖をついてその場を離れて行く。
こうして彼女達が知らない内に商店街を狙った事件はひっそりと幕を閉じるのだった。
事件が終わった―――
それを知らない彼女達は戦いのあった翌日、臨時休業中の羽沢珈琲店にはガールズバンドの35人と香澄の妹の明日香が集まって弦太朗を待っていた。
「狭いわね・・・。それに美竹さん達はどうして疲れた顔をしてるのかしら?」
「友希那さん・・・私達は・・・あの時は寝てただけですから・・・」
「珈琲入ったよー」
「それに紅茶と一緒にアタシ特製のクッキーもあるからね~」
つぐみとリサが店の奥から出てくると店内は一気に騒がしくなる。
そんな中で巴はふと疑問に思ったことを口にしていた
「そう言えば・・・香澄とかチュチュとかは大丈夫なのかよ?予選明日までだろ?」
「ポピパはGalaxyでライブだから問題ねぇよ・・・」
「Roseliaもライブまではまだ時間があるから大丈夫よ・・・」
「RASはdubだけどまだ時間があるわ」
「はいっ!!チュチュ様は昨日のRoseliaの皆様の話を聞いてとても心配されてましたから!!」
「パ~レ~オ~!!」
「きゃ~!!」
「ってそうだよ!!巴!!昨日すっかり忘れてたけど・・・!!アレ早く壊しちゃおうよ!!」
「STOP!!その前に昨日までの話を聞かせない」
やかましさを増していく店内だったが、ひまりの言葉に緊張感が走る。
ひまりの気持ちを抑えてチュチュが空気を読んでか読まずか今までの状況の説明を求めると、Afterglowは昨日までの説明を簡単にしていた。
「確かに前にトモエ達はSpecialとはいったけど・・・本当だったとは・・・」
「じゃあそろそろ・・・」
「ねぇねぇ!!巴ちゃん。1回そのスイッチ見せて?」
「日菜先輩?いいですけど・・・?」
説明も終わっていざ本題に入ろうとしたひまりだったがそれを遮って日菜が好奇心から巴のスイッチを見てみたいと言い出した。
巴も特に断る様子もなく、スイッチを取り出すと巴が握ったままのスイッチを日菜に見せ始めると興味深そうにそれを眺め始めた。
「へぇ~・・・千聖ちゃんの時とは違うねぇ~。それによく見るとおとめ座のマークが入ってる~・・・」
「面白いわね!!」
「私の時のと似てる・・・」
「私が使った時と星座のマークくらいしか差がないですね・・・」
「あの・・・日菜先輩?ってちょっと!?」
「日菜!?何してるの!?」
「えぇ~だって気になったし~」
「日菜先輩・・・そろそろ・・・」
思い思いの感想を口にする中で日菜の目が得物を狙う猫のような目に変わる。
その視線に嫌なものを感じた巴は日菜に声をかけると、その手に持っていたスイッチはいつの間にか日菜の手に移動していた。
流石紗夜が日菜を起こるが、本人はそれをあまり気にしている様子はなく、巴も何か嫌な予感を感じたのか日菜に返す様に促していたが―――
「えいっ!!」
「「「「「「「「あぁ~~~~~~!!」」」」」」」」
日菜は好奇心に負けて巴のスイッチを押してしまい、全員がその行動に驚きの声を挙げてしまう。
そして、日菜が変身するのではないかと言う、緊張が店内を包むんでいた。
しかし―――
「あれっ・・・?何にもないよ・・・?」
「えっ・・・?」
しかし、日菜の身体には何も変化が起こっていなかった。
殆どの面々がその光景に安堵していたが、千聖は怒りの形相を浮かべて日菜に迫っていた。
「このおバカ!!」
「いたっ!?千聖ちゃん痛いよ~!!」
「出ました!!チサトさんのスリッパ!!・・・今回は"あほんだらっ”ですか・・・?」
「うちが渡したの使ってくれとるんや・・・」
スリッパで日菜の頭を叩くと日菜から抗議の声が挙がるが、勿論いきなりそんな危険な行為をした彼女を庇うものはいない。
叩かれた日菜は頭を抑えながら巴のスイッチを見つめていた。
「でも、なんにも起こらないってことは壊れてるんじゃないの・・・?」
「日菜ちゃん。それ貸しなさい」
「あっ!!やっぱり千聖ちゃんも押しt・・・いたっ!!」
日菜はあらぬことを言ってしまい、再び彼女の怒りを買ってしまいスリッパが直撃する。
しかし、自業自得の日菜を皆が無視すると千聖は日菜からスイッチを取りあげていた。
「馬鹿言わないの!!・・・以前に使ったことある人が実験台になったほうがいいだけよ・・・って本当に反応しないわね・・・」
「チサトさん?本当に壊れてるのでは・・・?」
「まだ決めつけるのは早いわ・・・。次、こころちゃんお願いできるかしら?」
「・・・えぇ!!任せてちょうだい!!」
千聖の言葉に以前のスイッチャーたちは罪悪感を感じながらスイッチを押していくが、誰も巴のスイッチを起動することが出来ずにいた。
そして、スイッチを使ってはいないが所持をしていたチュチュも押してみるがやはり反応することはなかった。
「・・・やっぱりダメね。それにルイやロックの元マネージャーでもダメなら壊れてるんじゃないかしら?」
「いや・・・明日香ちゃんはマネージャーじゃないですよ~!!」
「あっちゃん!!次!!私がやる~!!」
「はぐみもやりたーい!!」
「香澄!!やらんでいい!!」
「はぐみも変なこと言わないの~」
「「えぇ~・・・」」
「・・・麻弥ちゃん、壊れてるの?」
「いやいや!!日菜さん!?流石にジブンに分かるはずないですよ!!」
「あの~・・・一旦返してくれますか・・・?」
誰にも反応しなかったスイッチを香澄とはぐみが押したがるのを
巴は受け取ったスイッチを眺めるが、当然それが壊れているのかなんて彼女に分かる訳もなかった。
「とりあえず、押せばわかんだろ・・・」
「「「「「なっ!?」」」」」
「普通に動くぞ・・・?」
「わりぃ、遅れたな・・・っ!!」
「如月、アタシだよ!!」
誰にも反応しなかったスイッチを巴が押すとすると巴の姿は一瞬でヴァルゴに変身していた。
突然のことに一同が驚くが、そこにようやく弦太朗が姿を見せるが、ヴァルゴを見て反射的に戦闘態勢に入るが、巴の声を聞くと弦太朗は警戒を解くのと同時にヴァルゴは巴へと戻っていた。
「如月くん。さっきまでこれをみんなが押したんだけど・・・」
「巴だけしか動かせなかったんだろ・・・?」
「弦太朗、アンタ何でわかるの・・・」
「だって天校の時もそうだったからな・・・」
「「「「ふふふっ・・・」」」」
「なっなんだ・・・!?」
弦太朗の登場に先ほどまで罪悪感に襲われながら、覚悟を決めて押したにもかかわらず遅れて現れた彼のしれっと言った言葉に苛立ちを覚え弦太朗へと迫っていた。
「弦太朗・・・どういう事かしら・・・?」
「如月さん・・・あなた、こうなることを知ってたのに皆には言ってなかったんですね・・・?」
「酷いよねぇ・・・?」
「本当ですよね・・・?」
「おい、千聖・・・瑠唯、ひまりに明日香まで・・・ちょっと待てって・・・おい、誰か・・・」
彼女達は笑みを浮かべているが、目は完全に笑っていない。
そんな形相で迫られていた弦太朗は彼女達を制止しようとするが止まることはなく、思わず助けを求めるが誰もそれに応えない。
「大丈夫ですよ・・・」
「紗夜・・・?」
「痛いかもしれませんが段々良くなりますから・・・」
「ぎゃあああああああああああああああ!!」
そこから弦太朗は怒りを思えた少女達に詰められるが、そんな中でひまり以外のAfterglowのメンバーは巴の元に集まっていた。
「それで、巴・・・。それどうするの・・・?」
「アタシしか使えないらしいし、このまま持ってるよ」
「巴ちゃん、いいの・・・?」
「これがあればみんなを守りやすくなるからな・・・。危ないかもしれないけど、みんなのためだからな・・・」
「トモちんらしいね~」
「巴が私達を守るなら、あたし達は巴が帰ってくる場所を守るからね」
「おう・・・!!頼んだ・・・!!」
後ろでは弦太朗を中心に未だにやかましく騒いでいる。
それを周囲が距離を取って眺めている中で彼女達は自分たちの決意を口にしながら笑いあって拳を突き合わせるのだった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
次章は
ハロハピ・・・っ!! その前に小ネタ篇(本編)じゃ・・・
オマケ
変身ゾディアーツ設定Afterglow篇
モカ:アリエス
巴:ヴァルゴ
ひまり:ハウンド
つぐみ:タウラス
設定だけはヤベー奴ら
まぁ、羽丘スタートで構想してた時のメインだから仕方ないね・・・