残された1/3は・・・分かるよね?
と言うことで場面がいきなり切り替わる特撮あるあるからスタートです・・・
弦太朗と別れたハロハピ一行はゆったりとした足取りで商店街へと向かっている最中、二コリーナは笑みを浮かべていた。
「ふふっ・・・」
「とっても楽しそうね!!」
「えっと・・・どうかしましたか?」
「いえ、普段の美咲さん達が通っている学校が見れたのが嬉しくて・・・」
「まぁ、今日は休みでしたから誰もいませんでしたけどね・・・それにこころみたいに煩い・・・賑やか人がたくさんいますから大変ですよ・・・。特に今は如月先輩もいますからね・・・」
美咲は頭の中にはポピパの面々や弦太朗達一部の3年生の顔が浮かぶと苦笑いを浮かべていた。
でも、そんな美咲を見ても彼女は未だに笑みを浮かべてると、話を弦太朗の事へと変えていた。
「・・・それにしても日本の男性の方って・・・その・・・変わった人が多いですね?」
「いやいや、如月先輩が特別なだけで・・・」
「そうなんですか?私の聞いた日本人の男性は皆さん特徴的でしたけど・・・」
「特徴的・・・?それはとても気になるね?」
「とっても気になるわね!!」
「二コリン!!どういう人だったの?」
期待感でいっぱいのこころ達の視線を受けて二コリーナが思い出す様にして話し始める。
「えっと・・・私が子供の頃には得意なことが2000個以上あると言っていた日本の方が滞在していたらしくて・・・」
「2000・・・それはとてつもないね・・・」
「ふえぇ・・・他にはどんな人がいたの・・・?」
「他には洋服みたいな着物を着てトーフ?という物をボールに入れて歩いていたとか、最近はその・・・男性用の下着を木にぶら下げて歩いているのを見たと聞きましたよ・・・?」
「ふえぇ~!?」
「洋服みたいな着物・・・ひょっとして作務衣の事だろうか?」
「でも話を聞く確かに日本の男性が誤解されそうな感じですね・・・」
「とっても素敵な人たちね!!」
「はぐみ達も会ってみたいね!!ってそろそろ商店街に着きそうだよ!!」
「早く行きましょう!!」
そんな話をしていたら商店街の近くまで来ていた彼女達だったが、突如としてこころとはぐみが二コリーナの腕を引いて歩く速度を上げ始める。
ライブハウスが近づいてくると同時にCiRCLE、dubそれぞれで戦闘が起こっていることを知っている美咲達だったが、花音が若干不安そうな表情へと変わっていく。
「でも大丈夫かな・・・」
「花音さん。それフラグですよ・・・」
「なに、弦太朗の事さ。すぐに何食わぬ顔をして戻ってくるさ」
花音はこっちにもやってくるんじゃないかと内心ではビクビクしていたが、薫と美咲がフォローに入っていた。
実際は花音だけではなく美咲も嫌な物を感じてはいたが、目の前にいる3人に視線を向けて呟いていた。
「まぁ、なんとかなります・・・ってと言うよりなんとかしないと・・・」
「二コリン!!こっちだよ!!」
「はぐみさん・・・!!」
「今から楽しみね!!」
美咲達の目の前ではこころ達が楽しそうな表情を浮かべながら、地下にあるGalaxyへと降りる階段の前で手を振っているのを眺めていたが、その表情は普段に比べて暗くなっているのを花音達は察していた。
「美咲ちゃん・・・?」
「花音さん?どうかしました?」
「えっと・・・その・・・暗いけど大丈夫?」
「えっ?」
「美咲、私達もいるのだから1人で抱え込まなくてもいいさ」
「辛かったら私達に頼ってもいいんだよ・・・?」
「薫さん・・・花音さん・・・」
「もっとも、弦太朗に比べたら頼りない物だがね・・・」
「あはは・・・ありがとうございます・・・」
「美咲~!!花音~!!薫~!!」
「もう始まっちゃうよ~!!」
先ほどまでは美咲が花音を慰めていたはずなのに、今度は花音と薫の2人から慰められてしまう。
彼女は気恥ずかしさを覚えるが、こころ達がGalaxyを背にしてこちらに手を振っている光景を前に彼女はスマホを取り出して時間を確認し始めた。
「あっ・・・そろそろライブ始まる時間だ・・・」
「おや、もうそんな時間だったのかい?でも、本当に当日券があるのだろうか・・・」
「さっき市ヶ谷さんに聞いたらまだ残ってるって言ってたので・・・」
大丈夫―――
美咲がその言葉を口にしようとしたが、突如としてこころ達の背後―――Galaxyから光が漏れる。
ライブハウスから漏れ出たのとは違うその光は彼女達にとっては見たくないものだった。
「これはっ・・・!?」
「ふえぇ~!?」
「最悪だ・・・本当に花音さんの言葉がフラグだった・・・!!」
「・・・みんなどうしたの?」
「行ってみましょう?」
「えぇ・・・」
しかし、こころ達はその光に気が付かなかったのか不思議そうな表情を浮かべて美咲達へと駆け寄っていくが、その背後では光を放っていた張本人が姿を現していた。
「あれはこの前のだ・・・!!」
「話には聞いてたけど・・・本当に牛ね!!」
「なんでここに・・・!?」
「ふえぇ~!?二コリーナさん!!」
「なんですか・・・!?これ・・・」
「って考えてる場合じゃない・・・!!」
正体は先日商店街に現れたタウラス。
それが何故Galaxyから飛び出して来たことに驚き、状況が分かっていない二コリーナは完全に動きが止まってしまったのを見て美咲は光景を見て駆け出すのと同時にタウラスは杖を振り上げていた。
「二コリン!!」
「きゃああ!!」
「うわぁぁぁあああああ!!」
しかし、そのタイミングではぐみが動けなくなった彼女の腕を引っ張って杖は虚しく空を切ると今度は美咲が叫びながらタウラスの杖目掛けて飛び掛かるとバランスを崩してそのまま地面を転がり始める最中で美咲はタウラスから杖を奪いとっていた。
「美咲ちゃん!!」
「花音さん!!私は大丈夫ですから!!」
「狙いは・・・私か・・・。まぁこの前も今も散々邪魔してるしね・・・」
花音の言葉を受けて美咲はすぐに立ち上がる。
気が付けば美咲とこころ達の間にタウラスを挟むような立ち位置に変わっていたが、タウラスは標的を無防備な5人ではなく美咲へと定めていた。
「美咲・・・!!」
「薫さん!!みんなを頼みます・・・!!」
「だが・・・!!」
「頼りにしてますよ・・・!!」
「・・・!!」
先ほどの頼れと言ったが早々に機会が来ることになるとは思っていなかった薫は美咲からの言葉を聞いて目を見開く程に驚いていたが、美咲は弦太朗から預かったマグフォンを操作するのを見て笑みを浮かべていた。
「・・・分かった!!みんな。ここは美咲に任せよう・・・」
「薫!?」
「薫くん!?みーくん置いていくの!?」
「ここに私達がいたら美咲の邪魔になってしまうからね!!」
「二コリーナさんも後で説明しますから!!」
「えっと・・・はい・・・」
薫と花音はそれぞれこころ達の手を掴むとそのまま商店街から離れて行くが、その最中でこころは美咲へと声をかけていた。
「気をつけてね~!!」
「はいはい・・・」
「逃げるっ・・・!?」
美咲はこころ達の言葉に答えるとそのままタウラスに背を向けて走り出すと、タウラスも声を挙げると美咲を追いかけるために走り出す。
流石に美咲も逃げられるとは思ってもいない。
ただこころ達から離れるための時間を稼ぐため、それと商店街よりも広い場所へと移動するために美咲は走るが、杖を持ったままだったこともあって距離が詰まっていくと、美咲は突如として杖を構えて振り返る。
「このっ・・・!!」
「こんなもの・・・!!」
「杖を弾いた!?・・・まぁ、素手でも余裕ってことか・・・!!」
美咲は奪った杖を投げつけるが、彼女の予想に反してタウラスはその杖を自ら弾いた。
タウラスの予想外の行動に驚いた美咲だったがそれでも彼女は走り続け、自身が通う花咲川の校庭まで辿り着くと突如として足を止めると、追いかけてきたタウラスもそれに合わせる様に足を止めていた。
「・・・鬼ごっこは終わり?」
「まぁ・・・こころ達とも離れられましたからね・・・」
「そう・・・」
「でも、なんでさっきは杖を弾いて・・・って冷静に考えれば普通の人間相手なら力任せで何とでもなるか・・・」
「そういう事よ・・・」
「ふぅ・・・」
質問をしようとしたが、その前に納得のいく理由を言った美咲にタウラスが応えると彼女は相手を見て深く息を吐く。
その行動が諦めと認識したタウラスはゆっくりと美咲へと歩み寄っていくが、美咲は全く動かない。
「・・・諦めがいいのね?」
「はい・・・?」
「そのまま大人し・・・!!」
「うわぁ!!」
意味が分からず言葉が漏れるがその言葉を言い切る前にタウラスの至近距離にミサイルが着弾して爆発が起こる。
土煙に包まれたタウラスは足を止めるが、美咲はその爆風に飛ばされるがタウラスとの距離が大きく開く。
咄嗟にタウラスは自身の周囲にあった土煙を振り払うが、開けた視線の先には吹き飛ばされてダメージを負った美咲がミサイルを放ってから人型に変形していたダイザーのコックピットへと乗り込み終えた光景だった。
「痛ったぁ・・・でも、上手くいった・・・!!」
「なっ!?諦めたんじゃ!?」
「諦める・・・?悪いですけど、こころ達のせいで私も諦めが悪くなってるんですよ・・・。だから、これが動かせる場所まで逃げてきたんですよ・・・!!」
タウラスの予想に反して、美咲は全く諦めてなどいなかった。
以前につぐみが言っていた"力に影響された"側である美咲も、流石に生身では到底勝ち目はない。
―――そう"生身"なら
だから、彼女は逃げるふりをしてダイザーが動かせる自身に都合の良い舞台までタウラスを引きずり込み、挙句の果てには自身を囮にしダメージを受ける覚悟で時間を稼いでいたのだ。
捨て身に等しい策を実行した美咲にタウラスは驚きを隠せない。
「普段からこころ達の無茶苦茶に付き合ってるんだからこれくらい・・・」
「狂ってる・・・!!」
「アンタが・・・言うな・・・!!」
その叫びと共にタウラスへ向けて美咲はダイザーを走らせるのだった。
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