さらっと戦い。(ドンドン・・・
しれっとぶっこむ(ドンドン・・・
「そらっ!!」
「アタァ!!」
「・・・なんでどっちも変身した後に決め台詞言ってるんだ?」
メテオと共に飛び込んでいったフォーゼは数の差など物ともせず、そのまま一方的に攻め立て始める光景に目を奪われていた巴だったが、そんな彼女にゾディアーツ達が迫っていたがそれに合わせる様に彼女は足を振り上げていた。
「おらっ!!」
掛け声とともに巴の回し蹴りが迫っていたペガサスの脇腹へと突き刺さるとそのまま後ろへとよろめくが、その横を通って別の馬の頭をしたゾディアーツ達が巴に迫っていた。
「おねーちゃん!!」
「って何で馬ばっかり寄ってくるんだよ!!」
「はぁ!?なんで角が武器になるんだよ!?一角獣から角がなくなったらただの馬じゃねーか!?」
「アリサさん!?」
「巴!!」
「如月!!アタシは平気だ!!とりあえずアタシも・・・!!」
「宇田川!!」
愚痴を零す巴へとユニコーンは自身の角を剣に変えながら向かってくる姿に思わず、外野からツッコミが入ると同時にユニコーン達は横から割り込んできたフォーゼに殴り飛ばされる。
そのやり取りしながら巴はポケットからスイッチを取り出そうとするがここで後ろにいた賢吾が声を挙げた。
「「ん?」」
「違う!!姉の方だ!!君は下がれ!!そのスイッチをむやみに使うべきじゃない!!」
「・・・分かりました!!」
賢吾の言葉に納得した様子はないが、仕方なく巴が後ろに下がるのをフォーゼは見送っていた。
「巴が下がったなら・・・一気に決めるぜ!!」
「待て!!ステイツチェンジはするな!!」
この流れの中でフォーゼはコズミックスイッチを取り出すが、ここで賢吾から指示が飛ぶ。
フォーゼはその指示を聞いてコズミックスイッチを使うことなく再びダスタード達へと向かっていくが、その指示に他のメンバーは疑問が浮かんでいた。
「歌星さんでしたか?どうして如月さんを止めたんですか?」
「紗夜さんの言う通りだよ!!強いので一気にばーんってやっつけた方がいいんじゃないの!?」
紗夜とあこが直接的に疑問を口にすると、止めた理由が分かったつぐみがその疑問に答えた。
「そっか!!今、ワンちゃん達にこころちゃん探して貰ってるからだ!!」
「そういえば、バガミールさん以外いないっすね!!」
「ちょっとつぐ~?どういうこと~?」
「あれ使う時にスイッチが如月くんの身体に吸い込まれてるから、今そうしちゃうとワンちゃん達が全員止まっちゃうんだよ!!」
「ねぇ?だったら別のでもいいんじゃないかしら・・・?」
「友希那さん。さっき美咲の奴が言ってたんですけど、ここの真上には操舵室があるらしいんすよ。んなもんがあるのに電気やら磁力やらを下手にぶっ放したら、船が止まるかもしんないですし、火の奴なんて屋内じゃ論外でしょ」
「弦太朗みたいな見た目の割には頭が回るな・・・」
つぐみとますきの言葉を聞いて驚いた様子を浮かべた賢吾を他所に、大半のメンバーが疑問が解消した。
確かに小さい可能性とは言え船が動かなくなるのは不味い。
しかも、数の上では完全に不利な現状に危機感を覚えたのか表情が曇りそうになるが、それに気が付いたのか賢吾は一番分かりやすく顔に出ていた彩に声を掛ける。
「大丈夫だ。ステイツチェンジをしなくても、状況を打破することは出来る」
「えっと・・・歌星くんだっけ?でもどうやって・・・?」
「スイッチのコンビネーションだ」
「こんび・・・ねーしょん・・・?」
自信満々と言った様子で言い放った賢吾の言葉に思わず聞き返してしまう彩。
しかも、理知的な彼から出たとは思えないその言葉に彩から他のメンバーへと不安の表情は伝播していくが、それでも彼の自信は揺らがない。
「フォーゼシステムの最大の特徴は数あるアストロスイッチを戦術に合わせて換装出来る柔軟性だ。それをフルに発揮すれば複製体程度に弦太朗は・・・いや・・・」
ここで賢吾は言葉を止めると、言葉を変えて彼女達に言い放った。
「"俺たち"が負けることなんてない!!弦太朗!!」
「賢吾!!いい作戦があんだな?」
フォーゼは賢吾の方へと顔を向けることはなかったが、ディアーツ達を捌きながら彼の言葉を待っていた。
「複製体とはいえペルセウスの石化能力が厄介だ!!まずは25番で左腕を封じろ!!その後は船にダメージを与えない様に15番と22番で接近戦に持ち込め!!まだ他にも敵がいるかもしれないから朔田も"切り札”は温存しておけ!!」
「おうっ!!へへっ・・・なんか懐かしいと思っちまうな・・・!!」
「分かった!!」
――――――――ハンマーON――
――――――スパイクON――――
――――ペンON――――――
―――ジュピター、レディ? OK!!ジュピター!!―――
2人のライダーは賢吾の指示に全く疑問を持つ様子も無く、ゾディアーツ達へと飛び込んで接近戦を挑み。
賢吾もいまだにバガミールからの情報を元に指示を出していく。
「朔田!!そのドラゴンの装甲ならギャラクシーのリミットブレイクで破れる!!」
「任せろ・・・!!」
「弦太朗!!ここのアルターは周囲のものを飛ばす程度の念動力しかない!!エアロで弾き返せ!!」
「おう!!」
―――リミットブレイク!!―――
――――――エアロON――――
賢吾からの的確な指示とそれを実行するライダー達の姿。
そして、時折起こる爆発と共にゾディアーツが数を減らしていく光景を前に一同から完全に不安など消え去っていた。
「すご~い!!ここまで息が合うなんて・・・るんって感じ!!」
「あっ!!またやっつけたよ!!」
「彩ちゃん、ちょっと落ち着いて・・・!!」
「だから、さっき"俺たち"とあんなに自信満々に言ったのね・・・流星さんも、如月さんも完全に歌星さんの事を信じ切ってるわね・・・」
「そうだね~るいるい」
彼女達の前ではゾディアーツ達が2人のライダーによって次々と倒されて行く中で、ここでメテオがフォーゼに声を掛けていた。
「弦太朗!!後は任せて他のみんなを探しに行け!!」
「でもよ!!大丈夫か?」
「弦太朗!!ペルセウスみたいな厄介な奴らはもう倒しているからメテオだけでも問題はない!!それに船内ならメテオよりもフォーゼのホイールの方が速い!!」
「歌星の言う通りだ!!それに他のところで12使徒が出てきているかもしれない!!そっちの方がよっぽど危険だ!!」
「分かった!!流星!!みんなは任せたぜ!!」
「あぁ!!早く行け!!」
――――――ホイールON――――
メテオと賢吾の言葉を受けて、フォーゼはホイールを起動するとそのまま部屋を飛び出していく。
それを見送ったメテオは僅かに残っていたゾディアーツに視線を向けて再び駆け出していくのだった。
「うぅ~・・・大人なのに迷子になっちゃった・・・。それに一緒にいたはずの美子ちゃんもいないし・・・そう言えば・・・頭痛がするって言って頭抑えてたけど・・・大丈夫かな・・・?」
お手伝いを終わってみんなの元へと戻ろうとしたが完全にこの船内で迷子になってしまい、それに気が付けば一緒に手伝いをしていたはずの美子ちゃんの姿もない。
手伝っている際にも時折、頭痛で頭を抑えるようにしていたのを思い出したけど、今はなんとかして戻らないと・・・
「あれ?まりなさん・・・?」
「こんな所で何してるんですか?」
「あっ!!六花ちゃんに明日香ちゃん!!」
迷っていた私の後ろから六花ちゃんと明日香ちゃんが声を掛けてきたけど、多分さっきまでの私は周りを見渡してばっかりでかなり挙動不審だった。
その事を真っ先に疑問に思ったのか明日香ちゃんがその事を聞いて来た。
「もしかして・・・迷子・・・?」
「うっ・・!!」
完全に図星で心が痛い。
思わず声が漏れると明日香ちゃんは困ったような表情を浮かべたがすぐに彼女なりにフォローを入れてくれた。
「そうだ、まりなさん。これから外に出て海を見ようと思ったんですけど一緒にどうですか?」
「うん。いいよ。でも、こんな大きな船から海を見るなんて・・・映画を思い出すなぁ・・・」
「あっ!!それって船の先でポーズするアレですか?」
「そうそう!!六花ちゃん知ってたんだ~」
「はい!!有名ですし、地元にいた頃に家族で見たことがあります!!・・・途中で寝ちゃいましたけど・・・。折角ですし前のほう行きましょう!!」
「それはいいけど、その映画って確か最後に船が沈没してましたよね・・・」
「あはは~大丈夫だって。こころちゃんの家の船だし、それに何かあっても如月くんが何とかしてくれるよ~」
私は明日香ちゃんの言葉に笑いを返すと2人と共に船の先を目指したけど、そこにはすでに先着がいた。
「あれって・・・美咲先輩だ・・・」
「それに、花音ちゃんとお姫様も一緒にいるわね」
「移動します?楽しそうに話してるところを邪魔するのも悪いですし・・・」
「話に割り込んだりしなかったら大丈夫じゃないかな・・・?」
そこにいたのはミッシェルのままの美咲ちゃんと花音ちゃん、それに二コリーナちゃんがこちらに背を向けて海を眺めていた。
この状況を前に六花ちゃんが移動しようと提案するが、明日香ちゃんがそれをやんわりと断る。
こういう所はどこか香澄ちゃんと明日香ちゃんが姉妹だというのを感じさせる。
その事を口に出すことはしないけど、笑みを浮かべてそれをみていた所に別の人物が姿を現した。
「あれって・・・店長さん・・・?でも、ふらついてる・・・」
「そう言えば、手伝ってる時に頭を抑えてたけど・・・大丈夫かな・・・?」
「店長さんが心配だから行ってみましょう」
その人物の正体はGalaxyの店長で私の友人でもある美子ちゃん。
でも、彼女は頭を抑えながら美咲ちゃん達へと向かうが、私はそんな様子が心配になってしまった。
六花ちゃんも心配しているのか美子ちゃんの元へと行こうと提案してくれた。
それを拒否する理由なんてない私と明日香ちゃんは首を縦に振って―――
「うん。いいよ・・っ!?」
「明日香ちゃん?どうしたの・・・?ってあれ・・・もしかして・・・!?」
「明日香ちゃん・・・?まりなさん・・・?」
答えようとした私たちは突如として言葉に詰まってしまう。
―――――私はおぼろげにしか覚えていないけど、明日香ちゃんの様子を見て確信した。
以前に私が使わされたスイッチ。
それと同じものが美子ちゃんの手の中で赤く、怪しい光を放っていた―――
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