バンドリ! コズミックパーティー(仮   作:ツナ缶マン

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投稿です。
ハロハピ篇・・・完!!
中途半端と言われようがこれで完結なんや・・・!!


牛・熊・相・搏-17 世界中が笑顔()を待っている

 

「・・・はぁあああ!!!!」

 

ライダー達の戦闘で先陣を切ったのはフォーゼ―――ではなく、メテオ。

彼はシャフトを構えると最初の標的を定めて突撃すると、その1体は固まっていたゾディアーツの中から分断されてしまう。

 

ここまではメテオの狙い通りであり、この後に起こる出来事までも完全に彼の―――いや、彼らの想像通りだった。

 

「弦太朗!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

―――クロー ON―――

 

「いっけぇええええ!!」

 

「・・・弦太朗!!」

 

賢吾もフォーゼもこうなる事が分かっていたのか、賢吾の合図とともにフォーゼは構えていたソードに素早くスイッチを装填して起動すると同時にアクエリアスへと振り下ろし、アクエリアスの肩の瓶を両断すると、即座に賢吾がフォーゼを呼ぶ。

 

そこで隙を晒したフォーゼに攻撃を仕掛けようとアリエスとキャンサーが自身の武器を構えて迫っていた。

 

「あ~!!ゲンちゃん先輩!!右から来てるよ~!?」

 

「如月くん!?もしかして気が付いてないの!?」

 

「アヤさんじゃないんですからそんなこと無いですよ!?」

 

 

 

 

「・・・」

 

思わずはぐみと彩が声を挙げる。

 

当然その声はフォーゼにも聞こえているはずだが、彼は迫ってくるアリエス達を気にする様子も見せずにドライバーのスイッチを交換していく様子に一同は驚きの様子を浮かべていた。

その行動が理解できなかった彼女らに淡々とした様子で賢吾が声を掛けていた。

 

「あぁ、弦太朗は勿論気が付いている」

 

「じゃあ・・・なんで・・・?」

 

「見ればわかる」

 

 

 

 

 

 

「アチャー!!」

 

賢吾はフォーゼの行動の理由を語らなかったが、代わりにメテオは行動で示していた。

彼はフォーゼに迫っていたゾディアーツに立ち塞がるとシャフトを振るい、アリエスの杖とキャンサーのハサミを弾く。

 

フォーゼは迫ってくるゾディアーツに気が付いていなかったわけでも、対応出来なかった訳でもない。

 

フォーゼは先ほど賢吾が呼んだ意味を理解し、メテオがどう動くか分かっていた。

だからこそ迫るゾディアーツ達の対処を完全にメテオに任せて自身の仕事をこなす為準備を優先していた。

 

「アリエスの睡眠攻撃は大した影響はない!!こっちは任せろ!!」

 

「おう!!」

 

 

 

 

 

――――ペンON――――――

 

「・・・次はおま・・・ってアブねぇ!?」

 

メテオの言葉を聞いたフォーゼは次の標的に定めるが、カプリコーンは五線譜を飛ばして攻撃を仕掛けてくる。

それを見てフォーゼはは空中へ向けてペンを振って、そこから溢れるインクを実体化させて五線譜を弾くと彼はそのままカプリコーンへと突っ込んでいくと、カプリコーンの攻撃を防ぐようにペンを数回振るう。

 

 

 

「みんなの前でやりにくいけど・・・仕方ねぇ!!」

 

フォーゼはそう呟くと攻撃を防ぐのを辞め、カプリコーンの五線譜を受けながら再びペンを振るうと異変が起きる。

 

 

 

「おや・・・?山羊からの攻撃が止まったみたいだね・・・?」

 

「どうしてかしら?」

 

「あっ!!あれ!!ギターが!!」

 

 

 

「先輩・・・あれじゃギターが弾けない・・・。弾きたかったな・・・」

 

フォーゼはカプリコーンの攻撃を1回食らう代わりに、ペンによる攻撃をカプリコーンへと放つ。

しかし、彼の狙いは本体ではなくカプリコーンのギター。

 

カプリコーンのギターにはフォーゼのペンから放たれたインクがべっとりと弦に付着し、ギター本体に張り付いてしまう。

フォーゼの1撃でカプリコーンのギターは楽器としての機能を完全に失っていた。

 

数の不利を物ともしない2人。

そんな彼らは一瞬だけ離れた場所で時間を稼いでいるはずのヴァルゴに視線を向けて、状況を確認し始めていた。

 

「街をめちゃくちゃにしたみんなの怒りは・・・こんなもんじゃねぇぞ!!」

 

「ぐっ!!このっ!!あの人の邪魔ばかりして・・・!!」

 

「いってぇ・・・!!これどうやって倒せばいいんだ・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

「あのままでもいいんじゃねぇか・・・?」

 

「弦太朗。とりあえずこっちも決めるぞ・・・!!」

 

時間を稼ぐと言っておきながら圧倒的なパワーを持つタウラスに肉弾戦を挑んで、押しているという光景を見て、2人は早々に勝負を決めようとしていたが、ここで舞台が大きく動いた。

 

 

「うおっ!?」

 

「なんだ!?」 

 

 

 

 

 

 

「「「「きゃああああああああ!!」」」」

 

「船が揺れてる・・・!!みんな何かに捕まれ!!」

 

 

 

 

「ねぇ!!あれを見てちょうだい!!」

 

突如として船が揺れたことに流石の賢吾も声を張り上げ、皆がその言葉にしたがってデッキの手すりや壁を掴むが揺れが止むことはない。

 

そんな中で薫と共に手すりに捕まったこころが何気なく船外に視線を向けると、その原因を海面から顔を出していた。

 

 

 

 

「おや・・・あれは確かうお座だね・・・」

 

「ちょっと!?この船に攻撃してるよ!?」

 

「ねぇ・・・有咲ちゃん・・・」

 

「羽沢さん、多分そうだと思う・・・!!」

 

「あぁ・・・羽沢、市ヶ谷。これは間違いない」

 

 

 

 

 

 

「「「船諸共、私(俺)達を沈めるつもりだ!!」」」

 

ピスケスが船を攻撃しているというのを聞き、最悪の展開が頭を過り、その考えを聞いて一同は彼女達の背筋が凍り始める。

 

 

「どうしよう~!?あたし泳げないよ~!?」

 

「香澄先輩!!元水泳部の明日香ちゃんがいますから!!」

 

「海とプールじゃ全然違うからね・・・」

 

泳げない香澄が慌てふためき始めるがそれを見て、返って冷静さを取り戻して即座に指示を出す。

 

 

 

 

「弦太朗!!君はピスケスを!!」

 

「賢吾!!」

 

「ピスケスを放置したらいつこの船が沈むか分からない!!それに、メテオでは水上戦は無理だ!!」

 

「ここは俺に任せろ!!」

 

 

 

「・・・分かった!!」

 

フォーゼはソードをブーストモードに変形させると、この場をメテオに任せて船外へと飛び出す。

 

 

――――――ボードON――――

――――――――ウインチON――

 

 

「一本釣りだぁぁあああ!!」

 

フォーゼはウインチを起動してピスケスを捉えて、ボードで海面に着地する。

捕まったピスケスはフォーゼを海中に引きずり込もうとするが、ブーストモードに変形させたソードの推進力に負けてピスケスは成す術もなく海面を引き摺りまわされる。

 

 

――――ランチャーON――――――

 

「こいつも食らえ!!」

 

フォーゼはランチャーからミサイルを海面に落とし始める。

成す術もなく引き摺られていたピスケスは海面に落とされたミサイルに衝突し、その度に海面は大きな水柱を作っていき、次第にピスケスの抵抗も弱まっていく。

 

「うぉおおお!!」

 

 

 

フォーゼはそれをチャンスと見ると即座にソードを変形させながら、背面のバックパックとボードを横にして急制動をかけながらコズミックスイッチをソードへと装填する。

 

 

 

 

―――リミットブレイク―――

 

「ライダー超銀河フィニィィィッシュ!!」

 

ソードからの音声が聞こえると同時にフォーゼはウインチを一気に巻き上げてピスケスを自身の元へと引き寄せるとその勢いのまま向かってくるピスケスの胴体をソードが突き刺さると同時にピスケスの身体は爆発する。

 

「いつの間にかかなり離れてんな・・・早く戻んねぇと・・・!!」

 

フォーゼは爆発する光景を見るや否や、ソードに装填したとロケットを起動して離れていた船へと戻っていくのだった。

 

 


 

 

 

 

フォーゼがピスケスとの戦闘を終えた頃、船上に残って戦っていたメテオ側にも終わりが近づいていた。

 

「フッ!!アタァ!!ホアタァァァ!!」

 

 

 

「すげぇ・・・圧倒的だな・・・。相手の武器とか全部ぶっ壊してる・・・」

 

「市ヶ谷、フォーゼとは違って戦闘をメインに作られているメテオならこの位なんてことはない」

 

数の差など物ともせず、船上ではメテオが残っていた4体のゾディアーツの武器を粉砕するほどにゾディアーツ達を圧倒していた。

 

その光景に有咲から声が漏れるが、そこに賢吾が簡単に捕捉で説明を入れる。

しかし、そんな事よりも別の事を思っていた彼女達の多くの気持ちを代弁するかのようにチュチュと友希那が声を漏らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「「うるさいわね・・・」」

 

「ちょっとチュチュ様!?」

 

「友希那も何言ってんの~!?」

 

 

 

 

 

「・・・朔田!!」

 

「あぁ!!・・・これで止めだ!!」

 

「「「「おぉ~!!」」」」

 

しかし、彼女達の言葉を賢吾は聞き流して、メテオはシャフトを振るってからドライバーに刺さっているスイッチを外すとシャフトに装填する。

 

どんなことが起こるのかと一部がその光景にキラキラした表情を浮かべていたが、メテオがその後に取り出したものを見て表情が固まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「ヒモ・・・?」」」」

 

「少し堅そうだけれど、ヒモの様だね・・・」

 

 

彼は今取り出したのはストームワインダーと呼ばれるメテオの必殺技を発動させるのに必要なアイテムだが、事情を知らない彼女達にとってはただの硬いヒモにしか見えずに二コリーナと美咲以外のハロハピのメンバー達から困惑するような声が漏れるが、そんな彼女達の声を他所にメテオは動く。

 

「流星さんがヒモをスイッチに入れたわ・・・」

 

「そう言えば妹たちとテレビ見てた時、似たおもちゃのCMを見たような・・・」

 

「ふーすけ?マジで?」

 

「あっ・・・ヒモを引いたら回り始めたよ~・・・」

 

メテオの一連の動作を見て、おもちゃで遊ぶような動作だとモニカ達が言い始めたことに、彼女達は若干の不安を覚え始める中でメテオ最大の必殺技が放たれる。

 

「食らえ!!メテオストームパニッシャー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「は?」」」」」」」」

 

「ふえぇ~本当に独楽だよ~!?」

 

「そうね花音。本当に・・・あれで倒せるのかしら・・・?」

 

「こんな時に遊んでんじゃねぇーよ!!」

 

メテオが技名を叫ぶと共にそれは放たれた。

 

しかし、”パニッシャー”―――”罰を与える物”という意味を持つ仰々しいその技名に反して、起こったのはメテオストームスイッチから独楽状の武器であるメテオトッパーが回転しながらメテオの足元に放たれるだけ―――

 

今までのフォーゼの技を見ていた彼女達にとってはこれが必殺技だと言うことに首を傾げ、思わず有咲がツッコミを入れるその後ろではましろが何かを感じていた。

 

「ねぇ・・・あれ・・・変だよ・・・?」

 

「シロちゃん・・・?それって・・・」

 

 

 

どういう事?―――

そう言葉を続けようとした途端、異変は突如として起こった。

 

 

 

「すっごーい!!」

 

「独楽が急に動き出したわ!!」

 

「「「「はぁ!?」」」」

 

メテオの足元に落ちたメテオトッパーが急加速するとそのままキャンサーへ向けて走り出すとその身体に風穴を開けて抜け、対峙していたゾディアーツ達をズタズタにしていく。

 

 

そして、一通り暴れたトッパーはメテオのシャフトへと収まると同時にゾディアーツ達は爆発を起こしてその姿は完全に消え去っていた。

 

「「「「「うっそぉ・・・」」」」

 

 

 

 

 

 

「悪い!!遅くなった!!」

 

「弦太朗!!こっちも今終わったところだ」

 

「弦太朗!!タウラスの方に止めを刺せ!!」

 

「そうだ!!牛野郎は・・・」

 

一同が唖然としているこのタイミングで船外で戦闘していたフォーゼが戻ってくると、ヴァルゴが相手しているタウラスの事を聞くと、2人はそのままタウラス達へと視線を向けていた。

 

 

「さっきからボカボカ殴りやがって・・・!!いてぇんだよ!!」

 

「ぐぅ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「「あれは本当にヴァルゴなのか・・・?」」

 

「てか、これ俺らが手を出す必要あるのか・・・?」

 

ヴァルゴは時折反撃を受けるものタウラスと肉弾戦で圧倒していた。

そんな状況に先ほどまで少女達を唖然とさせ続けていたメテオを賢吾、それにフォーゼまでもがが唖然としてしまうが、ヴァルゴは集まっていた男たちを見て声を張り上げた。

 

「如月!!」

 

「んぁ?」

 

「任せた!!」

 

 

 

 

 

 

「がぁぁ!?」

 

ヴァルゴは今までタウラスを攻撃し続けていたが、最終的にどうしたらいいか分からなかった。

しかし、このタイミングでフォーゼ達が相手を倒したのが分かると、ヴァルゴはその言葉と共に翼で浮き上がるとタウラスの顔面に蹴りを叩きこんでデッキの床に転がした。

 

「さっきからやりずれぇことばっかりだな・・・」

 

「だったら俺がやるか?」

 

「いや・・・俺がやる・・・」

 

 

 

 

―――リミットブレイク―――

 

「これ以上・・・邪魔をするなぁぁぁ!!」

 

自身もスイッチャーである美子の事はロックの繋がりで見覚えがあった。

流石にこれをメテオにさせる訳にも行かないと考えたフォーゼは前に出るとコズミックスイッチをソードに装填するのを見たタウラスは自棄を起こしてフォーゼへと向かっていく。

 

しかし、フォーゼもまたタウラス目掛けて駆けだし―――

 

 

 

「ライダー超銀河フィニィィィッシュ!!」

 

「・・・ぁぁああああああ!!」

 

 

すれ違いざまにソードで斬りつけると、タウラスの身体から火花が飛び散り始める。

そんな状態でタウラスは視線をRoseliaとRAS、そしてポピパへと視線を向けると共に絶叫を挙げて爆散すると、そこにはスイッチャーである美子が意識を失った状態で倒れていた。

 

「終わったな・・・」

 

「あぁ・・・」

 

「ふぅ・・・」

 

 

「あの・・・終わったんでしょうか・・・?」

 

「そうだよ。二コリーナさん・・・」

 

「はぁぁ・・・」

 

ライダーとヴァルゴはそれぞれが変身を解くと、全員が戦闘が終わったのだと理解して安堵の表情を浮かべていた横で、初めての体験をした二コリーナは完全に状況を花音に確認すると完全に力が抜けてしまっていた。

 

しかし、戦闘が終わったが巴は視線を倒れていた美子へと詰め寄ると、その胸倉をつかんで声を挙げていた

 

「おい!!起きろよ!!何で商店街で暴れたり、美咲を狙ったりしたんだよ!!」

 

「ちょっと巴~!!」

 

「巴ちゃん~落ち着いて~!!」

 

「ちょっとひまり!!まりなさん!!離してくださいよ!!」

 

「宇田川さん。気を失ってる人に言っても無駄だよ・・・」

 

 

 

「美咲!?でも!!」

 

巴は意識のない美子を掴み上げるが返事はない。

それを見てひまりとまりなによって巴が引き剥がされ、ロックに支えられてもまだフラフラしている美咲が巴に声を掛けるが、それでも彼女は声を挙げ続けた。

 

「それにさっき言ってた"あの人"ってのは誰なんだよ!!起きないんだったら無理やりでも・・・っ!!」

 

「巴!?どうしたの!?」

 

「巴ちゃん!!大丈夫!?」

 

 

「おねーちゃん!!」

 

「まさか・・・スイッチの影響が・・・!?」

 

巴はスイッチャーであった美子から今までの事を聞き出そうとするが、突如として彼女の身体から力が抜けてその場に崩れていく。

 

その巴の様子を見て、あこを先頭に皆が彼女を心配して周囲に集まっていくと、賢吾の頭には最悪の考えが浮かぶがそれはすぐに否定されてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐぅぅぅぎゅるるるるるる―――――

 

 

「弦太朗。お前どれだけ腹が空いてたんだ・・・」

 

「流星!!俺じゃねぇよ!?」

 

 

ぐぅぅぅぎゅるるるるるる―――――

 

 

突如として腹の虫が大音量で鳴り響く。

一同は何故か弦太朗へと視線を送るが即座に本人は否定すると、弦太朗とは別のところから音が響き始めると全員がそちらに視線を向けていた。

 

「巴ちゃん・・・」

 

「・・・だぁあああああ!!腹減った!!さっきまで戦ってたから仕方ねぇだろ!!」

 

 

 

 

 

 

「だったら、みんなで行ってきなよ・・・」

 

「美咲ちゃん!?」

 

音の発生源は巴からだった。

彼女は顔を赤くしながら声をあげると、美咲が思わぬ提案に花音が驚いた表情を浮かべていた。

 

 

「もう敵は倒しましたし・・・。あたしはとりあえず休んでますし、何かあっても黒服さん達に如月先輩もいますから、それに・・・どうせなら楽しくて笑ってる方が良いじゃないですか・・・」

 

「・・・そうね!!美咲!!」

 

「こころん!?みーくんはいいの!?」

 

「ここは美咲の意思を尊重しようじゃないか」

 

皆が美咲を心配するが、そんな中で薫は美咲の意思を尊重すると言い始めたことに驚いてたが、美咲はそんな彼女に笑みを返していた。

 

「薫さん、ありがとうございます・・・それに、もうバンドリの決勝進出の結果が出たんじゃ・・・」

 

 

 

 

 

「「「「「あっ!?」」」」」

 

「今までの騒動のせいですっかり忘れてたわね・・・」

 

「湊友希那の言う通りね・・・」

 

バンドリの結果発表―――

今までの戦闘が会ったせいでその事が完全に頭から抜けてしまっていた彼女達は思わず声を挙げたが、そんな中で香澄が思わぬ提案をした

 

 

「じゃあ、みんなで見よう!!」

 

「みんなで・・・?」

 

「はい!!ここでみんなで確認しましょう!!」

 

「私達は構わないわ」

 

「RASも問題ないわ!!」

 

「だったら、全員に見えるほうがいいな・・・バガミール!!」

 

香澄の思わぬ提案に友希那とチュチュが乗ると、賢吾が空気を読んでバガミールを起動してそこから空中に結果を投影し始める。

 

その技術に驚くものもいたが、賢吾は淡々と作業をすると、そこにはバンドリ予選の結果が表示されていく。

 

「やった~!!やったね!!りんりん!!」

 

「うん・・・そうだね・・・」

 

「当然です」

 

「えぇ・・・」

 

「友希那も紗夜も、もうちょっと嬉しそうにしなよ~」

 

予選1位にはハッキリと”Roselia"と記載されていた。

しかし―――

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

 

 

「おいおいおい・・・!!どうなってんだこりゃ・・・」

 

「ちょっと待って・・・私達とRASが・・・全く同じ票数になってる・・・」

 

「どうなっとるんや!?」

 

2位には"Poppin'Party”そして"RAISE A SUILEN "の2バンドの名前が載っていたが、流石にこの結果は誰もが想定外。

 

思わず彼女達はその場にいたまりなに詰めていた。

 

「まりなさん!!」

 

「マリナ!!これはどういう事よ!!」

 

「どういうって・・・そういう事だけど・・・」

 

あっけからんとした様子で答えるまりなに最初にチュチュが噛みつき始める。

 

 

 

「NO!!そうじゃないわよ!!決勝は2バンドのはずよ!!それなのに2位が2バンドもあることについてよ!!」

 

「それでまりなさん。これってどうなるんですか?今から予選の延長戦やるにしても時間がないですよね?」

 

「えっとね。有咲ちゃん。そのね・・・?」

 

「あっ・・・。どうなるの?レイ?」

 

「花ちゃん・・・私にも分かんないかな・・・」

 

次第に喧しくなる彼女達だったが、その中でとある一言によって状況が一気に変わる。

 

「月島さん。もうどうするのか決まってるんですよね?」

 

「おい賢吾。どういう事だよ?2位までが3つあんだろ?」

 

「・・・そういえばまりなさん、船乗った時にチュチュが聞いてたのに答えようとしてましたよね?」

 

「確か「決勝出るのはこの3バンドの~」とか言ってたような・・・」

 

「確かに・・・それってもうどうするか決まって無いと答えられないよね・・・?それに明日香ちゃんがそれを止めようとしてたから明日香ちゃんも知ってるんじゃ・・・」

 

 

 

「まりなさん。今日の最後の仕事ですよ・・・」

 

その言葉にまりなと明日香に視線が集まると、明日香は観念したような表情を浮かべてまりなの声をかけると、まりなはRASとポピパを交互に見てから静かに息を吐いて彼女達に告げた。

 

「決勝出るのはこの3バンドの―――

 

 

 

 

 

 

全部だよ」

 

まりなからの言葉にRASとポピパの面々は喜びを分かち合う。

そんな光景に他の面々は笑みを浮かべると、船が港へ戻るまで3バンドの決勝進出の宴が続くのだった。

 

 

 

 

 

 

 


 

「どうやら・・・タウラス―――美子は失敗したみたいだね・・・。学校で逃げる時に手を貸したのは無駄だったね」

 

夜の闇に紛れた人外は懐からスイッチを取り出して起動すると、その姿を女性へと変える。

 

「それに決勝が23日だけど・・・”あの日”はそれよりも3日くらい早いか・・・仕方ない・・・」

 

そして女性は自身のとは別のスイッチを取り出すと夜空に晒しながら呟いた。

 

「予定よりも早いけど、これをあの子に使わせるしかないね」

 

そう呟きながらスイッチを懐にしまうと、夜の雑踏に紛れていくが、その影は”3本の足”が伸びていた。

 


 

 

 

船上での騒動があった翌日の朝、弦太朗は独りで通学路を歩きながら不意にある頃が思い浮かぶ。

 

「そういや、もう少しでここともお別れか・・・」

 

 

 

 

「如月くん?どうしたの?」

 

「花音さんの言う通りですよ。何、らしくもなく黄昏てるんですか?」

 

「花音!?それに美咲!?お前その怪我で大丈夫なのかよ!?それに確か二コリーナが帰るのを見送るんじゃ!?」

 

弦太朗の背後から声を掛けたのは普段通りの花音と至る所に包帯を巻いている美咲、しかも今日は帰る二コリーナを見送ると聞いており、この場にいないはずの彼女達に弦太朗は驚きの声を挙げてしまった。

 

「本当はそうするつもりだったんですけど・・・」

 

「二コリーナさんに「見送りに来なくてもまた会えるから」って言われたから今回は辞めたんだよ」

 

「そうだったのか・・・」

 

弦太朗はそう言いながら怪我をしている美咲に歩幅を合わせると、そんな彼を見て美咲は彼に荷物を押し付け、彼は何も言わずにそれを受け取って歩き出すと静かな時間が流れる。

 

が、それも長くは続かなかった。

 

「美咲~!!花音~!!」

 

「みーくん!!あっゲンちゃん先輩も一緒だ!!」

 

「美咲、どうやら怪我は大丈夫そうだね」

 

 

 

 

 

 

「うわ出た・・・」

 

静かな時間をぶち壊したのはこの場に現れたこころ達と学校が違うにも関わらずこの場に来た薫だった。

 

 

「よっ!!こころにはぐみじゃねぇか!!それに薫は何でここにいるんだよ?」

 

「ふふっ、美咲の事が気になってね。大丈夫さ。遅刻をするようなことにはならないさ」

 

「まぁ、美咲が心配ってんだったら仕方ねぇか?」

 

「弦太朗。そういえば二コリーナからの伝言を預かっているよ」

 

「ん?」

 

「あぁ、「今回は色々あって余り話せなかったけど、今度は友達としてゆっくりと話しましょう」・・・こう言ってたよ」

 

「そうか・・・」

 

薫の言葉に納得した弦太朗はふとこころ達の方へと視線を送るといつも通り元気すぎる彼女達の姿が写っていた。

 

 

 

 

 

「美咲~早く学校に行きましょう!!」

 

「そうだよみーくん!!」

 

「2人とも、美咲ちゃん怪我してるから・・・」

 

「ならゲンちゃん先輩に載っていけばいいよ!!」

 

「はぁ!?こころ何言って・・・!!」

 

「ふふっ・・・美咲ちゃん。折角ならいいんじゃない?」

 

「ちょっと花音先輩も笑ってないで2人を止めてくださいよ!!」

 

 

 

「弦太朗。私はそろそろ自分の学校に行くが、今は目の前の友達の事を大切にすべきじゃないかな?」

 

「おう!!」

 

弦太朗の言葉を聞いて薫は満足そうな表情を浮かべる。

彼もその顔を見ると美咲達の方へと駆け寄っていく。

 

 

「よっしゃ!!美咲!!行くぞ!!」

 

「ちょっと如月先輩!?」

 

「それ紗夜ちゃんにやってたやつだよね・・・?」

 

「弦太朗!!美咲を連れてそのまま行きましょう!!」

 

「おろしてー!!」

 

 

 

「やっぱり弦太朗は面白いね。それに私達はこの位賑やかな方があっているね」

 

「薫さん。ふふっ・・・そうだね」

 

3年生は2人は目の前にいる弦太朗と2年生達に視線を向けると、1名を除き楽しそうにしている光景に笑みを浮かべて見届けながらそれぞれの学校へ向かって歩き出すのだった。





誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします

本当はヴァルゴvsタウラス書こうとも考えたけど
ただただ殴り合うだけだからね・・・?許してクレメンス

まぁ、ハロハピさんは安定の別エンドも考案してたけど
それだと最終章まで美咲さんリストラされるので却下しました・・・


次章はもう・・・分かるね?

オマケ
変身ゾディアーツ設定 ハロハピ&モニカ篇
こころ:ペルセウス/ピクシス
薫:キグナス
花音:ピクシス/アクエリアス
美咲:大熊、小熊、ジェミニ

ましろ:ユニコーン
七深:カメレオン
つくし:コーマ
ルイ:スコーピオン
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