えぇ~!!
アイドルって農業したり、料理したり、建築するもんだったじゃないですか!!
ってことで後編です。
この話に書かれていることを無許可でやろうとするとしょっ引かれます可能性が非常に高いです。
創作物内だから出来ることなので良い子も悪い子も絶対にマネしないでください。
こうして2つのグループは活動を開始した。
―――日菜チーム拠点決め
「麻弥ちゃん。テントここに立てようよ!!」
「日菜さん、水とかが近くにあったほうがいいんじゃないでしょうか・・・?」
「・・・海じゃダメなの?」
「彩ちゃん!!海の水は塩分が高いから飲めませんよ!!それにべたついたりしますし、髪の毛のダメージも心配です!!」
「パレちゃんの言う通りかもしれないけど~。でも、お水は沢山入ってたし大丈夫じゃない?」
「でも、広町的には川とかがの近くにあったほうがいいと思いますよ~。飲む以外にも使うと思いますし~」
「モカちゃんもそう思います~。でも~早く食べられそうなのを取らないとご飯無くなっちゃいますよ~?」
「う~ん。とりあえず、今日はここにテントを張って明日移動したらいいんじゃない?モカちゃんの言う通り、お腹空いたら動けなくなっちゃうし」
「「「さんせー」」」
若干お気楽な彩と日菜に対して麻弥達が意見をするが、モカの"ご飯"という単語が彼女達の思考を鈍らせてしまい、この場所にテントを設営し始めていた。
「それにしてもおっきいですね~!!」
「うんうん!!1つでもみんなは入れそうなのが2つもあるなんて~すごいね~」
「1個は荷物置きにして、もう1個のほうにみんなで入って寝よっか!!」
「日菜ちゃん!!それ楽しそうだね!!」
「モカちゃんは食べられそうなの探してきます~。貝とかとれるかな~」
「パレオも一緒に行きます!!」
各々が作業を勝手に分担し始めて、彼女達は食料調達と拠点づくりに別れて活動し始める。
そんな中で作業をするための道具を確認すると、ある疑問が思い浮かんだ。
「あれ・・・?1個で十分な広さなのにテントが2つ・・・?それにこの水も1ダースはありますし、火おこしの道具と釣り竿が2つ・・・?まさか・・・向こうのチームの分もこっちに紛れてるんじゃ・・・!?」
「麻弥ちゃん!!こっち手伝ってよ~!!」
「・・・でも、すぐに会える様な状況じゃないし仕方ないっすかね・・・彩さん、すぐ行きます!!」
麻弥がそんな心配をしている中、一方のチーム千聖()は―――
「幸い川はすぐに見つかったけれど、この近くに拠点に出来そうなところがあるかしら・・・?」
「そうですね・・・木の下で雨とか日光は防げても風がきつそうですね・・・。テントはおろか、水すら碌にないですからね」
「チサトさん!!アリサさん!!ないならここに作りましょう!!」
「イヴちゃん・・・家を建てるための道具も材料もないじゃない・・・確かに木ならそこら中に生えてたけど、のこぎりなんてなかったわよ・・・」
こちらのチームは麻弥が心配していた通りの状況になっていたが、それをこちらのチームが知る由もなく、雨風を凌ぐための拠点を探していたのだが、ないなら作ればいいと言う脳筋思考で提案するイヴに千聖は呆れてしまっていた。
確かに周囲には大量の木が生えているが、それを伐採できるような道具も手段もこの場には存在する訳も―――
「チサトさん!!調理用のナイフとは別に1本ナイフがありましたから・・・これならこんな感じで切れますね!!」
「イヴちゃん?明らかに切った木の太さとナイフの長さが合ってないのだけれど・・・」
しかし、そんな千聖の考えを裏切る様に明らかに長さが足りないナイフを使って、イヴは目の前の木を一振りで伐採して見せると、その行動に巴達も信じられない行動を起こしていく。
「それだとナイフの本数足りないだろ?それに切れないなら根元から叩きおればいいだろ?・・・ソイヤっ!!」
「ん~・・・この木を3人で何十本もやるのはしんどいなぁ・・・それに、枝も落としたりしないとダメじゃない?」
「そう言えば!!少し手前に竹林がありましたね!!そっちの方が使いやすいんじゃないでしょうか!!」
「ていうか巴達・・・木を3本折っちゃったけど、番組的にOKなの・・・?」
「・・・あ~・・・うん。考えるのがアホらしくなってきた・・・肉体労働は全部あいつらに任せるか・・・」
「・・・なんで、拠点を”探す”から”作る”に変わってるのかしら・・・」
何食わぬ顔で美咲と巴はイヴの後に続くようにそれぞれが木を根元から叩き折って見せた。
千聖はいつの間にか拠点探しから拠点作りに作業が変わってしまったことに頭を抱えるが、有咲は若干の頭痛を覚えながらも若干吹っ切れてしまい、有咲は近くに落ちていた枝を拾って簡単に図を書き始める。
「・・・巴さんの身長が確か170くらいだから・・・まぁ、この位の広さがあればみんなが寝ても多少の余裕は出来るかな・・・?」
「あの・・・有咲ちゃん・・・?」
「白鷺先輩はさっさと電話で木を使っていいか確認してください」
「あっ!!それと魚とか海の貝とか取っていいかも聞いて~」
「えぇ・・・」
有咲やリサに言われるがまま、千聖は荷物と一緒にあった電話を手に取っていた。
「千聖です・・・いえ、リタイアと言う訳ではなく、確認したいことが―――分かりました。それでは失礼します。・・・火事とか起こさなければ何しても大丈夫だそうよ!!」
千聖はスタッフに確認した結果をそのまま伝えると、有咲以外の4人の目の色が変わった。
「それじゃ、アタシは食材確保してくるから~。ここ来るまでにちょっと見た感じ毒があるのも無かったしそこそこには食べれると思うから~」
「家の方はこっちで何とかします。3人とも、とりあえず竹の方が使いやすそうだからそっちを取りに行くぞ~・・・」
「「「わかった(分かりました)!!」」
有咲の言葉を聞いて3人が楽しそうにその後を追い始めると、千聖もその後ろについて来ようとしたがそれを有咲が静止した。
「白鷺先輩には別にお願いしたいことが・・・」
「・・・何かしら?」
「落ち葉とか集めて火を起こしておいてください。火を起こす道具がなかったですけど、さっき奥沢さんが拾ってたペットボトルに水入れて、虫眼鏡みたいに光を集めれば火が付くはずなんで・・・。それじゃあたしは3人に指示出さないといけないんで・・・」
「本当に私、ヒエラルキー最下層ね・・・。撮れ高大丈夫かしら・・・?」
有咲達に置いて行かれて完全に1人になってしまった千聖は有咲に言われた通りに火の準備を始めるのだった。
有咲達に肉体労働を任せたアタシは荷物にあった銛を持って海岸に立っていた。
「う~ん。水着が入ってたのはこのためだったのかな?・・・でも、気温は暖かいとは言え冬なんだよなぁ・・・」
アタシはそんな考えが浮かんでしまい肩を落とすが、なんとか気を取り直して海へと歩いていく。
「あ~・・・案外冷たくない?・・・でもさっさと採って帰ろう・・・。そうだ・・・カメラカメラ・・・」
足を海水につけるが意外と暖かいことに安堵したアタシは撮影用のカメラを片手に海に飛び込む。
「(確かアレって暖かいところにいる魚だよね?それにタコもいるじゃん!!それ以外にも意外と食べられるのばっかりだけど・・・食べる分だけ・・・)」
海の中の
「(ゴメンね・・・)」
内心で魚に謝りつつ、アタシは銛で魚を突くとそのまま上がっていく。
「ぷはっ!!」
海面に顔を出して大きく息を吸って、昔テレビで見たこのシーンに相応しい言葉を口に出していた。
「捕ったど~☆なんてね。でも、これじゃ足りないよね~・・・」
一応テレビだから、慣れないカメラ映りだったりを気にするが、すぐに意識を切り替えてから再び海に潜って魚に謝罪の気持ちを持って突くのを繰り返し、人数分は確保することに成功した。
「最後に1匹・・・みんなで分けられるくらいの大きさのが欲しいけど・・・ちょっとだけ見てみよっかな・・・」
そして最後と自分に言い聞かせてアタシは再び海に潜ると、特徴的な見た目のそれはアタシから隠れようと海底に潜んでいたけど、アタシにはお見通しだった。
「(あれは・・・最後にちょうどいいかな・・・!!)」
そうして私は素手でそれを捕まえてからそのまま陸に上がると、岩場で食べれる貝類とある物を見つけてから有咲達が作ってくれているはずの拠点に戻ってきたが―――
「ただいま・・・?」
「あっリサさん。おかえりなさい」
「えっ・・・?何これ・・・?」
「竹小屋です・・・」
「いやいや・・・!!竹はともかく他の材料なんて・・・」
「頑張りました!!」
「本当は4方を囲いたかったんですけど、ほら・・・撮影とかを考えるとコの字型の方がいいかなって・・・」
「いや~・・・市ヶ谷さんが作り方知ってて驚いたけどね・・・」
「昔ネットで見たんだよ・・・」
「いや・・・あぁ・・・うん」
そこには公園にあるようなご立派な竹製の小屋が立っていた。
あっれ~、アタシの体感で2時間くらいしか経ってないと思ってたんだけど・・・あれだ、巴達が絡むと大体ぶっ飛んだ方向に行くから考えるだけ無駄だ・・・でも、あれ?
「そう言えば千聖は?」
「あそこです・・・」
「お水を沸騰させて入れ替える・・・お水を沸騰させて入れ替える・・・」
「何してんの?」
「とりあえず火の番ついでに川の水を煮沸してから、若宮さんが作った竹筒に詰めさせてます」
「あ~、飲み水足りないもんね・・・でも、あれ映像的に大丈夫?」
「あの映像はスタッフがきっとカットするから大丈夫ですよ・・・」
「ん~じゃあちょっと待ってね・・・。今から面白い場面作るから~☆」
そう言ってアタシは最後潜って採った得物を片手に千聖の後ろへと回り込んだ。
「ち~さ~と」
「あら、リサちゃん。戻っt・・・っ!?」
「タコ~☆」
「ひぃぃいいいいいいいい!?」
「あらら・・・気絶しちゃった・・・」
「いやいや、リサさん何やってんですか・・・」
「えぇ~だって~、こうしたら面白いかなって・・・。まぁいいや、とりあえず今日のご飯作る前に・・・さっき海でいい物見つけたんだ~」
「「「「いい物・・・?」」」」
「ふふ~ん。明日からはドラム缶風呂だよ!!」
「「「「・・・やったーーー!!」」」」
こうして始まった無人島生活の初日を終える。
ここからはダイジェストで振り返っていく―――
「ドラム缶風呂・・・あたしからでいいのかしら?」
「「「「「どうぞどうぞ」」」」」
「それじゃ・・・あっつ!!」
「チサトさん!!アヤさんに負けないリアクションですね!!」
ドラム缶風呂を楽しんだり―――
「ん~3日目も坊主ですな~・・・」
「うぅ~・・・皆さん。申し訳ありません~・・・」
「それは青葉さんとパレオさんのせいじゃないですから・・・そうだ、ジブンさっき海岸で海藻拾ったのでこれでも食べて空腹を誤魔化しましょうか・・・」
「広町、火をつけてきます~・・・」
3日連続坊主だった日菜達は拾った海藻で空腹を満たしたり―――
「3日目だけど、そろそろ魚に飽きると思ったから今日は野草で作った味噌汁だよ~」
「あったけぇ・・・。あれ?無人島生活ってこんな快適だったっけ・・・?」
「市ヶ谷さん。細かいことは気にしたら負けだよ~」
「リサさん!!たけのこはないんですか?」
「あ~イヴ?残念だけど、たけのこは春頃の旬だから今の時期はないかなぁ~」
無人島で山の幸を堪能したり―――
「日菜ちゃん!!やったよ!!1匹釣れた!!」
「でも・・・1日かけて1匹だけだけどね・・・みんなで分けよっか~・・・」
「貴重なたんぱく質・・・貴重なたんぱく質ですから・・・」
1匹の魚をみんなで分け合ったり―――
「リサさん!!猪!!猪とってきました!!」
「トモエさん!!ミサキさんも流石です!!」
「どうやって捕まえたのかしら・・・?」
「えっと・・・飛び出してきたのを美咲が1発ガツンと殴って!!」
「やばっ・・・もう驚かないぞ・・・」
「あはは~。とりあえず4日目のご飯は牡丹鍋にしよっか~」
「リサさんに飯作ってもらってばっかりでなんか申し訳ないな・・・」
「大丈夫だって~。こういうところでご飯作るのも楽しいし!!」
素手でイノシシを狩って堪能したりした。
そして5日目―――
「とりあえず脱出の目途も経ったし、有咲!!今日くらい羽を伸ばして海で遊ぼうぜ!!」
「いいですね!!アリサさん!!いいですよね!!」
「まぁ、息抜きは大事だからな・・・。いいんじゃねぇか?とりあえず、水着に着替えてから行くか~・・・」
千聖がリーダーであったはずのチームは完全に有咲に乗っ取られていた。
完全にOFFモードで海に遊びに繰り出す有咲達だったが―――
「「「「「「「・・・・・・」」」」」」」
その姿を死んだ魚の様な目をした日菜達が見詰めていたが、有咲達は気が付く様子はない。
「折角の南の島だ~!!遊ぶぞ~!!」
「ヒナさん達も呼んで、一緒に遊びましょう!!」
「でも、どこにいるかわかんなしな・・・。帰ったらでいいだろ・・・ってことで全力で泳ごうぜ!!」
イヴと巴が全力で海を泳ぎ始め―――
「みんな~。遊ぶのもいいけど、もうそろそろご飯できるよ~!!」
「「「「はーい!!」」」」
「やっぱ、知識で知ってるのと実際に試すのはちげーな・・・」
「有咲?そう言えば料理してる横で何してたの?」
「折角だから海水から塩を・・・」
「なんで?」
何を思ったのか料理をしていたリサの横で塩を作っていた有咲。
「一歩間違えてたら私もあっち側にいたのね・・・良かったわ・・・」
「向こうは大丈夫かな・・・」
「ところで・・・何で美咲ちゃんは私の事埋めてるのかしら?」
「えっと・・・ノリで・・・?」
海岸で寝そべっていた千聖を顔だけ出した状態で埋める美咲と思い思いに楽しんでいた。
千聖ももう埋められたことにツッコむことすら放棄して、そのままの状態で美咲に話しかけていた。
「美咲ちゃんが心配するのも分かるけれど、麻弥ちゃんがいるから危なくなったらリタイアするでしょう・・・」
「そうですよ・・・あれ?あそこにいるのって彩先輩達じゃ・・・」
ここで遂に美咲が遠くにいた彩たちの存在に気が付くと、他の面々もその声を聞いて同じ方向を向くが明らかに彼女達の様子はおかしかった。
「美咲ちゃん。埋められてるから顔を動かせないのだけれど・・・」
「ホントだ・・・モカ達がいるな」
「でも、様子が変ですよ?」
「ひぃ~何あれ~!?」
「アイドルなのに・・・アイドルなのに・・・」
「おねーちゃん・・・おねーちゃん・・・」
「ふへへへへ・・・・・・」
「チュチュ様~・・・」
「ぱ~ん~・・・」
「透子ちゃん・・・絶対に許さない・・・」
「軽くホラーじゃねぇか!?」
「ホラー?ちょっとどうなってるの!?」
皆が皆、物々と恨み事を口にしているその光景はまさにホラー。
こんな光景では苦手なリサが震え上がるのも無理はないが、有咲も驚きの声を挙げていたが彼女は彼女達を見て何かに気が付いた。
「リサさん。ちょっと失礼します」
「ひぃぃぃ~」
「・・・はぁ、宇田川さん。これ向こうの人たち目掛けて投げてくれ・・・」
「それリサさんに怒られるやつじゃ・・・。まぁ、落ちたら洗って白鷺さんが食うか・・・」
「えっ?ちょっと!?」
「チサトさん!!完全に扱いがアヤさんと一緒ですね!!」
「それ・・・不名誉なことじゃ・・・」
有咲はリサが手製の串に刺さった焼魚を1匹手に取ると、それを巴に渡して指示を出す。
その指示に巴は拒否しようとしたが、形だけのリーダーである千聖に全責任を擦り付ける宣言をしてから彼女は魚を振りかぶった。
「いっけぇええええええ!!」
「「「「「「・・・!!」」」」」」
巴の手によって焼き魚は空を泳ぐ。
その光景を前に彩たちのチームは空飛ぶ魚目掛けて一直線に駆け出して―――
「ワオーン!!」
「パレオさんが空中でお魚を咥えましたよ!!」
「やっぱりか・・・若宮さん。1人1匹づつ渡してくれ・・・」
「承知しました!!」
「えっ?ヒナ達?・・・それにしても、ヒナ達の事よく分かったね・・・?」
「まぁ、極限まで腹減った時の香澄達に似てたからもしかしてと思って・・・」
「皆さん。ご飯ですよ!!」
「「「「「はふっ・・・はふっ・・・!!」」」」」」
「あの麻弥ちゃんですら殆ど野生化してるわね・・・」
彼女達の目の前にはイヴが渡した食事を一心不乱に食べ始める彩達から視線を逸らした有咲は一瞬だけ考えると、
「今日はとりあえず遊んでから明日にみんなで脱出しようって話してたけど予定変更するしかねぇな・・・。とりあえず、宇田川さんと奥沢さんの2人は飯食ったら、壁代わりにしてた筏を使って先に脱出
。そんで2人が呼んだスタッフで他のみんなは後から脱出ってことで」
「「「「「異議なし・・・!!」」」」」
「そんじゃそういう事で・・・。残りは残ってる食料であっちの餌付けってことで・・・。その前に奥沢さんは白鷺先輩を掘り起こして・・・」
そうして有咲の指示を受けて巴と美咲は島を脱出して、勝負を終わらせて残ったメンバーを回収するためにスタッフが島にやってくると、変わり果てた状態に頭を抱えた所で撮影が終了するのだった。
そして数日後、参加者同士の生活をほとんど知らないまま、その無人島生活の放送をガールズバンドの皆で集まって視聴していた。
「マジか・・・そっちにテントとかの荷物が混ざってたのかよ・・・」
「全く・・・うちのスタッフたちは・・・」
「ですが、あの生活も楽しかったですね!!」
「だな!!あの小屋とか作るのも楽しかったな!!」
「楽しかったけど・・・もう少しのんびりできたら良かったかな~」
「うーん。もうちょい料理凝りたかったかな~」
VTRを見て楽し気に思い出を振り返る有咲達だったが、その一方で―――
「嘘・・・頑張ったのに・・・こんなのって・・・ないよ~」
「無人島コワイ・・・るんってしない・・・無人島コワイ・・・るんってしない・・・」
「恥ずかしい・・・穴があったら入りたいです・・・」
「あわわわわ・・・」
「うぅ~・・・頑張ったのにショック~」
「あはは~・・・普通って何だっけ・・・?」
「ふえぇ~彩ちゃんしっかりして~」
「日菜・・・あなたはもう少し計画性をもって・・・!!」
「麻弥・・・これは・・・儚くない・・・」
「パレオ・・・あんた・・・」
「モカちゃん・・・その・・・頑張ったね!!」
「ななみ!!すっげークールじゃん!!」
彩たちの表情は完全に沈んでしまっていたのを、姉や、同じバンド、仲のいい友達がそれぞれフォローしていたが、最後の透子の言葉に七深はあの時に覚えた苛立ちが蘇ってしまっていた。
「とーこちゃん・・・許さない・・・」
「ちょ!?ななみ!?やめっ!!あぁああああああ!!」
七深に襲われ悲鳴を挙げる透子。
そんな2人を放置して、他のメンバーの視線は楽し気に話していた6人に向かって全く同じ感想を抱いていた。
「「「「「「「千聖(先輩・さん)以外、人間じゃねぇ・・・」」」」」」」」
「おいちょっと待て!!私もそこに含めんな!!」
「市ヶ谷さん。ようこそこっち側へ・・・」
「奥沢さんも認めんな~!!」
皆の感想に思わず有咲はツッコミを入れるが、それは誰にも聞き入れてもらえることはなく、そんな有咲を慰めるかのように美咲は諦めたような表情を浮かべながら彼女の肩に手を置いて諭すのだった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
誤字報告は非常にありがたいです!!
次からは本編ポピパ3章をお送りする予定です。