ここの女性陣は本当に強い(物理
特撮世界特有の高耐久。
先ほど騒動があった商店街へ戻ってきた弦太朗達しかし―――
「だぁあああ!!商店街の店がほとんど閉まってるじゃねぇかー!!」
「まぁ、さっきの騒ぎの後ですから・・・。あたしは山吹さんと羽沢さんの店がやってる方が驚きですよ・・・」
先ほどゾディアーツ騒動が起こった商店街では多くの店が閉店しており、その中に目当てのはぐみの実家である精肉店も含まれていた。
「しゃあねぇか・・・。沙綾の店かつぐの店どっちにする?」
「まぁ、そうです・・・ひぃ!!」
「ん?どうした美咲?」
弦太朗は美咲の視線が向いている自身の後ろに振り返る。
そこには笑顔の沙綾とつぐみがこちらを見て笑っているが、その目が笑っていない。
「しょうがなしでうちの店はちょっと傷つくよねぇ沙綾ちゃん?」
「ねぇ~。しかもつぐたちの次は美咲って弦太朗は女の子引っ掛けすぎじゃない?」
「いやいや!!2人とも違うからね?」
「そのことは後で美咲から聞くとして、何で商店街の店がこんなに閉まってるの?私たちさっきまで買物に出かけてたからよく分かんないんだよねー」
「さっき商店街でな・・・」
「えぇ!!まさか・・・また!?」
「もしかして、今度はハロハピが・・・?」
「うん。黒服さんたちもだけど・・・」
「えぇー!!大丈夫なの!?」
「あたしはミッシェルがボロボロになって、こころとはぐみは怪我はしてるけど命には別状はないって・・・」
「良かったね!!美咲!!」
「うん・・・」
「でも今回の目的ってなんなのかな?」
「羽沢さん。目的って・・・?」
「今回のやつの目的が分かれば次に出る場所が分かるんじゃない?」
「出たのは商店街とグラウンドだな」
安堵する沙綾とは異なり、つぐみは今回のゾディアーツの行動目的に対して疑問を持つ。
今回のゾディアーツの現れたのは商店街とグラウンド。
その2か所の共通点―――
「狙いはハロハピじゃないかな?」
「どういうことだ?つぐ」
「商店街とグラウンド・・・。狙いは美咲とはぐみだったってこと!?」
「っ!!」
「美咲!!」
美咲は沙綾達の話に耐えられなくなりその場から走りだす。
弦太朗が追いかけようもすると美咲の影はスグに見えなくなる。
影が見えなくなった美咲を追いかけることを諦めた弦太朗はつぐみ達との話へと戻る。
「どういうことだつぐ?」
「あのね。ミッシェルはこの商店街のマスコットで、はぐみちゃんがソフトボールしてるのはハロハピファンなら知ってるからね・・・」
「でも、こころはどうして・・・?」
「確かにこころはどこに行くか分かんねぇって美咲も言ってたな。じゃあこころは偶然ってことか?」
「うん・・・」
美咲が商店街から逃げたことによってこころが襲われた――
責任感の強い美咲はこの事実に耐えれなくなり、どこかへと走り去ってしまったのだ・・・。
「美咲も気になるけど、まずはゾディアーツだ」
「つぐの言う通りなら、次に狙われるのは薫さんか花音先輩ってこと?」
沙綾の言葉に弦太朗はグラウンドでの薫の言葉を思い出す。
「そう言えば薫は花音のバイト先に行くって言ってたぞ!!」
「えぇ!?」
「本当だったらそれってまずいんじゃないの」
「花音のバイト先ってどこだ?」
「駅の方のファーストフード店。ひまりちゃん達と同じところだよ」
「さんきゅーつぐ!!」
つぐみの言葉を聞いた弦太朗は目的地のファーストフード店へと走り出す。
商店街に取り残された沙綾とつぐみは――
「えっと沙綾ちゃん。どうしよっか・・・?」
「とりあえず家に帰ろう。お店の手伝いもあるしね」
「そうだね」
そうして沙綾とつぐみはそれぞれの実家へと帰っていった。
――――――
「ありがとうございましたー!!」
「ひまり。なんか今日は機嫌良いな」
「ほら!!あそこで薫先輩が私たちの仕事を見てるんだよ!!」
アタシはひまりが指挿す方を見てみると瀬田先輩がコーヒーを飲んでいる姿をファンが眺めているというこの店には似合わない光景が広がっていた。
飲んでるのはファーストフード店のコーヒーなのになんであんなに様になってるんだろう・・・。
あっ・・・花音さんに手を振ってる。
「巴!!今こっちに向かって手を振ったよ!!」
「ひまりの横にいる花音さんに向かってだろ?」
「もー!!巴ー!!」
「あはは・・・」
ひまりのこの状態に流石の花音さんも苦笑いしてるけど、花音さんが黒服さん達に囲まれてバイトに出勤してきたときはアタシ含めて店の全員が驚きを隠せなかったけど・・・。
でも、なんで花音さんはあんな状態で店に来たんだろう?聞いてみるか・・・。
「花音さん。今日はどうして瀬田先輩と一緒に店に来たんですか?」
「えぇっとね。バイトに来るまでハロハピのみんなと如月くんではぐみちゃんとソフトボールをしてたら遅刻しそうになっちゃってね。そしたら黒服さん達が送ってくれたんだよ」
「如月とソフトボールですか?」
「本当は練習を見るだけの予定だったんだけど。こころちゃんが一緒に練習してたらいつの間にか練習試合になっちゃって・・・。でも1番すごかったのは美咲ちゃんかな。ミッシェルで活躍しながら監督もしてたんだよ」
美咲のやつ、あれを着ながらソフトボールして監督までしたのかよ。
なんだろうミッシェルが監督してたってことは「そこ!!笑顔が足りてない!!」とか言ってたのか?
それにしても・・・。
「美咲ってやっぱすごいな・・・」
「だよね」
「えっ?アタシ声に出てました?」
「うん・・・。あっ。お客さん来たよ。いらしゃいませー!!」
「いらしゃいませー!!」
そうして話を区切りアタシ達は仕事へ戻るが、アタシが裏で作業をしてしばらく経つと客席の方から悲鳴に似た声が挙がる。
瀬田先輩に対する黄色い声だと思って悲鳴をスルーしてたら次は花音さんの口癖「ふえぇ・・・」という
叫び声。
流石にこれはおかしいと思い、アタシは店のほうに出るとそこにはミッシェルみたいな見た目をした怪物が客席にいる瀬田先輩に迫っていた。
「巴!!」
ひまりの声にアタシはカウンターを飛び越えて、瀬田先輩の元へと走り――
「おらぁああ!!」
「!!」
「おや、巴ちゃん。ってこれはどういうことだい?」
走った勢いのままに昔あこと一緒に見ていたプロレスでやっていたドロップキックを怪物に食らわせる。
怪物は後ろに吹っ飛ぶがダメージは無さそうだ。
それにしてもなんでこの人は今まであれに気が付かなかったんだよ!!
「おや・・・あれはミッシェルのお友達かな?」
「違います!!さっき瀬田先輩を襲おうとしてましたよ!!」
「おやおや。それは困った子猫ちゃんだね」
「いいから早く逃げてくださいよ!!」
「巴ちゃん達より先に逃げることなんて出来ないさ」
「他の人はもう避難してますから!!」
きっとこの騒ぎでひまりが避難させて如月を呼んでいるだろう。
だから瀬田先輩が早く逃げてくれないと正直こっちが困る。
それに、この人が逃げてくれないとアタシも逃げられないんだよ!!
そんなやりとりをしてる最中に怪物は起き上がりこちらを睨む。
アタシは仕方なしに怪物へと向き合い構える。
そして自分を奮い立たせるために怪物へと強い言葉をぶつける。
「お客様。当店での迷惑行為をとっととやめて、さっさと帰ってください」
その言葉に怒りを覚えたのか怪物はこちらへ突っ込んで右腕を振り降ろす。
あの爪はやばい!!とアタシの直感が訴えて体勢を崩しながらもその爪はかわす。
しかし相手はその振り抜いた爪を裏拳のようにアタシに振るが体勢が悪くてアタシは咄嗟に腕でガードするもそのまま客席へと飛ばされる。
「巴ちゃん!!」
「巴!!」
「ふえぇ・・・」
ひまり達の声が聞こえるがそこに意識を割く余裕は無い。
アタシの腕は爪で引っ掻かれていないため腕は切れてはないが激しい痛みが走る。
痛みを抑えて立ち上がろうアタシの前に瀬田先輩がアタシを庇うように怪物との間に割って入る。
「これ以上子猫ちゃん達を傷つけるのはやめてもらいたいね」
「瀬田先輩。早く逃げてください!!」
「でも、目の前で子猫ちゃんが傷つけられて黙ってることなんて出来ないさ」
「薫先輩~!!」
ひまり。そこで目をハートにして瀬田先輩を見てるんじゃない。
「うぅ!!」
いきなり目の前の瀬田先輩が崩れ落ちる。
アタシが起き上がる前に怪物は左腕で瀬田先輩へボディーブローを打ち込み、瀬田先輩は崩れ落ちながら意識を失った。
「薫先輩(くん)!!」
後ろで声を上げる2人を他所に怪物は瀬田先輩を抱えあげてこの場を去ろうとする。
「待て・・・!!」
アタシは必死に立ち上がって瀬田先輩を捕まえようとするが、そのまま怪物に連れ去られてしまう。
店には争った痕跡とアタシ達のみが残される。
怪物が去った後、ひまりと花音さんはアタシの方へと駆け寄ってくる。
「ふえぇ。巴ちゃん大丈夫?」
「巴!!とりあえず腕出して!!」
心配する花音さんと打ち付けられたアタシの腕を氷で冷やすひまり。
「巴はまた無茶して!!骨は大丈夫そうだけどちゃんと病院行ってね!!」
「おいひまり。またって・・・」
「ふえぇ・・・」
ひまりまた無茶して。って前回はお前のせいだからな・・・。
そう思っていたら店へと如月が入ってきてアタシへ駆け寄ってくる。
「巴!!ひまり、何があったんだ?」
「黒いミッシェルが薫先輩を攫っていったんだよ!!」
「・・・間に合わなかったか!!花音は無事か!?」
「うん。私は大丈夫だけど。巴ちゃんが・・・」
「アタシは大丈夫ですよ。悪いな如月。逃がしちまって」
「気にすんな。他に怪我人は?」
「巴だけだよ。巴は怪物の爪が当たって怪我しただけで、他の人は大丈夫だよ!!」
「爪!?巴!!俺が分かる!?」
「はぁ?何言ってんだ如月?」
如月の意味不明な言葉にひまり達も何もわかってないようだけど、目の前の如月の奴は少し安心したような様子だ。
「うっし。とりあえず、今からこころの屋敷行くぞ」
「弦太朗くん?どういうこと?」
「皆さま!!こちらへ!!」
そうしてアタシ達は黒服さん達によって車へと乗せられてこころの屋敷へと連れていかれた。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。
後数話でハロハピ篇も終わりかな?