か~な~り短いですが投稿です。
商店街での騒動が収束してから少し経った頃、ジェミニとの戦闘で意識を失っていた弦太朗は―――
「っう・・・!!」
「弦太朗くん!!」
りみの声に答えるように弦太朗は意識を取り戻した。
しかし、未だに意識が完全に戻っていない彼だったが、その身体は腰の巻かれたままのドライバーの感覚と共に違和感を覚えていた。
「りみ・・・ここどこだ・・・?それになんで揺れて?」
「えっとね・・・」
彼が意識を失ったのは街の路上で雨が降っていたのにも拘らず、それが意識を取り戻した時には雨の音は聞こえるのにそれが当たる感覚も無ければ、身体は揺れるような感覚に襲われていると、それに答えるようにりみ以外の声が聞こえてくる。
「なんだい?少年は起きたのかい!!」
「うるせぇ!!」
「ちょっと2人とも・・・!!」
弦太朗の声を聞いて、彼の視界の外から馴染みのない声が響くが、りみはその声に怒る様に声を挙げていたが、1人は余り反省した様子も見せずに呟いた。
「・・・全くただの買い出しのだったはずがとんでもない拾い物しちまったみたいだな・・・
なぁ、デベコ?」
「ひなちゃん求めるところにひなちゃんあり!!だからりみちゃんのところに現れたんだぜ~?嬉しいだろ~?」
弦太朗はそんな会話を聞きながら身体を起こすと、周囲を見るとりみの姿と先ほどの声の主であろう2人に視線を向けていた
「車・・・?それにあんたは・・・どっかで・・・?」
「弦太朗くん!?寝てないとだめだよ!?」
弦太朗の声が聞こえるとりみは目を丸くして驚きながら彼を寝かせると、彼はそのうちの1人について思い出した。
「思い出した・・・そういえばあんた、楽器屋で・・・」
「えぇ!?りみちゃんだけじゃなくてリィちゃんも知ってるのマジで・・・!!」
「うるせぇ!!少し静かにしてろ!!」
「ちぇ~・・・」
「なんだんだ・・・こいつら・・・」
弦太朗は目の前の2人の漫才のようなやり取りに首を傾げるとりみが2人のことを簡単に説明を始めていた。
「えっとね。2人はお姉ちゃんと同じバンドをやってた友達で・・・」
「私がリィ。そんで助手席にいるのがひなこ」
「・・・あんたらがゆりの・・・」
「へいへい!!少年はりみちゃんやリィちゃんだけじゃないて、ゆりりんの事まで落としてるのかい?」
「ひなちゃん。弦太朗くんとはお友達だよ?」
「ただ前に店で見た客だよ」
「えぇ~!?ラブリーな感じしたのに~。りみちゃんも照れちゃって~!!」
「そうだよ・・・。ただ私もお姉ちゃんとも友達だよ~」
「訳が分かんねぇ・・・」
目の前の光景に意識を取り戻した直後で普段以上に頭の回らない弦太朗は状況を飲み込めなかったが、そんな彼にりみがこれまでの事を語り始めた。
「えっとね。巴ちゃん達から話を聞いて弦太朗くんのところまで行ったら倒れてて・・・荷物を拾ってから弦太朗くんを運ぼうとしたらリィちゃん達の車が来たから乗せてもらって・・・」
「うんうん!!こ~んな雨の中で傘もささないでりみちゃんが少年を運ぼうとしてたのを見た時は流石のひなちゃんもびっくりちゃったからね~!!」
「明らかにヤバそうな見た目の男を運ぼうとしてたんだ。そんな状況でゆりの妹を放っておく訳にもいかないからな」
「リィちゃん・・・」
「ちょいちょい!!ひなちゃんの事は!?」
「ひなこ。ステイ!!」
今の状況に完全について行けない弦太朗だったが、このタイミングでひなこと呼ばれた少女は先ほどまでのハイテンションが嘘のような冷静な様子で彼へ視線を送っていた。
「で。実際、そこんところどうなんだい?
最近噂になってる正義のヒーローさん?」
「ひなこ、何言ってんだ?」
「ひなちゃん!?どうして!?」
「・・・っ!!」
ひなこから発せられた言葉にリィは赤信号で車を止めると同時に首を傾げる。
一方でフォーゼの事を言っているであろうことが分かったりみからは警戒心向けられ、弦太朗に至っては怪我したままの状態でりみを庇おうとしていることに気が付いた張本人は必死にそれを解こうとし始めた。
「タンマタンマ!!前に見たんだよ~!!1か月くらい前にショッピングモールで~!!
あの時、Roseliaちゃん達を見かけたから声かけようと思ったら、いきなり店の壁を突き破ってなにか出てきた時はびっくりドッキリでマジピンチ~って思ってたらRoseliaちゃん達が店からでてくるじゃん。それで声かけようとしたらそのまま人波に呑まれたら見失っちゃってさ~」
「それは夢だって言ったろ?なぁデベコ?・・・うん。そうだよ。そんなのあるわけないだろー」
ひなこの言葉を聞いたリィは運転しながら自身がいつも持っている"デベコ"と名付けた人形で腹話術をしながら彼女の話を切り捨てるが、弦太朗達にはその話には覚えがあった。
「弦太朗くん・・・それって・・・」
「この前の親父さんの時だな・・・」
「・・・まさか、あの話がマジだったのか?」
「リィちゃん信じてくれないのショック~」
若干1名は完全に置いてけぼりになっているが、2人は今の話から以前の事件を思い出し、起こった事と話で間違っていないことを確認してから警戒を解く。
それと同じタイミングでりみは蔵で聞いた話を思い出していた。
「そうだ、弦太朗くん!!商店街で―――!!」
しかし、そのタイミングで弦太朗のマグフォンから着信音が鳴り響くと、それを聞いたりみがそれをとっていた。
「もしもし・・・?」
『如らっ・・・!!ってりみ!?如月は?』
「有咲ちゃん!!うん。今は一緒にいるよ!!」
「むむっ!!その声は!!蔵弁慶の有咲ちゃんだ~!!」
『はぁ!?その声!!ひなこ先輩!?どうなって・・・って!!今はそれどころじゃねぇ!!』
電話の相手はかなり鬼気迫った様子の有咲。
りみも緊張した表情を浮かべてしまうが、その空気を近くにいたひなこが速攻でぶち壊すとりみは苦笑いを浮かべて状況が呑み込めない有咲に声を掛けていた。
「有咲ちゃん?どうしたの?」
『商店街の次はCiRCLE出やがった!!それで奥沢さんが狙われてるらしい!!しかもそれを聞いて怪我してんのに若宮さん達まで向かっちまったらしい!!』
「・・・伝えておくね!!」
『あぁ!!頼んだ・・・!!こっちはもうなんとか持ち直したから・・・任せろ!!』
「うん・・・!!」
りみは状況を聞くとすぐに電話を切ると、弦太朗はその電話を聞いて痛みに耐えながら車から飛び出そうとしたが、りみがそれを止めようとしていた。
「弦太朗くん!!」
「りみ・・・!!でも、行かねぇと・・・っ!!」
「待ちな少年!!」
「ひなちゃん?」
「ここはひなちゃんに任せて!!」
「任せるって・・・?」
「・・・リィちゃん!!」
任せろと自信満々にしていたひなこだったが、彼女は即座に運転席にいるリィに視線を向けると、彼女はハンドルを握り直していた。
「正直、訳が分からない・・・けど、ゆりの妹がピンチなんだ。手を貸さない訳にはいかないよな。デベコ?」
「ってことで、少年はそれまでおねんねしてな!!そんじゃ~CiRCLEまで・・・レッツゴーゴーゴー!!」
そのひなこの言葉と共に車を止めていた信号が青に変わると、車は勢いよくCiRCLEへ向けて走り出していくのだった。
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ゆりさんが出た時からグリグリさんたちまだと言われ続けた結果です。反省はした
(キーボード担当からは目を背けつつ・・・