遅くなってしまいました。
理由はゲームに浮気してたからですが、私は謝らない。
サジタリウスの介入によってジェミニが撤退してその場に残された弦太朗達はCiRCLEにいた明日香も引き連れて有咲の蔵へと向かっていく中で、今起こっている出来事をりみが簡単に説明していた。
「―――ってことになってて・・・」
「それで・・・お姉ちゃんが2人・・・」
「戸山さんが2人・・・」
「「すごい喧しそう・・・」」
「2人とも!?」
話を聞いて頭を抱える明日香と美咲に思わずイヴがツッコむ。
そんな姿を実際に2人の香澄を見ていた面々は苦笑いを浮かべていた。
「アタシも見た時は驚いたしな!!それに新しいのもでたし・・・」
「よりによってあいつが・・・ってて・・・」
「弦太朗くん・・・大丈夫・・・?」
「とりあえず、有咲達にも何て言えばいいか考えねぇとな・・・」
「弦太朗くんが考えても・・・」
「おいおい・・・って、有咲の家の前に・・・誰だ?」
「反対側から走って来てるな・・・」
りみが手厳しい言葉に弦太朗がボヤきながら歩くと、彼らの視界には有咲の家の蔵が映るが、彼らが向かう反対側から誰かが蔵へ向かって走ってくるのを見つけるとその場に止まってその人物達を観察し始める。
「あのサイズは・・・」
「あこ!?それに・・・」
「透子ちゃんに瑠唯ちゃん・・・それにパレオちゃんまで・・・?」
「あっ!!おねーちゃん!!それに、あすかもいる!!」
「皆さん!!どうもっす!!」
「皆さん!?大丈夫でしたか?」
「3人とも少しは落ち着いたらどうかしら・・・?」
「でも、なんだ?その荷物・・・?」
彼らの向かいからやってきたのは蔵にいた年下組。
しかも、その手には袋に入った大量の食糧が詰まっていたのを見て思わず、声が漏れてしまった弦太朗に、あこはニコニコと笑みを向けていた。
「えっとね!!パーティーだって!!」
「「はぁ?」」
「パーティーですか・・・?」
「宇田川さん。その表現はちょっとズレていると思うのだけれど?」
「ルイ!!まぁ似たようなもんでしょ!!細かいことは気にすんなって!!」
「えっと・・・?」
「どういう事?まるで意味が分からないんだけど・・・」
あこの言葉に事情が呑み込めない弦太朗達は首を傾げるが、他の面々がそれを補足するように状況を話し始めていた。
「えっと、私達がCiRCLEでの話を聞いた少し後に有咲さんのおばあ様が蔵までいらっしゃったんですが、そしたら御婆様が”孫が友達を沢山連れてきた”と思ってしまったようで、そしたらみんなで食事をと提案されたんですよ」
「それでね!!リサ姉がおばーちゃんと話したら一緒に料理するって事になったんだよ!!何て言ってたっけ・・・?」
「確か・・・「病は飯から。食べると言う字は人が良くなると書く」・・・だったかしら?でも、今回は病ではないのだけれど・・・」
「それでで2人で一緒になってすっごい勢いでご飯作り始めたのはいいんすけど・・・」
「・・・そしたら食材が足りないとのことでしたので、一番年下のパレオが買い出しを・・・と思ったのですが、そしたら皆さんが手伝ってくださったんです!!」
「そうだったんですね!!」
「みんなで飯か!!」
「「「「どうしてそうなった・・・?」」」」
「とりあえず、早く荷物を渡したほうがいいんじゃないかしら?早く行きましょう」
「そうっすよ!!とりあえず、難しい話はご飯食べた後ってことで!!」
彼女達の説明を聞いて納得したのはイヴと弦太朗のみで、他の面々は状況が呑み込めずに頭を抱えだすが、そんなことを気にもかけずに瑠唯と透子が全員を急かして市ヶ谷家へと向かっていくのだった。
普段以上に豪勢すぎる夕食をみんなで食べた後に全員で蔵の地下に戻って如月達が見た話を聞くと私の横にいた羽沢さんが呟いていた。
「如月くんの時の敵の親玉が香澄ちゃんの偽物を助けた・・・」
「その人が・・・あの時、私に・・・」
羽沢さんに釣られるように紗夜先輩も声を漏らし始めるが、私も今の話を聞いて思ったことを口にしていた。
「紗夜先輩の方は正直分かんないですけど・・・。香澄の偽物を助けたいて座の奴が最近の事件の首謀者かその人物と距離が近い人間だろ・・・」
「「「・・・」」」
私の言葉に誰も返事を返さない。
この沈黙は私が的外れなことを言ってるのか、正しいことを言ってて反論がないだけなのか正直不安だったが、その沈黙は如月がすぐにぶち壊してくれた。
「確か・・・ジェミニのやつがいて座のことをなんか言ってたよな・・・?」
「そう言えば・・・」
「あぁ!!そういえば言ってたな!!」
ここで如月達から新しい話が出てくると、全員が視線を向けて息を呑む。
「”お”って言ってたよな?」
「「「「お・・・?」」」」」
そんな中で如月の奴は意味不明なことを言い出すと、私達はその言葉をそのまま返していた。
「うん。確かに”お”って言ってたよね・・・でも、どういう意味だろ?何かの暗号みたいなのかな・・・?」
「アタシにはさっぱりだ・・・」
「確かに言ってたような・・・気がするけど・・・あたしも分かんない・・・」
「もしかして・・・人の名前でしょうか・・・?」
「いやいや”お”から始まる名前なんて・・・美咲くらいだろ?」
「流石にあたしとあれを呼び間違えないでしょ・・・?」
「おたえ・・・?」
「弦太朗くん・・・それはないよ・・・」
如月だけなら聞き間違いって線もあったがりみや巴さん達も同じことを聞いてたみたいでそれが私達をかえって混乱させていく。
「正直、訳が分からん・・・」
「あ~!!訳わかんないこと言うのは本物も偽物も一緒か~・・・」
「ちょっと有咲?沙綾まで・・・」
香澄は私達の言葉を聞いて落ち込むが私はそれを流していると、日菜さんがつまらなそうな表情を浮かべていた。
「うーん。正直、今考えても犯人の正体なんて分からないんじゃないかな~」
「日菜の言う通りだね。流石にヒントが一文字だけではどうしようもないさ」
「そうだよ!!それよりもかすみのことだよ!!偽物と区別がつかないんだよ!!」
「私も、最初見た時お姉ちゃんだと思いましたからね・・・。この後どうするんですか・・・?」
そして、話が事件の犯人から香澄のことへと変わっていくが、みんなはともかく妹の明日香ちゃんだって間違えるほど似ている偽物のことに頭を悩ませていたが―――
「偽物については大丈夫だろ」
「有咲ちゃん?」
「お前!?何言ってんだ!?」
「ありさ!!かすみが消えちゃうんだよ!?」
「有咲、どういうこと・・・?」
私の言葉にみんなが驚いたような言葉を挙げるが、その中で私の言葉に意味が分かっていないおたえが疑問を口にしてくれると、私はその疑問に答えた。
「如月の学校の時は本物が分かんなかった上に、偽物から奪ったスイッチ使っちまって状況がめちゃくちゃになったからかなりヤバかったけどさ」
「あっ!!有咲ちゃん!!」
「あ~・・・そっか!!」
「つまり・・・そういうことさ・・・」
「つぐ?なんかわかったのか?」
「ヒナも薫も分かったの?」
ここまで言うと察しのいい羽沢さんや日菜さんは私の言葉が理解できたような態度を示していた。
ぶっちゃけ、薫さんはいつも通り過ぎて分かってるのかどうかさっぱり分からないけど・・・
そう思ってたら私の考えを日菜さん達が話してくれていた。
「今回についてはゲンちゃんの学校の時とは違って、本物が分かってるんだよ!!」
「だから、有咲ちゃんはこの香澄ちゃんが連れ去られたりしない限りは偽物と本物が分かるってことだよね?」
「2人の言う通りですね・・・。まぁ、偽物を見つけて倒さなきゃ香澄が消えるかもしれない問題は解決できないですけどね・・・」
「ですが、それでは問題解決を先延ばしにしてるだけにも聞こえますが?」
「ルイ。それでも本物が分かるだけでもまだマシっしょ?」
「・・・」
瑠唯ちゃんは今の話を問題解決の先延ばしだと言う正論をぶち込んできたが、それを透子ちゃんに反論されると完全に沈黙した。
「って事だから香澄。お前は風呂だろうとトイレだろうと絶対に1人きりになるなよ?」
「うん・・・!!」
「ポピパは全員ここに泊りな?それじゃ、とりあえずは今日はもう解散して休むってことで・・・」
若干名はしぶしぶといった様子だが私達の言葉をみんなは理解してくれた。
それを見た私はこの話を切り上げると、ポピパ以外の面々を家に帰らせるのだった。
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